乃南アサのレビュー一覧

  • 犬棒日記

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    ネタバレ

    「×月×日」から始まる、一篇3ページ程度のストーリー。

    最初これは日記の体をしたエッセイなのかと思った。
    さすが作家というのは、普段の生活からストーリーを引き出すのが巧いものだ。
    何気ない日常の隣でどんな会話がなされているのか、人ごみの中にどんな異彩を放つ存在があるのか、その耳は、目は、逃さないのだな。
    日ごろの観察眼のたまものということか。

    けれど、こんなにこんなにドラマって落ちているもの?
    明らかに変だよ、その人っていうのが次から次へと彼女の前に現れる。
    ほのぼのとした情景、一切なし。

    これは、日記の体をした、日常系ショートショートですね。
    きちんとオチが付くものばかりではない。

    0
    2024年05月29日
  • 火のみち(上)

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    時は昭和28年。
    殺人で逮捕されるシーンから始まる。

    戦後、命からがら満州から
    引き揚げてきたというものの

    日本で待ち受けていたのは
    悲惨で貧しい暮らし。

    元は9人の賑やかな家族だったのに
    ついには次郎と妹の君子の二人きりに。

    大切な妹を守るために
    罪を犯した次郎。

    陰鬱な服役生活の中
    陶芸と出逢うことで
    新たな人生が動き出す。

    これは。
    後に一流の陶芸作家になって
    のぼりつめたと思ったら
    暗い過去を暴かれて
    転落していく···
    っていうストーリーかしらね!

    と思っていたら。

    私のカンなんぞ見事にハズれ
    中国の青磁と出逢ってからは
    まったく違う方向に☆

    その青磁は、
    満州から

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    2024年05月27日
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―

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    すずって、珠洲市なんですね。
    あまりの一致に驚きました。動物好きには泣けてくる話。もっと探してあげて欲しかった。

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    2024年05月22日
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)

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    ほとんど、結末はどこかで読んだようなオチなんだけど、安定した読ませる。最新のいっちみちはいまいちかな。偶然が出来過ぎ。

    0
    2024年05月19日
  • しゃぼん玉

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    未読本と既読本が何かのタイミングで混ざってしまった。なので、これ再読です。再読でも十分に面白かった。しゃぼん玉の人生が、確かのものに変わっていくお話。この作家は本当多才だなぁって感心します。一気に読み終わって暖かくなりました。

    0
    2024年05月19日
  • 5年目の魔女

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    怖い怖い。怖いもの見たさを掻き立てられる本。最初は恋愛絡みの内容かと思いきや、さすがサスペンスの女王。恐れ入りました。もう、イッキ読みですわ。何で?何でが続いて、最終的には伏せん回収。読んで損はありません。

    0
    2024年05月08日
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)

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    乃南アサさん著『鎖(上)』の概要と感想です。音道貴子シリーズ文庫本3作目は上下巻という長編。

    概要です。
    音道貴子は、かつてないほどの怒りを感じていた。占い師を名乗っていた夫婦と信者らしき夫婦の四人が殺害された事件を機に組んだ相方は、一作目の滝沢と比べようもない程に音道貴子を困らせ、挙げ句に鎖の道へ追いやった。果たして音道貴子は無事に鎖を解かれる道を歩めるのだろうか。

    感想です。
    音道貴子シリーズは警察社会の格差に留まらず、年齢、性別、身なりや生い立ちなど、あらゆる観点で日常的に人々が抱いてしまう差別的な意識を事件という媒体で強調している作品だと改めて感じました。

    という冷静なレビューで

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    2024年04月19日
  • しゃぼん玉

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    ネタバレ

    乃南アサだからなあ。
    ハッピーエンドでもバッドエンドでもいけるんだよなあ。
    どっちに落とすつもりなのだろう。

    三浪して五流大学にやっと入ったものの、そこに居場所はなく、かといって家族はとうの昔に崩壊していて、することもしたいこともない伊豆見翔人は、行き当たりばったりにひったくりやコンビニ強盗をしながら西へ西へと流れていった。
    ヒッチハイクしたトラックで運転手を脅しもっと遠くまで乗せてもらおうとしたが、つい居眠りをしてしまい、見知らぬ山道に落とされてしまう。
    そこで、怪我をした老婆と出会い、金か物を奪おうと助けたことから翔人の運命が変わる。

    父親からは物理的に、母親からは言葉の暴力を浴びせら

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    2024年04月12日
  • 暗鬼

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    ドラマを見てるような感覚で、あっという間に読み終わりました。宗教に狂った家族のような、世間と違う価値観で生活してる人ってこんな感じなのかなと思いました。終わり方が違えば星5でした。

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    2024年03月05日
  • 地のはてから(下)

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    知床を舞台に開拓民少女が過酷な自然、貧しさ、戦争を生き抜く

    息子が小学生の時に自由研究でアイヌ文化を勉強していて、夏休みにアイヌを学ぶ旅で道東に行く前に一度読みました。
    そして、知床半島の美しい知床連山と知床五胡に心を打たれながら、開拓民の壮絶な人生を思っていました。

