石田衣良のレビュー一覧

  • オネスティ

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    男女間の友情というのは基本的に存在し得ないというのが持論だ。異論は多いと思うが、世に存在する男女間の友情の多くは片方(ないしは双方)に秘めた想いがあり、関係が壊れることを恐れるために、その気持ちに蓋をするからだ。そして、それは自分では気がついていない場合もある。

    本作はそんな男女間の友情という感情をはるかに超える男女の共生の物語である。魂が寄り添う存在があれば、それ以外の関係は犠牲にすることができる。人は裏切るが、オネスティであり続ける相手は決して自分を裏切らない。その絶対的な存在に出会えた奇跡は何事にも代え難い。

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    2018年01月18日
  • 水を抱く

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    ネタバレ

    綺麗な表紙と帯に書かれた壇蜜に惹かれ、あらすじも自分の好きそうな恋愛小説だと感じたので後日購入した。
    内容としては、都内で医療メーカーの営業として働く俊哉と、性に奔放な5歳年上の女性、ナギとの恋愛物語である。
    読み始めて感じた印象は、今まで普通の女性としか付き合ったことのない俊哉が、性に対して今までにない様々な刺激を与えてくるナギと出会い、その強烈さに惹かれ、他の女性じゃ満足できない身体に調教されてしまったというだけの話だと感じた。物語の前半は、ほぼそんな印象だ。
    誰に対してもセックスに抵抗はなく、ワンナイトは当たり前。男と寝てないと不安になると感じるナギの様な女性は、自分にとって当た

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    2018年01月17日
  • 北斗 ある殺人者の回心

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    ネタバレ

    主人公の幼少時からの虐待のくだりから里親との生活まで生々しく丹念に描かれるやがて殺人、殺人後の裁判のくだりも半分ほどあるので、サスペンスというよりはドキュメンタリーのように感じられた。

    1点作者の癖というか同じ描写をしている箇所があり、妙に心に残った↓
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    【生田友親の描写】
    『~最も印象的なのは、外見ではなく穏やかな話し方だった。(中略)それは揉め事が起きた小学校のクラスを平静にさばく副校長のような態度だった。』

    【平岡裁判長の描写】
    『白髪の平岡裁判長は、地方の小学校の副校長のようだった。穏やかで野心はなく、その地位のまま静かに引退していく。』

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    2018年01月08日
  • エンジェル

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    幽霊になってしまった男の話。
    幽霊の先輩に、いろいろ教えてもらう。

    他の幽霊も、けっこういますよ的なお話があったかと思うのですが、あんまり幽霊は出て来ませんでした。
    これは、主人公が積極的に、幽霊とはかかわらなかったというだけのことかも。

    幽霊なのに記憶喪失という設定が効いています。

    なんか、悪役もみんな、それなりに魅力的ですよねぇ。主人公自体も、彼女を守りたいと思ってはいるけど、それほど悪役に憎しみを持っていたり、復讐をしたいと思っているわけではない。それよりは、淡々と真実を知りたいというのがあります。

    その淡々としたところ、でも、不思議な泥臭さはあって、石田 衣良の書く物語は、なん

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    2017年12月27日
  • 余命1年のスタリオン(下)

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    当馬は、最後の一年を映画に懸けた。
    監督の溝畑英治、先輩女優の都留寿美子らを巻き込みつつ、病身を押して撮影に打ち込む。
    そして、思いもかけず生まれた、新しい愛。
    「わたしは、当馬さんの赤ちゃん、産んでもいいですよ」。
    その真っ直ぐな視線に、すでに人生の終わりを見定めた当馬はどう答えるのか―。

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    2017年12月20日
  • 余命1年のスタリオン(上)

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    がんに侵されたプレイボーイ、最後の奮闘!
    二枚目半の芸風から「種馬王子」というあだ名を持つ俳優、小早川当馬。
    仕事では着実にキャリアを積み、プライベートも絶好調だった。
    訪れた病院で、癌の宣告を受けるまでは。
    余命はたった一年。
    残り少ない人生で、世界に一体何が残せるのか?
    俳優として、一人の男として、当馬の最後の挑戦が始まる。

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    2017年12月20日
  • オネスティ

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    両親の不仲を目の当たりにして、好きだけどプラトニックに徹すると約束した二人。ここまで突き詰める事ができるのか、と不思議な感じ。

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    2017年12月17日
  • うつくしい子ども

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    ジャガが最後に署長の願いを聞き入れた場面は複雑でした。その葛藤を微細にしても良かったと…是非作者に聞いて見たいと思った。

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    2017年11月22日
  • 憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI

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    久しぶりにこのシリーズを読みました。短編で世相をうまく生かしている点、テンポの良い文章はいつもながら楽しめました。ちょっと年取ったかな

