【感想・ネタバレ】空飛ぶ広報室のレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月18日

入院で暇だったので病院の売店でテキトーに選んだ(が、ホラーとかドロドロとかサスペンスではなさそうなやつを選んだ)ら、大変良かった。
あらすじの「不慮の事故で夢を絶たれた元・戦闘機パイロット」だけだと不穏要素あるけど、そのあとが「異動した先、航空幕僚監部広報室で待ち受けていたのは…」だから大丈夫だろう...続きを読むと判断した。

多少頭痛が残ってて読むのが大変だったが、爽やかな読後感。

自衛隊の広報課という、自分含む一般人は全く縁がなさそうな内容についてかなりリアルに書いたらしい小説。広報だけでも実際に何をやってるかよくわからんのに、更に自衛隊!
ポスターがあったりイベントがあるんだから考えれば当たり前ではあるが、自衛隊に広報という概念があることにすら初めて気づいた。なんかこう、日々訓練とかしてる隊員の人々が頑張ってやってるのかと。
そういえば本では描かれていなかったが、後方支援であろう広報チームは訓練とかするものなのだろうか。主人公みたいに元パイロットとかであれば体は鍛えられているだろうが、少なくとも広報官としての仕事には訓練はなさそうだった。

本編では、自衛隊に対して悪意を持つテレビディレクターという、読者に向けても自衛隊とは、自衛隊広報室とは何かを説明するのにうってつけな人物への説明でも触れられているが、自衛隊は陸自海自空自という分類であり、陸軍海軍空軍ではないというのも、言われたら確かにそうだなとなる。軍隊ではないからなぁ。
更に、戦闘機を所有しているものの、自衛隊は専守防衛であるため、「戦闘機を実際に戦闘機として使いたい」がためにパイロットを目指している奴なんていない、というのも。

自分は別に自衛隊アンチでは全くなく、むしろ災害の時の救助の獅子奮迅っぷりとか、なのに雑に扱われているのとか見て応援している側ではあるが、かといって知識があるわけでは全然ないので、色々と勉強になった。

ただ、これが自衛隊への無理解を正すだけの小説だったらテレビドラマ化してなかっただろうし自分も楽しく読めていたかは怪しい。
タイトルの通り広報なので、話は広報の仕事がメイン。テレビ番組への営業について
「こっち側の思惑なんて、先方には何の意味も持ちません。意味があるのはテレビの企画として面白いかどうかだけです」
という、後方だけでなく意見を語ることについての当たり前だが大事なポイントが説明されたり。
テレビ局の時間のルーズさvs自衛隊の時間の守り方という、相性最悪のエピソードが多く紹介されたり。

主人公の空井がすごい勢いで成長していく素直な爽やかイケメンであり、たまに失敗したりもするがすぐ立ち直るので、500ページオーバーとなかなか分厚い小説ではあるがスルッと読めてしまう。空井以外も味のあるキャラクターが多くて良い。
特に鷺坂室長が、のらりくらりしている有能という、パトレイバーの後藤隊長感があり、脳内では完全にパトレイバーのメンツが広報している感じになってた。

また、小説の発売予定時期に311が起きたことで、リリースを延期してまで本編に関わる舞台となる松島のあの日について描いた番外編を追記したとのこと。
本編は割とあっさり終わっているので、後日談としても楽しめるが、でも本編と違って当然茶化す内容は皆無なため、温度差が激しくてひえーっとなった。

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Posted by ブクログ 2024年03月12日

有川浩の長編が面白くないわけないと思いつつ、今まで読んでいなかったのだけれど、とてもとても面白くて、そして恋愛の結末だけに終わらなくてとても良かった…。わたしが読み終わったのが昨日、3月11日の夜で。少し運命的なものを感じて、全ての被災地に向けて黙祷しました。

