藤田和日郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『マッチ売りの少女』が気に入らなくて正拳付きを(本に)食らわす作者が、とうとう本当に絵本にメガトンパンチを食らわす第2巻。
作者にとってどうしても納得いかないおとぎ話に文字通り鉄槌を食らわして修正してしまうという話作りは、一歩間違えば作者の自己満ドリーム漫画だ……が、もちろんそんなわけもなく、まったくだ! 本当一寸法師は怒られてもしかたねえよ! と思える至極まっとうな目線なので自然に感情移入できる。作者のまっすぐさ勝ちだ。
今回の金棒のデタラメ暴走早くも最終決戦レベルな破壊力は、もうメタ漫画的なギャグの域に来ている気がするが、これはもう深く考えずにそのデタラメな破壊力に(あまり深刻につきあわずに)「とんでもねー!」と驚き喜んでおけばいいのかな。
月打が修正されれば現実の受けた被害がリセットされるという設定は、危機感が薄れる一方で毎回メチャクチャな破壊が見れてお得な設定でもある。人類が滅亡してもドラゴンボールで生き返すからとりあえずOK、とか言っちゃった孫悟空さんの心あたたまるエピソードを思い出しますね。
しかしこれ、ここまでの設定を読むかぎり『御伽草子』の内容を月光らが書き換えちゃったということになるんだよな……なんとも先人の遺した文学に敬意があるんだかないんだかわからない話ではあるが、まあ『赤ずきんちゃん』なども本来はエログロ嗜虐趣味まるだしなバッドエンド物語だったと聞いているし(漫画で得た知識)、案外この世に残った物語は多くが月打されて修正を繰り返した結果の形であるのかもしれん。