乃南アサのレビュー一覧

  • 死んでも忘れない
    痴漢疑惑、いじめ…人との関わり合いの深さ、本当の絆とは?
    人との関係の悪さは、結局、人との触れ合いでしか解決できないものなんだろう。
  • 犯意
    小説+法解説というちょっと新しいスタイルの一冊。
    作者によると、裁判員制度の開始により当事者でなくても犯罪と関わることになるかもしれないから、ある程度の知識と心の準備をしておくことが必要だと。
    移動中の暇つぶしとして持って行きましたが、おもしろくて往復の移動中に読み終わりました。
    法解説のために書か...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    音道貴子シリーズはやっぱり最高!今回滝沢刑事との関係に、微妙にいい変化が現れているのが微笑ましい(なのにやはり小競り合いが起きてしまうところもw)。このシリーズの長編をもっと書いて欲しい。
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)
    強すぎず弱すぎず、現実的な主人公設定。
    頑張れば周りに味方もできるはず…、と信じたい。

    あっけない感じの暴力が逆にこわいのかもしれない。
  • あなた(上)
    読んでいて、これほど自身の心理をことごとく言い当てられた気にさせられることはまず無い!という、“男”であれば誰でも痛感する感想が、この作品への評価として筆頭に挙げられますw
    余り女性には読んで欲しくないな~、と…ww  というのも、男って生き物の心理っちゅうか、心の奥底にあるものが、こうもあからさま...続きを読む
  • 火のみち(下)
    下巻では、中国の汝窯に取り付かれてしまった
    主人公の兄の話しを中心に展開される。
    中国の陶器の歴史も詳しく描かれ、中国の
    青磁を実際に見に行きたくなった。
    また、終わり方も、納得のいくカタチで終わって
    乃南アサらしかった。
  • 火のみち(上)
    陶芸をテーマに描かれた作品。
    上巻では、昭和の戦後の時代を必死で
    生き抜いてきた主人公と、その家族の
    物語が主になっている。
  • 暗鬼
    最近本棚の整理を決意。
    以前買って読んだんだけど、処分するか否か?という審査を始めた。

    要するにもう一度、残すかどうかという観点でしっかりと読もう、というもの。

    乃南作品は、さらさらと読めるんだけど自分の中では評価があまり高くはなく。
    標準点以上ではあるんだけど図抜けた作品はないというか、残らな...続きを読む
  • 行きつ戻りつ
    旅をテーマにした短編が12。
    ずっと前に読んだ時には、当時ドキッとするお話や、じんわりするものもあったのですが、何年かたって読み返すとまったくちがう感想を持ちました。
    若い人より・・・私くらい・・・もう、冒険とか恋愛とか、遠くなってしまった世代が共感する本かも、です。

    家族を大事にしよう、と思いま...続きを読む
  • 涙(下)
    昭和30年代、東京オリンピック、学生運動、ドヤ街、あいりん地区、宮古島…あたしの為の小説かw 切ない話しだった。自分だったらどれくらい勝を支えられるだろう。最初はその気でも、時間が経てばその選択を悔やんで不幸になるかも。やはり萄子の決断、正しかったんだな。もちろん淳が居たから出来たことだけど。
  • ウツボカズラの夢
    主人公は、高校を卒業したばかりの
    19歳の未芙由(みふゆ)。
    母を病気で亡くし、
    父は、早々に再婚し
    たった一人の弟も、新しい母親に懐いてしまって
    孤立した未芙由は、もはや、家にいることが
    できなくなってしまった。

    そこに、遠い親戚の東京のオバ、尚子が
    上京しておいで、お母さんとは、仲が良かったの...続きを読む
  • 氷雨心中
    高校の時に読んで、再読。
    「青い手」「氷雨心中」「おし津提灯」は覚えていたのだがあとは読むうちに思い出すという感じだった。
    話は全て好きだが最後の「おし津提灯」で全てかっさらわれてしまうため、他の作品がうろ覚えになってしまう。自分だけかな?
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)
    おも…しろ…かっ…た…!!!!!

    後半は震えが来るほどの緊張に、もう熱くなりまくり。

    新登場キャラクターの昂一の存在にキュンキュンし、
    星野の最低野郎っぷりにイライラし、
    決意の滝沢刑事にキャーッとなる一冊。

    序盤はいつも若干緩んでしまう気がするけれど、
    中盤以降のスピード感は前回と変わらず爽...続きを読む
  • 涙(上)
    萄子の勝を想う純粋な気持ちがひしひしと伝わって来た。勝は無実と解っていても、失踪の理由が解らず、ラストで真実が明かされる。失踪の理由が読者も納得できる内容で良かった。台風の中の最後の二人のやり取りは、タイトルの「涙」に相応しいラストでした。久々の感動ものでした。
  • 結婚詐欺師(上)
    作者は女性なのに、女性だからなのだろうか、本当に上手い、と思った。
    全て個性の違う女性を言葉巧みに、魅力あふれる行動力で騙す。
    その手口に引き込まれます。
    ラストまで飽きさせない展開は素晴らしい。
  • 結婚詐欺師(下)
    こんなの、現実では騙されるか!という人こそ、こういう詐欺師に騙されたりするんです(笑)
    自分は大丈夫という心のスキに詐欺師は潜りこんでくる。
    みんな自分は大丈夫だと思ってるのに騙される。そういうことを、よくここまでリアルに表現できたなと思った。
    作品中の被害者女性が現実世界に存在したとして、この本を...続きを読む
  • 結婚詐欺師(上)
    この作者は、どうしてこんなにも女性目線・男性目線 両方の描写が上手いのか。と、この作品しか読んでないのに思った。
    本を読んだのに、映像の感覚が残る。
    下巻も楽しみ。
  • 家族趣味
    ひょんな事から乃南著書ゲット~♪

    タイトル作含む5話を収録した短編集です↓
    1)魅惑の輝き
    2)彫刻する人
    3)忘れ物
    4)デジ・ボウイ
    5)家族趣味

    各話を通してのテーマは「没頭するあまり一線を越えた人々」でしょうか。「誰しもが犯罪者になれる、通常・異常のFine line」って感じでしょうか...続きを読む
  • 犯意
    久々です、乃南さん。もうタイトルから惹かれて即レジへ。いやあ、読んで良かった。面白かったです。小説と法解説が同時に読めるって、なかなかないし。これ、第二弾・第三弾…って出してくれないかなあ。こういうタイプは新しくてすごく面白い。そして勉強になりました。法解説は、一回読んだだけじゃ全然理解できないから...続きを読む
  • 氷雨心中
    良かったです。

    この本を友人に勧めたことがあるのですが
    「暗っ」と言われてしまいました…が

    これって暗いのか…
    暗いと言うより情念のような
    強さと恐ろしさを感じないかな…。

    短編ですが一つ一つ確かな仕上がりの本だと思います。