大田直子のレビュー一覧

  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

    Posted by ブクログ

    人類が交換と専門家により繁栄してきて、そしてこれからも繁栄は続いていく。
    世界は絶望に向かう悲観論に注目されがちだがこれまで予測されたものは大きく外れている。
    むしろ予測に反して世の中は良くなっており貧困や病気、環境問題、エネルギーなど改善されてきている。
    少し楽観的な主張は強いと感じたが全体的に世界が良い方向に向かっているのは間違いないと思う。
    昔は良かった,というフレーズはここ最近ではなく何千年も前から言われているが、実際全体の数字で見ると世界の問題は確実に解決されてきている。
    人間は昔(というか恐らく自分が若い時代)とネガティブ論が好きなだけでそれに現実的で数字や根拠を用いてツッコミを入

    0
    2023年09月30日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

    Posted by ブクログ

    これは読んで損なし。
    海外の学者タイプの本は、なかなかリズムが合わず読みにくいけど、我慢して最後まで行けば、学びばかり。
    移動時間、暇な時間が有意義なひと時になった。

    0
    2023年08月14日
  • いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学

    Posted by ブクログ

    「時間がない」「お金がない」などの欠乏(◯◯が足りない)とその影響を解説した本。貧困の解説が多い。欠乏によって頭の中がいつもその事にとらわれ処理能力が低下し、肝心の欠乏を引き起こしている原因を解決するのが難しくなる負のループに入ることが解説されている。時間がない場合は最悪すべてのスケジュールをドタキャンして断ってしまうこともできるが、貧困でお金がない場合は何も手放すことができない。そのため貧困の欠乏の負のループは脱出が難しいという。

    欠乏とそれによる処理能力の低下は新しい視点でとても参考になった。豊かな内に欠乏状態にならないように対処することと、処理能力は筋肉のように疲れると落ちるものである

    0
    2023年07月05日
  • あなたの知らない脳 意識は傍観者である

    Posted by ブクログ

    難しい内容を下手にカタカナ言葉を使わずにわかり易く書いている。
    幻視、疾病失認なる症状を例から理解出来た。し、全く違うことではあるが自分の思考パターン、物の見方を振り返るきっかけにもなった。
    脳の構造、癖を識ることは日本で言えば刑法39条さらに人工知能などを知る上では必要な内容ではないか。
    ”脳の回路について発見が増えれば増えるほど、答えは甘えや意欲の欠如や自制心の不足に対する非難から遠ざかる”
    これ、それでもわからない人にはわからないんだと思う。
    てんかんが悪魔の憑依ではなくなったのは良いけど、歴史上の勇敢な行いも病気とされるのは正しい事実なのかもだけど悩ましい。

    0
    2023年05月21日
  • あなたの知らない脳 意識は傍観者である

    Posted by ブクログ

    脳神経学の本を読んでいたつもりだったのですが、最後は哲学書を読んでいる気がしました。
    どちらも、人間とは何か の根源を探るものだからでしょうか。
    脳は知れば知るほど、分からない …無限なもの…
    宇宙だなと思い知る本でした。

    0
    2023年01月08日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

    Posted by ブクログ

    合理的楽観主義者の本は読んでいて明るい気持ちになれる
    そして、分業と専門化、それを支える信用は最近考えていたことが言語化された感じがして面白かった。

    発展した場所は必ず規制と保護主義の温床になるので次の自由、資本、知識が流動化している場所に飛び込むことが大事だと思わされる本
    ーーーーーーーーーーー
    - 人類は分業と専門化によって発展してきた。
    - 分業と専門化には信用が必要で、利己主義になりすぎると継続的に分業ができなくなるため、継続的に取引が行われる場合に人間は礼儀正しく振る舞う。
    - 知らない相手との分業に役に立つのが、貨幣と国家による法律の設計。法律によって、完全に見知らぬ他者を信用し

    0
    2023年12月26日
  • いつも「時間がない」あなたに 欠乏の行動経済学

    Posted by ブクログ

    経済学者と心理学者が共著した行動経済学の本。
    欠乏は心を占拠し、その対象のことをいつも頭のどこかで考えることになる。心の中の一部が占拠されることで処理能力が落ちる。処理能力が落ちるとへまをする。これは著者によるとバックグラウンドで開いているプログラムのせいで処理速度が落ちたパソコンと同じ状態らしい。
    そして欠乏は新たな欠乏を生み出し、深みにはまっていく。
    その負の連鎖を裁ち切るには「想定外」に対応する時間やお金をあらかじめ「計画内」にいれておくといいらしい。本の中ではこれはスラックという言葉で表現される。

