乃南アサのレビュー一覧
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タイトルにもなっている音道貴子とは、『凍える牙』以来、久しぶりの再会となる。滝沢とのコンビもどうやら健在のようである。
本編は上下巻に分割されているから、上巻だけでは事件の全貌はまだつかめない。むしろ滝沢と音道が、互いに相方をどう感じているのかという描写を楽しませてもらった。互いが相手を評する言葉は、しばしばとても手厳しい。しかし、その厳しい言葉は互いに相方をリスペクトしている、というところが根源的にあり、それゆえの評言だと感じる。そう思わせる書き方は、著者乃南氏の面目躍如たるところであろう。
上巻においては、二人の捜査範囲はまだ限定されているが、物語の進行速度はとてもよい。つまり読みやすいス -
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ネタバレ評価は4.
内容(BOOKデーターベース)
練習場で橋口に声をかけられた江本美和子は、その強引な誘い方に驚くが、結局デートに応じる。一方、阿久津らの捜査から松川と橋口が同一人物であることが判明した。だが被害者の中にかつての恋人、美和子がいるのを知り、阿久津は愕然とする。あのしっかり者の彼女がなぜ…。橋口と被害女性、そして阿久津の心模様を丹念に追い、現代の結婚観を浮き彫りにした傑作サスペンス。
詐欺師の考えてる事がもうどうしようもなくあかんたれで情けない。だからこそ騙されてる女性に目を覚ませ!と言い続けながら読んだ。カツラだし…。更に阿久津が女々しすぎて違う意味イラついた。 -
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「家族とは、ひとつの宗教である。」
かつてこんなにも的確な解説文があったかね?
言わばこの全国至る所にある宗教団体に人は知らない間に属してて、信仰して崇めてこれがあたかも当たり前のように生きていくんですよね
「本当の家族になる」「立派な家族の一員になる」読み終えたらこの言葉たちが途端に鳥肌立つくらいには気持ち悪くて気味が悪くて綺麗な言葉なのに不気味。というのもこれは私がまだ結婚なんてしていなくて、無宗教だと思って今日まで生きていたからなのでしょうか。あらやだ「本当の家族」になれてないんだわ。
でもそうだよね、彼氏と結婚を考えている友人が言ってたんです「結婚って当人じゃなくて家族と家族が -
購入済み
のぞき見🎵
ちょっと、噂話をドキドキしながら、実態を聞いてる気分。リアルだったり、リアルじゃなかったり、私なら引っ掛からないわと思いながらも、とても楽しく一気読みでした。
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旅の情景と主婦の心模様を描いた短編12作。
・姑の写真(秋田・男鹿)
・一粒の真珠(熊本・天草)
・微笑む女(北海道・斜里町)
・最後の嘘(大阪・富田林)
・青年のお礼(新潟・佐渡)
・母の家出(山梨・上九一色村)
・湯飲み茶椀(岡山・備前)
・姉と妹(福島・三春)
・Eメール(山口・柳井)
・越前海岸(福井・越前町)
・泣き虫(三重・熊野)
・春の便り(高知・高知市)
・解説 立松和平
全て主婦が主人公で、妬み、嫉み、後悔、悲壮、喜び、怒りと様々な感情を抱え、その地を訪れ、情景に癒され、あるいは改心し、情を深くする。
旅の一面を切り取った作品。 -
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一つの家族のサスペンス。
東京・小金井の大家族の志藤家に嫁いだ法子。
夫である和人をはじめ、父・武雄、母・公恵、知的障害の弟・健治、妹・綾乃、祖父・松造、祖母・ふみ江、そして98歳になる曾祖母・エイの9人家族の一員となる。
法子は手厚いほど歓待され、順調に新婚生活が2ヶ月が過ぎた頃、志藤家の借家に住む本庄屋家が心中してしまう。
身寄りのなかった本庄屋にかわって、葬儀を取り仕切る志藤家であったが、深夜に法子以外の家族が密談の場に遭遇し、家族が事件に関わっているかもしれないと疑心暗鬼になる。
濃密な接触をする弟妹、不気味な曾祖母、花壇に生える怪しい植物・・・
徐々に狂気な家