あらすじ
200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは? 一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは──すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント!!
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Posted by ブクログ
いやぁ〜良かった❣️有川浩「空の中」
自衛隊航空機が高度2万メートルの飛行訓練をする…
ん〜響きが良い笑 謎の航空機事故が相次ぎ、
その事故で父を亡くした当日、息子·瞬は
訳のわからない、謎の生物を拾ってくる。
父が亡くなったのが悪夢だと確かめるように
かけた父への携帯
Posted by ブクログ
有川浩の自衛隊三部作最終巻。シリアスな展開とクスッと笑みが溢れるラブコメ感とか良い塩梅に詰まっている。光稀と高巳の恋の行く末が気になるのは私だけじゃないはず。
Posted by ブクログ
意思疎通が可能な巨大未確認飛行生命体。字面だけで唆られる。こういうのって【人類VS未知の生物】みたいな構図になる事が多いけど、この作品は未知の生物が味方でもあり敵でもある。敵対するだけじゃなくて未知の生物と協力しながら共存するための解決方法を探していくというのが新鮮で面白かった。光稀と高巳がフライト中に呼びかけられて、着陸する事になった時のワクワク感がすごかった。
そしてなんといってもキャラが良かった。
ディックのちょっと変な日本語が可愛いかったし、フェイクの瞬のためにという健気さも好き。高巳の普段は飄々としているのに好きな子や好きな事のために頑張れるところはカッコ良かった。光稀も素直になれず一々悪態をついてしまったり、告白の場面で張り合って私の方が前から好きだったと言ってしまうところがとても可愛かった。宮じいは本当に良い人。言葉一つ一つに心がこもっている感じがして暖かかった。個人的には宮じいが今作のMVP。宮じいみたいなおじいさんになりたい。佳江と瞬も最後ちゃんとくっついてくれて良かった。
めちゃくちゃ面白かった。
Posted by ブクログ
間違えることを誤魔化してはいけない。その間違いで誰かを巻き込んだら謝るしかない。
宮じいの言葉が記憶に残っている。小さい頃に教わるような基本的なことを忘れずに素直に実直に生きたい。
Posted by ブクログ
ダブル主人公による二軸展開だが、両方キャラが立ってて面白い。高己と光稀のコンビはクソ真面目で堅物な光稀を高己が翻弄する軽妙なやり取りが面白い。一方、ダメだと分かりながら引き返せなくなっていくまだまだ子供な瞬を止めるため、小細工なしで向き合っていく純粋な佳江と宮じいの思いがグッとくる。宮じいのいる仁淀川に行きたい。。
Posted by ブクログ
すごく良かった。
瞬、佳江、宮じい、光稀、高巳、みんな強くてかっこいい。
何かを間違えた時、そしてそれに気がついた時、間違えた方向に進み続けても一周まわったスタート地点には戻らない。間違えた事実も消えない。間違いに気がついたその場で、その間違いを2度と起こさないように過ごすしかない。
自分の間違いに気づいて、恥ずかしくて認めたくなくて、他のものに責任を押し付けたり、そのまま突き進んだりしてしまう。だけど、それはそこから何かが生まれるわけではなく、ただただ悪化してしまうだけ。間違いを認めて、その間違いを胸にしまって、進んでいくしかない。間違いを認めて進んでいくことの難しさと大切さ。
切ない寂しいハラハラモヤモヤ
安心嬉しさ可愛いキュンキュン
いろんな感情を経て、素敵な作品でした。
Posted by ブクログ
塩の街から続けて読みました。
話がどう進んでいくのか最初は全く分かりませんでした。
出てくるキャラクターが魅力いっぱいです。
後半の高巳はかっこ良過ぎました。敵キャラを同情してしまいます。
「仁淀の神様」は辛いけど、瞬や佳江の成長を読めて楽しかったです。
Posted by ブクログ
高度2万メートルに潜む「秘密」とは?謎の航空事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残ったパイロットは調査のため高空へ飛ぶ。
事故原因である謎の物体「フェイク」を拾った、佳江と瞬、事故原因を捜すため高空へ飛び立った、高巴と光稀。この2人組のそれぞれのやりとりが、すれ違いや、お互いを思いあったりと作品を通して良かった。
有川浩の自衛隊シリーズの2作目。前作の「塩の街」に匹敵するくらい面白かった。陸自、空自、海自それぞれをテーマに作品展開が行われている。あまり知ることができない自衛隊について触れることができ、同時にきれいな恋愛も描かれており読みやすい作品だと思う。
フェイク可愛い…
フェイクの、片言がカワイイ💖
そして、フェイクも白鯨たちも、「言葉通りにくそ真面目」なのがカワイイ💖
人物たちの魅力はもちろん、今回はこういう、イキモノの可愛さが特徴だなーと思います!
