有川浩のレビュー一覧
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自衛隊三部作 第二弾『空の中』。
未知との遭遇から、相互理解を経て、信頼を築き、共生の未来を探る物語。SFであり、ファンタジーでもあり、そこに有川さんらしい恋愛小説が加わります。
有川さんは“大人のライトノベル”を描きたかったとか。それが何を目指すのかわからないけれど、友人としての信望、仕事としての信奉、家族としての信頼……と、大人でなくても心惹かれる場面が展開される。そこに、年代の違う恋愛が絡まるのだから充実の第二弾です。
未知との遭遇をテーマにしながら、より人間的な他者との関わりを描き、わかりあうこと、信じあうことの尊さを――年齢に関係なく楽しめる作品だと思います。
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Posted by ブクログ
ネタバレ昔ながらの町内に「ジジイ」呼びに抗う3人のおっさん!則夫の実は1番ヤバいのが好き。早苗が大事なあまり暴走しているのが面白い。結局壊れた戦車が1番おもろい。改造スタンガンとか盗聴器探索とか夢いっぱいで好き。町にコミュニティがあるのはもう田舎だけよなあと思うなどした。勧善懲悪って素敵。メインキャラクターは大方良い方向に成長していってるけどそこにも人間らしさが汲み取れて良いな。清一の息子夫婦はいまいち好きになれなかった。あと潤子も早苗にしたことが酷すぎて同情はできなかった。その時点で早苗のことは好きになってたのか…。ゆうきは初登場こそびっくりしたけど「また稽古しろ!」って思ってたのが実現したのでそこではまった。チャラチャラしてるのに恋愛だと初心になるのが可愛い。カモの回は読んでて辛くなったし、先生の苦労とかブランドになる子供とかが生々しかった。思わず今に対して物申したくなる。用務員さんが救い。
老後に希望が持てる話。悪ガキでも優等生でもなかったけどこんな風にチャキチャキしてたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレどうしようもない事情から愛猫を手放さねばならなくなった青年が、新しい飼い主を求めて旧知の人々を訪ねる旅物語。
「吾輩は猫である。」から猫の独白から始まる物語だったけれど、正直、猫の独白部分はあまり面白くなかった。
しかし、旧知の人々の青年とのエピソードは面白く読めた。時には、涙を誘うところもあったし。
青年が、どうして愛猫を新たな飼い主に託さねばならないのかという理由は大きな謎だったけれど(物語の中では青年のリストラだと旧知の人々は思っていたが)、私の推理は、青年が結婚する女性に体質的な強度の猫アレルギーがあるからじゃないかと考えていた。というのも、私の娘が猫アレルギーで、猫の毛を吸い込むと顔が腫れて真ん丸になるから。本気でそう思っていたのだけれど。。。
物語の終盤で、真の理由が明かされるのだけれども、語られてみれば「なるほどね!」
この小説は映画にもなるそうだけれど、「植物図鑑」みたいな甘い、でも切ない映像になるんだろうなぁ~ -
本格的なパニック小説
巨大な甲殻類が襲ってくるという怪獣映画的な設定には驚きましたが、福井晴敏さんの作品を彷彿とさせる、本格的なパニック小説作品。
しかしこの作者の有川浩さんはライトノベル出身の方だったのですね。
デビュー作の「塩の街」が電撃文庫から出ていたとは驚きました。
物語は主に潜水艦の中の15人の視点、そして県警や派遣幕僚団、機動隊の視点から交互に描かれていきます。
県警や機動隊の側では烏丸参事官と明石警部が良かったですし、軍事マニアの掲示板もリアルで面白かったのですが、やはり軸となっているのは潜水艦でのドラマでしょうね。
夏木と冬原はとても良いコンビで彼らの会話も楽しく、次々と起きる出来事に対するそれぞれの反応の違いも面白かったです。
おそらく有川さんという方は、こういった集団からはみ出したような人物を描くのがとても上手い方なのでしょうね。
彼らの川邊艦長への思い、そして大人社会を反映した子供たちの確執が濃やかに描かれていて、子供たちの成長ぶりも読み応えがあります。
特に森生望と遠藤圭介の変化がいいですね。ただ欲を言えば、夏木と冬原と艦長の絆を深めるようなエピソードがもっと読みたかったです。
最後の自衛隊の活躍は少しあっけない気がしてしまいましたが、エピローグまで十分に楽しめました。本格的なパニック小説ですね。 -
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この感想は不適切な表現があったため、削除されました。
(以下は削除された文言)
本を焼く国は、いずれ人間を焼くようになる。使い古された文言だ。しかし、穿った表現である。本は、ただの情報媒体ではない。小説であれば、主人公の人生。自伝であれば、著者の人生。ビジネス書であれば、成功に至るまでの人生が書かれる。本に記されるものは、人間の生き様であり、本を焼く事はその軌跡を焼く行為である。私は良化特務機関の検閲行為に対して、強く抗議する。
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もしも焚書をリアルに行う社会だったら。そんなもしもが叶ってしまった世界。まさしく笑えない。私が本を愛するからだけではなく、他人の表現を気に入らないからという事由で削除できるというのは、人間の超えてはならないラインを超えている。本来人間自体には誰かを裁く権利はないのだろう。犯罪を起こしたことが明確な裁判でも長い時間をかけて判決を下していく。それを不適切だから等の個人的な裁量で決められてしまえば、いずれ表現だけではなく、人間そのものをそんな事由で削除してもおかしくない。 -
Posted by ブクログ
私自身就活をしないといけないのに何もしてないため、モチベーションをあげる為にこれを読んだ。
今まで就活から目を背けてきたため、主人公の逃げ癖や驕りの気持ちに共感できたり、父誠一の就活に対するアドバイスが自分に向けられているようで辛かった。この本を読み始めた時は私と同じ怠惰でどうしようもない主人公だったのに、どんどん成長していって、悲しさと焦りを覚えた。「私たち同類だったじゃん、置いてかないでよ」って。
しかし、辛い中でも母のために頑張る主人公を見て、自分も頑張らねばと思った。
煽り焦らせと言うよりは、主人公が頑張ってるのを見て、私も頑張ろうってなるタイプのもの。
主人公の成長ぷりに、「人ってこんな急激に変われるものか?」と思ったりもしたが案外人間ってそうかもしれない。
変わらなければ行けない出来事が急激にやってきて、爆発的な変化を本人の意思とは関係なく、強いられる時が来る。その時人は「飛躍的な成長」を成し遂げるのだろう。
有川浩さんの作品は初めて読んだ。急に恋愛がはじまって最初はすんなり飲み込めなかったけど。確かに親を安心させるという意味ではフィアンセの存在は欠かせない。
仕事と結婚。これかできれば親を安心させられて、親孝行になるのかなと思った。
自分も早く自立しなければ。
この本に出会えてよかった。また読みたい。今の私は今の私に必要とする部分しか吸収できていない。またいつか再読した時にこの物語がどう見えるのか。とても楽しみ。