乃南アサのレビュー一覧

  • いつか陽のあたる場所で

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    感想
    温い家の中。罪を犯しても帰る場所はある。地域がそれを受け入れてくれれば。そして友人がいれば。現実は厳しくてもお天道様は照らしてくれる。

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    2023年03月02日
  • 冷たい誘惑

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    一つの小型拳銃にまつわる5つの短編小説、最初の主婦から話が遡っていくあたりがなるほどなと感心しながら読みすすめられて面白かったです

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    2023年02月21日
  • 暗鬼

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    暖かい家族ばかりの裕福な家に嫁ぎ、誰もが羨む生活と思いきやどうも裏がありそうで。タイトルの暗鬼は疑心暗鬼の暗鬼か。その様子はまさに「ミッドサマー」抗わずに身を任せるのもまた一興。

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    2023年02月05日
  • ニサッタ、ニサッタ(下)

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    故郷へ帰った耕平、相変わらずやることなすことダメダメで生きる希望も無く自死を考える毎日。そこに杏菜が出生の告白をする。生きるって何だろう、最近親ガチャという言葉があるが、それでいけば杏菜はハズレもハズレということになるだろう。でも一生懸命に生きている、耕平と二人で幸せな人生を歩んでいって欲しい。

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    2023年01月18日
  • ニサッタ、ニサッタ(上)

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    今時?の若者が転落、そして這い上がっていく様を悲壮感無く軽快に描かれていて一気に読みました。
    乃南さんはミステリーのイメージが強いですが、こういった小説でもグイグイと惹きつけられ、下巻も楽しみです。

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    2022年12月28日
  • 女刑事音道貴子 嗤う闇

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    この作者の短編をはじめて読んだ。忙しい時でもさっと読めるので、とてもよかった。それにしても都会は恐ろしい。

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    2022年11月24日
  • いちばん長い夜に

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    マエ持ち女二人組シリーズ最終巻。連作短編集。
    過去に背負ってしまった罪を背負い、二人は本当の意味で再生に向けて、それぞれの道を歩き始める。
    それにしても、罪を償うということ、命の重さを強く感じました。まさか、あの大きなイベントが関係するとは。

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    2022年11月09日
  • 涙(下)

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    久しぶりに泣いた本。

    自分の生まれる前の日本の様子に驚きながら、登場人物の心境に頷いたりしながら、結末が早く知りたくてぐいぐいと引き込まれるように読みました。

    萄子が真実を求める気持ちに共感しつつも人はあれほど強く変わっていけるのだろうか、と妙に感心したりもしました。

    事件そのものは、かなり惨いものだったけど最後は本当に切なくて色々なことを考えさせられました。

    それにしても、のぶ子は…。

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    2022年11月09日
  • 水曜日の凱歌(新潮文庫)

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    ネタバレ

    戦後のRAAについて、史実をもとにした小説。
    主人公は14歳の少女。
    元は7人家族だったが、兄は戦死、姉は空爆で爆死。
    まだ小さかった妹は、空襲から逃げる最中、行方不明になってしまった。
    主人公は、残された母と2人で、戦後の混乱期を生き抜いていく。

    母は、RAAに通訳として雇われる。
    RAAの施設に居住するから、嫌でもRAAの事情を間近に見てしまう。
    空襲の被害にあい、たくさんの悲惨な死体を見てきた主人公は、これ以上、心が傷つくことはないと思っていたが、RAAの悲劇、理不尽さに心が少しずつ蝕まれていく。
    特に母が、アメリカ人の将校と付き合い出したことには強く反発する。
    ついこの前まで敵だった

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    2022年11月08日
  • すれ違う背中を

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    暗い過去、罪を背負っていた過去をもつ芭子と綾香の物部、短編集。東京の片隅でひっそりと、恐る恐るかもしれない、歩き始めた二人。どこか物悲しい。

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    2022年11月08日
  • いつか陽のあたる場所で

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    マエ持ち女二人組シリーズの第一弾。
    小森谷 芭子、29歳、裕福な家庭で育ったが、ホストに入れ上げて、強盗剤で7年服役して出所。
    江口 綾香、41歳、夫からのドメスティック暴力に耐えかね、幼い子供を守るために夫を殺害、殺人罪で5年服役して出所。
    このでこぼこコンビが、東京の下町・谷中でひっそりと暮らし始める。
    自らが蒔いた事であるが、世間の冷たい風を真正面から受けながら、懸命に生きていく二人。切ないが、やはり一筋の光はある。