有村さんの作品の登場人物は、スカッと爽快な台詞回しが魅力だなーと思います。ていうか、皆さん軽やかに頭良いですよね~(笑)
今回は、少年も主人公の1人になっていますが、こちらは一生懸命正しい方向へ直ろうとする、まっすぐさが素敵でした✨
あと、おじいちゃん…やっぱ、年長者の一言は重い。深い。その場の空気をひっくり返す力をもっていますね…
自衛隊三部作読了
謎の白い未確認物体…
初めはSFチックな登場に???でしたが、読み進めていくうち、そうやっていつから存在してそうやって成長してきたのかとかなり理詰めな背景があり、なるほどーってなりました。
これがちゃんとあるから最近良くあるご都合主義じゃないんですよね。
色んな年齢層や立場の登場人物の描写も、心地よい理想も入りつつリアルだなぁと思います。
宮じいの何十年生きてきたからこその言葉、希少が故のパイロットの心境、若手技術者の熱意、全て心に染みました。
これ全部有川さん一人から生み出されているんだなぁと思うと何者!?と思いました笑
沢山研究されてるんだなぁとも。
密かに毎回楽しみにしているのはやっぱりラブロマンス要素(笑)
所々ニヤついてた自分がキモいけど、やっぱりこれがあって欲しい!
とにかくこの一冊で本当に自分の中で色んな感情が旋回して、終始楽しみながら考えさせられました。
先日「海の底」を再読しましたが、こちらも同じく大事な一冊になりました。
またいつか読み返したい。
Posted by 読むコレ
美味しい料理を食べた時に出る言葉は、うまい!おいしい!で全て物語るのと同じで、いい本に出会った時の感想は「おもしろい!」の一言に尽きますよね。
巻末の解説で新井素子氏が言っている意味、ストンと落ちます。まさにその通り!とね(笑)
今回の本も大変面白く読みました◎
Posted by ブクログ
宮じいのキャラがよかった。間違った道をずっと進んでも正しい道に辿り着くことはないってことをちゃんとまっすぐ瞬に伝えてくれた。真帆にお母さんが間違っているからそれを許してやってくれというところが一番泣けた。あとキュンキュンした。
Posted by ブクログ
自衛隊三部作 第二弾『空の中』。
未知との遭遇から、相互理解を経て、信頼を築き、共生の未来を探る物語。SFであり、ファンタジーでもあり、そこに有川さんらしい恋愛小説が加わります。
有川さんは“大人のライトノベル”を描きたかったとか。それが何を目指すのかわからないけれど、友人としての信望、仕事としての信奉、家族としての信頼……と、大人でなくても心惹かれる場面が展開される。そこに、年代の違う恋愛が絡まるのだから充実の第二弾です。
未知との遭遇をテーマにしながら、より人間的な他者との関わりを描き、わかりあうこと、信じあうことの尊さを――年齢に関係なく楽しめる作品だと思います。
Posted by ブクログ
有川浩2作目 前作よりも面白い。ダブル主人公スタイルで、話は展開。その中で宮じいの存在は大きい。20年前に亡くなった私の祖父と思い出も重ねながら読んだ。終盤の真帆への会話、良かった。
Posted by ブクログ
高巳達がディックと出会ったところでは「そういう系の話?」とかなり戸惑ったが、全体としては非常に面白かった。
未知の生命体とのコンタクトの様子も良かった。
しかし、作中の恋愛要素は個人的には邪魔に感じてしまった。
瞬&佳江についてはまあ自然な流れと受け入れられるが、高巳&光稀のやり取りに関しては高巳の態度に引っ掛かる部分が多く感じた。
高巳が航空機に対して熱い想いを持っているのは分かるが、それにしても軽薄な感じが自分は好きにはなれなかった。(後半の真帆とのやり取りの際は頼もしさを感じたが)
ストーリー的には★5だが、有川さん独特の会話文が個人的には受け入れられなかったので★4。
Posted by ブクログ
「宮じい」が素敵だ。
間違いなく面白い。
★を5にするか迷った。
この作家の書いた恋愛小説が読みたい。
また、良い作家さんを見つけてしまった。
またまた、生きる喜びが一つ増えた。幸せ。
喜びを見つけている時期ではないのだが。。。
Posted by ブクログ
『塩の街』『海の底』そして『空の中』。ようやく自衛隊三部作を読破!
