乃南アサのレビュー一覧

  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)
     久しぶりに乃南さんの作品を読みました。「いっちみち」、2021.3発行、短編8話、傑作を選び編集したものです。タイトルの「いっちみち」は読み応えのあるラブストーリー、面白かったです。「ルール」「青い手」「4°Cの恋」「夕がすみ」は乃南さんならではの気持ち悪いというか、怖い話。「青い夜の底で」「他人...続きを読む
  • いちばん長い夜に
    刑務所から出てきた二人の女性。一人はペットの服を作り一人はパン屋で働く。ある日東日本大震災に巻き込まれそこから運命が変わっていく。これは乃南アサが実際に原稿を書くために仙台へ向かった時に偶然に体験した事を書いたそう。
  • あなた(下)
    良かった〜…
    夜トイレに行けんぐらいのレベルでなくて…(ホラー読んでて、ほんまにこれで良いんかは、分からん…)
    まぁ、何となく犯人というか、正体は、途中で分かるわな。
    これは、ストーカーやな。幽霊版の。
    でも、ストーカーするほど、そんな奴が良いのか?何か、ストーリー的にはイケメンで、女垂らしって感じ...続きを読む
  • あなた(上)
    知らんかった…これホラーやん(~_~;)
    古本屋閉店の時、1冊11円やったんで、知ってる作者、内容見んと買った…
    これは、まだ上巻、頑張ろ〜
    感想は、下巻に書きます…はぁ〜…
  • 女刑事音道貴子 鎖(下)
    音道貴子貴子シリーズの2番目の長篇。4人の惨殺事件で貴子とコンビを組むのは捜査一課の星野。こいつがとんでもない食わせ者だった。貴子に告白し、断られるととことん無視。挙句は一人で捜査させてしまう。
    そして貴子は犯人グループに拉致されてしまう。
    ここから警察の長い戦いが始まる。まず貴子がどこにいるかを地...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
    【再読】
    以前読んだ事があったが、音道貴子シリーズを通読しようと再読した。
    オートバイで疾走する貴子と連続咬殺事件に利用されたオオカミ犬疾風との高速道路上でのデッドヒートは何度読んでも爽快だ。
    貴子と中年デカ・滝沢のコンビは今ではセクハラの極みでとても受け入れられるものではないだろう。首都高湾岸線が...続きを読む
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)
    いっちみち/ルール/青い手/4℃の恋/夕がすみ/
    青い夜の底で/他人の背広/団欒

    いろんな事があったとさ、今の私になるために
    いろんな事があったのさ、今日の私になるために
    いろんな事があって、明日の私ができるのさ
  • 6月19日の花嫁
    母のお気に入りの本。
    続きが気になってさくさく読めた。

    「この後どうなるの!?どういうこと!」と続きが気になり早く読みたかったが、自分の活字を読むスピードが1ページ1分程と遅いため、「早く読みたいけどなかなか進めない、、」ともどかしさを感じた笑

    千尋の人柄がわかるにつれて、どんどん好きになってい...続きを読む
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―
    どの短編も味わい深く読み応えがありましたが 「ふく」と言う名の猫の主人公の目線で書かれた「すずの爪あと」では心が温まるラストに感動。

    歯科技工士とジュエリー・デザイナーの組み合わせが新鮮で 恐怖を覚える結末の「こころとかして」 
    タイトルと内容がぴったりマッチしていてとても良い。

    夫婦の心理戦...続きを読む
  • 不発弾
    乃南さんの短編集。
    ホロっとするのから、後味悪い、怖いのまでの6作品。
    好きなのは、この2作品かな。
    後味悪い系
    「かくし味」
     常連さんばかりの赤提灯。いつも常連さんでいっぱいで、なかなか入れない。
    ある日、席が空いて…
    それが、これとは怖い…

    ホロっと系
    「福の神」
    自身の店に、離れ...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    他の方も同じ感想を持たれていましたが、事件は終盤になって慌ただしく解決に向かう。話の中心は主人公と関わる同僚とのエピソードでしょうか。特に音道さんの因縁がある相棒さんが頻繁に"便所"へ急ぐ場面がありヤキモキさせられた。良き仲間との決別必至の付帯的な事件もあり、恋人とのモヤモヤありと、常に緊張感を持ち...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)
    因縁の相棒に新たなあだ名がつけられて、揉め事のきっかけに。事件は解体現場から始まった。長い時を経てようやく無念を気付かせるに至った経緯は上巻ではまだ影を潜めて下巻へバトンタッチ。一方で音道さんの私生活ではマンネリ?による不穏な雰囲気も漂い始め、こちらも下巻でどうなるかが気になる。
  • 女刑事音道貴子 鎖(上)
    まず第一に、むかつく男を表現するのが上手だな~と思った。勿論いい意味で(笑)
    物語的には途中までは☆3だったが、中盤から面白くなっていった印象かな‥下巻に期待。
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)
    面白かったっす。
    読んでる時に、登場人物が浮かぶ不思議な作品でした。
    ベテラン刑事は、いかりや氏。女性刑事は、篠原涼子さんってところですかね。
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    内容が盛りだくさんで面白かったっす。
    結末が急転するので、少し拍子抜け感があります。
    でも、それも良しです^_^
  • 不発弾
    表題作を含む6編の短編集。はじめの「かくし味」で乃南ワールドに入り込む。絶品の料理が、実は鉛中毒の源泉という落ちが最高に怖い。表題作「不発弾」はごく普通の家庭に潜むストレスに上手く焦点を当てた作品。多くの家族に「不発弾」が存在する寓意を感じた。「幽霊」では蹴落とされたテレビマンが、深夜の通販番組をプ...続きを読む
  • いちばん長い夜に
    元々、乃南アサさんの作品は小説でありながら、ノンフィクションに近いリアリティある内容が多いので、毎回感情移入して読ませて頂いていますが、今回は著者自ら経験された事なども織り交ぜながら、描かれていますので、より一層、リアルでした。

    前科を持つ芭子と綾香の行く末が気になって、読み続けた作品ですが、最...続きを読む
  • すれ違う背中を
    以前発売された『いつか陽のあたる場所で』のムショ帰りコンビ芭子と綾香のシリーズ第二弾。

    内容もごく身近に感じられそうな話もあるのですが、先が気になって本を閉じる事が出来ませんでした。

    内容も面白かったですが、昔と今の(やばい)の使い方の違いやペット達の洋服についてのくだりも興味深く読め、またイン...続きを読む
  • 自白 刑事・土門功太朗
    科学捜査がまだ未熟だった時代、主人公の土門は情熱と経験と勘を頼りに、地道な捜査を続ける。

    小さな手がかりをつなぎ合わせて事件の全容を明らかにし、容疑者を自白に追い込むさまは、職人芸の趣です。

    大阪万博、三島由紀夫の割腹自殺、ディズニーランドの開園といった出来事や、「矢切の渡し」「また逢う日ま...続きを読む
  • 美麗島プリズム紀行
    「美麗島紀行」続編。

    複雑な歴史を持ち、様々な出自の人々が共棲する台湾独特の雰囲気が、日本人共通の後ろめたさをもつ著者によって、的確に描かれる。

    外省人の老人の昔語りなど、典型的だ。

    この島とともに生きられる未来があることを願う。