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Posted by ブクログ 2024年03月02日

少し前にどなたかの評価が高かった阪急電車を読んで、有川さんのファンになり、次にこの作品を選びました。
自衛隊という環境以外は普通にあり得る職場の物語。
よくある話しなのに、こんなにおもしろおかしく書けるのは天才ですね。
終始ほっこりなんですけど、本筋じゃないCM作成の所で涙が出て、最後まで心が和む系...続きを読むかと思っていたら、最終章で展開があるんです。
普段、あと書きは飛ばしがちですが、たまたま読んだら、納得でした。読めばわかります。

今までミステリー系が多く、時々感動ものを読む感じでしたが、癒し系、ありですね。

余談ですが、この本が良すぎて、完読したら喪失感が大きそうなので、次の有川作品をググったら、ありかわ ひろさん(女性)なんですね。
ひろしさんかと思ってました。失礼しました。

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Posted by ブクログ 2024年02月20日

不慮の事故でパイロット資格を失い、ブルーインパルスに乗る夢を断たれた空井が、航空幕僚監部広報室に配属され、広報官として成長していくお話。

著者が丁寧な取材を重ね、尚且つ実在の人物や実際のエピソードに着想を得て書かれている部分も多くあるとのことで、小説というフィクション作品ではあるが非常にリアリティ...続きを読むに溢れ、ノンフィクションに近い感覚で楽しめた。また、自衛隊/自衛官たちを「身近な人たち」に感じることができた。彼らへの感謝と尊敬の念を改めて強く感じる。

全体を通した主人公は空井と新人ディレクターのリサだが、クセの強い広報室の面々をメインとしたチャプターもあり、それぞれが様々な苦悩や葛藤、信念、想いをもって務められているということが理解できる。嬉しさ、楽しさ、悲しさ、悔しさ。何度も喉の奥が詰まり、まさに心揺さぶられる作品だった。特に「あの日の松島」は涙なしには読めない。

また、交渉術や根回し、謝罪対応など、仕事を円滑に行う上でも役に立つ内容が書かれているので、その部分でも非常に勉強になった。特に室長の鷺坂やベテラン比嘉は視野が広く、対応も柔軟でお手本にしたいと感じた。民間の感覚に最も近い部署というのもあるかもしれないが、民間での仕事とも何も変わらない。この部分でもやはり「自衛官も同じ人間である」ということを気づかせてくれるし、むしろこちらが学ぶ部分も多いと思う。そして、どんな仕事にも必ずその先には同じ「人間」がいることを忘れてはいけないと強く感じた。

近年は災害派遣が増え、バラエティー番組でも自衛隊が頻繁に特集されるなど、好意的な世論も高まりつつあるが、それでもやはり無理解で心無い言葉を投げかける人/団体がおり、「職業に貴賎なし」と言いながら自衛官だけは例外的に差別対象となっているのもまた事実である。この作品が、現場の隊員たちの理解につながり、リサのように無関心から変わる一助となることを願う。

それにしても、広報室に着目した著者もすごいが、この作品の執筆を持ち込んだ広報室は本当にやり手だなと思う。想定していた映像化も大成功し、空自の宣伝効果としては一体いくらになったんだろう。

自衛官の方々は「ヒーローにしてほしくない」とのことだが、少なくとも私にとってはやはりヒーローである。私たちが安心して日常を過ごすことができるのは、陰で支えてくれる隊員の方々がいてくださるから。今後も微力ながら応援させて頂きたい。

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Posted by ブクログ 2023年12月26日

航空自衛隊の広報という、一般の人ではあまり馴染みのない題材で自衛隊にも広報が存在することにとても驚いた。
自衛隊というと、どうしても有事に前線で国民を守るために活動するといったイメージが強く、とても凝り固まった偏見で申し訳ないのだが、上下関係の厳しい体育会系といった姿を想像する。