    負の連鎖を人間の意志の力で断ち切るのは難しいので、外的な仕組みを作ることが大切なのだそ

    0
    2022年06月30日
  • 道程―オリヴァー・サックス自伝―

    Posted by ブクログ

    訳者あとがきによれば、本書の翻訳作業が佳境に入った頃、著者の訃報を聞いたとのこと。そのタイミングも含めて最初から最後まで驚きの一冊。
    エピソードのひとつひとつの情報量が多くて医学的なことは分からないこともあるのだけど、家族のこと、恋愛のこと、波瀾万丈でドラマティック、かけがえのない人生を丸ごと書き残し広く共有してくれたことに感謝。映画『レナードの朝』撮影時の話も必読。S氏推薦本。

    0
    2021年12月30日
  • 見てしまう人びと 幻覚の脳科学

    Posted by ブクログ

    「HALLUCINATIONS」不思議の国のアリス症候群は知識として持っていたけれど、脳の機能として(脳を誤情報が通過する際の間違えとして)要塞スペクトルというのが走ってしまうという事が脳に予めインストールされているというのは驚いた。私は予期発作の前兆として輪郭の極端なまでの強調が「嫌悪」と同調して起きる。この本には様々なHallucinationsの事例として独立した「幻覚」と感情を伴う「共感覚付き幻覚」(通常、人が見る夢は大半が感情と接続されている)が大量に事例が上がっており、私のこの輪郭強調と嫌悪の共感性は「そういうものなのだ」とやっと納得出来た。また、私は長年の睡眠障害(昨年、非24時

    0
    2021年11月26日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

    Posted by ブクログ

    イノベーションは圧倒的な飛躍によるオリジナリティ溢れるものではなく、連続するプロセスである。
    だから同時期に類似の発明がされている。
    またイノベーションを起こすには自由と協力が必要だ。

    0
    2021年09月12日
  • 音楽嗜好症(ミュージコフィリア)

    Posted by ブクログ

    面白かった。この本ほど「自分にとっての音楽とは何か?」を真剣に考えさせられた本はありません。また、これほどまでに音楽的才能というのが解剖学的遺伝(つまり生まれつき)からの影響に支えられている事に驚き、自分には自分が生まれつき持っている手札で鍛錬していくことしか出来ないのだという事実と、自分には自分が生まれつき持っている手札を存分に使って良いのだと選択肢を貰いました。私と貴方が聴いている音楽への認識に、例えどれほどまでに違いが合ってもそれはそれで良いのだ。名著。

    0
    2021年06月23日
  • あなたの知らない脳 意識は傍観者である

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    私たちは意識に基づいて、意思決定していると思い込んでいる。しかし、実際には意識というのは、脳が超高速で複雑な処理をして出力された結果に過ぎない。
    脳は五感に基づいて経験を豊かにする。しかし、その一つが欠けたとすると、その瞬間に世界は今までより豊かでなくなる。そこで、感覚代行というものがあり、視覚が失われた人が触覚を通じて世界を理解することが可能になる。途方もない腦の学習が必要になるが、言語感覚で理解できるようなるらしい。
    私たちの営みにはアクセスできない。理性と本能という二つの背反するグループが私たちの意思決定に大きく関わっている。どちらの意見が取り入れられるかはその時々の状況による。神経脳科

    0
    2021年04月29日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

    Posted by ブクログ

    ”イノベーション”というのは、多数派ではないこと=周りに理解されないことに耐えて地道にやり続ける、たくさんの失敗にめげず修正をやり続ける、ということなのがよくわかる。政府の考える「選択と集中」はまったく逆。
    よく誤解されているような”一人の天才のヒラメキ一発”によるものでもまったくない。むしろ対極にあるものだ。
    凡人がよってたかって時間をかけて出来てきたものが現在”イノベーション”と呼ばれているものなのだ、ということを大量の実例を挙げて実感させてくれる。
    何か新しいことをやりたいと思っている人は読むべき。

    0
    2021年04月15日
  • 道程―オリヴァー・サックス自伝―

    Posted by ブクログ

    この本を通院先の脳神経内科の待合室で読んでいるとき、オリバーサックス急逝のニュースがテレビから流れてきて、しばらく無心状態になった思い出がある。
    その後に主治医の脳神経科医にオリバーサックス知ってるか尋ねたら、知らないと伝えられたのも印象的だった。専門家よりは一般人に知名度があるタイプの人なんだろうか。

    サックス氏の著書には中学生頃に出会い、夢中で読んで一時期医者になりたいと思っていた。
    彼の人生が丸々書かれていて、嬉しくも新鮮だった。彼自身のことはあまり知らなかったので、僕と同じかそれ以上に紆余曲折していて少し安心できた。

    0
    2021年02月03日
  • あなたの知らない脳 意識は傍観者である

    Posted by ブクログ

    私とは誰なのか、どこまでが私なのか、生まれか育ちか、責任とはなんなのか、さまざまな問いに対して、脳を起点に今までとは違った視点を提供してくれる良著。
    この本を読む前と後では物の考え方、見方が変わってしまう。

    脳は我々がアクセスできない部分が大半であり、日常生活の様々な活動は、我々が意識しない(したくてもできない)、アクセスできない脳によって行われている。

    酔っ払った状況で吐いた暴言はその人の本心なのか?
    魅力を感じる仕組みとは?
    社会として犯罪とどのように向き合っていくべきなのか?

