真山仁のレビュー一覧
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選挙の当選確率99%を誇る選挙コンサルタント聖達磨が主人公の第2弾。
発端は、12歳の少年誉が現職の総理へ「里山を守ってほしい」との発言から。
その後の失言で、総理は窮地に追い込まれる。その総理を次の選挙で落としてほしいとの依頼を、聖はある議員から受ける。
対立候補として申し分ないのが、12歳の誉だが、彼には被選挙権が無い。
「政治が良くならなければ、この国は変わらない」との思いの聖は、誰を候補者に立てるのか?
さらに、NASAとの共同開発施設での核開発疑惑も絡み、選挙戦は複雑化する。
聖は、現職総理に勝てるのか、サスペンスな展開に終盤ではミステリーに転化する。
選挙の当落には、天国と地獄に例 -
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ハゲタカシリーズのファンです。
こちらは最新シリーズ。
前作がアメリカ大統領の影がちらつくような、
壮大な話だった一方、本作は日本の電力会社の買収話。物足りないのではと感じていました。
読み進める中、目次の日付に気づいて鳥肌が立ちました。2011年3月11日、東日本大震災。
未曾有の震災で原発と闘う現地のリーダー達、
日本政府の動揺、諸外国の対応…
実際に震災を体験していない私が言うのは大変おこがましいが、史実に近いリアルなストーリーに、
鷲津やリン、私の大好きな飯島さん、サム等いつものメンバーが謀略を巡らせていきます。
分厚い上下巻ですが、一気読みしてしまいます! -
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ネタバレ脳細胞を再生させる新薬。残念ながら、完治するわけではない。一時的に発症前の状態に脳を戻せる。有効期限は数年、その後は死を迎える。この薬は、日本で承認されるだろうか?
恐らく日本では承認されない。治験も消極的。半面、海外(USAなど)では、承認、実用化される、きっと。
この違いは何だろうと、悩む。誰のための新薬か、と。苦しんでいる患者ともっと苦しんでいる家族のためには誰も動かない?のか。「99%成功していても、最後の1%で、多くの開拓者が壁に立ちはだかられ破滅していく」のとおり、日本は壁だらけなのかもしれない。
「未承認の薬があったら、使用するか」と、主人公が父に問うが、一蹴される。少なくと -
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ネタバレ「こんなわたしはいやだ」と、物語は、衝撃的な場面から始まる。
認知症の発症による、自殺者数は多くないという。特に、初期および軽度の状態で、将来の不安で鬱になって自殺する場合がほとんどらしい。重度になれば、自殺する判断にも支障があり実行に到らないという。
もし、尊厳を守るとしたら、初期の自覚のあるうちに実行しなければ、自殺(自死による尊厳死)すらままならないかもしれない。
脳細胞を再生させる新薬。一時的に発症前の状態に脳を戻せる。有効期限は数年、その後は死を迎える。この新薬が開発されたら、藁に縋らない患者がいるでしょうか? たとえ、実験台としても、たとえ僅かな延命に過ぎないとしても。
ただ -
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東日本大地震、並びに福島第一原発事故後の停滞感漂う日本に現れたカリスマ的総理大臣である宮藤隼人、その総理を官邸スタッフとして支える白石、総理の闇に迫る記者神林、それぞれの視点から物語が展開していきます
宮藤総理は、あえて原発を日本経済復興のシンボルとして掲げ邁進し、巧みな演説で国民の心を掴んでいきます。しかし、成果を出したい焦りから、独裁色を濃くしていきながら、よろしくない方向に…
官邸スタッフの助言も聞かなくたり、まさにプーチンが頭に浮かびました
日本でも独裁者が現れないとは限らないですよ、と思わせるような内容で考えさせられました
官邸内部や外交、官僚との攻防はなかなかイメージありま