大田直子のレビュー一覧

  • 眠れる進化 世界は革新【イノベーション】に満ちている

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    ネタバレ

    【眠れる進化】 アンドレアス・ワグナー 著

     何かのイノベーションが起こるには、「時期が来るまでじっと待ち」、それを「受け入れる環境が見つかってはじめて成功する」ということを、前半では著者の専門の進化生物学を通じて、後半では技術や文化の事例を取り上げて記述しています。原題は「Sleeping Beauties」(眠り姫)で、眠り姫が目を覚ますには、王子様が必要という例えです。

     これだけを読めば「当たり前」なのですが、詳細な記述からは、これまでの進化やイノベーションが複合的に重なり合って生み出されていることが理解できます。

     昨年、知床に行き、森の中の新しい苗木は、15年たっても30㎝ほ

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    2025年01月20日
  • 眠れる進化 世界は革新【イノベーション】に満ちている

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    永久凍土の古代細菌が抗生物質に耐性があった…!!

    "革新的な生物の進化も人間の発明も
    長い間埋もれていて、環境の変化という「王子」によって「眠り姫」のように目覚め、広まる"
    ってことを多くの事例で示してて面白かった

    そしてバズらせるには数撃つしかないのだ

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    2024年09月23日
  • あなたの脳のはなし 神経科学者が解き明かす意識の謎

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    2017年の発刊、新しい。
    人間の自由意思は、脳の複雑なネットワークが導き出す必然であって、自由意思は空想だとする説。

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    2024年09月17日
  • 世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

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    人類の歴史の中で舞い踊られてきた共進化のダンス。ハチドリ効果。
    ロングズームのアプローチで見るイノベーションの歴史。

    第1章 ガラス
    ・グーテンベルグの活版印刷が識字率を高めてメガネを普及させ、レンズの活用が広がる。グラスファイバーによるインターネットの普及。人類が熱を手に入れて二酸化ケイ素のガラスとしての活用が広がる。

    ◯多重発明:概念の構成要素がそろったおかげで、発明や科学的な発見がまとまって生じる。地理的に散らばっている数人の研究者が、たまたま独自に同じことを発見する。
    ひとりの天才が他の誰も夢にも思わないアイデアを考えつくというのは、実は例外であって通例ではない。

    第2章 冷たさ

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    2024年10月04日
  • 世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

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    革命は連鎖するからこそ革命

    イノベーションも同じである。1つのきっかけではなく、その連鎖こそ産業革命。

    ■概要
    ガラス、音、冷たさ、明るさなどの技術発展が様々な社会的な影響や、他のイノベーションに影響を与えていることを考察する。

    ■感想
    『外国と戦争の世界史』であったナポレオン革命は、民主化を2歩後退させ(ウィーン体制)→3歩進めた(諸国民の春)とあった。あれよりも更に因果関係が捉えづらく、複雑であるものの、技術の発展もそうである。

    ・ガラスの章が1番圧巻。
    ケイ素という不思議な物質がメガネを生み、活字で目が悪くなった人や元々活字が読めない近視の人に影響しただけでなく、今となってはファ

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    2024年06月23日
  • 世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

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    6つの分野のイノベーションの歴史について書かれている。分野は「ガラス」「音」「冷たさ」「清潔」「時間」「光」で相互の関連や選んだ基準は無いようだがどの分野のトピックも興味深い。例えば、「冷たさ」ではアメリカ北部の天然氷をカリブ地方へ運ぶ話から製氷機の発明、冷蔵庫、冷凍食品、エアコンと次々にイノベーションの物語が語られる。一人の天才の閃きより、さまざまなアイデアを組み合わせることがこれらのイノベーションの誕生には必要であったことが分かる。分野の選び方、エピソードの収集と選択、構成どれをとっても素晴らしい。しかし読み終わった後、著者の目新しい主張やアイデアが感じられなかった。興味深いエピソード集と

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    2024年05月02日
  • 世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

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    面白かった
    ガラス、冷たさ、音、光などがどうして生まれたか

