【感想・ネタバレ】プライドのレビュー

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Posted by ブクログ 2018年09月07日

『ハゲタカ』で有名な真山氏の短編集、7編。

食品会社、医者、農家、養蚕家、養蜂家...など、様々な者たちの持つプライドとは?

企業買収や災害対策など、テーマは、あらゆる社会問題に渡るなかで、今回は、主に農業がメインテーマ。

農水省官僚の米野の言葉が、心に響きます。

「土は全ての実りの礎。土が...続きを読む痩せていれば、まともな作物は出来ない。おまえが、身を挺して土になれ。」

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Posted by ブクログ 2016年02月09日

農業にスポットを当てた話が初めて知ることばかりで、かつ素人にでもわかりやすく書いてあって面白かった。
メディアの報道に対して、常にその報道は正しいのか?という視点を持つことの大切さを、改めて知らしめてくれる一冊。

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Posted by ブクログ 2015年01月07日

短編集である。6編と1編。
その時々の話題を 作品に仕上げている。
さすが、小説家 である。
その物語づくりの巧みさに 感心をする。

農と食にかかわる問題も 瞬間凍結して
物語として 提出する。

一俵の重み
仕分け をすることに対して 米野の巧みな戦い。
必殺仕分け人 早乙女の ムダの判断。
...続きを読む野は パフォーマンスをして
人材を育てる。
官僚とは どうあるべきなのか?
少なくとも、民主党の政権でのなかでの 官僚とは。
コメを輸出する。というテーマは 夢のような 現実的な話。
それが 政府がかかわることは、意味があるのだろうか。

医は
医術とは どう活かされるのか。
論文を書かない限り、偉くなれない。
しかし、人を救うには 手術を積み重ねないと行けない。
そのジレンマの中で 友人の裏切りを知る。

絹の道
小手川の生き方が 清々しいかもしれない。
遺伝子組み換えで できたカイコは、
ニンゲンにとって、効率的であるが。
原種の持つ なにかが失われる。

プライド
消費期限と賞味期限。
職人の持つプライドとは。

暴言大臣
団塊の世代が 亡国の徒である。
と暴言を吐いて、厚生労働大臣として
守った矜持とはなんだったのか。
うまいトリックが あったんですね。
ほんのわずかの時間稼ぎとは。
日本と中国の関係が良くなることで 喜ぶものは。

蜜蜂が消えた夏
紛争地をめぐるカメラマンが 
向かったのは 蜜蜂を育てることだった。

歴史的瞬間
北朝鮮が ミサイルを日本にむけてきた。
それを迎えた 総理は。

『日本人の誇り』とは、なんであるか。
プライドを持つべきだと 真山仁は言う。

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Posted by ブクログ 2013年09月28日

著者の作品のなかでも、この短編集が一番面白いと感じた。人の矜持の本質とはなんなのかを、正攻法で伝えるものもあれば、反面教師的に伝えるものもある。プライドの全くない人間を登場させた作品はなかなか意表を突いて面白かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年08月30日

「一俵の重み」のような、いい意味での「プライド」を主題にした短編集ばかりかと思ったらそういう訳でもなかった。とはいえ、タイトルにもなっている「プライド」を始め、全体的に面白かった。
「暴言大臣」やショートショート的な「歴史的瞬間」など、ブラックな話もなかなか秀逸。

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Posted by ブクログ 2020年01月20日

買ってあったのに読むのが遅くなった。表題の「プライド」は2008年初出。フィクションだが日本の現実を踏まえた貴重な取材がデータになっている。だが現状は殆どが変化がなく続いていることに考えさせられた。
「プライド」は人を高めもするが崩壊もさせる。7編の主人公たちの前向きの矜持に励まされる部分が大いに...続きを読むあった。
自分は余り関わりのないと思っているところが、知らない、気づかないだけで大きな影響を受けていることを知る。
真山さんの本を読むのは、こういったまっすぐな、直球ど真ん中という作品に触れることが出来るから。長く読んでなかったその後の作品を辿ってみたい。

一俵の重み
現在の農政について。食料自給率、農産物輸出支援基金、農業者個別所得保障制度などの言葉が飛び交う。
冒頭は当時拍手喝采で迎えられた”必殺仕分け人”が農水省の出した三件の基金を切り捨てるかどうかの場面から始まる。「却下!!」と叫ぶ美人議員を、純正ジュースで篭絡しようとすることから始まる、あの手この手。
米博士の米野が日本の米を巡って開陳する理論は、米を主食にし、米好きの私には胸に応えた。
「食料自給率が40%を割り込みそうな今、輸出と言う発想が理解できませんか」
「食料自給率はカロリーベースなんです」
「輸入をやめると、食料自給率は100%になるわけです。にもかかわらず多くの国民は飢えるでしょうね」
「小麦の世界標準の価格は、トン当たり約200ドルです。それが、日本は1200ドル以上します。名物の讃岐うどんの原料の大半は輸入品です。地元産の小麦より上質だからです」
「なぜ米を輸出するための基金が必要かと言うことです」
「本当の意味で、この国の食料がなくなるかも知れないという時に備えるためですよ」
「輸出できるほどの良質な米を大量生産すれば、不測の事態にも備えることが出来ます。つまり、食料安全保障問題も解決するわけです。たとえ輸入がとまったとしても、輸出用の米を国内に回せばいいわけですから。しかも供給過剰問題も一挙解決することになる」
「日本の農業とは何を指すのです」
「日本の農業就業人口は260万人です。しかも、実質農業だけで生計を立てている主業農家は諸説ありますがそのうちせいぜい2割、58万人農家です」
「戸別保障は、買い取り価格の下落で赤字に悩む農家を救う制度なんですよ」
「大臣、なぜ兼業農家にまで赤字分を支払うのです。しかも、現状では減反している農家にも支給を予定されているとか。これはコメを作らない連中を奨励する。こんなことをしていたら、真面目にコメを作る者なんてあっという間にいなくなってしまいます」
農水省は、年間予算三兆円を守り続けている。省内には予算死守こそ農水官僚の使命だというものまでいる。
「大臣は、米一俵の重さがいくらかご存知ですか」
「60キロです。その値段がどんどん安くなっている。何故なら供給過剰だからです。だから減反しろという。それは間違っている。片手間で米を作っている農家への保護をやめるべきなんです」

