乃南アサのレビュー一覧
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阿季子を害しようとしたのは誰か?というサスペンスものを読んでいると思っていたのだが、阿季子がどれだけ幼馴染たちの反感と恨みをかっていたのか、という話になっていた。こわいこわい…
第1話 この前の同窓会で阿季子と喧嘩した由記だったが、北海道から新居を祝うためにやってきた。阿季子の家にちょうど荷物が届いた。阿季子のパネルの顔に穴がたくさんあけられているものや、阿季子を模った人形の顔がくり抜かれているもので、阿季子はないてしまう。
第2話 由記はCAになれず、地元小樽の銀行に就職して、地元の人と結婚して年子の子供をふたり産んだ。北海道まで阿季子がやってきて、小樽のグラスで商売を始めると言う。
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かなり面白い。警察が絡まなくても十分面白いのに、スリルがマシマシである。
橋口こと松川には尾行がついている。ジュエリーデザイナーのゆかりと、キャリアウーマンの江本美和子が今のカモだ。刑事たちにはどうやって女達を見つけてくるのか、不思議である。橋口かつ松川は月40万もする賃貸マンションに住んでいた。
捜査班は盲腸の痕と、火傷痕を確認して、松川が橋口だという証拠を得る。最近の橋口はゆかりに結婚を迫られ続けてちょっと疲れていて、土地持ちの未亡人千草が情緒不安定だった。
松川の最初の結婚相手は、恋愛結婚だった。その頃は割とちゃんと働いていたけれど、勤務先でお金を盗んで刑務所に入った。次に会った時 -
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私は自分は結婚詐欺になど引っかからないと思ってるし、そういう案件に当たったこともないのだけれど(詐欺という犯罪にはそういう人が引っかかるらしいのだが)なんだかとても参考になります。主人公の橋口さんは仕事ができる…こういう人達って友達いるのかなぁ…
どうでもいいけど、結婚したことがない人が、ウェディングに詳しすぎるのはやはり怪しくないですかね。
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橋口は疲れたような表情をしていた曽田に目をつけていた。今日もパーティーだと言って、ネクタイを選んでもらった。ピアジェの時計をそれとなく見せつけ、独身アピールをして、食事の約束をとりつける。
橋口は小料理屋まきのおかみ、登与子を口説き、千 -
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かのんは家裁調査官。少年(男の子だけではなく女の子も含む)事件の裁判前の調査を行う。主に読む、聴く、書くことが仕事だ。3年に一回異動があり、今は福岡家裁北九州支部に勤めている。彼の栗林は東京で動物園に勤めていて、今はゴリラででいっぱいだ。
そしてかのんも手一杯だ。万引きで捕まった子は母親と本人との面接の後、母親に対する暴行事件で捕まるし、自転車泥棒の子はなにやら家庭が複雑だ。詐欺事件の受け子として捕まった子からは変な臭いがする。安定したかに見えた子は、トンズラする。いくつもの事件を抱えているので、突発的な出来事に速やかに対応できない。
女子高生がウリをするだけでなく、友達まで勧誘していた。 -
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ネタバレ美しさに恵まれた女の話。平凡に育てばこんな壊れ方をしなかっただろう。
平成8年に文庫になっているが、その年に直木賞を受賞しているので、その関係でデビュー作が文庫になったのだろう。
その後の乃南さんの作品はどれも余り外れがなく面白い。
これは題名もあまりどぎつくなく読みやすかった。
沼田志穂子は美しいといわれ、自分でも容貌には十分自信を持っていた。将来は女優になると言い切り、高校卒業と同時に上京して劇団に入った。
ところが運の悪いことに、彼女にそっくりな柳沢マリ子という女優が一年先にデビューしてしまっていた。
志穂子のスタートはマリ子のそっくりさんから始まり、何をしてもどこに行ってもマリ子の -
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ネタバレすごかった、、心理描写が凄くて飲み込まれて長いのに全然飽きない(汗)
先が気になるし、今読んで居る所が常に面白いし、、どういう流れになっていくのか、、
真裕子は苦しんで苦しんだ末に建部と幸せになれて本当に良かった。余りにも苦しみを見つめて向き合って周りを憎んで、、それは建部の言う通り、真裕子が余りにも真っ直ぐだ正直で、、そして逃げずに向き合う強さがあったから、、
心が血を流す苦しさ辛さ孤独、、だけど俊平が良い子だったからすっかり癒され、、そして建部はこんなにも真裕子を理解し大切に思い守ろうとしている、、結局これ以上の幸せは無いよね〜
結局人生って先は分からないどうなっていくのかは、、
そして真 -
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ネタバレ冬休みに入り、一気に読みました。
開拓者、ってかっこいい響きがあるけどとんでもない。
序盤北へ向かう電車の下りの場面を読むだけでも不安で胸がいっぱいになった。
その後も思うようにいかない壮絶で厳しい暮らしの連続に胸が詰まった。
自分の意志では人生をなんとかできない女の人たちが沢山出てきた。男性ももちろん然りだけど、レベルが違う。
とわは賢い女子、不遇かもしれないが運もよかった。
とわの母親が歯を食いしばって育てた姿に思いを馳せる。そう考えると今日本はいい時代。物価は高いけど、でもやる気があれば教育を受けられる。
後編の隣に住んでいたタマヨさんとの会話のシーン、立場ほ違うけど必死に生きてきた二人 -
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タイトルに惹かれて買ってみたら、まさかの平成初期作品。
30年以上前の今とは異なる日常風景もありながら、女性たちの恨みや憎しみは、今でもあるよねと納得できてしまう変わり映えのなさ。
いつの時代も女性3人集まれば、何かしらトラブルが起きてしまうものだなとしみじみ感じた。
元アイドルの阿季子は、こういう女性いるよねって嫌悪されがちな典型的なタイプ。
自分が良ければなんでも思ったことを口から出しちゃえる軽く毒を吐ける人間である。
毒が蓄積されていった3人の殺意はない憎悪が凄まじかった。
まさに、毒をもって毒を制す。
殺意はないけど、痛い目に見てほしい。
でも、本人が痛い目だと思ってないと意味ないよ -
「凍える牙」について
この乃南アサさんの「凍える牙」は、その他の強力な候補を破り、第115回直木賞を受賞した作品ですね。
30代で離婚歴のある音道貴子。離婚の原因は夫の浮気。そして、今回彼女と一緒に組むことになったのは、かつて女房に逃げられた経験のある中年刑事の滝沢。
男社会の中で認められずに孤軍奮闘する女刑事と、女刑事の存在を認めたくない叩き上げの頑固者の刑事の構図ですね。
この2人が、渋々ながらも一緒に捜査活動を続けるうちに、徐々にお互いを認め合っていくことに-----というのは、言ってみればありがちなパターンなのですが、しかし、なかなか読ませてくれますね。
しかし、滝沢の愛想がないのは、実際には貴子の