そんなイメージが...続きを読む払拭された。
主人公は不幸な事故により兼ねてからの夢であるブルーインパルスのパイロットにあと一歩で届かなかった空井が、航空自衛隊の広報に配属されることから始まる。
空井は周りに未練がないように振る舞い、広報として懸命に働いていたところに、帝都テレビから自衛隊の特集を組みたいと稲葉リカが送り込まれてくる。
広報メンバーの個性豊かなキャラクターと稲葉リカとの関わりにより、徐々に気持ちを整理して前向きに進んでいく姿がとても印象的だ。

さすがは有川浩さんというべきだろうか。
こちらが焦ったい!!と感じる要素の取り入れ方が本当に上手...
ドラマもあるので年末年始にみようと思う。

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Posted by ブクログ 2023年12月20日

自衛隊の方々の苦労が少しは理解できたかな。
知らないことばかり!
これ以上の宣伝はないですよね。
自衛隊に限らず、こんな素敵な職場で働きたいです。

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Posted by ブクログ 2023年10月16日

自衛隊のことを何も知らずに生きてきたのだなと反省させられました。
このような自衛官がいると思うと頭が下がります。
ラブコメもあり、真面目に感動もでき流石の有川浩でした。

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Posted by ブクログ 2023年10月12日

2013年にドラマを観てたとき
感動したのを覚えてます。

だから原作本も読みたいと思ってたのに
本屋に行ったのに買い忘れてたり
買ったのに
手元にあればいつでも読めると満足して
今日まで来てしまいました。

空井大介の不運な事故に
手が届く所まで来てたのに夢を奪われるなんて
現実は残酷だと思いまし...続きを読むた。
でも広報活動を通して人と関わり
広報に価値を見出していく姿に感動しました。

私も看護師になってから割とすぐに
体調を崩して4ヶ月休職しました。
復帰してからも日勤専従の期間があって
完全復帰したのは1年半後でした。
参加できてない経年時研修もあって
1年遅れて受ける研修もありました。
思うように働けないことが苦しくて
同期から遅れていることが悔しくて
本当に毎日が苦しかったです。

看護師を続けられてるから
少し違うかもしれないけど
思い通りにならない現実に直面する
苦しさや悔しい気持ちは分かります。
だから空井大介の言葉に励まされて
私も負けてられないぞと
まだまだこれからだと
闘志が漲ってくるんです。

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Posted by ブクログ 2023年09月17日

さすが有川浩さん!読み進める手が止まらなかった。自衛官も同じ人っていうのは当たり前のことなのに、一括りにして考えてたかもしれないということに気づかされた。自衛隊に対してどんな意見を持つかは個人の自由だけど、その前提としてある程度知識を持とうとする努力は必要だと感じた。批判するにしても正しい知識を知っ...続きを読むた上でその意見を持つべき。
空井とリカの関係も進展しすぎることが無かったのが二人らしくて良いなと思った。是非続編を読みたい!

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Posted by ブクログ 2023年07月23日

広報と記者の関係性がよく描かれてる、という研修講師の紹介で勉強のために読んでみたけど、小説としてもさすが。とてもおもしろく、特に後半はノンストップで読んでしまった。理解されないもどかしさ、すれ違ってしまう心の痛さ苦しさ、優しさに触れたときの安堵。人間ドラマの織り込みが、リアリティを持ちつつ符合してい...続きを読むく。

こういう仕事もの(?)の小説の登場人物は、やはりそれなりに仕事に使命感や熱意を持っていて。そこに理想を見出しながらも、落ち込んでるときに読むと温度差につらくなる。起爆剤にしなくてはなぁ。。

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Posted by ブクログ 2023年07月17日

読後感がとても良い。
この作品を通して、自衛官として働く方々の「普通の人」の側面を受け止めることができたからこそ、尊敬の念が深まった。鷲坂室長、比嘉さん、柚木さん、、登場人物が皆本当に素敵な人たちで、それぞれに背景を抱えながらも奮闘し成長を重ねる様子に引き込まれた。リカの変わりようには少々驚いたけど...続きを読む。人情描写が本当に巧み。。

