乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
乃南アサさん著『鎖(上)』の概要と感想です。音道貴子シリーズ文庫本3作目は上下巻という長編。
概要です。
音道貴子は、かつてないほどの怒りを感じていた。占い師を名乗っていた夫婦と信者らしき夫婦の四人が殺害された事件を機に組んだ相方は、一作目の滝沢と比べようもない程に音道貴子を困らせ、挙げ句に鎖の道へ追いやった。果たして音道貴子は無事に鎖を解かれる道を歩めるのだろうか。
感想です。
音道貴子シリーズは警察社会の格差に留まらず、年齢、性別、身なりや生い立ちなど、あらゆる観点で日常的に人々が抱いてしまう差別的な意識を事件という媒体で強調している作品だと改めて感じました。
という冷静なレビューで -
Posted by ブクログ
ネタバレ乃南アサだからなあ。
ハッピーエンドでもバッドエンドでもいけるんだよなあ。
どっちに落とすつもりなのだろう。
三浪して五流大学にやっと入ったものの、そこに居場所はなく、かといって家族はとうの昔に崩壊していて、することもしたいこともない伊豆見翔人は、行き当たりばったりにひったくりやコンビニ強盗をしながら西へ西へと流れていった。
ヒッチハイクしたトラックで運転手を脅しもっと遠くまで乗せてもらおうとしたが、つい居眠りをしてしまい、見知らぬ山道に落とされてしまう。
そこで、怪我をした老婆と出会い、金か物を奪おうと助けたことから翔人の運命が変わる。
父親からは物理的に、母親からは言葉の暴力を浴びせら -
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音道貴子と滝沢保のコンビが捜査活動を行い、最終的に検挙に至る物語だが、男社会の刑事組織の中で葛藤する貴子の感情的な様子が巧みに描写されており、非常に楽しめた.原照夫が「発火ベルト」で焼け死に、堀川一樹、吉井知永子、水谷拓が喉を食いちぎられて死ぬという事件が起こり、それぞれの事件の関連性を捜査する過程で、オオカミ犬が登場する.知能の優れたこの犬を訓練していた人物を洗い出したが、大火傷に瀕死の状態.貴子らの努力で高木から動機を聞き出し、次の殺害者を守るべく貴子がオオカミ犬を追跡.手に汗握る迫力ある場面が面白かった.娘の復讐を企てた高木の執念は結果的に殺人を引き起こすことになったが、親として理解でき
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警視庁刑事部捜査共助課に勤務する2人の女性を軸に指名手配犯を捜査する逮捕劇。
「見当たり捜査班」で4人1組のチームで動く、川東小桃。
けっして派手さはないのだが、「目元」だけで動く人の中からひとりを見つけるのは容易ではなく、集中力が必要。
見当てたときのゾクゾク感、快感なのか武者震いなのか身体中の血液がすごいスピードで巡る感覚は、たまらないんだろう。
待つ、ひたすら待つ、、、
頭の中でスーパーの鮮魚コーナーで流れている
サカナ サカナ サカナ
サカナを食べると〜
読みながら思わず口にしてしまう…
「広域捜査共助係」でペアを組み動くのは佐宗燈。
粘り強く地道な捜査で、気づかれることなく張 -
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ネタバレ全体を通して、四季がテーマの短編集でした。
こういう何かテーマに沿って書かれている小説というのが好きで、発想が面白いなーと楽しませて頂きました。
「はなの便り」
後ろのあらすじを読んでネタバレを食らってしまい、あまり楽しめなかったのが残念でした。
「はびこる思い出」
何が隠されているのかワクワクしながら読めました。強かな主人公だな…と感心しました。
「ハイビスカスの森」
ホラーチックだけど、ほっこりハッピーエンドで良かったです。
幼い頃の記憶って、印象深いところだけ残ってたり改竄されてたりしますよね。
ちゃんと真実を確かめて、トラウマ解消できて良かったです。
「水虎」
最後ゾワッとしま -
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音道貴子シリーズ以来、しばらくぶりでの乃南アサさん小説。
これもシリーズということですが、警察に捕まってしまったほうが主人公の二人とは、意表を突かれます。ひとりは殺人、他は昏睡泥棒の罪!!しかも刑期を全うして社会復帰中という設定。逮捕歴を他人に秘して、谷中という古き良き時代の下町風情での生活。
ぶっちゃけ更生生活…。どうなることか、でも、そんな緊張感ある日々をさらりとまじめかつ、哀愁をこめ、ユーモアぶくみによく描けていますので、二人に感情移入バリバリです。乃南アサさん、ほんとうまいですね。
シリーズ2~3が楽しみに。こういう時、遅れて読むのは利点があります。すぐ続きを読めますから。 -
購入済み
さらっと読めました
乃南さんの新作に久しぶりに手が伸びました。
あらすじを読んでみて、内容が重そうではなかったので。
昔、音道貴子シリーズを読んで女性警察官ものに共感するようになりました。他の作家さんの女性刑事ものもいろいろ読んできました。しかしこのごろは、昭和から平成にかけての女警の覚悟みたいなものの重さに、読むのにも覚悟がいるようになってしまっていました。
でも、この作品はそうでもないらしいと読んでみました。その通りで、さらに令和のこの時代の夫婦の姿が見えてきて、興味深いものがありました。自分と似たような年取った親を抱えた夫婦、子どもたちと同じ年頃の若い夫婦、刑事ものと夫婦ものの二本立てがうまく織りな