山崎豊子のレビュー一覧

  • ムッシュ・クラタ

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    ネタバレ

    収録作品
    *ムッシュ・クラタ/晴れ着/へんねし/醜男

    表題作『ムッシュ・クラタ』は著者の実際の出来事を元に紡がれたお話かな?という印象を受ける。

    *****

    “私”は以前職場で要職についていた倉田玲氏の訃報を新聞の紙面にて知る。
    フランス料理店でフランスの詩について、歴史、文化、雑学-日本人である彼がたっぷり語ったこと、ダーク・スーツに帽子と手袋を装着して出勤し、仕事中はパイプをいつもくゆらせていたこと…そんな彼の姿が頭にあったが、通夜で訪れた彼の住まいはいつもの彼のイメージとは程遠い、こじんまりとした慎ましい家屋であった。
    この差異から倉田氏という人物そのものにひかれる“私”。
    10年

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    2019年04月16日
  • 大地の子(二)

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    日本人であるが故、労働改造所に入れられ、厳しく辛い日々を送っていた一心だったが、あるかとから養父にそのことが伝わり、養父の命懸けの努力により、解放された。
    その後、元の職場に戻るが、以前のような仕事は与えられずの日々が続く。
    しかし、能力を買われ、日中合同の製鉄所建設の大プロジェクトに参加できるまでになる。
    ただ、日本人であるが故に苦しんできた一心にとっては複雑な思いだった。
    また、一心の知らないところで、様々なことが重なり始める。

    一心と養父の親子以上の愛情と信頼の深さが胸を打った。

    2019.4.13

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    2019年04月14日
  • 花のれん

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    安定の山崎豊子。

    不毛地帯にも華麗なる一族にも共通することだが、ストーリー自体が面白いだけでなく、ビジネスに対する心構えを学ぶことができる。

    本作においては、リスクを取ることと人心掌握の重要性を学んだ。

    このようなスタートアップの物語から、スタートアップがどのようにして生まれ、成功していったのか知ることは、仕事において大切であると感じたので、関連の本を読んでいこうと思う。

    ちなみに、調べて分かったのだが、本作の主人公のモデルとなったのは吉本興業の創業者である「吉本せい」とのこと。
    吉本興業の創業者は女性だったのに驚き。

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    2019年03月10日
  • 二つの祖国(四)

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    4巻は、主人公の期待にそぐわない東京裁判の粗雑・偏向・歪曲された審理と、想い人椰子の白血病による死亡、そして、なぜか主人公のピストル自殺で終わる。
     主人公のモデルは二世の伊丹明とハリー福原のミックス。ライバルのチャーリー田宮のモデルはいないようだが、彼女の戦争小説らしく嫌味で出世嗜好の男はよくでてくる。チャーリー田宮がもっとイヤな男として書かれ、さらに、悲劇で終わればもっとスッキリしたんだけどね

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    2019年03月01日
  • 二つの祖国(三)

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    3巻は東京裁判で通訳の適正をチェックするモニターとしての仕事と、東京裁判の審理が描かれている。まさに’’小説東京裁判’’というべき内容。

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    2019年03月01日
  • 二つの祖国(二)

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    2巻では戦時中に日本語に通暁している教師としてアメリカ軍に抜擢され、フィリピンで日本軍に従軍した弟忠と敵同士として遭遇し弟忠を誤射するという事件、そして、第4巻につながる想い人である椰子の日本へ帰省した直後の広島被ばくという太平洋戦争末期の悲劇が描かれる。

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    2019年03月01日
  • 二つの祖国(一)

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    日本人夫婦の間でアメリカで生まれたアメリカ国籍を持つ二世が主役である。1巻は太平洋戦争の開始による、馬小屋同然のマンザナール収容所での家族全員の強制収容生活を中心に描かれている

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    2019年03月01日
  • 不毛地帯 第五巻

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    ネタバレ

    1~5巻までまとめて。

    山崎豊子氏の綿密な描写により、躍動感溢れる内容となっています。読む側の専門知識が足り無くて何言ってるのか分からない所も多々有りましたが。
    商社での最後のシーンに引き際の美学を感じた。自分もあのように生きれるだろうか...

    スーパーマンのような主人公壱岐正ですが、男としては最低ですな。ビジネスマンとしては立派だけど下半身に人格がないキャラというのが山崎氏の企業トップの男性に対するイメージだったのでしょうか?