空井にとってただひたすらに「かっこいい」「好き」が詰まった戦闘機、ひいては自衛隊の仕事に対して、世間一般では「戦争のための武器」「人殺しのため」と捉えられるなど冷ややかなものもある。広報、渉外の立場であるからこそ空井が知り得た事実に対するショックは相当なものだと感じた。それでも、衝撃を受けて終わりではなく、「知らない人に知ってもらう。少しでも理解を得られるようにすることが大事だ。」と広報官としての意義や役割を見出して一皮剥けたように奮闘する空井は、本当に格好良い。広報の面白さを実感したけど、自分にはマスコミと対峙する怖さの方が勝るかも…。

しかし、やはり、自衛隊であるというだけで、穿った捉え方をされるという描写は、とてももどかしかった。空井と一緒に憤りを感じた。マスコミによる取り上げられ方ひとつで世間の印象を異なるものにさせるということについて、深く考えさせられた。自分も日々の生活を振り返って、そうした情報の受け取り手の1人として、メディアリテラシーの重要さを心に刻んだ。

書きたいことが山ほどあってまとまらない。今後しばしば思い出しつつ、自分の中で消化していけたらと思う。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年06月24日

解説(荒木正嗣さん=鷺坂広報室長のモデル)より
小説 はノンフィクションではないので、 リアリズムの追求 だけでは物語として面白いものにはならないでしょう。「 エピソードに 題材があって、 登場人物にモデルがいることを認めるのは、作家として メリットにならないのでは?」 と 有川さんに聞いたことがあ...続きを読むりますが 、「作家としての腕には自信がありますから」とさらりとお答えになりました。

著者あとがきより
「あの日の松島」
悲しくないわけがなかったろうと思います。 大丈夫だったわけがないだろうと思います 。彼らが未だにふとした拍子に涙するのは、一番大変な時に一番大変なところへ、 私たちの代わりに駆けつけてくれるからです。 私たちの代わりに 被災地に手を差し伸べてくれるからです。

ごく普通の楽しい人たちです 。私たちと何ら変わりありません。しかし、有事に対する覚悟があるという一点だけが違います。 その覚悟に私たちの日常が支えられていることを、ずっと覚えていたいと思います。

以下、本文より
何だか枕詞みたいだなぁ、と空井は『国民の血税で』という言葉を頭の中で転がした。自衛隊に係る枕詞です、テストに出ます(配点は20)。

「 いつ許可が降りても動けるように現場を先に 段取っておかないと、現場も急に話を投げられても困っちゃいますから。せっかく 許可が下りても、現場の準備不足で実行不能 ってことになっちゃう」
「こういう話は、上層部と現場で上手に 段取りを同期させられるかどうかが 肝なんです。どちらか先走っちゃうと大体こじれて巧く行きませんね」

「 あの、、、記者という職を失ったんじゃなくて、 ディレクターという職を新たに得たって考え方はどうでしょうか」

テレビ関係者の時間感覚はとにかく早い。正確には自分が頼んでくる時は ということだが。そのくせ 実際の作業に入ると途端にルーズで、 その身勝手な時計には 空井もかなり 慣れてきた。

「 働いてる女性って、自分の性別が 時々重荷になるんです。男女平等なんて言っても、世の中はまだまだ 男性上 だし、がむしゃらに頑張っても『女のくせに』って言われるし、ちょっとでも足を引っ張ったら『だから女は』って言われるし」
新米 記者だった頃、新人らしからぬ特攻ぶりを見せるリカは『女だてらに』とよく誉められた。『男顔負け』とも。
「 よく考えてみると誉めてないんですよね。もともと女を戦力として数えてないのが前提の表現なんです。慣用句 に目くじら 立てるつもりはないし、 個人的にはそう言われるのは嫌いじゃなかったけど」

