石田衣良のレビュー一覧
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いやー何度か涙ぐみました。
子供はずるい。笑
息子と父の絆、みたいのずるいよw
大事な人を失うこと
死という絶対的な喪失
自由業の将来への不安
しかし耕平さんモテすぎw
香織さんはさー気がないのにデートしすぎ!w
ぼくが忘れないんじゃなくて、むこうが忘れさせてくれないだけです
等々、
ちょいちょい”小説ーーー”って感じのせりふがある
「やっ、」て言いすぎだけどなんかまたそこがよかったり
小説家が小説家の話を書いているだけにリアリティあるーとおもった
この前初めて石田さんの本読んだときは、
あんまり合わないかもーと思ったけど、
これは好きだった。 -
Posted by ブクログ
朗らかな物語は、いいものである。
行き当たりばったりで生きているということは、そのときその場を精いっぱい「生ききっている」ということにつながるのかも知れない。あたふたしながらも自分を飾らず、自分に正直な言動をすることが、結果的には人々の心を動かしていく。
先生とか医者とか専門的な職業を扱った作品は、本当にその職業の人が読むと、リアリティに乏しすぎて鑑賞に堪えないことがあるのではないかとよく思う。この小説がどうなのかは、私は教師をやったことがないのでよくわからないけれども、爽やかな読後感はとても気に入った。
いけすかないヤツかなと思っていた人物が意外といい人間でしかも苦労人だったり、新しいタイプの悪人が登場したり、小説として面白い。「2008年版『坊っちゃん』」とオビに書かれていたが、確かに漱石のあの作品と同じ目線で描かれていると思う。
作品は4つのエピソードに分かれていて、それぞれに「読ませる」。
私がいちばん印象に残ったのは、主人公たちが、障害児の通う養護学校を訪れたときの、瀬戸校長の言葉。
“「おれはときどき不思議に思うよ。なんのために、あの子たちに授業なんか受けさせてるんだろうって。働くこともむずかしい、読み書きだって怪しい。それどころか、大人になることさえ期待できないかもしれない。それなのに、なんで学校なんか必要なんだろう」
(中略)立野が必死の顔つきでいった。
「瀬戸先生はどんなこたえをだしたんですか」
ヒゲ面の教師は豪快に笑った。
「こたえなんかあるかよ。おれには毎日、あの子たちがこの学校にきて、なにかたのしい思い出をもって帰ってくれたら、それで十分なんだ。糞(くそ)を漏らそうが、給食を吐こうが、そんなことはなんでもない。勉強だって、どうでもいい。あのこどもたちの多くは、おれやあんたよりもずっと早く死んじまう。人生がなにかもわからずにひたすら苦しんで、恋だのスケベだのと空騒ぎもできずに、この世界からおさらばする。おれは去年の八月、子どもの葬式に四回もいったんだ。それには理由なんかなんにもない。教師にできることなんて、なにひとつない。親といっしょに泣いてやることしかできないんだ。ほんとにいい子だった。天使みたいだった。つぎに生まれてくるときは、もっと幸せになってくれ。そんなしょうもない決まり文句を、葬式のたびに繰りかえしてな」”
次に、主人公の同僚教師の言葉。
“「ぼくは思うんだけど、世間の人たちはあまりにも自分のもっているイメージだけで、教育のことを語りすぎているんじゃないかな。昔はよかった、今の子どもは道徳がなってないなんて、このごろ流行のめちゃくちゃな意見にはぜんぜん確かな理由がないよ」
それは良太も感じることだった。げんだいではたいていの子どもはおとなしく、従順で、逆にまじめすぎるぐらいである。
「政治家や文科省の偉い人たちだって、現場を見ないで自分の信じる理念だけを押しつけようとしている。親や祖先や国への尊敬なんて、小学校で教えられるものではないはずだ。そういう気もちは社会全体がそうなっていれば、自然に生まれてくるだろう。大人が号令をかければ、子どもたちは都合のいい方向にどんどん成長する、なんてね。子どもたちはビニールハウスの野菜じゃないんだ。そんなに都合よくは育てられないさ。そういうのは安全な場所にいる人間だけが信じてる妄想だ」”
