乃南アサのレビュー一覧

  • 暗鬼
    うー、気持ち悪。が凄いものを見たという感想。
    大家族に嫁いだ主人公が一家に疑念を抱き調査を開始するという、序盤は推理小説のような話を見せます。徐々に洗脳されていくというドロドロとした展開を見せ、主人公が人として壊れていく様が描かれます。最後には一家心中事件を含む謎はきっちりと回収されるので、ミステリ...続きを読む
  • 涙(上)
    乃南アサさん、まだ全部はカバーしてなかったかあ。未読でした。

    え、え、一体どういうことなの?なんで?
    のまま上巻は終わってしまうので、続きが気になります。

    東京オリンピックの頃に日本で流行ってたものとか事件とかも出てくるので興味深かったです。

    タイトルからしてハッピーエンドではなさそうなんだけ...続きを読む
  • 幸福な朝食
    著者が、直木賞受賞の前、日本推理サスペンス大賞優秀賞を受賞した作品が本書。幼い頃か美しかった主人公・志穂子は、女優を夢見て上京するも、その数年前にデビューし、アイドルとして活躍するマリ子の存在より、日陰の存在のまま34歳を迎える。一方は、大女優に。そして志穂子は愛人関係などを繰り返しながら、人形劇の...続きを読む
  • いちばん長い夜に
    マエ持ち女二人組シリーズ最終巻

    犯罪を犯した過去を持ちながら
    よりそって前へ進もうとしていた1,2巻から
    大きな展開が

    きかっけは3.11の大震災

    ふたりの運命はこの日を境に変わり始める

    このまま穏やかに前へ進んでいくのかと思っていたら
    最終巻でまさかの結末へ
    進む道は分かれても、ふたりの心...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 花散る頃の殺人
    傑作長編『鎖』を読んだ余韻のまま、本作を15年ぶりに再読。
    時系列としては、『鎖』の前日談か。
    主人公女刑事音道貴子の私生活、家族のことや、近所づきあいの悩み(これが原因で引越しをしてしまう)などとともに、日々の事件を追う活躍を描いた短編集。

    『長夜』に登場する元刑事のオカマ安曇のキャラもこの一作...続きを読む
  • 風紋 上 新装版
    もしも自分が被害者遺族になってしまったら・・・・と思わず考えてしまうような本でした。母親を殺した犯人が自分の学校の先生で、二人が不倫していたら、好奇の目に晒され、被害者遺族なのに責められ、、、考えただけでも辛いです。これは、そんな状況に陥った高校生の女の子の話です。乃南さんの本は初めて読みましたが、...続きを読む
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―
    すずの爪あと/こころとかして/寝言/僕のトんちゃん/指定席/出前家族/向日葵/氷雨心中/秋旱/Eメール/水虎

    心の奥に潜む暗く霞んだ物が浮き上がってくる。ホッとしたりゾッとしたりして本を閉じる。今度浮き上がってくるのはいつだろう‥‥
  • すずの爪あと―乃南アサ短編傑作選―
    外で時間調整をする予定があった日に本を持参するのを忘れたので、駅で購入しました。
    乃南アサなら間違いないかな、と思って気軽に手にとったのですが、やはり良かったです。
    あまりにもインパクトのないオチとか、あんまり好きじゃないのですが、ひねるがあるというか深みがある話もあったりして、読んだ甲斐があったな...続きを読む
  • 新釈 にっぽん昔話
    変形昔話が6つ。

    「さるかに合戦」と「一寸法師」は、なかなかユニークでした。
    「花咲かじじい」「笠地蔵」はわりと原作。
    「三枚のお札」と「犬と猫とうろこ玉」は知らないお話でした。

