乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
乃南アサの刑事モノは面白い。大好き。
この「自白」は警視庁の刑事、土門功太朗が容疑者を巧みに落とす様が面白い。
そしてその時代設定が絶妙。
4作の短編から成る連作ですが1作目「アメリカ淵」は1981年初夏が舞台、出て来る時代ワードはダイアナ妃、藤田巨人、マッチ、聖子チャン。
そして土門の2人の娘が中2と小5、今のウチと同じ。
2作目「渋うちわ」は83年春。時代ワードはテレホンカード、ディズニーランド。
3作目「また逢う日まで」は1970年から71年にかけて。時代ワードはよど号、三島由紀夫、万博、走れコータロー、そしてタイトルからも分かるとおり尾崎紀世彦。
この作品では土門は30歳そこそこで彼の -
Posted by ブクログ
ネタバレ乃南さんの作品とはとても思えない、異色な純文学?社会小説?だった。
でも、上巻から暗い。。暗いというか、ダメすぎて、一瞬でも同じようなダメ人生を味わったことがある人がこれを読むと、ちょっとそのときのことを思い出して、たぶんイヤな気持ちになるかも。
でも、主人公が少しずつどん底から上がってくる期待感もあって、下巻に突入!またここで、どん底に突き落とされる。
生きるのがつらいなら、明日のことは考えずとりあえず今日だけのことを考えなさいっていう、おばあちゃんの言葉が最高によかった。
明日のことなんてわからない。希望になるか、脅威になるか、それはそのときのその人の気持ち次第。
ほんと、そうだなー -
Posted by ブクログ
下巻
次郎、君子それぞれに手にした、いびつではありながらも安住を手にしながら次郎は汝窯に魅せられてしまい歪んでいく周囲との関係。
青磁や汝窯に関する専門的な記述は上巻の入り込み易さからするとへこたれそうになったが、全ては最後への助走。
途中読んでいて次郎は何を求めているのか分からず、日本が敗戦から顔を上げわき目もふらずがむしゃらに復興していく様やそこからくる歪みなどの時代背景と君子の生き方が重なってそこから物語に入っている方がずっと読みやすかった。
しかし最後に家族を守るために殺人まで犯した次郎が逃れられなかった孤独を救ったのは次郎を狂わせさらに孤独に追い込んだと思っていた汝窯。
しばらく余韻 -
Posted by ブクログ
小説+法解説というちょっと新しいスタイルの一冊。
作者によると、裁判員制度の開始により当事者でなくても犯罪と関わることになるかもしれないから、ある程度の知識と心の準備をしておくことが必要だと。
移動中の暇つぶしとして持って行きましたが、おもしろくて往復の移動中に読み終わりました。
法解説のために書かれたような話もあったけれど、さすが乃南アサでぐいぐい引き込み読ませてくれました。
「あいつの正体」「その日にかぎって」あたりがよかった。
法解説もわかりやすく、興味深く読めた。心理状況も裁くポイントになるということで、小説というスタイルがとてもマッチしていたと思う。もっと続編希望。 -
Posted by ブクログ
読んでいて、これほど自身の心理をことごとく言い当てられた気にさせられることはまず無い!という、“男”であれば誰でも痛感する感想が、この作品への評価として筆頭に挙げられますw
余り女性には読んで欲しくないな~、と…ww というのも、男って生き物の心理っちゅうか、心の奥底にあるものが、こうもあからさまに赤裸々に描写されていると、そんな気にもなってしまうというものw それが、女性作家の手によるものとくれば尚更にw
断じて、自分はこの主人公のような女ったらしではないんだけど、それでもこれだけ身につまされてしまう、ということは、実際に女をとっかえひっかえしてるような男がこれを読んだら、絶対にカノジョの