「 嫌われたからって生きにくくなるわけじゃないんだな、オッサンは。そこが女性と決定的に違うとこ 。世の中まだまだ 女性には点が辛いし 厳しいよ 。特に働く女の人にはね」
「それに、女を捨てなきゃ 務まらないと見切られちゃったんじゃ組織としてはちょっと情けないよね。上官としては悔しいものがあるよ」

「 空井さんにとってこの1年はいかがでしたか」
「 パイロットじゃなくても生きていかれるなと分かった1年です」

取材対象に寄り添うことは決して問題ではない。寄り添おうとすれば理解が生まれる。理解があれば 報道は公正さを保つ 。だが、それは スタートラインでしかない。 ゴールにいる視聴者に向けて自分たちは電波を放つのだ。
「 ありがとうございます 。一生の指針をいただきました」

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Posted by ブクログ 2023年06月11日

ああやっぱり有川さんは"人"が大好きなんだなあ
どんな人にも愛を持っていて
それを伝えるために単語を言葉にして紡いでいく
よく有川さんは
「もし

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年05月24日

自衛隊の“広報”って必要なのか?と思いながら読んでいました。が、読み終えるころには広報がいる意義にハッとした。認知してもらうことが、いかに大事か。しかも“正しく”。考えさせられる。伝えることに苦労する空井とリカに、こちらもいろいろ勉強させてもらった気分。そして、最後に…空井とリカはどうなるんだろうと...続きを読む気になる!!

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Posted by ブクログ 2023年04月13日

ドラマを観ていたので、いつか読みたいと思いつつ、その本の分厚さに躊躇していたけれど、読んでよかった。⁡
空井とリカの変わっていく様や、2人それぞれを周りで支える人たちの言葉にも心動かされる。⁡

この本が出版されたのは、2012年夏。東日本大震災の1年後。その頃の自衛隊の方々の頭の下がる働きは、言...続きを読むわずもがな。⁡
この物語前半に、自衛隊員の訓練は無駄に終わらなければならない、という一文が出てくる。やはり頭が下がる思いがするとともに、昨今の世界情勢を鑑みると、真にそうなってくれることを願う。⁡

この小説に出てくる自衛官たちの言葉は、実在する自衛官の方々誰かの言葉なのだと感じるのだけれど、折りに触れ、自衛隊が世間に好かれていない組織という内容が出てくる。⁡
最近はバラエティ番組で自衛隊をとりあげられていることも多くて、私は興味深く観ているけれど、そうじゃない人もいるのかと。⁡
なんの偶然か、この本を読んでいる最中に自衛隊機の事故のニュース。心が傷む。⁡
どうか、自衛官の人たちの訓練が無駄になるような日々が1日でも多くありますよう。⁡

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Posted by ブクログ 2023年03月30日

ずぅーっと文庫本になるのを待っていた本。
そのうち、ドラマにもなっちゃったし、それも見ていた。

ドラマも面白かったけど、小説も面白かった。
有川浩にしては、ラブコメ度は低いけど、やっぱり登場人物の人柄が凄く良い。

この小説は、実際に航空幕僚監部広報部の室長から「航空自衛隊を舞台に小説を書きません...続きを読むか」と持ちかけられ書かれた小説。
この本の前には、「塩の街」「空の中」「海の底」の自衛隊三部作が書かれている。
もともと有川浩は自衛隊が好きだから、是非に!となったんだろう。
そして、この小説の内容は、依頼があった「広報部」が舞台になっている。
で、小説を書いている間に、その広報室長は浜松自衛隊の基地司令になっているので、有川浩は何度も浜松に取材に来ている。
小説の中でも、ドラマの中でも浜松基地が舞台になっている所がある。
TVドラマの撮影のために、実際にブルーインパルスに浜松に来てもらって飛ばしている。
私は、たまたま会社の屋上で、そのブルーを見ていた。
遠州浜には、新垣結衣も綾野剛も来てたはずだ。
って事で、この本自体、とっても浜松と関係している。

