乃南アサのレビュー一覧

  • 美麗島紀行

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    人口減少率全国一の本県は少子化もかなりの勢いで進んでいる。今日の新聞にも141年続いた郡部の小学校が閉校する、という記事が載っていた。
    私が住んでいる街、以前は「鉄砲町」「笊町」「大工町」「四十軒堀町」など、土地柄を思い浮かばせる趣のある町名が付いていたが、数十年前に革新系市長が、大町何丁目だの、中通り何丁目だのという全国どこにでもある町名にかえてしまった。
    行政は「趣」には関心がないようだ。
    そうやって昔を偲ばせる事柄が減っていく。
    台湾にはそれが残されているようだ。
    著者は旅をしながら思いがけずに「心のふるさと」に触れているのだろうか。

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    2016年03月07日
  • ボクの町

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    交番で実務研修を受ける新人警察官、高木聖大が主人公。よくできた成長物語になっている。交番のおまわりさんの日常もよくわかる。ただ、主人公の高木聖大の性格はちょっとちょけすぎているのではないかとは思った(まあ、だからこそリアリティがあるのだが)。

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    2016年03月03日
  • ライン

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    ステイション。そこは実在の人間が楽しむ架空の世界。
    パソコン通信を介して起こる殺人事件。
    主人公の薫は幼なじみのまことに疑われてしまうが、真相は…
    電話料金が高額になるとか、時代を感じる作品。

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    2016年03月01日
  • 新装版 窓

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    普通科の高校に通う聴覚に障害のある麻里子。聞こえないことで感じる疎外感は想像することしかできない。何とか折り合いをつけて暮らしている少女にエールを送ろう。
    年を取って補聴器を付けてもあまり聞こえなさそうな父への想いも込めて。

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    2016年02月14日
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―

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    短編傑作集だったので、読んだことがあったものもありましたが、それでもやっぱりゾっとする結末揃いで楽しめました。
    集められた作品の流れから、だいたいの話の結末は予想がつくのですが、女性の恐ろしさがとてもうまく描かれていると思います。
    短編集なのに、もっと次の話も読みたい!と、結局一晩で一気に読んでしまいました。

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    2016年01月31日
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―

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    ネタバレ

    短編傑作集なのに濃い。普通の人とはなんと恐ろしいものかと繰り返し思わせといて、ホンワカする話を挟んでくる絶妙さ。楽しませていただきました。

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    2016年01月30日
  • 風紋 下 新装版

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    あらゆる立場から犯罪に関わってしまった人たちの物語。犯人もそうそうに逮捕され、遅々とした展開の上巻に比べダイナミックに読み進めることができた下巻。細かい心情描写は乃南アサの真髄。つらい思いをした人とそうでない傍観者において時間は平等に流れるのか、と疑問を沸かせる。

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    2016年01月29日
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)

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    乃南アサにハズレないな〜しみじみ面白い。主人公の恋話がいらん気がするけど。椅子職人がちらちら登場。滝沢刑事との息があってるようなあってないようなコンビ。事件は哀しく、犯人は無茶苦茶悪いやつだ。

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    2016年01月23日
  • 美麗島紀行

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    駆け足で読み終わってしまったことを後悔している。歴史や人びとさまざまな方面から台湾を書いてあり、台湾のことをまだ深くわかっていない私のような人間にはちょうどいい台湾具合(?)。知っていることもあって勉強できるし、知らないこともでてきて興味深く最初から最後まで引き込まれるように読めた。
    筆者には推理小説作家イメージがあり、エッセイのイメージがなかったのだが、違和感なくさらりと読めて私には読みやすい。また、どこが?と問われると難しいのだが本全体から女性的な優しい目線が感じられた。もう一度時間をかけて再読したい。
    次回旅行のときにぜひ行ってみたいと思ったのは、筆者が推している台南の国立台湾歴史博物館

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    2016年01月18日
  • 犯意

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    乃南アサが書く12話の犯罪短編に、法の専門家が解説を加えるという本。
    ストーカー、安楽死、強姦致傷、DVなどなど、様々な犯罪について書かれています。
    乃南アサのこわい所は、「本当にありそう」と思わせる能力。解説がついているので余計なのかもしれませんが、この人の書く人間は普通で怖い。

    基本的には加害者目線の話が多かったのですが、DVを受けている妻が身代わりに娘を差し出して娘が殺された話では、最終的にざまあみろ的な気持に自分もさせられました。
    感情移入が容易にできてしまう怖さがこの本にはあります。

    ただ迷惑行為の判例なのかただの例なのか、「キャバクラに牛の臓物を持ち込んでテーブルで焼

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    2015年12月11日
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―

