乃南アサのレビュー一覧
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どれだけの時間が経ったのだろう。
私は仲間に見捨てられたのだろうか。
いや、始めから仲間と思われていなかったのかも知れない。
音道貴子は限界を迎えていた。
自分を過酷な状況へ追いやったアイツと組まなければ私は警察を恨むこともなく、あの人と幸せな時間を過ごせただろうに…。
呪いのように縛り付けられた鎖は音道貴子の身も心も蝕んでいく…。しかし最後の一線を踏み留めてくれたのは、かつての戦友であった。
感想です。
本作は上下巻の長編で貴子の救出はまだかまだかと様々な感情を巡らせながら、ようやく読み終えました。読後は胸を撫で下ろす安堵と若干の苛立ちは残りましたが、これまでの音道貴子シリーズでも人情 -
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**「鎖」: 乃南アサの音道貴子シリーズに見る緊迫の物語と深い人間描写**
Audibleを通じて「鎖」上下巻を耳読みし、乃南アサの音道貴子シリーズの魅力に改めて引き込まれました。この作品は、読者を一瞬たりとも解放しない緊迫したシナリオと、複雑に絡み合う人間関係が特徴です。物語は、星野刑事の問題行動、堤健輔の自己中心的な振る舞い、中田加恵子の辛苦に満ちた人生といった、心をざわつかせる出来事で満ちています。
それにもかかわらず、物語の核となるのは、昂一の温かみのある人柄、滝沢刑事の団結力、音道刑事の揺るぎない意志の強さです。これらの光るようなキャラクターたちは、暗い展開の中で読者に希望を与え -
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気に入ったシリーズ物だったから買った一冊。
マエ持ち2人組の話
残念ながらシリーズ最後の小説だった。
今まで支え合って生きてきた2人だが、地震をきっかけにそれぞれの道を進んでいく内容
あらすじを読んでなんだか残念な感じで2人は離れて行くのかなとかいろいろ思ったが、今までの様な関係ではなくなるが、2人の繋がりはそのままって感じだったので良かった。
この小説では地震の事が描かれていて、それが大きな出来事だったが、それ以外はそんなに大きな出来事もなく、2人の日常が描かれていてそれが実際にいる2人を描いている様感じがしてそれが良かった。
地震の事は作者が体験した事をそのまま組み入れているの -
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とても素敵な本でした!!
乃南アサさんの推理小説(刑事もの)は読んだことありましたが、これはまた一味違った作品でした。
何度でも読み直して、主人公の聖大くんや同期の三浦くん、上司や小桜さんたちに会いたくなりました。
新社会人の戸惑いや葛藤、成長がとても丁寧に描かれていて、しみじみと胸に染み渡りました。
そして、何より聖大くんが魅力的!!確かに『問題児』ではありますが、嫌な奴ではまったくない…むしろ人としての魅力が溢れてる!!と思いました。
『魅力』というと異性間の感情の言葉としてよく使いますが、小説を楽しむうえでの『魅力』はまた違うものだと思っています。この主人公の魅力は小説をより輝かせてる -
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乃南アサさん初読みの『凍える牙』の概要と感想になります。
深夜のファミレスで1人の男性客が突然、助けを乞いながら燃え出すという不可解な事件が発生する。機動捜査隊に所属する貴子は、昭和の刑事(デカ)を代表するような滝沢と臨時のコンビを組んで捜査にあたる。2人は相性最悪ながら、事件に絡む謎の「牙」を追い求める中で次第に互いを認め合って「牙」を追い込んでいく。
本作は直木賞受賞作で女刑事 音道貴子シリーズ1作目だそうですが、前半は人間味というか人間臭さを滲み出しながら音道と滝沢の相性の悪さが描かれている一方、後半の怒涛の展開は警察24時や逃走中を観ている時の緊張感を味わえるといった緩急が凄い作品 -
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まだ私が若かりし頃、20代の時に読みました。
今までで面白かった本は?と聞かれたら、宮部みゆきさんの「火車」と、乃南アサさんの「涙」と答えます。20年以上経ってるのに、今だに面白かった記憶が強い本。内容は忘れてますけどね。
「涙」は当時、半身浴をしながら小説を読むのが日課だったんだけど、もう本当に涙、涙で、風呂場でワーワー泣いた記憶があります。
もう、どうにもならないようなことが次から次に起こって、どうしてこんなことに〜って、泣いた気がします。
確か、帯にもピーコさんの推薦文が載っていて、涙、涙が止まらなかった!的なことを書いてありました。その通りだ!と当時は思ったものです。
再読した