石田衣良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「娼年」の続編。
御堂静香が警察に捕まり、刑務所で過ごしている中で、主人公・リョウは、クラブの再興のために動き出す。クラブはだんだんと客がつくようになり、以前の常連も戻ってきつつあった。
そんな中、御堂静香の出所が決定する。リョウたちは歓喜したが、現実はそれほど良い状況ではなかった。御堂静香はHIVを発症していたのである。御堂静香が戻ってきてクラブは順調であったが、御堂静香の体調は日々悪化していく。余命、数ヶ月。
リョウは最期に、「御堂静香とセックスがしたい」というかねてからの願いを叶えるべく、御堂静香の娘・咲良に協力を求める。そして、御堂静香も同じ気持ちであることを知り、セックスができることになる。
リョウと御堂静香は、セックスを通してお互いのことを深く理解し、いままでにない幸福や寂しさを感じることができた。
そして、少しの時が過ぎ、御堂静香は息を引き取る。クラブのメンバーは、いつまでも御堂静香をオーナーとして存在させ続けることにし、御堂静香とともにクラブを続けていく。
恋愛やセックスについて、非常に考えさせられる小説である。セックスをすることで得られるものは快感だけではない。それを通して相互理解を深めたり、そのときの感情を共有したりする。とても深いと思った。
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Posted by ブクログ
石田衣良の短編が読んでみたいと思って、ジャケ買いした一冊。予想を裏切らない、洒落た雰囲気の恋愛短編集だった。そのほとんどが、30代女性の恋のはじまりをほのめかすストーリーで、仕事や趣味と恋愛の間に揺れる女心を描いていたように思う。解説にもあるように「筆のおき方」がこの本全体の空気感を物語っていて、洗練されたなかに人のぬくもりを感じさせる。情景文で終わる小説集としても参考になりそう。
個人的には東京の街や人を思い出す短編集だった。けっこうリアルな描写が多くて、スキマ時間に読むはずが、ついつい一気読みしてしまった。
他にも石田衣良さんの本を読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
"金の世界ではよりおおきな利潤を生むことが最高で、精神的な満足や社会貢献は二のつぎだ。"
言葉選び、漢字とかなの使い方
拙いようで洗練された文体
"なぜか音楽をきいていて、1番の山場になると誰かの邪魔がはいる。ビデオの映画なんかでも同じ。現代って、芸術をゆっくりと鑑賞するゆとりを人に許さないところがあるよな。"
敢えて、遠回りで野暮で平たい表現
10代で石田衣良に出会えたから、30代になった今でも読めるのか、そうでないのかは分からない
小説だから勿論誇張はされているし、現実離れはしている
だけど、確かにこういう時代はあった
断片的に触れたことのあるリアルをすくい、自分の思い出にふと心を寄せる
"池袋"シリーズは平成の時代に少年期を送り、
そして、大人になった世代の備忘録である
15年経っての再読はとても感慨深い