有川浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ凄惨なミステリー小説に辟易して、癒し補充のために拝読しました。
内容は、ある時おうちの前に倒れこんでいたイツキをかくまい、その中でお互い惹かれていき、付き合う。そんなお話です。野草採集を二人でしたり、それを調理したり。ただただのびのびゆったりと時間が流れていく素敵なお話でした。
とてもたわいもない内容でしたが、日々の暮らしを大切にしようと思える素敵な作品でした。とくに、私も野草採集を趣味にしたいなと思っていたので、少しためにもなりました。
途中、イツキが出ていくシーンでは、もしかしたらもう二度と戻ってこないのかもしれないという寂しさや悲しさを感じましたが、最終的に帰ってきました。きっと、 -
Posted by ブクログ
「別れる男に花の名を一つ教えておきなさい。花は毎年必ず咲きます。」という川端康成の小説の一節が有名かと思います。この小説はこの言葉を実感するような小説でした。
ある日、主人公のさやかが玄関前で拾った男。犬のような感じかと思えば、家事を完璧にこなせるしっかり者。
2人の日課である散歩(狩り)でイツキはさやかにたくさんの草花を教えていった。
先ほどの川端康成の言葉になぞらえれば、こんなにたくさんの花の名を教えてくれた男を忘れられるわけない!!!
しかも四季折々の植物について教えてもらい、季節が巡ろうといっときたりとも忘れられない…。イツキはとても罪な男でした。
章が進むにつれ、巡る季節とともに -
Posted by ブクログ
ネタバレ高巳達がディックと出会ったところでは「そういう系の話?」とかなり戸惑ったが、全体としては非常に面白かった。
未知の生命体とのコンタクトの様子も良かった。
しかし、作中の恋愛要素は個人的には邪魔に感じてしまった。
瞬&佳江についてはまあ自然な流れと受け入れられるが、高巳&光稀のやり取りに関しては高巳の態度に引っ掛かる部分が多く感じた。
高巳が航空機に対して熱い想いを持っているのは分かるが、それにしても軽薄な感じが自分は好きにはなれなかった。(後半の真帆とのやり取りの際は頼もしさを感じたが)
ストーリー的には★5だが、有川さん独特の会話文が個人的には受け入れられなかったので★4。