自衛隊の基地がある浜松。
浜松人にとって、自衛隊の事をもっと知らなきゃいけないと思うので、そういう意味でもみんなに読んでもらいたい本です。

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Posted by ブクログ 2023年01月28日

空飛ぶ広報室 / 有川ひろさん

大当たり作品!500pを超える長編を読み切れるとは…!元パイロットが空幕の広報官として奮闘するお話!夢を絶たれたその後の人生。作品を通してメッセージ性が強くて、かなり心に刺さった。他者貢献の姿勢に胸を打たれたし、心も洗われた。甘さ控えめのラブコメ要素も最高

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ドラマも面白いけど、本も良い

2021年04月28日

きちんと評価されていない職業ナンバー1が自衛官だと思います。
有川さんの作品は自衛官を特別な人とするのではなく、普通の人として描いているのがとてもよいです。

とても誤解されやすい職業ですが、それに腐らずできる課題を見つけて乗り越えて行こうとする精神を私も見習いたいと素直に思えます。

...続きを読む際の現場よりよく描かれている部分もあるでしょうが、そこは小説という点を踏まえて、学べるところは学びたいです。

#切ない #感動する

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あの日から

2020年12月03日

テレビでブルーインパルスを見て、この小説を思い出しました。 
自衛隊について詳しくなくてものめり込むほど面白くて一生読み続けたい作品です。

「あの日」からもう少しで10年。
風化させてはいけないと強く感じました

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読んで後悔なし

2020年11月01日

有川さんの本が好きです。
この本を読んで、普通に生活していたら見られない自衛隊の世界を見ることができました。飛行機の爆音が響いても、いつもとは違う感想を抱くようになりました。ドラマを見てから本を読みましたが、それぞれ違った良さがあります。ドラマは後半に向かうごとにきゅんきゅんしましたし、本は後半に...続きを読む行くにつれてもっと続きが読みたくなります。
読み終えると空を見上げたくなりました。

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ドラマを見て読みましたが

2017年02月04日

ドラマのファンで原作も読んで見ました。
ドラマとは異なる点も多々ありますが、とても良い。
ドラマよりも更に良かったです。
とてもとても好きな作品になりました

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Posted by ブクログ 2024年04月07日

有川さんの自衛隊シリーズ。作者にしては珍しく恋愛要素は薄めで、お仕事小説より。
同タイトルでドラマ化されており、恋愛要素が好みの方はそちらの方がおすすめかもです。

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Posted by ブクログ 2024年03月11日

 この小説がTBSでドラマ化されていなかったら、読もうと思っただろうか?航空自衛隊が舞台だと知ってためらうか、手に取らなかっただろう。それが偏見であること、自分の中に自衛隊への職業差別意識があるという事実にぶん殴られる。

 ドラマでは稲葉リカが主人公だったが、原作では基本的に空井大祐はじめ空幕広報...続きを読む室のメンバーの視点を中心に描かれている。作者の綿密な取材による、フィクションの形をとった実質ドキュメンタリーに近いリアルな物語だ。自衛隊の人たちだって私たちと変わらない、普通の人間なんだと強く訴えかけてくる。
 それでいて”相互理解”などという堅苦しさはなく室長や部下たちの軽快な会話に引き込まれ、いつの間にかリカと一緒に広報室の魅力的な面々に親しみを覚えてゆく。

 リカや空井のように、やりたい仕事を何らかの事情であきらめ、くじけることは誰にでもありうる。でも「なりたいものになれなくなっても、別の何かになれる」。「意思あるところに道は開ける」。前向きなエールに何度も励まされた。

 皮肉なことに、この小説は東日本大震災による被害を受けた松島基地のエピソードを加えたことで完成をみた。加筆前の一旦物語が終わったところまでの読後感は「それなりに面白かった」だった。あんな災害、起きなければ良かったのにといつも思うけれど、松島基地で空井がリカに託した願いが自衛隊の人々の本心なのだ。
「ずっと見てます。稲葉さんの仕事を、ずっと見ています」。ドラマと違ってあくまで”お仕事小説”を貫く、でもリカと強い絆で結ばれた空井の最後のセリフに、自分も頑張ろうと思えた。