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    2017年11月21日
  • 明日のマーチ

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    リーマンショック後のような状況で、派遣切りにあった4人の若者が、ふとしたことから働いていた山形県から東京まで徒歩の旅をすることになる。そして、その徒歩の旅が(メンバーの一人の策略もあり)マスコミで取り上げられるようになり、あるメンバーの重い過去も発覚して、いろいろ騒動を巻き起こしつつ、ゴールの東京に向けてストーリーが展開していく。
    それぞれに異なる4人の個性がうまく描かれていて、面白く軽快に読み進めることができた。人生=旅なんだな、ということを感じた。読後感も爽快だった。
    ただ、派遣切りの若者の徒歩の旅がここまでマスコミに取り上げられ、ムーブメントになるだろうかということや、アンチはこの程度

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    2017年11月19日
  • LAST

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    いやー、さすが!って感じw
    こういう衣良さん、好きだなぁ~~♪

    リアルで凶暴な世界に、ぎりぎりまで追い詰められた者たちが、最後に反撃する一瞬の閃光を描く短編集♪

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    2017年11月07日
  • 逆島断雄 進駐官養成高校の決闘編2

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    進駐官養成高校なのに決戦兵器の操縦者??

    文武両道+α の精鋭達には当然のこと??
    陰謀渦巻く日乃元皇国の未来はどっちだ??

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    2017年10月22日
  • 5年3組リョウタ組

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    学校はそんなところ、良いこともあれば、悪いこともある。

    東京近郊、昔の名門校である希望の丘小学校5年3組の担任・中道良太が主人公。イマドキの外見であまりに素直、年配の教師にはあまり受けがよくないけれど、ひそかに注目している同僚はいる。5年2組担任・染谷龍一はスマートな外見に要領のよいクラス運営で主任や管理職の覚えもめでたい。しかし、染谷は良太に注目している教師の一人なのだ。主人公良太が中心となり、家庭内暴力、学校内のパワハラ、危機管理と子どもの成長、いじめなどにぶつかっていく姿を描いた物語。重要なのは、良太は熱血でもなく、いい感じに力の抜けた、イマドキの若者であること。何かと熱血だったり聖職

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    2017年10月22日
  • 反自殺クラブ 池袋ウエストゲートパークV

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    ネタバレ

    「どれほど苦しんでも悩んでもいい。その最低の姿を見せてくれ。その姿に勇気づけられるやつがきっといる。俺たちはそうやってなんとか生き延びてきたんじゃないか」
    に感動。

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    2017年10月02日
  • 憎悪のパレード 池袋ウエストゲートパークXI

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    凄く久しぶりのIWGP。
    マコトももう20代後半なのか…と、
    現実でも作中でも時間の流れを感じる。

    内容は、良くも悪くもいつも通りの安定感で、
    安心して読めた

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    2017年09月18日
  • 愛がいない部屋

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    夫のDV、セックスレス、不倫、妥協の結婚、などなど。全く違うようで似ている人間たちが同じ神楽坂の高層マンションに住んでいる。
    250ページと読み易く、時間が無い人にもオススメです。

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    2017年09月15日
  • スローグッドバイ

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    登場人物に向ける作者の視線が優しいからなのか、幸せな恋愛ばかりが描かれているわけではないのに、じんわり温かい気持ちになった。(2008.8.29)

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    2017年09月01日
  • 水を抱く

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    ネットで知り合った妖艶で魔性な女性に耽溺していく男。
    快楽、痴情、背徳、過激、抑圧、煩悶、寛容。

    登場人物が愛おしく切ない。
    共感度高い一冊。

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    2017年08月22日
  • 明日のマーチ

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    人気作家なのに今まで手を出せなかったのはみうらじゅんのせいです。ひょんなことからみうらじゅんの「いやげ物」をもらうはめになり、それが石田衣良の似顔絵皿だったから。以来、読んでみようとするたびに、似顔絵皿のその顔がちらついてしまい(笑)。で、このたびやっと。

    山形県鶴岡市の会社に勤務していた派遣社員が突然契約を解除される。通知の張り紙の前にたまたま居合わせた20代からせいぜい30代前半の4人。これからどうしようと思い悩むなか、そのうちの1人が東京まで歩くという。どうせ急いで東京へ帰ったところで待つ人がいるわけでもなし、新しい仕事があるわけでもなし。とりあえず1日歩いてみるかと、ほかの3人も一緒

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    2017年08月21日
  • 水を抱く

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    ・清純な女性は地球上に存在しない。いむも得するよう計算している女を清純とか清楚なんていわない。
    ・男は地位と金、女は若さと処女性
    ・金も地位も手に入れた年寄りはなにより若さと健康が欲しい
    登場人物から発せられる鋭い切り口は斬新で印象的でした。

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    2017年08月19日