有川浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み終えて、まず感じたのは「構成の巧さ」だった。
テンポよく展開するエピソードの連なりを、私はずっと現在進行形の物語として読んでいた。けれど最後に、それらがすべて回想だったと明かされた瞬間、物語の手触りが静かに変わる。
機研での日々は、決して「今」では終わらない。
それはすでに過去の時間であり、だからこそ一つの塊として、どこか輝きを帯びて立ち上がってくる。
興味深いのは、この作品が学生時代の葛藤や苦悩をほとんど描かない点だ。
現実には、楽しいだけの時間など存在しない。それでも人は、過去を誰かに語るとき、辛かった記憶を意図的に省いたり、感情を削ぎ落としたりする。
『キケン』が描いているのは、当時の「現実」ではなく、後年、語られるかたちに編集された記憶なのだと感じた。
各話の最後で元山が彼女に思い出を語るという形式も、その設計を強く裏付けている。
この物語の主体は個人ではなく、「機研」という場そのものだ。
誰か一人の内面に深く潜るのではなく、複数の人物が同列に配置され、出来事の連鎖として時間が流れていく。その横に広がる構造が、作品全体のリズムと軽やかさを支えている。
これまで私は、登場人物の内面を深く掘り下げる小説を好んで読んできた。
その意味で『キケン』は、自分では決して選ばなかったであろう一冊だ。
けれどこの作品は、「小説はこう読むこともできるのか」という、新しい地平を見せてくれた。
楽しかった時間は、なぜか後から光る。
戻れないと知っているからこそ、愛おしく思えてしまう。
『キケン』は、そんな人間の記憶のあり方を、静かに、しかし確かな構成で描いた物語だった。
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Posted by ブクログ
小説ならではの上手い話のようで現実もこんな感じでちょっとした縁や事件で身の周りの状況って良くも悪くも劇的に変わる。
ギリギリ第二新卒という状況を私も経験したのでよけいに感情移入してしまった。
まぁでも若いしね、と思ってしまう部分はあるが〝まだ間に合う〟っていう心持ちは良いものですね。
誠治の変化は見ていてとても気持ちがよかった。
恋愛要素はいるかなぁ?と一瞬思ったけど最後の2行で確かにねぇと思いました。実際そういうのが好転の手助けになるんでしょうね。
そこはさすが有川さんという感じで、青春味のある入れ方だったので良かったです。
これで終わりかと物足りなさを感じたのは、誠治の物語をもう少し見ていたかったからかな。
でも医者も長期戦と言っていたから急にハイ全部解決です!もおかしな話。
これからもこんな感じで頑張っていくんだろう。で終わりでいいのかも。一気に読み進めた本でした。
実写の方を知らなかったので、これから見てみたいと思います。
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Posted by ブクログ
観光開発、ツーリズム、市町村開発などを手掛けるデヴェロッパー及びその市町村の役所の窓口にはとても参考になる本書だ。役所は縦割り行政が強く「民間感覚」のない頭の硬い、変化を嫌う上役始め公務員が多い。予算をケチるあまり保守的な考えばかりで何もしない、ジリ貧になりつつあっても、気がついた時には手遅れとなっているのが現状、と言う。それを打破するには上層部の人事から変革が必須で、やってみようと言う挑戦意思が見えていない人材が言うだけでは変化できるわけがないのだ。日本の場合、多くはドン底に叩きつけられて初めて変化すると望む体制(雰囲気)になるが、すべての要因で変化嫌いが原因となる。現代、ネット社会をうまく構築することで少ない予算でも今までにない集客できる技と知恵が詰まっており将来への可能性は高い。言葉だけではなく動かす(行動)のはやはり人材次第となる。
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Posted by ブクログ
制服に袖を通す。俺こそが英雄と証明する。
袖を通す。正しい世の中を作り直す。
通す。間違いを排する。
。愚民を導くだよ!!。
。だれか助け。
。 。
。
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【タイトル:理想】
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理想を抱えたままでは逃げられない。現実の壁は迫り来る。であれば、あなたはどうする?理想と現実に押しつぶされる?折り合いをつけ、前に進む?
言葉に意味は宿る。証に意思を見出す。そして、人に願いを託すのである。「そうであってくれ。」「お前を信じる。」「頼りにしている。」全て、願いの末の言葉だ。他人のためだとか、お前のためだとか利他的なものは、一切介入する余地がない。純粋なエゴの成せるセリフなのである。他人への願いなぞ、そのような自己中心的なものである。だからこそ伝わることが尊いのだ。それこそが愛なのではないか。
※この感想はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは一切関係がありません