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Posted by ブクログ
やっぱり乃南アサさんの長編大作は素晴らしい。
本当に読んでる時間が楽しくて、終わってしまうのが
悲しくて寂しくて。
なのに、先を読まないといられない。
殺人事件の被害者と加害者の家族たち。
その7年後が描かれている「晩鐘」
最後の下巻です。
被害者側の真裕子が新しい家族ともうまくいきだし、
「風紋」のときに出会ってた新聞記者の建部が
どうにか真裕子の支えになってくれないだろうか。と
風紋のときから思っていただけに、
こちらの展開は、もう、待ってました!とばかりに
拍手。
けれど、やっぱり加害者側の息子。
小学6年になった大輔の日々が
もう、なんとも悲しくて。
なんとも重たくて。
なんとも灰色すぎて。
どうにか、誰かこの子を救ってくれないだろうか。
と思わずにいられない。
被害者遺族へのそれから。も大事だけれど
加害者家族への、残された子どもたちに対しての
何らかのアフターケアっていうのは、本当に必要だと思った。
この小説の中からは、ケースワーカーやカウンセリングといったものが、まったく出てこなかったけれど
どちらの家族に対しても、通り一遍でなく
本気で対策していくのが、
次の事件につながらいんじゃないかとも思うし
どちらも未来に向かって生きていけるようにしなくてはいけないんじゃないかと本気で思った。
最後は、本当に悲しすぎる結末。
頭の良すぎる大輔が選んだ結論。
頭の良すぎる大輔が、「真実」を知って出した結論。
それさえも、誰か本気で話しを聞いてくれるオトナが一人。たった一人でもいれば、違う生き方が出来たんじゃないかと思うのに。
もしかしたら、大輔がやったことは
大輔の父がやったことの「動機」と、同じなのかもしれない。とも考えさせられた。
真裕子の母の気持ち。
大輔の父の気持ち。
それだけは、最後まで語られることがなかっただけに
根底にある「殺人事件」の背景は分からないままだけど・・。
Posted by ブクログ
風紋から7年後、加害者と被害者の家族のその後を描いた名作。
母を殺された真裕子。新聞記者・建部。父が殺人者となった大輔。それぞれの人生は途方もない道筋を辿っていく。
レビューをわけていない為、3冊通した後の感想をわけて掲載する。
自身の作品で、衝撃的な殺人事件を加害者、被害者の立場から表現した作者が、同じ舞台、続編という形で、それぞれの家族がどの様に生きているのかを描いた作品。
それぞれの救済は。
被害者の家族、母親、祖父母がいたたまれない。母親についても鼻につく描写が前作から多かったが、事人の息子が妹を殺害してしまう程の罰を与えた筆者に恐怖を感じる。
最後まで読み進め、読者ごとに心に残るものは違っていると思う。ハッピーエンド、バッドエンドについて、僕はその物語が進むべき方向に歩み、作為がなく着地する事が好ましい着地だと思っていたが、この作品はそれぞれのエンディングを用意しており、しかも極端に表現されている。
後味は実は良くないが、風紋と続けて読むと更に壮大になる作品である。
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