乃南アサのレビュー一覧

  • あなた(下)

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    英明は無事大学に合格し、目標だった大学に通う。
    新しい出会い、今までの出会い、少しずつ変化し、成長をする英明。

    そして体の具合も変わってくる。
    何が英明の体をコントロールしているか、英明は自分で感じ理解するようになる。

    あなたをコントロールしようとているもの、わたしをコントロールしようとしているものは、本当は何なのか?

    目に見えないが、理解出来るような気がするアンビリーバブルなホラーミステリー。

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    2009年10月04日
  • あなた(上)

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    携帯文庫の作品。
    なんともアンビリーバブルな話なのに、まるで『あなた』が自分の様に、『わたし』が自分の様に話しにとり憑かれ進んでいく。

    浪人生の英明は、メールで彼女【達】と会話をする。
    何処にでもいる誰にでも好感を持たれる青年が
    気付けば訳の分からない体の不調をうったえる様になる。

    英明の体はどうなってしまうのか?
    病気なのか?何かにとり憑かれているのか?
    元彼女の呪い?

    一体何が始まっているのか?

    上巻だけでは我慢出来なくなるので
    是非下巻まで一度に買っておくのをお薦めします。

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    2009年10月04日
  • 夜離れ

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    女性の心理の恐ろしさに焦点を絞った短編集。
    中でも「髪」が一番好きです。
    容姿の点で見下していた子がどんどん
    キレイになって、自分の影が霞んでいくときの
    焦りと嫉妬。
    絶対こういう心理って、女性にはある。
    エンディングで同じセリフを呟きたくなった人、
    絶対いるはず。正直私もその一人。

    「祝辞」も「あーこの場で奴のあんなこともこんなことも
    言ってやりてえ」と思っている人、いるはずです。
    …実際にやっちゃう人はいないと思いますが。

    どちらかというと男性にオススメ。
    女性が読んでももちろん面白いです。
    オンナはこんなに怖いんだよ…うふふ。

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    2009年10月04日
  • 再生の朝

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    一台の夜行バスがジャックされてえらいことにー。ぎゃー。
    というお話。
    読んでいる間はハラハラドキドキ。
    終わったあとには爽やかな興奮が残りました。
    視点がころころ変わるのが特徴的ですが、
    各登場人物の個性が立っているので読みやすいです。
    世の中の乗り物にはいろんな人が乗ってるんだよなー。
    いつ何が起こるかわかんないんだよなー。
    じんわり都会の怖さを感じました。
    「再生の朝」ってタイトルが秀逸。

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    2009年10月04日
  • ライン

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    旧題「パソコン通信殺人事件」。
    パソコン通信のふわふわした世界に嵌まる主人公の少年薫。
    主人公がチャットで演じる“仮想世界のKAHORU(周囲には女と思われている)”に惚れ、オフラインで会う約束をした人は何故か必ず殺されてしまう…

    チャットにハマったことがある方なら
    かなりのめり込んで読めると思います。
    意外な結末もさすが!って感じ。
    更にインターネットやMMOが普及した今、
    この作品を書き直したらもっと面白くなりそう。
    …でも逆にパソ通だからこそいいのかなぁとも思ったり。
    とにかく面白かったー

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    2009年10月04日
  • 再生の朝

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    十月七日午後五時三十分。萩行きの夜行高速バスが品川のバスターミナルを出発した。乗客乗務員は十二人。約十四時間で目的地到着の予定だったのだが…。深夜に乗務員が殺害され、バスは殺人者とともに、何処とも知れぬ闇の中に放り出される。台風接近で風雨も激しさを増し―。それぞれの人生を背負って乗り合わせた登場人物たちの多視点から恐怖の一夜を描く、異色のサスペンス。

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    2009年10月04日
  • しゃぼん玉

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    引ったくりをしながら逃亡する自暴自棄な若者が、田舎の村にたどり着き、成り行きでお婆ちゃんと一緒に暮らすようになる。
    ありがちなストーリーではあるけど、読後しみじみした。やっぱり失う物がない人が一番怖いなと思う。
    苦労をかけたり悲しませたりしたくない人がいないと歯止めがきかないんだろうな。
    お婆ちゃんのご飯が食べたくなった。

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    2025年12月20日
  • ヴァンサンカンまでに

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    あとがきで、元気に成るか怖くなるか、怖くなった(笑)。前半小気味よく、終盤どうなるかと思ったら、着地した。怖い。

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    2025年12月14日
  • いちばん長い夜に

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    ネタバレ

    前科持ちシリーズ3作目。
    まさか東日本大震災も絡めてきたとは!
    今までの話の雰囲気ががらっと重く変わってびっくりした。綾香が今までの明るい雰囲気から一変、地震をきっかけに自分の犯した事件に対しても考え方が変わっていったり。
    2人の物理的な距離は離れてしまったけど、お互い前向きに自立していい関係になったということなのかな。

