乃南アサのレビュー一覧

  • 晩鐘〈下〉 新装版

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    やっぱり乃南アサさんの長編大作は素晴らしい。
    本当に読んでる時間が楽しくて、終わってしまうのが
    悲しくて寂しくて。
    なのに、先を読まないといられない。

    殺人事件の被害者と加害者の家族たち。
    その7年後が描かれている「晩鐘」
    最後の下巻です。

    被害者側の真裕子が新しい家族ともうまくいきだし、
    「風紋」のときに出会ってた新聞記者の建部が
    どうにか真裕子の支えになってくれないだろうか。と
    風紋のときから思っていただけに、
    こちらの展開は、もう、待ってました!とばかりに
    拍手。

    けれど、やっぱり加害者側の息子。
    小学6年になった大輔の日々が
    もう、なんとも悲しくて。
    なんとも重たくて。
    なんとも

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    2018年04月18日
  • いちばん長い夜に

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    三部作の完結編。下町での二人の再生と人とのふれあいをもう少し見続けていたかったな。居心地が良くてもずっと同じ場所にとどまってはいられないのかな。芭子と綾香の家族も大変な思いをして、たくさん傷ついて、大切な家族を失ってしまったんだとわかってはいても、過去と向き合いながら健気に生きる二人の姿に幸せになってと思わずにはいられなかった。被災地にボランティアに行き過酷な現実を見た綾香の、みんな人間だからすべての人たちが善良なわけではないけれど、だからってあんな死に方をしなきゃいけないなんていうことはなかった。この言葉に綾香の取り返しのつかない過去や失ってしまったものの大きさをおもって苦しくもなった。過去

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    2018年04月08日
  • 晩鐘〈中〉 新装版

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    殺人事件の被害者、加害者の家族の7年後が描かれている。
    長崎の祖父母に預けられていた大輔が
    東京の、「伯母ちゃん」のところで住むことになり。
    24才になった真裕子は、好きでもなかった会社の同僚と、不倫に陥り。

    間で、東京に戻った記者の建部が
    二人を再び追っていく。
    なぜか、加害者と被害者の家族は、何かで繋がれているのか。
    偶然が重なる。
    そのキッカケが、わりと建部。
    けれど、その建部によって事件後からのことを吐き出すことで救われ、俯瞰した見方を出来るようになれた真裕子。
    相変わらず、殺人者の息子であることは知らない大輔だけれど、どこか計算高い中に
    どこか小学生にしては、ませすぎている女好きに

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    2018年04月02日
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)

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    後半、音道が限界に達しようとしている。滝沢がいい味見せます。テレビドラマでは高橋克実だったんだ。確かに。最低野郎は阿部力か。緊迫の籠城戦。読んでてもしんどいわ。

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    2018年03月25日
  • 火のみち(上)

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    父や長兄は戦死し、戦後満州から引き揚げ、広島県は呉に辿り着き、母を支えながら生きていく兄弟姉妹4人。長姉は、家族を支えるために身を落とし、主人公の次男・次郎は、小学校にも通えず、家族を支え、妹を助けるために殺人事件を引き起こしてしまう。一家離散となった南部家。次郎は、岡山刑務所で偶然にも備前焼・陶芸と出会う。一方、妹は、施設に預けられ、そののち上京、女優への道を歩むことになる。

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    2018年01月01日
  • 晩鐘〈下〉 新装版

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    Rさまオススメ本最終巻
    こんなに哀しい話があるかという感じでした。

    真裕子を中心に読み進めていたので、最後の方は少し嬉しい気持ちになっていたのですが、
    やはり大輔を忘れてはいけないのだなと。
    あまりに悲しかった。
    こういう風にしかなれなかったのかなぁと。

    ほんとにものすごく読みごたえのある作品でした。

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    2017年12月22日
  • 結婚詐欺師(上)

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    ネタバレ

    評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ・洋服・職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追われる。一方、橋口はゴルフ練習場で見つけた女性に次の狙いを定めた―。

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    2017年12月12日
  • 地のはてから(下)

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    小樽への子守奉公、奉公先の破綻で知床に戻り、切ないアイヌの成年との恋、そして結婚。主人公のとわは、懸命に家計を支え、子供たちも育てていく。そのさなかにも、悲しい出来事は次から次へのとわを襲う。生きること、生き抜くことの辛さ、政府主導の北海道開拓の現実、そして戦争。
    主人公とわと乃南アサ作品『ニサッタ、ニサッタ』が連続性があることを、巻末の「解説」を読んで知った。

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    2017年11月22日
  • 地のはてから(上)

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    今までのサスペンス中心の小説とは異にする乃南アサさんの小説。舞台は、大正期から昭和期の北海道。なかでも非常に厳しい自然環境にある知床の開拓移住した家族のお話。
    冒頭から、読み進めるのが苦しくなるような過酷な環境に置かれた家族、放蕩父親の様子。しかし、次第にのめり込んでしまう。主人公の少女とは、そしてアイヌの少年との出会いの意味とは。

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    2017年11月17日
  • いちばん長い夜に

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    「マエ持ち女二人組」シリーズ最終作=三作目。仙台にて東日本大震災に遭遇する芭子。この出来事が、芭子と綾香の生き方にも大きな影響を及ぼす。