    タイムトラベラーはガレージから生まれる
    専門家ではなく、異業種を掛け合わせられる人。

    いろんなものに興味を持つべき理由はそこにある

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    2024年03月31日
  • 世界をつくった6つの革命の物語 新・人類進化史

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    ネタバレ

    今では当たり前の存在となっているものがどのように発明されたのか、長期にわたる時間軸の中で、これまでにない切り口から記載されている。
    歴史に関する読み物としても、科学、イノベーションについて学ぶ書物としても面白いと感じた。
    物事について、視点、切り口を変えた見方を学べると思う。

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    2024年03月21日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    すぐれたアイデアや発明を実際に人々の役にたつ実用的で手頃な価格のイノベーションに変えるのに多くの労力がかかる。
    遠くの領域と結合して、イノベーションは起こる。失敗は、できないやり方の発見。

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    2024年03月10日
  • ドーキンスが語る飛翔全史

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    もっと早くに出会いたかった本。それこそ図鑑を読み漁っていた小学生の頃にこの本を読んでいたら生物学や空を飛ぶことに関係する仕事に憧れていたと思う。そのくらい、わかりやすく読みやすい。挿絵も一枚を除いては絵単体で欲しくなるような絵ばかりで(虫や種が飛び交っている絵は少しヒエッとなった)ワクワクしながら読み進められるだろう。
    一方で、『わかりやすすぎた』なとも思う。広く浅く取り上げているので生物進化学を詳しく知るというよりかは子供の時に知識や好奇心を満たす教養本としての役割の方が適切かなと感じた。

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    2024年02月22日
  • 善と悪の生物学(上) 何がヒトを動かしているのか

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    自分には自分でもコントロール出来ない未知の世界があることを痛感。自分で考えているつもりで
    、ホルモンは、神経は、既に反応するように仕組まれている。他人も然り。この本を読むと読まないで、人への理解の深度、幅、心積りが変わる。

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    2024年01月03日
  • ドーキンスが語る飛翔全史

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    飛ぶという行為を進化生物学の観点で説明した本。
    恐竜の時代から現代の飛行まで、進化と飛行の原理を多数のイラストを使って解説しており、大変面白かった。ただ著者の文章は、やや 回りくどくて分かりにくい部分があり、慣れが必要。イラストや言葉での説明が多いけれど、もう少し図解があれば分かりやすくなると思う。

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    2023年05月02日
  • ドーキンスが語る飛翔全史

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    飛ぶための条件から進化の過程(可能性)まで分かりやすく解説されていた
    イラストもきれいで落ち着く

    鳥も飛び方が色々あるらしい
    イメージしていたのは雀などの羽ばたく系の飛び方だったが、滑空系の飛び方もあるらしい
    地熱の上昇気流や海面近くの風などを使って上昇し、そこから滑空する
    羽ばたくよりもエネルギー効率良いらしい

    羽も色々ありコウモリのような皮膜の延長の羽から鳥類のような羽根から構成される翼まで
    メリットデメリットがありそれぞれの進化戦略により徐々に洗練されてきた

    進化は予め設計されたものではなく、都度状況に合わせてゆっくりと進むものと考えられる
    進化の方向を誤った場合は絶滅というペナル

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    2023年04月11日
  • 「こころ」はどうやって壊れるのか~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語~

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    ネタバレ

    『「精神病って、正確には何なのでしょう?」
     「現実との断絶です」』
    (第5章 ファラデーケージ ——統合失調症)

    光遺伝学の第一人者、カール・ダイセロスによる理論書…ではなく、彼が今まで見てきた症例紹介と言ったほうがいいだろう。分かりやすく言えばオリヴァー・サックスの「妻と帽子をまちがえた男」みたいな感じだ。
    心の病気である「うつ病」や「統合失調症」などを取り上げ、科学的解説も交えるものの文学的な読み物としての側面が強い。いや、全然いいんだけどね。そうして彼が触れ合ってきたからこそ、患者の内面を(おそらく)正確に記述できており、特に第5章の統合失調症は一つの物語としてわりと完成していたんじ