それから、もうひとつ学んだことがある。
「みんなで頑張ろう!」というありきたりの言葉が、とんでもなく残酷な意味を含んでしまうことがあるということ。 -
Posted by ブクログ
2020.02.24
〔北口スモークタワー〕
脱法ハーブ、危険ドラッグの話。
関係なさそうな場所での被害、ギャンブルのような快楽に溺れる若者
結末は案外シンプル
〔ギャンブラーズ ゴールド〕
ギャンブル依存の父親の救済の物語
日常の崩壊の種は、そこかしこに転がっている
〔西池袋ノマドトラップ〕
新しい働き方、その裏にも暗いビジネスがある
…が、この話はGボーイズ
とりわけキングの真骨頂が光る
〔憎悪のパレード〕
正直マコトがする仕事か?とは思う
現代社会にかなり突っ込んだ現在進行形のトラブルだ
パレードは止まらないだろう
正義は炎となりあらゆるものを焼き尽くすだろう
されどその裏の怪しさを逃すことなかれ
マコトもアラサーと言うのに驚いている。
スマホや働き方や生活は随分変わったよな -
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この本読んで、浜崎あゆみの本が気持ち悪かった理由わかった。
石田衣良の実際にあったことをフィクションにしてショートにまとめて書いてある本なんだけど、その中に失恋話もあり、たった3ページのこの石田衣良の話のなんと面白いことかと。
そうか、ここが違うんだ。
20年前の恋心って20年経つうちに発酵して、カビて、それでも輝いてるのかもしれないけど、本人自体も20年経ってしまっている今の状態で振り返る大恋愛って、やっぱり視点が今なんだけど、浜崎あゆみのあの本、視点が17歳のままで、書いてるのが40すぎのおばんなんだ。そのなんとも言えない気味悪さは、
20年前に作ったケーキを、おいしいんだよーどーぞ召し上がれ。
とか言われてる感覚に近いのかも。
イチゴとか原型ないくらいドロドロになってかびて何かわからないような状態なのに、本人はウキウキで
これ超美味しくできたんだよー!
とかいう感じの怖さ。これ。これ!!!!これだ!!!
その点、さすがの石田衣良はたった3ページで大恋愛、失恋、切なさそんな想いがダーーーーっとこちらに流れてくるように描く。
最初の実母の病院の話ですら、そんな感じだった。
母が死にそうっていうのを、全く違う視点から描き出すことでめちゃくちゃ悲しい気持ちが溢れすぎる。
たった3ページでここまでに。っていう。
読みやすいし、石田衣良本人の雰囲気がとっても手に取るようにわかる一冊でした。
ラストのお母さんへのメッセージで、石田衣良って、石平さんだったんだ!っていう発見が1番鳥肌たったわ。笑笑 -
購入済み
官能小説か、純愛小説か?
こんな壊れた女性は実際いないよなぁと思いつつ、いたらいたで主人公のようにはまっていきそうな気もする。確かに刺激の少ない日常の繰り返しの中で、ナギのような女性が突如現れたら理性も羞恥心も捨てて男も壊れてしまうかもしれない。こういうぶっ飛んだ女性も個人的に嫌いではない。中盤からはストーカーの正体やナギの秘密、主人公の仕事の成否など気になって気になって読むスピードが加速する。
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IWGPの12作目
今回のテーマは現代アート、Youtuber、美容整形、ブラック企業の4本
Youtuberってそんなに新しい話題だったか?
この小説の発表当時は2015年
もっと前からいたような気がするんだけど、タカシが詳しく認識してなかったあたり、情報のアンテナは大丈夫かね?
ま、キングは俗世間の事は知らなくてもいいってことか?
