大田直子のレビュー一覧
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購入済み
教科書にない...
月並みな言い方ですが、まさに教科書にないアメリカ史。
建国以来の政治的中心(すなわち大統領)がどういう思想傾向を持っていたかがよくわかります。
1巻は2つの大戦を中心に描いているので、ウィルソン、フーバー、ルーズベルト、トールマンといった人たちの描写が自分には新鮮でした。
ただ相当リベラルよりの内容なので、当の米国では本書はどんな評価なのか気になります。
TVシリーズも見たほうが理解という点では補助になりそうですね。 -
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未来はよくなる、絶対に。
恥ずかしげもなく抜かしてしまったが、そう言いたくなるくらい、清々しい読後感だ。
人類は「分業」と「交換」によって進歩し続けてきた。今後もそれは続くだろう。それどころか、ますますそのスピードは上がり、かつてない繁栄(!)がもたらされるだろう。
著者の主張は、このことに一貫している。ドキドキするくらい楽観的だ。
極端な悲観論者を、パオロ・マッツァリーノ氏が「スーペーさん」と呼んで茶化している。悲観論は後ろ向きになるだけで、いいところがないのだ。悲観論を打ち破り、楽観的になれ。実はそれこそが何よりも難しいことかもしれない。 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ『利己的な遺伝子』で一世を風靡したドーキンスの最新作。
6章までは色々な生物を例に自然淘汰の家庭/結果を語ってくれて、ドーキンス自身の比喩も分かりやすく楽しかった。ナショナルジオグラフィックを見てるような、あの感じだ(笑)。
しかし7章は特に面白いな。遺伝子とは個体の振る舞いだけでなく、個体がどれだけ行動の裕度を持つか(元から鳴き声を決めるか学習するか)まで決めてしまう。それをこそドーキンスは「延長された表現型」と語るのだけど、なるほど奥深い…。
昔の生物学では「個体発生は系統発生を繰り返す」と語られ、それは後に間違いとなったらしいけれど、「個体発生は系統発生を内包する」くらいだったら意外 -
Posted by ブクログ
ネタバレお金や時間がない欠乏状態は、無意識のうちに人間の処理能力を奪っていると言う事実に驚かされた。
この本はまさにこの1つの大きな事実をたくさんの事例と共に詳しく説明しているものであり、少し冗長的であるかもしれない。ただ、この1つの事実が様々なことに繋がっていくところがとても面白い。
結論に書かれているが、まず欠乏とは豊かさのときに土台が作られる。そして、スラックがなくなると突然現れるショックにより欠乏が訪れる。欠乏状態になってしまうと、人はトンネリングを起こし、大事なこと以外が見えなくなり、かつ処理能力が落ち、ジャグリング状態となって、欠乏の罠に陥る。
こうならないためには、豊かさのあるうちにスラ -
Posted by ブクログ
「自分」ってあるのかな?っていうのを脳科学者が解説した本。
なかなか読み進められず、並行読書してたばっかりに読み終えるのに時間がかかったけど、頭がスイッチ入ったらグッと読み進められた。
自由意志ってあるのかが気になりすぎるので買ったけど、ないのかもしれない気になってくる。筆者が「意識はCEOであって、実は意識下にないところで脳の中で考えたり対立したりしてる部分がある。意識は脳が決定した結果を引き受けて、自分はこれがしたかったんだと言い聞かせたり、たまには辻褄合わせで話を作ったりしてる」みたいなことが書いてあって、なんか妙に納得できた。面白かった。 -
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イノベーションはゆるやかな連続プロセスだという(これの具体的な説明に、前半で多くのページが割かれている)。
また、イノベーションはアイデアの生殖であるとも主張する。雄と雌が生殖の際遺伝子を交換するように、多様な人々が集う場所でアイデアが交換されるとき、イノベーションが起きる。
更に、著者は人類史の大きなテーマは、「進む生産の専門化と進む消費の多様化の組み合わせ」と主張している。この両者の組み合わせの過程に、イノベーションが関わっているわけだ。
このように著者はイノベーションの特質を明らかにしつつ、現在におけるイノベーション発展の課題(医療やバイオに関する過度な規制など)を鋭く指摘し、その打破な -
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ネタバレ進化論では、突然変異が起こって新しい特徴や能力を持つ生物が生まれた後、自然淘汰によって、その生物が繁栄したり絶滅したりする。このとき、突然変異と自然淘汰の時間的間隔は小さいと想定されるのが普通だ。適した変異はすぐに広がるし、そうでないものはすぐ消える。
ところが、本書はそれに異を唱える。多くの生物の特徴が、進化によって誕生した後も長いこと「眠って」いて、その後に環境の変化によって繁栄を迎えたという。
その根底にあるものの一つが、有用な変異すなわちイノベーションの容易さだ。イメージに反して、革新的な進化は容易に生じる。眼やカフェイン分子は、生命の歴史上、複数回“発明”されている。そのもとになる -
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Posted by ブクログ
ネタバレ10年前と少し前の書籍だからか既知の事実もいくつかあったが、内容は面白かった。
基本的には脳はリソースなどを効率よく、その人間にとって都合の良いように無意識が働いているという話だ。
本の中で興味をひく話がいくつかあった。
一つは人間の脳は進化によって賢くなっているのではなく、社会に適した方に進化しているという話だ。本質が同じ問題を出されても、実社会に絡めた文章にするだけで理解度が大きく跳ね上がる、という実験が紹介されている。本書ではこれは人間の心理は社会的問題を解決する方に進化しているとされていたが、社会的問題の方が普段触れる機会が多いため脳にそれを処理するプロセスが焼き付いているのではないか -
Posted by ブクログ
ネタバレ生成AI活用をする際に「意識」の理解は大切。本書はこれをさまざまな事例で分かり易く詳しく解説している。まずは手にとって読んでほしい。
## 『意識は傍観者である』読書メモ - 高校生向け要約版
### 1. 本の基本情報
- **タイトル**:『意識は傍観者である』(文庫版『あなたの知らない脳』)
- **著者**:デイヴィッド・イーグルマン(脳科学者)
- **テーマ**:脳の95%は無意識で動いている!意識は「後付け説明係」
(例)スマホの通知→手が勝手に触る→後から「自分が触ろうとした」と錯覚する状態
### 2. 脳の驚きの仕組み
#### (1) 時間差の謎
- **実験結果