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    2023年03月06日
  • ドーキンスが語る飛翔全史

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    それなりにエンジョイした。上質な大人の絵本。
    日本語的な飛翔の全史(学術的な)を期待していると、ガッカリすると思われる。原題のFlight of fancyはよく使う言い回しで、空想の世界に飛び立つような、脳内思考トリップ的なやつとか、想像の産物ていうのか、まあ、脳の中の話みたいな印象を受ける言い回し。今をときめくドーキンス博士が人工的なものから進化で得た能力やら、ありとあらゆる方法での、重力から解き放たれる事について、つらつらと考えているのを、横から見させてもらう感じの書籍。それこそ、実際に飛ぶ/滑空する/跳躍する全ての生き物、主に鳥類、哺乳類、爬虫類から昆虫、空中プランクトン、絶滅済みの生

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    2023年03月03日
  • 「こころ」はどうやって壊れるのか~最新「光遺伝学」と人間の脳の物語~

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    面白かった。現在ホットなダイゼロス博士のオプトジェネティクス(optogenetics)の本、と思ったらば、そうでもない、が、面白い(どやねん)。しかし、訳がしんどい。臨床例のところはまだ読めるとして、全体的に原文を想像してしまうという、ものすごくしんどい読書がオートパイロットで行われる(自分の問題だが)。定型句ぽい言い回しとか、そのまま直訳されても、、。ともかく、日本語向きではないので、それをここまで翻訳しているのはすごいことだと思う、が、めんどくさくとも、ダイゼロス博士の論文だけ別読みするのがよかろうとは思う。原題はProjectionsという、お洒落な掛け言葉(でもないか)で、気の利いた

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    2023年03月01日
  • 神のいない世界の歩き方 「科学的思考」入門

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    前半パートでは、神の存在を歴史的な視点から暴いていく。神や経典を信仰する人に対して、いろいろな矛盾を指摘していく。

    後半パートでは、神の存在を信じる人に対して、地球上のさまざまな創造物や地球・宇宙などが「それを作ったのは神の仕業ではない」ということを科学的に解説する本。

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    2023年02月15日
  • オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史1 2つの世界大戦と原爆投下

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    ここに書いてあることの全てが真実かどうか、僕には分からない。
    けれど、これが事実であると考えた方が、対戦後のアメリカの振る舞いが、あるいはアメリカに対する他国との反発が、あるいはロシアの西側諸国に対する言動が、説明しやすくなるような気がする。

    そういう意味で興味深い本だと思う。
    翻訳本ならではというか、そもそもの歴史的共通理解がないが故の読みにくさがあり、星4つ。

    アメリカが、いや、列強諸国が、他国民や平和のために、(ひとりひとりの自国民のためにさえ)政治的決断をすることなど無いことを、改めて思い知らされる。
    それは、列強諸国になろうとして列強諸国のまねをした、かつての日本を見ても明らかで

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    2022年10月24日
  • 神のいない世界の歩き方 「科学的思考」入門

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     ドーキンス博士の無神論者としての良心の書だと思う。宗教に関しては、どうしても及び腰になってしまう科学者が多い中で、しっかり科学者としての立場を貫いている。

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    2022年09月27日
  • 神のいない世界の歩き方 「科学的思考」入門

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    神様はいないんだよってことを論理的、科学的に説明した本。

    日本ではあまり感じないし、自分自身もキリスト教信者じゃないので、人間含めこの世は神様が作ったんだとか、聖書は事実とかピンときてないんだけど、世界にはそう信じてる人もなかなかの数いて、ドーキンスがこの本含め、神様はいないだろって言いたくなる気持ちはわかる。信じるのはいいんだけど、他の人の生活に干渉するのはまずいと思うから。

    んでもってこの本は、解説でも書いてあったけど、どうやらティーンエイジャーが対象で、「神は妄想である」の入門編らしく。言われれば口調とかそんな感じだなと思った。私は科学がめっちゃ苦手で、後半のDNAだのなんだのの話に

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    2022年08月08日