突如と現れた謎の敵、自衛隊員との恋愛模様というおなじみパターンにちょっと飽きを感じつつ、この作品は宮じぃがいい!!
宮じぃに会いたい!
宮じぃみたいな(本物の)大人になりたい!
そしてフェイクが、ディックが、瞬や高巳にずっと好意的あってくれますように。
Posted by ブクログ
電車の中で泣いた。星4か5か迷ったけど4で…
登場人物が多く、人と人の関係が際立っていい本だと思った。間違った道に進んだ時、もうそれ以上間違いを重ねることがないように生きないといけないという教訓を得られる。そして、その間違いに気付き正してくれる友人の存在を大事にして、自分もまた友達の間違いに気付いて寄り添ってあげれるようになりたいと思った。宮じいめっちゃあたたかい…電車の中で泣きました
SFっぽいのはあまり読まないが、最後結局白鯨との関係が曖昧に終わったのが少し残念だった。
Posted by ブクログ
朝霧さんからの頂本(読むのが遅くなりすいません)
飛行機2機が高度2万メートルに到達した瞬間に謎の爆発を遂げ、
その原因が未知との遭遇だったお話。
遭遇した親元「白鯨」と交渉する大人組の高巳・光稀と、
それから剝離しまっさらな「フェイク」を観察する高校生組の瞬・佳江のダブルスタンダードな恋愛物語(違)。
白鯨を攻撃することも、高校生を洗脳して都合よく利用しようとすることも実際にありそうではある。
正直そこまで絶賛するほど刺さりはしなかったけど、面白かったです。
いろんな立ち位置で流されたり、抗ったり、立ち向かえない敵に絶望したりと読み応えありました。
大人ライトノベル
それに尽きる。かと。
恋愛綺譚がなければ、もう少しハードでSFとしての評価も上がるかもしれないが、それではきっと「大人ライトノベル」ではなくなるし、有川浩ではなくなるのだろうなと思われ。
で、この「大人ライトノベル」が、「海の」…では、さらに洗練されてくるのだから、才能というものは恐ろしい。
Posted by ブクログ
【フレーズメモ帳】
「あなたの理屈って、家族を理不尽に亡くしたことがない幸せな人ならいくらでも言えそうな理屈ね。」
「理屈で戦おうとしたその矢先に、土俵をいきなり変えられた。言葉を全て封じられた。家族を理不尽に奪われた経験のない幸せな、その幸せであるということだけで、意見する権利を全て否定するその手法。卑怯だ。しかし、それが卑怯だと糾弾することすら許されない。死んだのが私の父でなければ、私もあなたと同じことが言えたわ。」
「何も言えない。恵まれた者が恵まれない者を糾弾する構造に嵌められた。何を言ったって、カエの言葉は恵まれた者の傲慢にされる。卑怯者。」
引き込まれる駆け引き
空の中に居た謎の生物との焦れるような言葉の駆け引き。
大人と子供と老人と、男と女のギリギリの駆け引き。
そんな駆け引きに引き込まれます。
作者曰く、大人向けのライトノベルだそうですが、確かに子供には難しいかも。
Posted by ブクログ
有川ひろさんらしさが詰まった作品。そして解説が新井素子さんなのもすごくらしい。
若々しさ、気持ちの強さがこもった作品。
宮じぃの肩の抜けた大人としての尊厳が素敵。
Posted by ブクログ
海の底を読んでから本作のことを知り読んでみました。
