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Posted by ブクログ
真山さんの小説はこういうのですよね。
タングルの流れからのため、ちゃんとした真山小説を読めて嬉しくなりました。
緊急搬送された小児を必死の医療措置の甲斐なく亡くしてしまいます。遺族への謝罪と丁寧な説明で一時は解決したと思われましたが、金/地域のしがらみ/権力に絡め取られ遺族と病院の双方が裁判に無駄な巻き込まれていきます。
どう転んでも敗訴確定となる原告側の弁護士の真意は何か。
緻密な取材に基づく医療現場とその状況や法律が絡まり、それを紐解いていくまでが面白いですね。登場人物の過去や背景を描写しキャラクターも立ってます。真山さん節にのめり込めました。
Posted by ブクログ
真山仁『レインメーカー』幻冬舎文庫。
医療法廷小説。
殆どの医師は患者の生命を救おうと懸命に努力し、真摯に医療と向き合っている。片や患者や患者の家族はどうだろうか。健康のために食べ物や飲酒に気を付けて、常に運動を心掛け、身体に異変を感じれば、直ぐに病院へ駆け付けるという人は多くはないだろう。
本書は患者の生命を救えなかった医師と亡くなった患者の家族が様々な事情を抱える中、裁判で対決するというものだ。但し、主人公の弁護士である雨守誠は医師の側に付くというのだから、多くの医療法廷小説とは趣きが異なる。
高熱で病院に運ばれた2歳9カ月の男児が懸命の救急治療も及ばず呆気なく亡くなる。当時、母親は海外出張の最中で、留守を預かる父親も会社の存続のために奔走しており、男児の祖母が面倒を見ていた。悲嘆に暮れる両親は政治家の父親に焚き付けられ、医療過誤だとして病院と担当した医師を提訴する。
その病院から弁護の依頼を受けた雨守誠は、かつて働いていた日向法律事務所の日向律子と法廷で対決する。
医療過誤というのは世の中には少なからずあるのだろう。以下は自分の経験である。
12年前の12月、自分の妻がひどい風邪の症状で休日当番医に受診した。一通りの診察を終え、看護師から1時間ほど掛かる点滴を受けると言うので、処方箋をもらい、隣の薬局で薬を処方してもらっていると看護師が血相を変え、薬局に走って来た。妻が心肺停止状態になり、救急車を呼んだと言うのだ。単なる風邪だったはずなのにどうしてと思いながら、救急車の向かった県立病院へと車を走らせた。
妻は運び込まれた県立病院で治療を受け、何とか救命された。県立病院の医師の説明によると明らか点滴ミスによる医療過誤だと言われ、もしも訴えるなら書面を用意するとまで言われた。
妻はその後、無事快復し、退院後は体力快復に努めていたこともあり、休日当番医を訴えはしなかったが、休日当番医からは謝罪やその後の妻の体調を気遣うような電話の一つも無かった。今、思えばとんでもないヤブ医者だ。いつかネットにこの病院の実名を上げてやろうと思っている。
本体価格670円
★★★★
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小説・文芸
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