乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した! 遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか? 野獣との対決の時が次第に近づいていた――。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。
『何をしても、何を聴いても、どこかの記憶につながっていく。それが、年を重ねていくということなのだろうか。思い出したくもない風景ばかりを、自分のうちにため込むのが人生だというのか。』
【個人的な感想】
知り合いからおすすめされて読みました。この作者さんの本は初めてでした。流石の直木賞受賞、後半になるほど緊張感が増し、この先どうなるのだろうという気持ちからページを捲る手が止まりませんでした。
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Posted by ブクログ
佐々木譲、乃南アサ、松嶋智佐、大山誠一郎、長岡弘樹、櫛木理宇、今野敏『戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー』文春文庫。
警察小説を手掛ける人気作家による警察小説アンソロジー。7作を収録。面白い短編もあれば、ハズレの短編もあり、人気作家と言えどなかなか高いレベルの作品を上梓し続けるのは難しいのだなと思った。
佐々木譲『弁解すれば』。北海道警察本部の小規模警察署の刑事部門に復帰した仙道孝司が主人公。物語はまだ続くようで、タイトルの意味が解かるところまでも描かれず、唐突に終わってしまう。てっきり読切り短編かと思ったのだが、連載作からの1話だったようだ。
乃南アサ『青い背広で』。背広とは随分と懐かしい言い方だなと思ったら、敗戦から15年過ぎた昭和の東京が舞台だった。交番勤務から刑事に抜擢された若手警察官の土門功太郎が主人公。シリーズ物なのだろうか、主人公の土門功太郎の人と成りがじっくり描かれる。刑事になり、新しく背広を仕立ててもらい、靴まで新調し、妻の真智子からプレゼントされたネクタイで固めた土門が連続強盗事件の捜査という初陣に臨む。
松嶋智佐『刑事ヤギノメ』。ヤギノメと呼ばれる女性刑事が主人公のシリーズ物だろうか。何作か読んだ松嶋智佐の作品の中でも面白い部類の短編だった。急性膵炎で入院した刑事の弓木瞳巡査部長が現場に復帰する。弓木の体調はまだ不十分のようで、コンビを組んだ後輩の茂森隼太は弓木のことを気に掛ける。しかし、弓木が管内で起きた連続放火事件の捜査に参加すると驚くべき能力を示した。
大山誠一郎『三十年目の自首』。初読みの作家。警視庁付属の犯罪資料館の緋色冴子が三十年前の強盗殺人事件で自首してきた藤木正也の抱えていた心の内を看破する。なかなか見事なプロットで、読者を右へ左へと振り回すところが面白い。
長岡弘樹『噛みついた沼』。長岡弘樹でなければ創れない短編だろう。語り手は警察官の雄吾の妻の潤子なのだが、事件を解決する本当の主人公は後に登場する百目鬼巴という変わった名前の女性だった。筋は通っており、納得しながらも狐につままれた気持ちになる。ある日、警察官の雄吾と潤子は自宅近くでカミツキガメを捕まえる。その直後、何故か雄吾は過疎地の交番勤務になってしまう。
櫛木理宇『ルームシェア警視の事件簿』。櫛木理宇の作品にしては珍しくハズレ。櫛木理宇にはほんわかした作品は似合わないのかな。キャリア署長の佐桐一海とルームシェアする八島那青、西野穂高は複雑な家族関係にあり、同じ署に勤務する警察関係者であった。一海が着任早々、数年振りに管内で発生した殺人事件。
今野敏『ケースオフィサー』。これも、またハズレ。公安警察物の短編。ロシア大使館に新しく赴任して来た駐在武官を公安警察の2人が行確するという話。だから、それがどうしたという結末。
本体価格800円
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Posted by ブクログ
汝窯(じょよう)と呼ばれる幻の器。
何年も前だったか、
テレビで観たことがあるんだけど
確かにそれは美しかった^_^
非常に高い技術で、再現不可能。
そんな幻の器に完全に
心奪われてしまった次郎。
器をこの手で蘇らせたい···!
のめりこめばのめりこむほどに
次郎は現実からかけ離れていく。
大切なものを失ってもなお
孤独な世界を突き進んでいく。
最後、訪れた中国で
大地に額をなすりつける次郎。
彼がやっとたどりついた境地に、
読んで胸がいっぱいになりました。
人生をなげうってまで
のめりこめるものがあるなんてね。
ちょっと羨ましい···
ドラマチックなストーリーでした! -
Posted by ブクログ
ネタバレ「×月×日」から始まる、一篇3ページ程度のストーリー。
最初これは日記の体をしたエッセイなのかと思った。
さすが作家というのは、普段の生活からストーリーを引き出すのが巧いものだ。
何気ない日常の隣でどんな会話がなされているのか、人ごみの中にどんな異彩を放つ存在があるのか、その耳は、目は、逃さないのだな。
日ごろの観察眼のたまものということか。
けれど、こんなにこんなにドラマって落ちているもの?
明らかに変だよ、その人っていうのが次から次へと彼女の前に現れる。
ほのぼのとした情景、一切なし。
これは、日記の体をした、日常系ショートショートですね。
きちんとオチが付くものばかりではない。
けれどちゃんと、いや~な感じは残していく。
だとすると、一気に読むのではなかった。
いくつかは事実に基づいた話もあると思うけど、「日常系の」という縛りが付いたショートショートなど、それほど大量に書けるものではない。
なんとなくパターンが透けて見えて、後半はちょっと読むのに飽きた。 -
Posted by ブクログ
時は昭和28年。
殺人で逮捕されるシーンから始まる。
戦後、命からがら満州から
引き揚げてきたというものの
日本で待ち受けていたのは
悲惨で貧しい暮らし。
元は9人の賑やかな家族だったのに
ついには次郎と妹の君子の二人きりに。
大切な妹を守るために
罪を犯した次郎。
陰鬱な服役生活の中
陶芸と出逢うことで
新たな人生が動き出す。
これは。
後に一流の陶芸作家になって
のぼりつめたと思ったら
暗い過去を暴かれて
転落していく···
っていうストーリーかしらね!
と思っていたら。
私のカンなんぞ見事にハズれ
中国の青磁と出逢ってからは
まったく違う方向に☆
その青磁は、
満州から戻るときに見た空の色。
焼物そのものの美しさに
過去の思い出が重なって
惹かれてしまった。
この気持ちはどうにもとまらない。
青磁一直線♡な次郎。
ここで下巻に続く〜