山崎豊子のレビュー一覧
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日本人の戦争孤児・松本勝男こと陸一心。
日本人という出自故に、過酷な運命を辿ってきた。
日中プロジェクト『宝華製鉄』のメンバーとして、日本の地を踏む。
しなのふじ…
長野…
少しずつ記憶が…
政争に巻き込まれ、『宝華製鉄』建設プロジェクトは中止に…
夏国峰にババをひかせたという、鄧平化、恐るべし。その後、あっさり再開とは…
松本耕次は、『宝華製鉄』建設プロジェクトの上海事務所長として、多忙な日々を送りながら、残留孤児となった勝男とあつ子の行方を探していた。
巡回医療を続ける妻・江月梅から張玉花というあつ子に年齢が近い、残留孤児がいることを知り、張玉花に会いに行く陸一心…
そこには -
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日本人の戦争孤児・松本勝男こと陸一心。
その出自故に、冤罪により、労働改造所に囚われ、想像を絶する過酷な日々を送っていた。
養父・陸徳志や親友・袁力本の支援により、冤罪が認められ、ようやく釈放される。
釈放後も日本人が故の差別を受けながらも、日中共同プロジェクト『宝華製鉄』建設チームメンバーに選ばれた。また、同時に共産党員への推薦も受けることになった。
一方、かつて満洲開拓団として、満洲に渡った松本耕次は、敗戦により家族と生き別れになっていた。
開拓団として、多くの犠牲者を出したことに贖罪の日々を送っていた松本耕次。
『宝華製鉄』建設プロジェクトの上海事務所長の辞令が下りる。
同じ頃 -
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日本人・松本勝男。幼少期に満州の日本開拓村へ家族とともに移住する。
1945年8月9日、ソ連軍の満洲への進軍により、祖父と母を失い、妹・あつ子とは生き別れとなり、戦争孤児となる。
さまよっていた勝男を救ったのが、小学校教師・陸徳志。勝男は徳志と妻の淑琴の子、陸一心として育てられる。
文化大革命時に、北京鋼鉄公司で技術者として働いていた一心は、自己の出自の故に、造反派の労働者から糾弾され、冤罪の上、労働改造所に収容される。
小日本鬼子という出自。
中国人として、懸命に生きようとする一心に過酷な運命を与える…
学校での暴力、文化大革命のリンチ、労働改造所での強制労働…
過酷すぎる…
こ -
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賢治が迷っている様子がわかる。▼第二次世界大戦において私は在米の日系人の立場における戦争の視点を欠いていた。
折りに触れて、日系人のWWⅡについても考えていきたい。このことは今起こっている戦争についても、そのような立場の人々がいるという視点をもって考慮しなければならないと思った。▼
祖父の国の日本、日系2世アメリカ人としての立場、アメリカ市民として米軍人として求められるもの、日本軍で戦う忠、米軍に入隊しヨーロッパ戦線で戦死した勇、何を選択すれば最善かわからない中で前線へ志願する。
▼日本降伏後、広島に入り賢治は日本のために何か成すべきだと決意する。▼極東国際軍事裁判の通訳モニターを使命と考え -
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面白くて夜更かしして読んじゃいました。
相続の権利を強くする人って、相続について詳しくないことが多い気がします。
しかし嘉蔵お父さん遺言書でしか意見が通らないって、どんだけ弱い立場なんでしょうか。
三人のお嬢さんは、本当に嘉蔵さんの娘さんなんでしょうかね。
なんか違うドラマを想像してしまいました。
とはいえ、このお話は特に下巻の主人公は嘉蔵さんだなと思いました。
亡くなっているので登場してくるわけではないのですが、商家に婿入りし大番頭の言いなりとはいえ、みているところはきちっと見極めていて、どのように采配すれば万事治まるのかまで段取りしていったのは、なかなかの商才だと思われます。
今夜は -
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何度目かのテレビドラマ化を前に読んでます。
遺産相続の嫌なところが思いっきり描かれており、読んでいて萎えました。
実は身内でも骨肉の争いってヤツを繰り広げている者がおり、「ホンマに嫌になりますわ~」と思っているところで読んでしまったのがいけなかった…。
長女が婿をとり家業をやっていく家でありながら、藤代はお嫁に出ていったのに(しかも出戻り、更に次女が婿とって後を継いでいる)、自分は総領娘だから!と強引に取り分を主張するあたりが理解し難い。
しかもその理由が「自分は長女なのに、他の姉妹より取り分が少なかったり損することは、絶対に許せない」っていうのが、もうね…。
けれども権利を主張してる人って