大田直子のレビュー一覧
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『私たちが今も、これから先もおそらくずっと、行くことも、見ることも、検証することも、支配することもできない一連の並行宇宙(中略)これは科学なのだろうか?』
科学者でなくとも、この世に100%なんてものは存在しないと理解している人は多い。
しかし、そんな人でも日常生活で落とした物をした時に、量子世界の狭間に落ちたかもしれないなんてことは考えもしない。
では、その僅かな可能性であり、検証すらできない0.0000001%以下の世界を想像して仮説を構築することに、なんの意味があるのだろうか?
無限の遠くにある無限遠宇宙、次々と宇宙が誕生するインフレーション多宇宙、高次元に並列的に存在するブレーン多 -
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上質な科学エッセイ。中の一つに、こんな話。
ジェリンオイル。中枢神経系に直接作用する強力な薬物であり、様々な症状を引き起こすが、たいていは反社会的あるいは自傷的なものである。子供の脳を変質させ、治療が難しい危険な妄想や、大人になってからも障害を引き起こす恐れがある。2001年9月11日航空機による自爆テロ。これはジェリンオイルによるトリップだった。セーラムの魔女狩り、コンキスタドールによる南米先住民の大虐殺、中世ヨーロッパで起きた戦争の大部分を煽り、近年ではインド亜大陸とアイルランドの分割に伴う大虐殺に火をつけたのもジェリンオイル。
今まで生きてきて聞いた事がない。よく知られた薬物の別呼称 -
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ドーキンスの著作のファンで、今回新刊が発売されたので迷わず購入。
進化論の有効性を徹底的に解説した名著「盲目の時計職人」の内容を、「飛行」という切り口のみに絞ってかなり易しく砕いて(イラストまでつけて)説明した本という感じです。
「生物はなぜ飛翔するのか?(または、なぜ飛翔しないのか?)」
この問いに対して全面的に分かりやすく答えてくれる本ですから、内容はおもしろくないというわけではありません。
ただ、以下の点が気になるポイント。
①なんといっても価格の高さ。フルカラーイラスト満載とはいえ、ちょっと手が出にくい価格。テーマはおもしろいだけに、みんなに読んでもらいにくい価格設定はいただけな -
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イノベーションとは、発明ではない。
発明を人々が安価に使えるようになるまでの
一連のプロセスであり、1人の天才が
実現するものではない。
イノベーションは、
偶然により起きる
組み合わせで起きる
人々の間のアイデア交換で起こる、
従って、人々が出会う場が多い都市で起きる
組み合わせを試す、失敗への許容が有る
ところで起きる
逆に、
既得権を守る組織、
多くの規制がある国
人の集積を妨げる要因がある地域
(高い土地代など)
では、イノベーションが起きない
ただし、本としては、冗長すぎる
第8章の半分くらいが趣旨なので
13分の1の半分、1/26はいらないのでは、と
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イノベーションとはどういったことか知りたい人におすすめ。
【概要】
●各分野のイノベーション
エネルギー、公衆衛生、輸送、食料、ローテク、通信とコンピュータ、先史時代
●イノベーションの本質、経済学
●偽物のイノベーション
●イノベーションへの抵抗
【感想】
●歴史から見たイノベーションを各分野において説明している。雑学として読むのも面白いと思った。
●イノベーションを示す際にはいろいろな抵抗があるのも良く理解できた。過去の例を見れば枚挙にいとまがない。社会の発展にはイノベーションが必要であるため、イノベーションを阻害することがあってはならないと思った。
●改革に自由な発想は必要であり、 -
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Decisionsのうち熟考型意思決定プロセスを論じた書籍。フルスペクトルと不確実性によるマッピング、レッドチームとシナリオプランニングによる予測、そして決断。部分部分の話は面白く、多様な集団による不確実の(≒自信のない)決断は実は正解な可能性が高く、ベゾスは確実性をあえて70%下げるという話は興味深い。『ホモサピエンス全史』と同じくこれからの不確実性の時代におけるナラティブベースの思考の重要性を説くのも納得感がある。
ただ内容的には散漫な印象が強い。第4章と第5章は唐突。全体を通して意思決定を解明するわけでもなく、著者の調査や主張を章立てにしただけのようにも感じる。たぶん冒頭の例示が適切で -
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生物に起こる進化は特殊進化理論であり、世界には一般進化理論とも呼ぶべき進化の法則がある。すべてのものごとは進化している。そして進化は計画されたもの(=創造説)ではなく、小さな変化の積み重ねによって達成される。上からの計画はたいてい失敗するよ。…というのがあらましです。
進化≒ボトムアップと創造≒トップダウンの対立が本書のテーマです。そしてだいたいの章では成功したボトムアップが失敗するトップダウンにとって代わられてしまって嘆かわしい。という結論になります。
ここで疑問なのはトップダウン式の機構が作り上げられるのも進化の結果なんじゃないの?というものです。他のボトムアップものとトップダウンのものが -