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    同じ短編集でも、乃南アサさんのは濃厚。
    読み応えがある。
    これは、過去の作品から恋愛ミステリーを集めた短編集。
    ほとんどの作品、読んでるはずなのに
    「はなの便り」を読んで、初めて
    あ!これ、読んだことある!!と気づく。
    これは、特に印象に残ってた。
    だって乃南アサさんだもの、いったい、この先に
    何が起きるのか!!!
    その結末のすごさったら。
    だから「はなの便り」なのだ。

    あとは、ほとんど覚えていなくて、あらたな印象で感動もらって読めたので
    すごく良かった。

    乃南アサ恋愛ミステリーは、視点が違うからね。
    え~~~!!!そ、そこいくんだ!!!って感じ。

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    2015年12月10日
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―

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    読み終わりがゾクゾクするお話ばかりなので、ひとつだけホンワカするお話にも実は続きがあってホントはゾクゾクする事態が起きるんじゃないかと…… いえいえ素直にホッと息継ぎしときます。

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    2015年11月09日
  • 最後の花束―乃南アサ短編傑作選―

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    くらわんか / 祝辞 / 留守番電話 / 青空 / はなの便り / 薬缶 / 髪 / おし津提灯 / 枕香 / ハイビスカスの森 / 最後の花束

    「くわらんか」は文庫初収録、他の既読。
    今風に言えば、いやミス短編集。
    「祝辞」のラストが爽快、「髪」もなかなか凄い。
    面白かった。

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    2015年11月08日
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)

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    ネタバレ

     「凍える牙」で音道貴子に愛着を持っていたので、最初からぐいぐい引き込まれました。
    死と隣り合わせの状態で拘束されているのが心配で、下巻が気になってたまりません。
    一気読みしてしまいそうです。

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    2015年11月07日
  • 晩鐘〈中〉 新装版

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    変わらず暗い世界が続くが、ほんの僅かだが変化のきざしも。それでもそれはかなり危なっかしいもの。そしてもしそれが壊れたら、より深い闇へ落ちていきそう。嫌な子どもは怖ろしさが増していく。

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    2015年10月18日
  • 火のみち(上)

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    ネタバレ

    上巻は面白くて引き込まれます。
    時代に巻き込まれ離れ離れになった兄弟。罪まで犯してしまうことになってしまうが、心のよりどころとなるのはやっぱり兄弟。
    時代の移り代わりによる妹の葛藤・・時代に取り残された兄の葛藤・・
    その中で二人がみつけたそれぞれのみち
    ぐんぐん読めてしまいました。
    下巻につづく

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    2015年10月03日
  • 涙(下)

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    ネタバレ

    一本筋の通った主人公と婚約者。
    昭和の時代を感じます。
    人生ハプニングがあっても、自分の芯をきちんと持っていれば、ふと気がづいたとき助けてくれる人がそばにいてくれて、それなりに幸せに暮らしていいける。
    切ないけれど、希望も感じるお話でした。
    奥田の最後は悲しかったけど、それまでは幸せだったと思いたい。

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    2015年09月29日
  • 旅の闇にとける

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    乃南さんが行った旅先の風景とか現地の人の様子が伝わってきて楽しかったです。ミャンマーの回で「それでも時が流れた」という一文が心に響きました。
    表紙も良かったです、ホントにある場所かなぁ。

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    2015年09月27日
  • すれ違う背中を

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    前作いつか陽の当たる場所での続編です。前作ではひたすら前科を知られないように身をひそめて生きて行く重さが有ったのですが、今回はそこを少しづつ抜け出して陽の当たる場所を歩き始めています。
    今回はもっと気楽に、彼女たちの小さな幸せを一緒に楽しむ事が出来ます。
    それでもやはり、小さな幸せを噛みしめながらもいつも付きまとう過去の罪の影が付いて回り、人のちょっとした動向も、自分の過去を云々しているのではないかという思い怯える。分かる気がします。
    前科は困るけれどこんなに心通う友達がいるのはうらやましいな。ここまで分かり合える友を持っている人ってどれくらいいるんでしょうね。

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    2015年09月21日
  • 旅の闇にとける

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    少しの間、日本を離れていたから、何かを感じることが出来そうに思い、購入。

    その旅で添乗してくれた女性が、紅山雪夫とこの乃南アサをよく読むと言っていた気がする。

    ケニア、ミャンマー、中国、タスマニア。
    旅行記のような、けれど小説的な作品。ただし、オビ買いには注意。

    印象に残ったのは、「笑顔」というキーワード。
    ケニアではこちらが微笑みかけても無表情なマサイ族が描かれる。
    ミャンマーでは人懐こい笑顔であったり、御礼を頑なに嫌がる困惑であったり。

    そうか。笑う、という表現は共通であっても、どんなことで「笑う」かはそれぞれに違う。
    そのことがなんだか、不思議で、面白かった。

    「もしも、もとの

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    2015年08月13日