    どれもちょっと現代風アレンジというか効かせてあって、おもしろく読めました。

    後書きで、乃南アサさんが東日本大震災で...続きを読む
  • 新装版 鍵
    純粋にミステリーとしても楽しめたが、兄妹との関係が鍵となっていて、主人公の成長物語としても面白かった。
  • 涙(下)
    ある日、突然愛する人と会えなくなる切なさ  恋人・親子 そんな事はあるはずがないと思っているから、唐突な別れに誰もが戸惑うのだろう。だからこそ、今の日常をだいじにせねば、と思う。次回東京オリンピックが騒がれている中、半世紀前の東京オリンピックを背景に事件は進むが、どちらの時代にも思いがある私が感慨深...続きを読む
  • ヴァンサンカンまでに
    同期の将来安泰くんをキープしながらもゲームと割り切ってた不倫。恋愛も失敗したくない、幸せになりたいって冷静なふりしながらも頑なに思ってる女性の物語。バブリー感はいまの感覚と違うけど、条件面で幸せになれるはずだから好きにならなきゃはうまくいかないし、こんな人とと思ってしまったら時間を重ねられない感じは...続きを読む
  • ライン
    1990年に出版された「パソコン通信殺人事件」を大幅に加筆修正し、改題した作品。
    パソコン通信にハマる三浪の主人公・薫。
    パソコン通信にまつわる懐かしい描写が数多くあるが、Facebookやtwitter全盛となった2016年も、人間の本質みたいなものは良くも悪くも変わらないと痛感。
  • すれ違う背中を
    シリーズものの真ん中だったことは知りませんでした!でも、あらすじなどがあるのでそのまま読み進めました。読み応えもある文章だし、主人公のキャラクターもしっかりしているので、楽しく一気に読んでしまったという感じです。このシリーズの前後も読みたいです。
  • 風紋 上 新装版
    殺人被害者の家族と、加害者の家族のつらさ、苦しみがリアリティを持って描かれている。
    被害者や加害者家族に対するマスコミ取材にもリアリティがあり、嫌悪感を覚える。正直なところ、殺人事件が起こっても、加害者家族や被害者の過去を暴く権利はないし、知る権利だなんだといっても、単なるゴシップ趣味以上の何者でも...続きを読む
  • 晩鐘〈上〉 新装版
    風紋(上・下)の続編。
    7年後のそれぞれを描く
    上・中・下の3冊

    前回の犯罪加害者の奥さんは
    気持ちよいほどの変貌を遂げる。
    子供は祖父母へ預け
    働いてはいるが自由奔放に生きる。

    一方、被害者の娘は・・・
    相変わらず心の傷が深く
    ひと言で言えば・・・
    ソロソロ立ち直っては?
    と言いたくもなるが
    ...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 凍える牙
    まだまだ警察組織でも
    男尊女卑は根強いのか?
    これってどの会社でも同じだけど・・・
    とは思いながら
    やけに女だから舐められる
    女だから馬鹿にされている
    が強調され過ぎで主人公も意識しすぎ。
    もっともココを強調しているから
    後々強面の女嫌いの相棒の
    ふとした際の優しさに
    「よかったじゃん」と思えるのだ...続きを読む
  • 風紋 上 新装版
    まだ上巻だけしか読んでいないが・・・
    重いなぁ~。
    殺人の被害者家族も
    加害者家族もその親族も・・・
    その時を境に人生の全てが変わってしまう。

    この本では痴情のもつれからの
    殺人だったから
    独り身の私の人生では
    「絶対に無い~ない」と
    簡単に考えてしまうが
    車の運転をしている毎日だから
    加害者にな...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(上)
    この作家の作品は
    読みやすい。
    売れるのが分かるなぁ~

    女刑事シリーズの第二弾?
    前回ほど女刑事も
    「女だから舐められてる。。」とか
    「女だから・・・」を強調せず
    その辺りもありストーリーに
    入り込みやすくなっている。

    上巻では
    と有るヘルパーの男性が浮上。
    彼の哀しい過去が明らかに・・・・

    ...続きを読む
  • 女刑事音道貴子 風の墓碑銘(下)
    こんな最後とは・・・
    苦労は人を大きくする。
    苦労は買ってでもしろって言うけど
    人格が歪むほどの苦労も
    考え物だ。

    相棒同士のやり取りでも
    見方によっては
    他人行儀な感じに取れるが
    意外とこういう一歩離れたなれなれしさって
    良い距離感だなぁ~と

    これでシリーズは終わりなのか?
    調べてみよっと!
    ...続きを読む