    0
    2021年02月03日
  • あなたの知らない脳 意識は傍観者である

    Posted by ブクログ

    この本の素晴らしさは(訳者あとがきでも触れられているとおりなのですが、)「脳って不思議でおもしろいですね~」で、終わらないところにあると思います。
    錯覚や認知バイアスを説明するコンテンツは多くありますが、それらは「ある」と知り意識してもなお、逃れることができないから困るし不思議なんですよね。本書はそれこそが『意識は傍観者である』ためだと言います。我々が自分で判断したと思っているもの、いやそれ以前に確かにこの目で見たと思っているものすら、1,300gのプヨプヨした臓器の中で作り出された単なる幻影であり、我々の「意識」は、それが万端にできあがってから、まるで新聞のように受け取っているだけ。なんとも

    0
    2021年01月08日
  • 音楽嗜好症(ミュージコフィリア)

    Posted by ブクログ

    音楽『嗜好』症というタイトルだけあって、29章すべてで音楽をKEYとして、様々な脳機能上の欠損(事故、病気、先天性、手術)を原因として起きる様々な症例が扱われる。

    異常に音楽が好きになった、音楽が嫌いになった、楽しめなくなった…そして音楽に救われた、等の話が様々な症例とともに詳細に紹介される。

    どれもこれも人間の脳機能の不可思議さに驚くばかりだが、こうなることが誰にでもありうると思うと怖くなる。

    音楽(主にクラシック)の素養があるともっと理解が深まるかもしれないが、さほど素養が無い私の様な読者でもYouTubeなどで動画を見ながら読むとより一層楽しめた。

    0
    2020年07月05日
  • あなたの知らない脳 意識は傍観者である

    Posted by ブクログ

    『意識はいつ生まれるか』の後に読んだのだが、この本は無意識下の脳の働きの世界に切り込んで、人間の行動、思考を見つめる。むしろ意識はその表面に浮きでたごく僅かな灰汁の様な扱いかただ。
     こうなってくると、今いる自分の存在自体が、自分の意思や鍛錬で出来上がったものだなどという自負は砕け散り、“そんなら好き勝手に生きてやれ!”という気持ちにもさせるが、これもまた、このデイビット・イーグルマンの主張に対する私の無意識の反応が関わっている。ということでもある。
     
     

    0
    2020年06月07日
  • やせたければ脂肪をたくさんとりなさい ダイエットにまつわる20の落とし穴

    Posted by ブクログ

    炭水化物を減らす食事の、効能を様々な研究結果からまとめたものである。

    この本では、
    ・カロリーは等価ではないこと
    ・同じカロリーでも脂肪になるものとならないものがある

    などといった話をまとめている。

    参考論文も丁寧に引用しており、大変勉強になった。


    ●目次
    落とし穴1 食事制限によるダイエットはうまくいかない
    落とし穴2 カロリー制限は減量を失速させる
    落とし穴3 カロリー制限は病気にかかりやすくなる
    落とし穴4 低脂肪食は減量に効果なし
    落とし穴5 体重はカロリーの数値だけでは決まらない
    落とし穴6 炭水化物で満腹感は得られない
    落とし穴7 肥満の原因は「頭のなか」にある
    落とし穴

    0
    2019年08月15日
  • 魂に息づく科学

    Posted by ブクログ

    理を愛し,理でないもにに立ち向かう姿勢,聡明さを感じる文体
    自然の奇跡に覚える畏敬の念.

    宗教とかいう人類史上最大の毒.
    理屈で説明するすべを持たなかった人が己を慰めるために創り上げた幻想,非現実.

    自然淘汰の産物すなわちあらゆる形の生命は美しく豊かですしかしそのプロセスは悪意に満ち残忍で近視眼的です

    生存価は何だろうか
    遺伝子とミーム
    進化は自然淘汰と突然変異がその誘引

    遺伝子にとっての生存価と、ミーム?社会的?生存価の競合
    エロコンテンツとか

    信仰とは証拠に基づかない信念。信仰は脳のウィルス

    ジェリンオイル

    自然淘汰の産物すなわちあらゆる形の生命は美しく豊かですしかしそのプロ

    0
    2019年05月15日