山崎豊子のレビュー一覧

  • 華麗なる一族(上)

    Posted by ブクログ

    久しぶりに山崎豊子さんの小説に手を出してみた

    一冊600ページ以上、3巻あるため
    読むのにはそれなりに気合いがいるけど
    あっとゆうまに一冊読破。

    続き早く読みたい

    0
    2021年07月04日
  • 女の勲章(下)

    Posted by ブクログ

    ファッションデザイナー界での栄光を掴むため邁進する主人公。その背後には主人公を操る男の存在。女の世界の嫉妬や騙し合い、人間の欲望、愛憎、あらゆる感情が剥き出しで、ファッションビジネス面でも面白く、読み応えたっぷりな作品でした。

    0
    2021年06月23日
  • 白い巨塔(四)

    Posted by ブクログ

    権力を最大限に使って部下を思うままに動かしているように見える財前の中に、真実に対する恐怖や、孤独に耐える苦悩も垣間見える。
    成果を求められ、比べられる世界で、患者の命に誠実に向き合い続けることは簡単なことではない。
    周囲からの評価、権力や財力を抜きにして、自分が何をしたいのかを見つめることの大切さを感じた。

    0
    2021年06月13日
  • 白い巨塔(二)

    Posted by ブクログ

    経理作業のミス一つだけでドキドキしてしまう自分なので、人の命と向き合う人達のプレッシャーを考えるとゾッとしたわ。
    患者と真摯に向き合い、また常に医学を極めようとする里見の姿に大変励まされた。沢山の仕事や人間関係に囲まれる中で、大切なことを忘れない様にしたい。

    0
    2021年06月13日
  • 白い巨塔(三)

    Posted by ブクログ

    財前の無責任な診療態度に対し、患者家族が起訴。小説の中心は医療過誤を問う裁判となる。
    大学病院の名誉や権威を守るという美名のもとに事実は覆い隠され、権力と真実の戦いは難航する。

    「患者の生命に対して厳粛な良心と畏れを持ち、不純な誤りはいささかも許してはならない」
    正義が勝つのは簡単なことではない。
    法は残酷な側面も持つのだと感じる巻だった。

    0
    2021年05月25日
  • 白い巨塔(二)

    Posted by ブクログ

    大学病院の教授選をめぐり、賄賂や駆け引きが当たり前の世界、利害関係に結ばれた濁った人間関係が描かれる。登場人物は、頭のキレる人たちばかり。読んでいるだけで、心の弱さや狡さを見透かされているような居心地の悪さを感じるほど。

    物語に出てくる人たちは優秀な医師ばかりで、もちろん信念や良心を持っている。それでも、名誉や地位を前にすると、人間が持つ良心は心許ない。権力は人を狂わせてしまう怪物のよう。

    名誉欲に溺れる財前、学問と真実に向き合う里見、この2人が見事に対比する。封建的な人間関係が渦巻く白い巨塔の中で、純粋で正直な生き方を貫くのは難しく、だからこそ美しい。

    0
    2021年05月25日
  • 不毛地帯 第一巻

    Posted by ブクログ

    久しぶりに読み返していますが、何度読んでも主人公の「強さ」と「人間としての弱さ」、そして「圧倒的な社会・現実の残酷さ」を感じさせる小説で、色あせることのない魅力を感じます。

    シベリアでの過酷な抑留生活は、決して忘れてはならない戦争の被害の一つだと思いますし、「旧軍人(大本営の参謀という中枢にいた人間であるからこそ)としての戦後の苦労」も、ただの「自業自得」とは言い切れないあたりに、著者の戦争へのまなざしがあるように思います。
    確かに、戦争を主導した軍部にいた壹岐に責任が全くないわけではないでしょうが、彼一人がその責を負わなければならないわけではありませんし、かつての軍歴を活かして防衛庁に就職

    0
    2021年05月04日
  • 二つの祖国(一)

    Posted by ブクログ

    お友達にお借りした本。
    壬生義士伝良かったー!と言っていたらこの本を。

    自分がひとときの平和ボケな時代に産まれたんだなとしみじみ。
    二世に産まれても、まだイエスノウでノウと答えるのに驚いてしまったり。

    0
    2021年04月30日
  • 華麗なる一族(中)

    Posted by ブクログ

    万俵家の人たちには一切共感できない。

    これからどんどん衰退していくであろう万俵家には同情しない。

    0
    2021年04月26日
  • 運命の人(四)

    Posted by ブクログ

     国家権力vsジャーナリズム、完結編。
     本巻は、今までの法廷闘争が中心の話ではなく、日本復帰後の沖縄の現状に焦点を当てた内容になっている。個人的には全巻通して最も注目すべき内容に思える。ひめゆり学徒隊や鉄血勤皇隊の視点から描く沖縄地上戦の様相(方言矯正・集団自決など)、戦後の基地問題、米兵による少女暴行事件、沖縄国際大学への米軍ヘリ墜落などなど、戦後沖縄が今なお抱える問題の数々。そうした事象から見えてくる沖縄の現実、沖縄県人の思いなどが描かれており、非常に重たい内容ではあるが、しっかりと目を向けなければいけない部分である。

