乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ乃波アサの小説を久々に読んだが、知らん間にこういう小説も書くようになっていたんやねぇ。ミステリー作家のイメージがあったが、この小説はミステリー色薄く、人間再生小説である。まるでパーカーの「愛と名誉のために」のような感じである。
主人公の人生の落ちっぷりがリアルで怖い。若気の至りで会社を辞めてしまうとか、再就職した会社が計画倒産とか、派遣で働いても単なる小間使いで仕事にやりがいがなくてついついサボるとか、学習塾で働いている時インフルエンザを圧して出勤し生徒に染してクビとか、行きがかりで出会った女に全財産持ち逃げされるとか、パチンコで負けが込み消費者金融で借金漬けとか、付き合った女が実はバツイチ二人の子持ちとか、酔っ払い運転で交通事故とか…
こうやって列挙すると、こいつなんなん?と思うが、こういうトラップって現実の世の中にいっぱい仕掛けてあるわけで、明日いや今日にでも自分の身に降りかかってきてもおかしくないものだってある。主人公が「甘いヤツ」と切って捨てるだけじゃないリアル感があるのだ。
どん底から這い上がり、人生を再生する小説が好きである。前述の「愛と名誉のために」なんかは、その中でもお気に入りで、何度も読み返しては「俺も頑張ろう」と勇気づけられている。
翻って、この本。確かに再生小説なのだが、何度も何度も底を見る姿とか、パーカーの小説ほどストイックになりきれない態度とかに、忸怩たるものを感じて勇気づけられる部分が少ない気がする。「一度や二度のやり直しで再出発できるほど人生甘くないよ」ということは分からなくもないし、その分リアルさも迫真なんだが、何度も読み直そうと思えるほど勇気をもらえる小説ではないと思った。
世の中そんなに甘くないんやで…ってことを、若い連中に教えたい時に読ませると、ちょっとは効果があるかも知れない。真面目に堅実に生きることが一番で、波風立たない刺激の少ない生き方の幸せさをしっかりかみしめて生きていきたい。 -
Posted by ブクログ
やっぱり、「女刑事 音道貴子」は最強の女性刑事モノの一つだ。
「未練」と「嗤う闇」を続けて読み返してみた。って、ミステリーを何度も読み返すワタシって、どうヨ。
トカゲと呼ばれる機捜の隠密部隊での活躍を描いた「凍れる牙」、人質にされ、過酷な状況に陥った「鎖」の長編小説2作を経て、「未練」と「嗤う闇」はどちらも短編集。
さまざまな表情の音道貴子に出会える。
例えば、「鎖」で大きなダメージを負った直後から始まり、しかし、ゆっくりだが、再生を果たす「山背吹く」。幼児殺人、そして幼児虐待がテーマとなった「聖夜まで」など、事件に真摯に向き合う、立ち向かう音道の姿が生き生きと描かれている。
さらに、音道とコンビを組む刑事たちも個性的で面白い。なんといっても、「凍れる牙」でコンビとなり、「鎖」にも登場した滝沢刑事にまた会えたのが嬉しい。 -
Posted by ブクログ
やっぱり、「女刑事 音道貴子」は最強の女性刑事モノの一つだ。
「未練」と「嗤う闇」を続けて読み返してみた。って、ミステリーを何度も読み返すワタシって、どうヨ。
トカゲと呼ばれる機捜の隠密部隊での活躍を描いた「凍れる牙」、人質にされ、過酷な状況に陥った「鎖」の長編小説2作を経て、「未練」と「嗤う闇」はどちらも短編集。
さまざまな表情の音道貴子に出会える。
例えば、「鎖」で大きなダメージを負った直後から始まり、しかし、ゆっくりだが、再生を果たす「山背吹く」。幼児殺人、そして幼児虐待がテーマとなった「聖夜まで」など、事件に真摯に向き合う、立ち向かう音道の姿が生き生きと描かれている。
さらに、音道とコンビを組む刑事たちも個性的て面白い。なんといっても、「凍れる牙」でコンビとなり、「鎖」にも登場した滝沢刑事にまた会えたのが嬉しい。 -
購入済み
初めてに近いこの読後感…何て言えば良いのかスッキリしない、いや未芙由の人生逆転劇的にはむしろスカッとした感はありますね。
何が勝ち組かの負け組かの価値観は別にしてこの少女の境遇に負けない芯の強さ、それ以上のしたたかさには参りました!ビックリ‼でもこれはゴールではなくスタート 前途多難の…隆平がもう少しましなら救いはあるのかなぁ