有川浩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
有川さんの作品は『クジラの彼』以来…
オススメしていただいて久しぶりに有川さんの作品を手に取った
塩の結晶が地球に飛来〜
東京湾、羽田空港沖の埋立地にも巨大な白い塔のような物体が落下する
そして人間が次々と塩化し死んでいく
人々は疑心暗鬼になり、社会は崩壊していく…
そんな崩壊寸前の東京で暮らす、航空自衛官だった秋葉と高校生の真奈とその周囲の人々の愛の物語…
すごい設定なんだけど、コロナ禍を思いだした
あの時の自分の心のなかをえぐられたような気がして色々考えさせられた
そんななかで二人がひかれ合うのは自然だと思う
しかも秋葉だよ!
航空自衛官で強靭で引き出し多くて…
そりゃあどう考えても -
Posted by ブクログ
友達に、読書初心者におすすめと言われて読んだ本。
確かに読みやすい連続短編小説だった。
大学生から電車を使い始め、社会人になって上京した今でも満員電車にお世話になっているが、この本のように窓の外の景色や乗り合わせた人々に思いを馳せることは滅多にない。
同じ路線に同じ時間にたまたま乗り合わせた偶然だらけの人々に注目してみたり、毎日の景色だが、その中から違いやお気に入りを探してみたりすることも風情があって面白そうだと思った。
最後の解説にて、児玉清さんが文章を添えていたが、その文章力が魔法みたいだなとおもった。
「舌なめずりするような喜び」「人生のつなぎの時間」「所在なく自分の心を休業状態に -
Posted by ブクログ
『海の底』番外編的短編集
「くじらの彼」
『海の底』で活躍した自衛隊員・冬原の恋愛事情。
任務で海に出る彼を待つ彼女の不安。
「待つ身が辛いか、待たれる身が辛いか」
──太宰治には言われたくないけど、待たせる方もきっと辛かろう。
“くじら乗りの彼”という言葉に、『海の底』の記憶が重なる。
冬原なら、誰だってほぼほぼ、待てる。そう思わせる誠実さがある。
「ロールアウト」
冬原の真面目な部下だった記憶の高科自衛官。
航空設計士の女性との恋の始まりを描く。
生活の重要課題・トイレを巡る、自衛官と設計士たちとの攻防戦。
自衛隊界隈で“ロールアウト”とは、開発完成披露のスタートライン。
新型機と恋の