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

有川浩ワールド全開で引き込まれました。特に「夏の日のフェスタ」と「要の人々」にグッときました。
登場人物では比嘉さんと鷺坂室長がお気に入りです。
自衛隊への関心度が変わりました。

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Posted by ブクログ 2023年12月04日

 自衛官もひとりの人間なんだなあ、さもありなんの感想だけど。
 憲法9条や戦力不保持、集団的自衛権といった戦争にまつわる問題は中学の公民で習う物だが、自衛隊なぞ「ああお堅い組織なのかしら」程度にしか考えていなかった。なんとなあく「体育会系でハードな職場」「ずっとトレーニングしているイメージ」としか思...続きを読むっていなかった。
 嘘か誠か、本書に登場する空幕広報室の彼らは、良くも悪くも、ひとりの人間だった。何事かを成し遂げたら手を取り合って喜び、辛いことがあれば涙を流す。
 私にとって伏魔殿のように見えていた「そこ」には数知れないほどのドラマがあったのだ。
 とくに東日本大地震で救護活動にあたった隊員たちが自分の無力さに痛感し泣き崩れる様は、彼らが本当に心の底から国民たちのために尽力したいという心意気が見て取れる。「公人なんだから当たり前だろ」と言う意見もあるかも知れない。だが、大災害を前に公人も私人もない。皆等しく被災者である。そんな状況でも、彼らが公人として動くのは彼らが自衛隊に他ならないからだ。このことを民間人は当たり前だと思ってはいけない。これを当然だと思ってしまったら,私は人として大切な何かを失ってしまう気がする。
 その上で空井は言う─自衛官をヒーロー扱いしないでほしい。そうではなく、自衛隊がいるおかげで救われる「なにか」に注目してほしい、と。
 戦争云々の話は正直良くわからないが、自衛隊のいる日本に生まれてよかったと思える日が来ることを願ってやまない。皮肉にも、そんな日が来ることを空井は望んではいないだろうが。

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Posted by ブクログ 2023年11月26日

やはり有川浩さんの、いや、ヒロさんの文章から感じる雰囲気はスッキリと前向きに歩いている感じがしてきます。まさしく彼女のエッセイ集「倒れる時は前のめり」という言葉がイメージとピッタリ。自分勝手なイメージなのですが、それが私の有川さんの印象。全てとは言わないが、読んでいると多くの作品でこの印象が滲みてき...続きを読むます。読み味が良い!

この空飛ぶ広報室も面白かった。ちょうど宝塚にいる老母のところへ帰る新幹線の往復で読み切りました。有川さんの「阪急電車」に出てくる今津線のとある駅の近くのマンション。今津線の沿線は本当に大阪の郊外宝塚という感じで、散歩をしていると気持ちがいい。

ところで本作は航空自衛隊の話です。ブルーインパルスを目指していた青年と記者を極めたかった報道に携わる女性が主たる登場人物。

空自に関する専門用語は初めて知る言葉が多くて勉強になりましたが、自衛隊はバックボーンになっているものの前向きに生きている人たちと主旋律になっている男女の機微がハキハキとした文章で綴られていました。主人公たちを盛り立てる人々の表情もとても気持ちの良い感覚。人間としての心の綾が描かれている。

最後の「あの日の松島」という章で二人は新たな段階へ進むのだろうか?と期待していたのですが、スッキリと有川さんにしてやられました。なんだか有川さんらしいな?と思った作品でした。