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    2025年12月09日
  • いつか陽のあたる場所で

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    刑務所で一緒だった芭子と綾香。
    罪は償ったといっても前科があるということはこんなに生活に神経を使うものなんだなあ。
    読んでいてなんだか切なくもなった。
    根っからの悪というわけではなく、罪を犯してしまった2人。胸をはって生きられるようにこれから幸せになってほしいな。
    続編があるようなのでそちらも読んでみようっと。

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    2025年12月08日
  • 殺意はないけど(新潮文庫)

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    仲良しグループの中で、それぞれが静かに恨みを持って、静かに陥れていく。
    殺意はないけど。
    あるある、殺意はないけど、どうにかして不幸になってほしいってこと。
    女子のグループなんて、こんな執念が渦巻いてるよね。

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    2025年12月04日
  • 冷たい誘惑

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    拳銃とは縁遠いような生活をしていてもひょんなことから手に入れ、それは妙な支えとなって、その人の考えが前向きになってしまう。重松清だったか、「おれはナイフを持っている」というお話もあった。共通するところがあるようだ。もちろん人に向けて使うことはないだろうけれど、そういうものなのかもしれないと思う。
    乃南さんが書く、人間の弱さ、強さが好き。

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    2025年11月28日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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    ネタバレ

    先が気になって、夢中でページを捲った。

    原殺しの犯人はともかく、笠原の動機には全く共感も理解もできない。
    もう少し、笠原に同情できるような、「そこまでのことをされたのなら殺してやりたくもなるわ…」と思わずにはいられないような、もっと凄惨な過去があってほしかった。
    父ちゃんには申し訳ないが、笑子がああなったのは自業自得じゃないの?

    あと、主婦が疾風に襲われた現場を目撃してしまった虐められっ子の少女が、その後どうなったのかが気になる。
    エピローグあたりで語られるかと思ったけど、あれきり出てこなかった。

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    2025年11月16日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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    読んでいて、どんどん引き込まれるストーリーだった。
    発行された時から時間がたっているので、古い考えだなと思う場面はある。
    二つの事件がもう少し複雑に絡み合っていたら、なお面白かっただろうなと感じた。

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    2025年11月03日
  • 躯 KARADA

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    人の体に纏わる5つの短編集。
    それぞれ体のある一部分にこだわりを持った人がそのこどわりとどうやって向き合うのか書かれている話。
    どれもこれも最後はバッドエンドかそれに近いものが多い。

    特に、『尻』の主人公が寮の友人に言われた一言で、今まで自分が気にしていなかった体の部分がコンプレックスになり異常に執着してしまうというところがリアルで怖かった。そして、それを言った本人は自分の一言の重さに全く気づいていなさそうなところも現実のいろんな場面でありそう!!と共感してしまった。
    最後の『顎』だけは少しスッキリしなかった。



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    2025年10月19日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)

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    ネタバレ

    やっぱり滝沢と音道のコンビが読んでいてしっくりくるなあ。ただ不思議なのは、前巻では滝沢の娘のいざこざの解決を手伝ったり娘の手料理まで食べてだいぶ2人の仲は近づいて見えたけど、今回序盤でまた一作目のような距離感に戻っていること。
    時系列か違うのかなあ?
    これで完結だと思うと寂しい。
    続編希望。

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    2025年10月13日
  • 女刑事音道貴子 嗤う闇

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    ネタバレ

    音道貴子シリーズの短編集。
    苦手だった滝沢がだんだん好きになってきた。
    音道刑事も彼氏とは程よい関係のようで一安心。
    次の長編で完結?と思うとちょっと寂しい。

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    2025年10月10日
  • いつか陽のあたる場所で

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    マエ持ち女二人組シリーズ
    第一弾
    刑務所で知り合い服役後
    近所に住んでお互い支え合いながら
    服役中の止まった時間の
    生活を取り戻そうと奮闘する
    短編の続く小説
    読みやすくあっと言う間に読み終えた。
    刑務所!と聞くと想像するに重そうだけど短編の続く小説で明るく書かれてる。
    何となく引き込まれながら読み終えた。

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    2025年10月08日
  • 家族趣味

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    好き嫌い別れる作品だと思う。私は結構好きだった。
    色んなホラーとかミステリーとかあるけど、結局いちばん怖いのは人間だな。
    何事もやりすぎはよくないですね、程々がいちばん。
    ただ、やりすぎてるときにはもう自分では歯止めが効かないし、やりすぎという自覚もない。そういう人間の欲を追求する怖さがうまく書かれてる。

    間違いないのは、人様に見られたくないようなことはするなということですね。

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    2025年10月06日
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―

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    色々な問題を抱える家族の事例が出てきた。短編なので、読みやすかった。人間の気持ち、行動って複雑。明日はわが身。

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    2025年10月03日