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    2022年10月11日
  • 殺意・鬼哭 <新装版>

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    ひたすら回想やら独白やらでとめどないので、苦手な人には厳しい。ていうか得意な人なんているのか。マンガで回想シーンで一冊終わった!みたいなんもあるけど、こっちはその上を行くぜ。

    と言ってもけっこう好きだったのよ。なんか好き勝手言うタイプと、それを受け流すタイプ、みたいな。でもって溜め込んだものが崩壊して、、これはイジメとかなんとか、よくあるイメージで、そこまではある意味かもだけど、ラストへ向かって自己啓発した結果がなかなかに、痺れる。いや、なんかちょっと分からんでもないというのが怖い。誰しもこうやって抱え込んだものがあって、それがどうなるか分かりませんよ、と訴えるのであって。

    後半のおっさん

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    2022年09月20日
  • チーム・オベリベリ (上)

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    帯広開拓に乗り出した晩成社設立からの5年間を描いた、史実に基づいた長編小説。自然が厳しい蝦夷で、容赦ない苦難の連続に祈りを捧げる日々。江戸から明治への時代の変わり目、男たちに翻弄されながらも、腹に決めたこと、諦めたこと、諦めないこと。一気読み。

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    2022年09月04日
  • 5年目の魔女

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    貴世美までとはいかないもののどうしても引き寄せられる忘れられない友人を思い出した。
    生まれもった魔性の魅力。

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    2022年08月28日
  • チーム・オベリベリ (上)

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    読もうと思ったきっかけは、仕事で久々に帯広に行ったこと。
    物語自体は淡々と進んでゆく。それでいて退屈にならずに読み進めていくことができた。上巻を読んでみて下巻を読むか判断しようと思っていたところ、予想以上に退屈しなかったので、下巻も購入。
    北海道に生まれ育っているからこそ、冬の厳しさも体感してるので、少しでも情景を思い浮かべることができたから、飽きなかったのかも。

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    2022年08月08日
  • チーム・オベリベリ (下)

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    開拓 それも厳しい自然の北の大地。慣れない自然の脅威に心が萎んでいくのも仕方がないと思う。これは無理と逃げ出そうとする人がいれば、来年こそと踏ん張る人もいる。どちらが正しいとはとても言えない。それぞれが自分の判断を信じていくしかないのだろう。
    柔軟に反応することが大切と感じるけれど、それも余裕があればこそとも思う。

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    2022年08月07日
  • チーム・オベリベリ (上)

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    文明開化の横浜。宣教師が興した女学校に通うことになった鈴木カネ。英語も学び、キリスト教も学ぶ。父や兄と共に信者となった彼女の生き方の基本はキリスト教なのだろう。卒業後の進路を選ぶとき、結婚すると決めるとき、夫と共に北海道の開拓に挑むとき、それぞれに自分で決めながら天主様の導きというか見守りも信じている感じがする。時々の選択を経て今があることに納得している様子がみられることに安心する。

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    2022年08月05日
  • 駆けこみ交番

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    久々に乃南アサさんの作品を読み返す。
    新米巡査の聖大が主人公の気軽に読めるこのシリーズもの、もうちょっと読んでみたい。

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    2022年08月01日
  • いっちみち―乃南アサ短編傑作選―(新潮文庫)

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    短編集で、いっちみち以外のお話は他で読んだことのあるお話で、20年近く前に書かれたものが多かったですが、どれも面白かったです。
    いっちみちは、最後に少し幸せな気持ちになれるお話です。その他は不思議なものや、コワッというお話でした。

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    2022年07月30日
  • 水の中のふたつの月

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    内容(ブックデータベースより)

    「忙しい」が口癖のOL亜理子は、幼なじみの恵美から十数年ぶりに電話をもらった。梨紗も誘ってかつての仲良し三人組で会おうと言う。突然の電話に不審を抱きつつ、彼女の心は夢のようなあの夏の日に溯っていった。心の奥底へと封印した、妖しい記憶の中へと-。ありふれた生活、時おり見せる特異な性癖。ありふれた彼女たちの表情の裏に見え隠れする、共通の秘密とは?深層に横たわる恐ろしい原体験が日常に染み出す様を描いた、衝撃のサイコ・サスペンス。

    令和4年7月16日~18日

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    2022年07月18日