    0
    2021年04月01日
  • 不毛地帯 第一巻

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    300ページ以上続くシベリア抑留が予想以上に長くて若干退屈でしたが、それ以降はかなり面白い!!また、後々シベリア抑留での話がいろいろ伏線にもつながるとの事ですので、続きがかなり楽しみです♪

    0
    2021年03月31日
  • 運命の人(三)

    Posted by ブクログ

     第3巻は法廷決着編。
     もつれにもつれる裁判は地裁から高裁、そして最高裁へ。機密漏洩と言われるが、国家機密とは?ということが常に頭によぎる。国民に知られてはまずい国家の機密?それが漏れることで政府は何を恐れている?裏取引がばれると反感を買うから、結局は自身の保身のためか?知らないことのほうがいい真実という考え方もあるが、どうなのだろうか。
     ただ、本巻を読むと、言ったもの勝ちという現代における論調は拭い去れない。それが真実であろうとなかろうと、注目を集めさえすればそれでよいという風潮は昔から変わっていないのだなと思う。

    0
    2021年03月31日
  • 運命の人(二)

    Posted by ブクログ

     戦後の沖縄密約を通して国家権力とジャーナリズムの戦いを描く全4巻中の第2巻。
     本巻は、記者逮捕から公判までを描く。冒頭にもある通り、事実を取材し小説的に構築したものなので、裁判の展開などは専門用語も多くやや難解。だが、臨場感に溢れ、証人などの表情がありありと伺うことができる。
     沖縄返還というと、歴史の教科書では割と美化されているように感じるが、裏でこのような密約があったことは伏せられている。本書を読むと、すっきりせず、結局何のための返還だったのかなと思ってしまう。日米両政府の体裁のためか?とも思えてしまう。政府のいいように利用されたのではないかとさえ、思えてしまう。それだけに歴史を知る上

    0
    2021年03月29日
  • 運命の人(一)

    Posted by ブクログ

     平成21年、第63回毎日出版文化賞特別賞を受賞した巨編小説。文庫では全4巻。
     戦後の沖縄返還を巡る密約の内実について描かれている。
     ジャーナリストにとって、如何にしてスクープをモノにできるかは人生を左右する大きなことである。しかし、そのスクープがあまりに大きすぎる場合は、どう公にするのかの判断が問われる。公開すると基本である情報源の秘匿が守り通せない。しかし、公開しないと国民に真実を知らしめることができない。
     そしてそれがどのような形であれ公開されてしまうと、一気に歯車が動き出す。今回はそれが政府にとって不都合なものであった。その情報源について政府は記者の逮捕に踏み切り、全力で潰しにか

    0
    2021年03月28日
  • 華麗なる一族(上)

    Posted by ブクログ

    万俵一族。
    一般人には計り知れないドロドロの金持ちの世界。

    「WOWOW」のドラマ化楽しみ。

    馴染みのあるお店や地名が登場するのも嬉しい。

    0
    2021年03月25日
  • 白い巨塔(四)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    裁判の第二審と学術会議選が並行して進む。
    一見自信満々の財前が佐々木に似た患者の前でたじろぐ姿は妙におかしい。
    第二審が必ずしも第1審どおり進まない様相を呈する中で、かつての病棟婦長の証言が大きな意味を持ちそう。裁判の行方は予想がつかない。

    0
    2021年03月12日
  • 白い巨塔(三)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    財前のドイツ訪問のおける成果と佐々木庸平の病状の悪化が並行して記される。そして佐々木庸平がなくなり、遺族が裁判を起こしたところに財前が帰国。
    財前の態度は医師としての倫理に悖るが、里見のような態度が取ることは難しい。
    それにしても、教授選といい、裁判と言い、財前は能力があるとはいえ、自分のためになりふり構わない。潔いとも言える。

    0
    2021年02月28日
  • 白い巨塔(四)

    Posted by ブクログ

    話の展開がいよいよクライマックスへと向かっていきます。

    この徐々に状況が変わっていく様を、登場人物それぞれの心境を背景に映し出されていくのがたまらなく面白いです。

    最終巻も今読み始めていますが、あっという間に読み終えそうです。

    0
    2021年01月29日
  • 華麗なる一族(中)

    Posted by ブクログ

    2007年のドラマでは長男の鉄平が主人公で描かれていたので、原作でも父である大介よりも鉄平寄りで読んでいます。中巻は阪神特殊鋼への次から次へと襲いかかる危機に何もここまで...とすら思ってしまいます。家族の歪みがあちこちで軋んできている印象を受けます。大介の野望はどうなるのか...下巻に続きます。

    0
    2021年01月28日
  • 白い巨塔(三)

    Posted by ブクログ

    いよいよ財前の立ち位置が怪しくなっていく。

    国立病院という場がいかに政治的で、私利私欲に満ちた医師ばかりが集まる場所かということがまざまざとわかる。

    小説だから架空の話だけど、事実、組織が大きければ大きいほどこのような体質を持つようになるんだと思う。

    ここからいよいよクライマックスの序章が始まるので、今後が楽しみです。

    0
    2021年01月26日