PVを稼ぐためにどんどん過激な方向にいく理屈はわかってはいるけど、なんとかならないものかね?と思う
その昔、テキストサイト全盛期でも同じような事があったよなぁ
別にお金が発生するわけではないけど、自分のWEBページのアクセス数を増やすために大手に喧嘩売ったり中堅同士でバトったりの、今でいう炎上マーケティングは存在した
手っ取り早くアクセス数を稼げるけど、その業界全体が殺伐として荒れていくんだよなー
まぁ、youtubeの場合は運営側がコントロールする手段があるからそうひどい状態にはならないんだろうけどさ
ブラック企業、特にブラックバイトに関しては解説で語られている通り、若い人に犠牲を強いる酷い時代になったものだ
企業として労働力の確保が困難というのは数年経った今でも変わらず
そしてそれを補うために既存の社員の負担が増えて益々ブラック化していく
企業が利益を求める集団というのはわかるんだけど、もっとその勢いが緩まないものかね
ま、そんなこと言ってたらすぐに会社が潰れてしまうんだろうね
そしてある時期からは毎回思う「マコトとタカシは今いくつよ?」問題
若者がGボーイズのキングとか言ってるのはある意味で微笑ましいけど、もうすでにおっさんな年齢になってるんだよなぁ
その辺の描写をかなり曖昧にしてるけど、このシリーズの数年後がさらに心配(笑) -
Posted by ブクログ
夫の友人からお借りしました。
ラノベぽいけど、それを受け入れて読めば、荒唐無稽な展開も雑な設定も許せ、青春&エンタメ小説としてとても面白かったです。
前半はオタクたちが特技を生かしてベンチャー企業を立ち上げ、AI搭載のサーチエンジンを作り上げていくお話です。
メンバーが少しづつ増えていく様は定番の桃太郎構成ですが、自分たちの弱点を補いながら支えあい信頼しあって成功してゆく姿は青春小説の王道。
最後まで仲間割れ等がなかったところがよかったです。。
そして後半は、彼らが作ったサーチエンジンを大企業に奪われ、それを取り返すという展開。
悪者に立ち向かう弱者、という構図が分かりやすく、勧善懲悪な展開がすっきり爽快でした。
AI搭載のサーチエンジン、便利だけどかなり依存しそうだなあ。 -
ネタバレ 購入済み
水のなかの目は特に読む価値有り
全4話 収録されており、どれもテンポが良く
心情風景や情景が浮かびやすくて一気に読んでしまう。
特に『水のなかの目』は10年以上前に読んだ時とはかなり印象が変わって面白かった。
(初見の時はかなりショッキングな内容だと感じた)
ミナガワという用心棒が出てくるが、良いキャラをしていたので1回きりの登場は勿体なく感じた。だからこそ光るモノを見せてくれたのだが……
また、この話の核となるアツシというキャラの空虚さが妙にリアル。
こういう気持ち悪さを持ったヤツは何らかのトラウマを抱えているのが普通だと思うが、アツシそうでもない。
それ故に歪な存在感が増したが、最後は後味の悪さを残しつつもなかなかあっさり終焉を迎える。
なんとなく馳星周の『虚の王』を思い出した。 -
Posted by ブクログ
石田衣良氏が語る東京大空襲。
1945年3月の東京。主人公のタケシは日本人の母とアメリカ人の父をもつハーフの少年(中学生)。アメリカでの日本人排斥の動きを避けて、父と別れ、母と二人日本に戻り、帝都東京の下町の親戚の家に厄介になっている。タケシは子どもの頃、遊んでいて溺れたものの、タケシだけが助かったので アンダイング・タケシ → アンディ・タケシと呼ばれた強運の持ち主だ。
東京大空襲は3月9日の夜から10日未明にかけて、アメリカが行った無差別爆撃。東京が一晩で一面の焼け野原となった。この作品は3月7日の朝から始めて、タケシを中心として当時の東京下町の暮らし様子、少年たちの日常生活として、極限に近い食糧難、学校での授業はなく、軍需工場での勤労奉仕、徹底した灯火管制、乏しくなった娯楽、愛国精神の同調圧力に押されて行動が歪み始めている大人たち、敵国の男性を父に持つということによるいわれ無き差別、といった物を丁寧に描いている。
全編のうちの3分の2がそういう空襲前夜の東京を描く一方で、最後の3分の1は東京大空襲の一夜に費やされている。
タケシは母と世話になっている親戚家族の命を守るために避難の先頭に立って行動する。その逃げるタケシ達が目撃するものは、爆撃によって町に何が起きたのか、B29の落とした焼夷弾が、家屋を焼く炎が、業火によっておきた炎の嵐が、逃げる人々にどのように襲いかかり、いかに命を奪っていったのかというものだ。
石田氏があとがきに書いているように「空襲で人々がどんな死を迎えたのか、百科事典的に網羅する」べく描き切っている。
避難の目的地とした錦糸公園まどあと少しというところでタケシが感じたことが象徴的だ。
"戦争は兵隊と東京都民の区別などしなかった。戦争は相手の一番大切なもの、一番柔らかいところ、壊して欲しくないものを徹底的に傷つけあうことだった。際限なく燃えあがり、自分の力に酔いしれる憎悪の炎そのものが戦争なのだ。"