読み終わった後改めて表紙を見て、「う〜ん、「空飛ぶ広報室」とはそういうことだったのか!」と、感心しました。

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Posted by ブクログ 2023年09月14日

ブルーインパルスに憧れる自衛官空井。夢目前で不慮の事故により夢を絶たれ広報官として働き始める。個性的な広報室の面々と美人TVディレクターとの出会い、葛藤しながら再び夢を見つけていく。すごくキレイなお話だと感じた。
身内が航空自衛官だったのですんなり話に入っていけた。でも知らないこともたくさんあった。...続きを読む
陸自の基地=駐屯地、空海自=基地等等。
もっと自衛隊に興味を持ちたいと思った。

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Posted by ブクログ 2023年07月31日

人間関係が生き生きと描かれていて、喜怒哀楽が文字からリアルに伝わってくる。自衛隊の事はほとんど知らなかったが、民間とは全く違う悩みを抱えて奮闘しているのだと思った。読後感がとても良かった。

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Posted by ブクログ 2023年06月08日

航空幕僚監部広報室が舞台の話です。登場人物はそれぞれに挫折した過去があり、読んでいくうちに愛おしくて堪らなくなりました。 自衛隊という仕事に従事しているだけで、中身は一般市民と変わらない。その中で有事の際は国民を守る事を最優先に行動してくれる。ということを決して忘れたらいけないと改めて思いました。 ...続きを読む有川さんの圧倒的な取材量のお陰でリアルな現場を作品を通して知ることができたことに感謝です。「あの日の松島」や解説、あとがきなど盛り沢山で、どっぷり世界観に入り込めました。

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Posted by ブクログ 2023年03月30日

それぞれ個性ある登場人物がそれぞれの人間味溢れる一面を誇張することなく表現されていて、自衛隊と言う組織の中、幹部と下士官の違いや、階級の違いとともに、経験や年齢をよく反映することで人間模様を垣間見せられる。そんな中、些細な情景から感動させられる場面もあり、読んで良かったと思える作品でした。




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Posted by ブクログ 2023年02月21日

読めば読むほど引き込まれていく作品だった。
有川さんの描く人物は、不器用ながらも真っ直ぐでこんな風に生きていきたいって思うからこそ心に刺さるものがあるのかもしれない。
生きていくなかで、逃げたくなることもうまくいかないこともあるが、やりたいことを違う角度からやってみたり、人と真っ向から向き合って自分...続きを読むに足りないところや今まで見えてなかったことに気付いて向き合っていく。
それってすごく難しいことだけど、そうやって向き合うからこそ自分の人生を豊かにできるのかもしれない。

働いていてなんだかなぁと思ってしまうこともあるが、同じ仕事でも見方を変えることできっと見えてくる景色は違うのだろうなって頑張りたいって思えた。

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Posted by ブクログ 2022年12月25日

数ページ読んだだけで今後を期待させていく走行だった。登場人物がキャラ立っていて物語の中に自然に溶け込んでいる、解説でモデルの人物がいると知りリアリティさに納得した。
内容も良いのだが、自分もリカと一緒になって自衛隊を勉強し広報室の面々を追いかけているような錯覚に陥いる。物語の中に入り込める作品だった...続きを読む
泣けるし、クスッと笑える。そして夢を持たせてくれる。有川浩を初めて読んだが他の作品も読んでみたい。

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購入済み

TV版から来ました

2020年12月19日

先にTV版を観て、電子書籍が出ているところを探してたどり着きました。だいたい、出演者が思い浮かぶような描写でしたが、稲ぴょんはガッキーよりキツめの美人さんって感じでした。

原作と映像の変更点も色々ありましたが、大きく違和感のない作りだったと思います。

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Posted by ブクログ 2023年08月25日

昔ドラマで見て面白かった印象なので、買ってみました。ドラマと違って主人公とヒロイン以外にフォーカスされてる割合が多く、2人の関係性の展開が不自然な印象を受けてしまいました。
とはいえ、話としては面白いのでおすすめできます。

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Posted by ブクログ 2023年04月12日

ドラマから入ってしまって、ドラマの恋愛要素がとっても素敵でその期待があった分、★みっつ。
意外と恋愛要素が少なかった。



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