有川浩のレビュー一覧
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ネタバレ昔ながらの町内に「ジジイ」呼びに抗う3人のおっさん!則夫の実は1番ヤバいのが好き。早苗が大事なあまり暴走しているのが面白い。結局壊れた戦車が1番おもろい。改造スタンガンとか盗聴器探索とか夢いっぱいで好き。町にコミュニティがあるのはもう田舎だけよなあと思うなどした。勧善懲悪って素敵。メインキャラクターは大方良い方向に成長していってるけどそこにも人間らしさが汲み取れて良いな。清一の息子夫婦はいまいち好きになれなかった。あと潤子も早苗にしたことが酷すぎて同情はできなかった。その時点で早苗のことは好きになってたのか…。ゆうきは初登場こそびっくりしたけど「また稽古しろ!」って思ってたのが実現したのでそこ
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ネタバレどうしようもない事情から愛猫を手放さねばならなくなった青年が、新しい飼い主を求めて旧知の人々を訪ねる旅物語。
「吾輩は猫である。」から猫の独白から始まる物語だったけれど、正直、猫の独白部分はあまり面白くなかった。
しかし、旧知の人々の青年とのエピソードは面白く読めた。時には、涙を誘うところもあったし。
青年が、どうして愛猫を新たな飼い主に託さねばならないのかという理由は大きな謎だったけれど(物語の中では青年のリストラだと旧知の人々は思っていたが)、私の推理は、青年が結婚する女性に体質的な強度の猫アレルギーがあるからじゃないかと考えていた。というのも、私の娘が猫アレルギーで、猫の毛を吸い込む -
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ネタバレ巨大隕石(塩の結晶物体)により人々が塩化する災害にみまわれた世界で、元自衛官と彼に助けられた女高生を中心に彼らに関わる人々と世界を災害から救う物語。
序盤は塩害によって人生を翻弄される「終末のフール」(伊坂幸太郎著)を思わせる切ない話だった(涙涙)。
その後は何となく恋愛小説的なお話となりちょっとだらけたけれど、天才科学者が登場すると話が面白くなった。私は、中学生の頃、よくSF小説を好んで読んでいたから。
主人公(彼)が、命をかけて塩害の元となるものに立ち向かうのだけれど、天才科学者曰く
「彼が作戦を成功させるとしても、彼は世界なんか救ったんじゃない。君が先に死ぬのを見たくないってだけの -
本格的なパニック小説
巨大な甲殻類が襲ってくるという怪獣映画的な設定には驚きましたが、福井晴敏さんの作品を彷彿とさせる、本格的なパニック小説作品。
しかしこの作者の有川浩さんはライトノベル出身の方だったのですね。
デビュー作の「塩の街」が電撃文庫から出ていたとは驚きました。
物語は主に潜水艦の中の15人の視点、そして県警や派遣幕僚団、機動隊の視点から交互に描かれていきます。
県警や機動隊の側では烏丸参事官と明石警部が良かったですし、軍事マニアの掲示板もリアルで面白かったのですが、やはり軸となっているのは潜水艦でのドラマでしょうね。
夏木と冬原はとても良いコンビで彼らの会話も楽しく、次々と起きる出来事に対するそれ -
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全ての世界観が繋がったオムニバス形式で、心情描写がメインとなります。
未知の「塩害」が蔓延る世界なので、ともすれば重くなりがちなテーマですが、ライトノベル風のタッチによりそれほど重苦しくなくお話は進んでいきます。
女子高生という設定もあり、ストレートにいじける感じとか青臭い感じが若干胃もたれするところもあったので、感性が若いうちに読めばよかったかもとも思いますが、有川先生のキャラの立て方、そして世界観の作り方は素敵だなと思いました。
「大人にもライトノベルが欲しいと思って作家になりました」との有川先生のあとがきどおりの作品だと思います。
個人的にはタダシが好きでした。
割と意地っ張り・ひね -
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(以下は削除された文言)
本を焼く国は、いずれ人間を焼くようになる。使い古された文言だ。しかし、穿った表現である。本は、ただの情報媒体ではない。小説であれば、主人公の人生。自伝であれば、著者の人生。ビジネス書であれば、成功に至るまでの人生が書かれる。本に記されるものは、人間の生き様であり、本を焼く事はその軌跡を焼く行為である。私は良化特務機関の検閲行為に対して、強く抗議する。
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もしも焚書をリアルに行う社会だったら。そんなもしもが叶ってしまった世界。まさしく笑えない。私が本を愛するからだけではなく、他人の -
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ネタバレ2025.08.12 (火)
優しい…甘くて痛い。
秋庭さんがメロい。こういうぶっきらぼうで雑な人が、これみよがしな気遣い方をせずに、大事な人には頭があがらないの図がだいすき。10歳も離れているなら尚更。
30手前の男がこんな時世で未成年を守り抜くなんて並大抵ではないと思う。原動力は失われつつある世界で出会った彼女。自分が明日どうなるかも分からず、他人の心配までできる人はそんなにいない。世界に真奈ちゃんがいたから秋庭さんは救いたかった。自分より先に塩になる彼女を見たくなかった。なんてわがままな愛情なんだろう。
秋庭さんには2度目の世界では、彼女が世界になった。
あとがきも良かった。わたしは -
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私自身就活をしないといけないのに何もしてないため、モチベーションをあげる為にこれを読んだ。
今まで就活から目を背けてきたため、主人公の逃げ癖や驕りの気持ちに共感できたり、父誠一の就活に対するアドバイスが自分に向けられているようで辛かった。この本を読み始めた時は私と同じ怠惰でどうしようもない主人公だったのに、どんどん成長していって、悲しさと焦りを覚えた。「私たち同類だったじゃん、置いてかないでよ」って。
しかし、辛い中でも母のために頑張る主人公を見て、自分も頑張らねばと思った。
煽り焦らせと言うよりは、主人公が頑張ってるのを見て、私も頑張ろうってなるタイプのもの。
主人公の成長ぷりに、「人って