乃南アサのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ戦後のRAAについて、史実をもとにした小説。
主人公は14歳の少女。
元は7人家族だったが、兄は戦死、姉は空爆で爆死。
まだ小さかった妹は、空襲から逃げる最中、行方不明になってしまった。
主人公は、残された母と2人で、戦後の混乱期を生き抜いていく。
母は、RAAに通訳として雇われる。
RAAの施設に居住するから、嫌でもRAAの事情を間近に見てしまう。
空襲の被害にあい、たくさんの悲惨な死体を見てきた主人公は、これ以上、心が傷つくことはないと思っていたが、RAAの悲劇、理不尽さに心が少しずつ蝕まれていく。
特に母が、アメリカ人の将校と付き合い出したことには強く反発する。
ついこの前まで敵だった -
Posted by ブクログ
ひたすら回想やら独白やらでとめどないので、苦手な人には厳しい。ていうか得意な人なんているのか。マンガで回想シーンで一冊終わった!みたいなんもあるけど、こっちはその上を行くぜ。
と言ってもけっこう好きだったのよ。なんか好き勝手言うタイプと、それを受け流すタイプ、みたいな。でもって溜め込んだものが崩壊して、、これはイジメとかなんとか、よくあるイメージで、そこまではある意味かもだけど、ラストへ向かって自己啓発した結果がなかなかに、痺れる。いや、なんかちょっと分からんでもないというのが怖い。誰しもこうやって抱え込んだものがあって、それがどうなるか分かりませんよ、と訴えるのであって。
後半のおっさん