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    2017年11月12日
  • すれ違う背中を

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    「マエ持ち女二人組」シリーズ第2作目。刑期を終えて社会復帰した芭子と綾香。身内からも断絶された2人は、ヒッソリと目立たぬように、お互い支えながら、節約し質素な生活を送り、それぞれ金銭的にも自立できる生活の確立に向けて日々過ごしている。綾香はパン職人への道、芭子はペットショップのアルバイトしながら。そんな2人の周囲では、いろんな事件が起こる。

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    2017年11月11日
  • あなた(下)

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    乃南アサ氏の著わすホラー作品。もともと新潮ケータイ文庫に連載された作品の文庫紙媒体)化が、本書。主人公に取り憑いている正体とは?主人公・秀明と年上の恋人・カンナが、その正体に解明に挑まざるを得ない状況に追いやられていく。舞台も東京からは中国山地山間部の地に行き着く。

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    2017年11月06日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)

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    上巻で音道・滝沢コンビが暑い中苦労して調べまわった事が、ようやく繋がりするすると解けていく様子は面白かったです。先が気になるのと、読みやすい文章で1日で読み終えられました。音道シリーズではこの作品が一番好きかな。

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    2017年11月05日
  • あなた(上)

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    二浪の末、大学に進学した主人公・秀明。浪人時代から女子大生の彼女を二股。しかし、受験シーズンの頃から、体調に時々変化が。それは、大学進学後も時折続く。そんななか出会った2つ年上の音大大学院生に惹かれのめり込んでいくが、ある日、秀明に憑く影に気づく。

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    2017年11月05日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)

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    Rさまオススメ本、下巻。
    うーん、面白かった!
    出てきたときから気に入らなかった人物が、もしかしてと思ったら、という感じでしたが。
    それをどのような事件として作り上げるのだろう?と続きが気になって仕方なかった。
    二人のコンビもようやくしっくりきて、ほっとしたり、嬉しくなったり。
    しかし、とんでもなくバカな男にしがみついてる奈苗にイライラしてしまった。
    まあ、夢中になっている状態の女子はこうなってしまうものでしょうか。

    最後はほんとにすべてにほっとして、読後感も良かったです。

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    2017年10月13日
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)

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    Rさまオススメ本の下巻。
    昨夜から一気読み!続きが気になって止まらなかった。
    ずっと縛られてて、なかなか助けも来てくれなくて、ほんとにもどかしい思いをしましたが、
    この苦しいところを読みきった分、最後の爽快感がたまりませんでした。

    滝沢さんが必死に助けようとしているのに、なんであのおやじなの?ってところはちょっと切なかった。もっとちゃんと見てあげて!という感じ。
    星野は最後までほんとに大バカ者でサイテー。最後はスッキリ‼️

    早くちゃんと立ち直って普通の生活を取り戻してほしいと思いました。
    乃南さんすごいなぁ。

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    2017年10月06日
  • ニサッタ、ニサッタ(下)

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    ネタバレ

    評価は5.

    内容(BOOKデーターベース)
    借金を何とか返し終えた耕平は、北海道・斜里の実家に戻る。その雄大な自然に癒されたものの、働き口は見つからない。そこに新聞配達所で一緒だった沖縄出身の竹田杏菜が突然やって来る。ようやくスーパーの正社員の道が見えてきた矢先、酒酔い運転で事故を起こしてしまう。明日への希望を問う感動長編。

    おばあちゃんの言葉が1つ1つ心にしみた。

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    2017年09月20日
  • ニサッタ、ニサッタ(下)

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    故郷の北海道斜里に戻った主人公の片貝耕平。寝起きする場所、食事は心配する必要もなくなり、地元でのアルバイトも始める。しかし、耕平の甘さは、ここでも同様。再び、転げ落ちる人生が始まる。
    沖縄出身の杏奈の抱える生い立ち。北海道と沖縄、そして都会との地域間格差。非正規従業の増加といった誰にも起こりそうな現実。そして、方貝家のオンナたちの逞しさ。
    解説を読んで、著者の「方貝」という苗字をつけた思いを知った。解説も秀逸。

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    2017年09月17日
  • ニサッタ、ニサッタ(上)

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    北海道は斜里出身の主人公青年・方貝耕平。浪人の末、関東の無名大学を卒業し、新卒で二部上場会社に就職したものの、上司とそりが合わず、直ぐに退職。その後、派遣社員として働くも、直ぐに辞めるといったことを繰り返し、行きつくところは、消費者金融とギャンブル。多額の借金を一括返済してくれた新聞販売店で働き始めた。しかし、新聞販売店で働く同僚たちは、過去を持つ一筋縄ではいかない人ばかり。そうこうしながらも、懸命に日々自分をころし働き、ついには借金も返済。あるきっかけが発端となり、新聞販売店を辞める決意をした主人公。果たして、その後、主人公・耕平の人生岐路は?下巻に続く。

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    2017年09月13日
  • 駆けこみ交番

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    東京都世田谷区の等々力不動前交番に勤務する新米警察官:高木聖大。彼が、地域の老人「とどろきセブン」たちに見守られ、支えられながら、警察官として成長していく姿を、事件を通して描かれている。4つの話に散りばめられた謎が、最後に繋がっていく。

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    2017年09月12日