乃南アサのレビュー一覧

  • しゃぼん玉
    乃南アサだからなあ。
    ハッピーエンドでもバッドエンドでもいけるんだよなあ。
    どっちに落とすつもりなのだろう。

    三浪して五流大学にやっと入ったものの、そこに居場所はなく、かといって家族はとうの昔に崩壊していて、することもしたいこともない伊豆見翔人は、行き当たりばったりにひったくりやコンビニ強盗をしな...続きを読む
  • 緊立ち 警視庁捜査共助課
    警視庁捜査共助課という部署を舞台に女性刑事2人の人間ドラマを描く。1人は見当たり班、小桃。通称メモリーアスリートと言われる記憶力の達人で、指名手配犯を雑踏から見当てて確保する。もう1人は広域班、燈。情報網を駆使して指名手配犯を追う。2人は班も年齢も違えども友達だ。彼女たちが特殊な任務に就いてバリバリ...続きを読む
  • 暗鬼
    ドラマを見てるような感覚で、あっという間に読み終わりました。宗教に狂った家族のような、世間と違う価値観で生活してる人ってこんな感じなのかなと思いました。終わり方が違えば星5でした。
  • 家裁調査官・庵原かのん
    短編が7本、庵原かのんの行動を丹念に記述した物語だが、犯罪を犯した少年・少女の本音を巧みな話術で引き出す過程で、親を含めた多くの人々と関り、これまでの経験や上司・同僚からの適切な助言等を前向きに取り入れていく姿勢が素晴らしいと感じた.スペイン語、タガログ語、英語、日本語が出てくる「パパスの祈り」が良...続きを読む
  • 地のはてから(下)
    知床を舞台に開拓民少女が過酷な自然、貧しさ、戦争を生き抜く

    息子が小学生の時に自由研究でアイヌ文化を勉強していて、夏休みにアイヌを学ぶ旅で道東に行く前に一度読みました。
    そして、知床半島の美しい知床連山と知床五胡に心を打たれながら、開拓民の壮絶な人生を思っていました。

    再読し、また心に重く深く。...続きを読む
  • 禁猟区
    『禁猟区』
    『免疫力』
    『秋霖』
    『見つめないで』

    悪徳警官ものの4編。
    あっさりしてるように思えたのは悪い方の語りで話が進む所為なんだろう。
    裏側で動いている監察官との視点が入れ替わるもののスッキリとはしない。
    なんせ入り口は良い行いなのに、どんどん深みにハマって、言い訳をして
    それがリアルなん...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 花散る頃の殺人
    音道貴子シリーズの刊行順2作目は短編集でした。

    前作では機動捜査隊らしく、颯爽と舞台を結末へ追い込む音道貴子に惹かれましたが、本作も短編集ながら音道貴子の様々な視点や周りの戦友との関係性が見える作品で、より音道貴子シリーズの世界観にハマってしまいますね♪

    最後の短編を読み始めた時にピッチやポケベ...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
    音道貴子と滝沢保のコンビが捜査活動を行い、最終的に検挙に至る物語だが、男社会の刑事組織の中で葛藤する貴子の感情的な様子が巧みに描写されており、非常に楽しめた.原照夫が「発火ベルト」で焼け死に、堀川一樹、吉井知永子、水谷拓が喉を食いちぎられて死ぬという事件が起こり、それぞれの事件の関連性を捜査する過程...続きを読む
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―
    人は嘘をつく。
    その中から真実を見つけださないといけない。
    子供が振り回されてかわいそうだ。
    「キツネ」「はなむけ」が好き。
    特に「キツネ」の子供の気持ちが痛いほど分かる。
  • 家裁調査官・庵原かのん
    いろいろな家庭があって、いろいろな親子があって、救いのないこともあるけれど、それでも頑張っているかのんがとても良かったです。
  • 緊立ち 警視庁捜査共助課
    警視庁刑事部捜査共助課に勤務する2人の女性を軸に指名手配犯を捜査する逮捕劇。

    「見当たり捜査班」で4人1組のチームで動く、川東小桃。
    けっして派手さはないのだが、「目元」だけで動く人の中からひとりを見つけるのは容易ではなく、集中力が必要。
    見当てたときのゾクゾク感、快感なのか武者震いなのか身体中の...続きを読む
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―
    切ない話ばかり。
    コロナまっただ中のお話で、時代の背景を読んでいるとあの頃の閉鎖的な恐ろしい状況を思い出して震えた。
    なんかいろいろ身につまされる話ばかりだったし、週末の楽しい夜に読むモノではなかった…。
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―
    連作7話。それぞれの挿話は完結している。家裁調査官という日常接触のない人の活躍ぶりが窺えて新鮮。感情的になっている人が相手で、プレッシャーとストレスが溜まるだろう。だが、人のためになっている事が実感できることも確か。小説としては、微笑ましい場面も交えながら進んでいくので読む側は疲れなかった。ストーリ...続きを読む
  • 悪魔の羽根
    全体を通して、四季がテーマの短編集でした。
    こういう何かテーマに沿って書かれている小説というのが好きで、発想が面白いなーと楽しませて頂きました。

    「はなの便り」
    後ろのあらすじを読んでネタバレを食らってしまい、あまり楽しめなかったのが残念でした。

    「はびこる思い出」
    何が隠されているのかワクワク...続きを読む
  • 来なけりゃいいのに
    この出てくる女性たちがリアル!
    嫌だな~この感じ!と思いながら
    自分は大丈夫かな?と不安にもなる感覚。

    読みやすくて好きなタイプだった。
  • 雫の街―家裁調査官・庵原かのん―
     何年かぶりに乃南アサ作品を読みました。私の中で印象に残っている本は、「凍える牙」「しゃぼん玉」「いつか陽のあたる場所で」かな。シリアス系もほんわか系もどちらも面白いですね。
     相撲好きが有名です(もちろん観戦が)が蔵前国技館にも足を運んでいたようです。
     「雫の街」は女性家庭調査官の庵原かのんから...続きを読む
  • ドラマチック チルドレン
    感想
    子供達は本当は何を求めているのか。生徒と教師ではない。仲の良い上級生。目線を合わせて、立場に立って。でも時には厳しさも求められる。
  • いつか陽のあたる場所で
    音道貴子シリーズ以来、しばらくぶりでの乃南アサさん小説。

    これもシリーズということですが、警察に捕まってしまったほうが主人公の二人とは、意表を突かれます。ひとりは殺人、他は昏睡泥棒の罪!!しかも刑期を全うして社会復帰中という設定。逮捕歴を他人に秘して、谷中という古き良き時代の下町風情での生活。

    ...続きを読む
  • 六月の雪
    台湾に興味を持ってば、なるほどと思うことも多い。ただ流し読みには適さないほど、頭を使う必要はある。それだけ読み応えはあると思います。
    最後の唐突な別れは、読んでいて胸を締め付けられます。
  • 緊立ち 警視庁捜査共助課
    警視庁捜査協助課に勤務している女性刑事の話。それぞれの仕事の内容が少し違っているが仲が良い。家庭内にそれぞれ悩みがあり事件解決にも忙しい。犯人逮捕で東奔西走する毎日は大変だ。ただもう少し犯人像に深掘りすると良かったかな?