乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ぶっちゃけた話、売れている作家とは言い難い乃南アサさんだが、知る人ぞ知る短編の名手なのである。しかも、後味が悪い…。本書は、過去の単行本から傑作短編を選りすぐった再編集版であり、男女関係のもつれを描いた作品で統一されている。
唯一の初収録作品「くらわんか」。最初はお互い、割り切った関係のつもりが、徐々に深入りし…という話は、現実にも掃いて捨てるほどありそうだ。こんな器用な二重生活は、僕には無理だな…。初読時に怖えぇぇぇぇぇ! と思った「祝辞」は、再読してもやっぱり怖えぇぇぇぇぇ! この後、2人はどうなったんでしょうかねえ…。
「留守番電話」。固定電話を引かない人も多い現在、時代を感じ -
Posted by ブクログ
故郷の北海道・知床に帰り、
母と祖母との暮らしを始める片貝耕平。
そこに東京の新聞販売店で同じ仕事をしていた杏菜が
話したいことがあるからとやってきた。
荷物をすべて持って・・・
スーパーのアルバイトで正社員目指して頑張ろうとする耕平は
東京にいる頃よりも成長したかのように見えたけれど、
やはり、甘いのだ。
飲酒運転で事故を起こし、将来は絶たれる。
どこまで転落するのだと思わせるが、
人間はどこからでもやり直せると、
希望の見える明るい終わり方でホッとした。
主人公にはまったく共感もできないけれど、
彼を支える祖母と杏菜には泣かされた。