    再読し、また心に重く深く。
    時代の流れと運命は受け入れ、その中で力強く精一杯に生きる、ということ

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    2024年02月25日
  • 禁猟区

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    『禁猟区』
    『免疫力』
    『秋霖』
    『見つめないで』

    悪徳警官ものの4編。
    あっさりしてるように思えたのは悪い方の語りで話が進む所為なんだろう。
    裏側で動いている監察官との視点が入れ替わるもののスッキリとはしない。
    なんせ入り口は良い行いなのに、どんどん深みにハマって、言い訳をして
    それがリアルなんだよね。
    少しずつ少しずつ自分しか見えなくなる怖さ。
    私も『禁猟区』の空気を知ったようだ




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    2024年02月22日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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    音道貴子と滝沢保のコンビが捜査活動を行い、最終的に検挙に至る物語だが、男社会の刑事組織の中で葛藤する貴子の感情的な様子が巧みに描写されており、非常に楽しめた.原照夫が「発火ベルト」で焼け死に、堀川一樹、吉井知永子、水谷拓が喉を食いちぎられて死ぬという事件が起こり、それぞれの事件の関連性を捜査する過程で、オオカミ犬が登場する.知能の優れたこの犬を訓練していた人物を洗い出したが、大火傷に瀕死の状態.貴子らの努力で高木から動機を聞き出し、次の殺害者を守るべく貴子がオオカミ犬を追跡.手に汗握る迫力ある場面が面白かった.娘の復讐を企てた高木の執念は結果的に殺人を引き起こすことになったが、親として理解でき

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    2024年01月13日
  • 悪魔の羽根

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    ネタバレ

    全体を通して、四季がテーマの短編集でした。
    こういう何かテーマに沿って書かれている小説というのが好きで、発想が面白いなーと楽しませて頂きました。

    「はなの便り」
    後ろのあらすじを読んでネタバレを食らってしまい、あまり楽しめなかったのが残念でした。

    「はびこる思い出」
    何が隠されているのかワクワクしながら読めました。強かな主人公だな…と感心しました。

    「ハイビスカスの森」
    ホラーチックだけど、ほっこりハッピーエンドで良かったです。
    幼い頃の記憶って、印象深いところだけ残ってたり改竄されてたりしますよね。
    ちゃんと真実を確かめて、トラウマ解消できて良かったです。

    「水虎」
    最後ゾワッとしま

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    2023年12月07日
  • 来なけりゃいいのに

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    この出てくる女性たちがリアル!
    嫌だな~この感じ!と思いながら
    自分は大丈夫かな?と不安にもなる感覚。

    読みやすくて好きなタイプだった。

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    2023年11月29日
  • ドラマチック チルドレン

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    感想
    子供達は本当は何を求めているのか。生徒と教師ではない。仲の良い上級生。目線を合わせて、立場に立って。でも時には厳しさも求められる。

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    2023年11月15日
  • いつか陽のあたる場所で

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    音道貴子シリーズ以来、しばらくぶりでの乃南アサさん小説。

    これもシリーズということですが、警察に捕まってしまったほうが主人公の二人とは、意表を突かれます。ひとりは殺人、他は昏睡泥棒の罪!!しかも刑期を全うして社会復帰中という設定。逮捕歴を他人に秘して、谷中という古き良き時代の下町風情での生活。

    ぶっちゃけ更生生活…。どうなることか、でも、そんな緊張感ある日々をさらりとまじめかつ、哀愁をこめ、ユーモアぶくみによく描けていますので、二人に感情移入バリバリです。乃南アサさん、ほんとうまいですね。

    シリーズ2~3が楽しみに。こういう時、遅れて読むのは利点があります。すぐ続きを読めますから。

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    2023年11月13日
  • 六月の雪

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    ネタバレ

    台湾に興味を持ってば、なるほどと思うことも多い。ただ流し読みには適さないほど、頭を使う必要はある。それだけ読み応えはあると思います。
    最後の唐突な別れは、読んでいて胸を締め付けられます。

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    2023年11月05日
  • 女刑事音道貴子 花散る頃の殺人

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    『凍える牙』で、読者に熱い共感を与えた女性刑事・音道貴子。彼女を主人公にした初の短編集。貴子自身がゴミ漁りストーカーに狙われて、気味悪い日々を過ごす「あなたの匂い」。ビジネスホテルで無理心中した老夫婦の、つらい過去を辿る表題作など6編。家族や自分の将来に不安を抱きつつも、捜査に追われる貴子の日常が細やかに描かれる。

    懸命にコツコツ男社会で働く姿は・・・応援したくなる。

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    2023年10月16日
  • いちばん長い夜に

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    何故か東北地震のときだけすごくリアルな書き方なので驚いたけど、本当に経験されたとは。
    新しく彼氏で来たりあやさんと距離ができたり。かなり動きの多い内容だった。

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    2023年10月11日
  • 女刑事音道貴子 凍える牙

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     「疾風はの全身は見事に躍動し、輝いていた。背中の中心から尾は黒に近い灰色、腹の方に下がるに従って毛は銀色に見える。自分をお追ってくる者の存在など、まるで眼中にもないように、一点を見つめて走っている。」

    走っている姿が目に浮かびます。

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    2023年09月26日