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    2019年02月25日
  • 二つの祖国(一)

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    アメリカ合衆国の市民権を持つ、日系二世でも、ジャップはジャップなのか──
    第二次世界大戦中、日本軍の真珠湾攻撃により、アメリカにいる約11万人の日系人が強制収容所送りとなった。
    国籍は、アメリカでも、見た目は日本人の日系二世の天羽賢治。
    日本人としての誇りを胸に抱くか、巨大なアメリカという国家に屈するか。
    常に二者択一を迫られる。
    苦悩や葛藤を抱え、天羽賢治の目に映るアメリカとは……

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    2019年02月19日
  • 二つの祖国(一)

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    1980年~ 山崎豊子

    相変わらず山崎豊子の小説は長い、重い。
    日系二世の苦悩を描いています。第二次世界大戦勃発後、収容所に入れられ、アメリカ人として戦争に行き、たまたま日本に帰ってた弟は日本軍として参加し。
    終戦後の東京裁判までアメリカ人なのか日本人なのか苦悩、どちらからも差別され、苦しめられ。
    想像を絶する苦労をしたことでしょう。

    主人公の天羽賢治、忠の兄弟は実在の兄弟がモデルになっているようです。

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    2019年01月25日
  • 運命の人(四)

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    実際に起きた西山事件を元に、30年に渡って描かれた大河小説。第3・4巻は沖縄での米軍基地問題を主として取り上げているが、この問題の根深さをあらためて感じる。これは本土にいては十分に理解できない点だろう。

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    2018年12月07日
  • 花のれん

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    山崎豊子さんが確か大阪の商人の出で、「女系家族」もすごく面白かったので。朝ドラ「わろてんか」のヒロインのモデルとなった、吉本興業を興した吉本せいさんの物語。かなり前に読んだので、「わろてんか」と「あさがきた」が混ざってしまってるけど・・どっちも旦那さんがそうとうダメ夫だったよねえ。腹上死したのはどっちだっけ?たしかせいの夫もそうとうダメ夫だった気がしたけど、ドラマでは普通にいい夫の部類だったよねえ。いやでも女性が頑張る物語は大好きです!

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    2018年11月10日
  • 沈まぬ太陽(四) -会長室篇・上-

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    "正義感だけでは、世を正すことがとてつもなく困難な様が描かれている。不条理がまかり通る世界で過ごさざるを得ない状態に身を置くことを考えてみた。賢い人は、その組織を去るのだろう。残るにしても気持ちを曲げてまで組織に残らざるを得ない人は病んでいくほかない。清く動けばつぶされる。
    今2012年にこの小説を読みながら、過去にありえたことなのか疑いたくなるほどの世界がここにある。"

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    2018年10月28日
  • 女の勲章(下)

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    ネタバレ

    上巻の後半から面白くなってきて、私にしては一気に読んだ。
    ラストは仕返しして終わるかと思いきやで全体通しても面白かった。
    登場人物が誰も好きになれなかった。
    特に式子が白石教授のどこに惹かれたのか謎でした。

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    2018年10月22日
  • 暖簾

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    大阪商人の気概が臨場感を持って感じられた。山崎豊子の処女作とは知らなかったが、後の活躍が見えるような作品。

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    2018年10月20日
  • 運命の人(三)

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    弓成被告が逆転敗訴で刑が確定するあたり。
    綿密な取材に裏付けられ、非常に中身が濃いが実在しているモデルが想起しやすい。そのためフィクションの部分については誤った印象を与えている部分はきっとあるのだろうし、当事者にとっては、忘れ去られて欲しい過去をほじくり返されるような思いなんだろうなぁと思いながら読み進める。

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    2018年08月12日
  • 運命の人(二)

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    国家権力の闇を暴こうとする弓成亮太が、スキャンダルという脇の甘さを突かれ苦悶する。
    『クリーンハンドの原則』という言葉が出てくるが、今の国会の野党の追及の光景と妙に重なってしまう。

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    2018年06月26日
  • 運命の人(一)

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    1971年の沖縄返還協定に関する機密情報が漏洩した西山事件がモデル。まだ1冊目なのでとりあえず星4つ。

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    2018年06月24日
  • 二つの祖国(四)

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    ネタバレ

    前巻から続く東京裁判も個人弁論に入り、判決へと向かっていく。
    そして賢治の心は、更に重苦しく重大な展開を見せるモニター、翻訳の仕事と、私生活における葛藤とストレスで次第にすり減っていく。

    二つの祖国を持つという特殊性から、どちらからも疑われ、疎まれ、それでも忠誠を貫こうともがき苦しむ賢治の姿には、もはや悲壮感しか感じない。
    この話自体はフィクションではあるが、天羽賢治のモデルのように、似た苦しみに苛まれて命を絶つことになってしまった人のことを忘れてはならないだろう。

    また、あまり知らなかったアメリカにおける太平洋戦争中の日系人への差別行為、東京裁判について知ることができたのは大きい。
    もち

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    2018年06月14日
  • 二つの祖国(三)

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    ネタバレ

    戦争が終わり、戦争犯罪人たちを裁いた東京裁判が始まる。
    東京裁判のモニター役を任された賢治は、その重圧と家庭や弟との不和から、次第に追い詰められていく。

    今までは賢治たち二世の境遇がメインだったが、この巻からは東京裁判の描写にかなりの比重を置かれている。
    漠然と「戦犯が国際法で裁かれたものだ」と記憶していたのだが、そんな簡単なものでは無いことを思い知った。

    印象に残ったのは、日本側の被告を弁護するアメリカの弁護士である。
    アメリカ人でありながら、日本の弁護に全力を尽くし、ともすれば祖国アメリカの正義にも臆せず疑問を呈す姿に感銘を受けた。

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    2018年06月13日