本作もう一人の主人公?(もしかしたらこちらこそ主人公だという方もいらっしゃるかもしれません)の少年があまり好きになれず、そればかり終始気になってしまいました。
Posted by ブクログ
青年と少年、2人の主人公の物語。
空にいた知能のある物体、白鯨と呼ぶものを介しそれぞれの成長や苦悩などを描いている。
物語に出てくる3人の女性の描写も面白い。
しかし老齢の宮じいの言葉のひとつひとつの重みや温かさに救われる。
自分も重みのある言葉が言える様に人生経験を大切に噛み締めていきたい。
Posted by ブクログ
自衛隊三部作2冊目。
高校生特有の未熟さを突きつけられるので、結構読み進めるのがしんどい部分もありましたが、その分宮じいのセリフがスッと入ってきてよかったです。
自分が間違ったことを受け入れる強さを自分も持ちたいなと思いました。
Posted by ブクログ
高度2万メートルでの航空事故に端を発する、原子の知的生命体と人間との交流を描いた青春SF。「他者」という概念を持たない生命体と対話を通して解決の道を探る大人たち、そして若さゆえに暴走する子供たち、それぞれの戦いを綴る。
自衛隊三部作の第二作、主役は航空自衛隊。僕は飛行機が好きなので、冒頭の民間航空機開発計画の話や航空自衛隊の描写はとても嬉しく読んだ。ただ、その後の展開は大人たちの「社会性とは何か?」をめぐる議論と子供たちの成長の描写に重きがおかれ、設定の壮大さのわりに普通の人情物語にまとまってしまって大きな動きが少ないのが残念だった。たぶん原因は、全編通して知的生命体の物分かりがよすぎる。
Posted by ブクログ
壮大な壮大な話なのに、最後の一文だけ読むとそんな風に感じないのがすごい。
「ちょっとかわいい困り者の幼なじみが、紆余曲折を経て特別な女の子になった夏だった。」
Posted by ブクログ
高知の仁淀川に住む高校生、瞬と佳江
国産音速飛行機の開発事業者にいた高巳と航空自衛隊員の光稀
空に住んでいた未知の生命体「白鯨」「ディック」「フェイク」を巡って進むストーリー
途中(中序盤ぐらい)、展開が重たくて読み進めづらいところもあったが、終盤は色々な立場の人の色々な思惑や考えが混じり合う人間模様が面白く読めた。
SF味が強い作品
作者の初期作品 自衛隊三部作の一つで一番SF的な味付けが強い作品だと思う。
比較的軽さが際立ち泣かせどころを用意した外連味もあるので、読みやすくはあるが数ある有川浩の作品の中ではあまり好きでない。
Posted by ブクログ
やっと読み終われた…長かった。なんと言うか、意外だった。『塩の街』とは違って、解決の仕方がほぼ話し合い。敵は未確認生物じゃなくて人間だった。すべて【白鯨】の知能が高かったからそうなった。人間の言葉を理解したり、多数決に同意したり、ほぼ人間に対する接し方ができる【白鯨】。最初にぶつかった時になんで人を襲わなかったのかとか、その破片はフェイクだけなのかとか、若干疑問はあるけど、作者の想像力と言うか、こんな生物がいたら世界はこうなるという想定がすごいなと思った。フェイクの大昔の記憶とか、漁の場面の描写がなんか知らないけど好き。作者は本当に女の人かと思うほど、客観的でも男目線でも書けることがすごい。と賞賛してみたけどもお話自体は私にとってそんなに波がなかったので星3。番外編の「仁淀の神様」は、なんだあれ…泣いてしまいそうになった。(20110527)