そういう意気で米村は処世術などどこ吹く風、怖いものなしの意見をぶつけ、研究中に生み出した最高級の米をのびのびと育てることを楽しみにしている。

医は……
脳外科を学んだかつての同僚は順調に昇進し、脳外科センター長に就任した。教授が買って出た派手な手術パフォーマンスが失敗した、助手だった私は左遷され退職してアメリカに留学した。そこで先進手術を学びトップクラスに数えられるようになった。センター入所を条件に呼び戻され、教授の椅子も約束された、しかしそれは裏があるのではないか、徐々に現れる医学者の真実。

絹の道(ドウ)
絶滅の危機に瀕した養蚕業を政府が保護する動きがある。養蚕・絹産業連携の事業には補助金が出るという。
そこに養蚕研究者の女性が現れる。放置されている桑畑の葉に惹かれたのだという。地主の青年は役所で、地元産業の発展を担当していた。彼は一途な女性や、昔を懐かしんで手伝おうという人たちとともに、養蚕業に手を貸し、美しい日本の絹を作り出そうとする。
原種に近い蚕をふやして、深い美しい絹を作ろうという道(どう)と呼ぶにふさわしい工程が描かれている。
「500頭よ。蚕は家畜だから、匹じゃなくて頭で数えるの」
養蚕の歴史、蚕の成長、野球少年だった主人公が次第に養蚕にめざめ村おこしにも役立てる仕事に生きがいを見出す、二人の再生物語にもなっている。

プライド
プディングで起業し今では食品企業の第一線を走る工場で、問題が起きた。
材料の牛乳に問題があるという内部告発があった。
柳沢は以前コスト削減のために、賞味期限ぎりぎりの牛乳を安い値で仕入れている事実の改善を求めたことがある、お前ではないのか
「潔白を証明する根拠を出せ」
「告発文には誤った表現があります。
そこには、”消費期限切れの牛乳”とあります。消費期限とは生物や劣化の早い食品にだけ定められて期限であり、わが社の超高温殺菌牛乳は、その対象外です」
本来は”賞味期限切れ”と書かなくてはならないのだ。
この告発文の一語から、会社の起源当時から創業者が伝えてきた理念、精神など、利益の前で忘れそうになるアメリカ式受益産業経営の実態にまで話は及び、個人のプライド、魂が輝く感動的な話になっている。

暴言大臣
言いたい放題の質疑応答で、顰蹙を買った大臣には、それを言い放つ根拠があった。結婚五十年、できる妻を持った大臣のいまだに甘甘な夫婦生活が微笑ましい。病身を帰り見ずに、夫を助けるために中国外交に出かける妻の覚悟。それは……。

ミツバチが消えた日
報道写真家は養蜂家になった。戦場を写すことに無力感を覚えたからだった。
ある日近隣の養蜂仲間から緊急連絡が来た。「ミツバチが疾走してもどらない」
セイヨウミツバチが主流なのだが、ニホンミツバチを育てているうちのは大丈夫だろうか。
欧米でも同じ例が出ているという。
原因は何か。
すに近くまで戻って見た。死んでいくミツバチに悲しみが増幅される。

ーー働き蜂のミッションは卵を産み続ける女王蜂を、命をなげうって守ることだ。その女王蜂を見捨てて、ほぼすべての働き蜂が消えるなどと言うのはどう考えても異常だ。ーー

いないいない病と名づけたこの現象は農薬の「バツグン」のせいではないのか。
豪農の力の前でことなかれで済ますのか。
結論が出ないまま話は終わるが、言えない現状が良くわかる、危機感が募る。

なおこの話は長編「黙示」でも取り上げているそうで、読みたいと思う。

歴史的瞬間
だれでも、一度は閣僚に名を連ね出来ればトップになって名を残したい。彼はついに総理大臣になった、北から絶え間なく飛んでくるミサイル、「迎撃せよ」と叫ぼうとして死んだ。
在職中に脳卒中でなくなった総理は。

300ページちょっとの短編集はすぐに読めるが、内容は豊かで鋭い、勉強になった。
関心があれば一読を強くお勧めする

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Posted by ブクログ 2019年01月29日

事業仕分け問題、医療ミス、食品偽装、そして農業問題をテーマにした短編集。

特に農業についての話が興味深かった。

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Posted by ブクログ 2018年11月19日

真山仁さんの作品には珍しい短編集です。医者がテーマだったり農業がテーマだったり養蚕がテーマだったりと、ハゲタカシリーズに慣れている読者は若干驚くかもしれませんが、そこは真山仁作品!読んでいる内にドンドン引き込まれて行きます。

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Posted by ブクログ 2017年08月21日

蜜蜂の話とその後別の作品になったのは連載時に読んで覚えていた。どれもすっきりはしない話だけど面白かった。

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Posted by ブクログ 2015年09月05日

ミツバチの話が印象的でした。というより、ショックだった。
よかれと思い選んで買っているものが、生産地の人たちを苦しめているとしたら…。それはもう選べない。選びたくない。
でも、そんな情報は、なかなか消費者まで伝わってきません。
いろいろと考えさせられました。

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Posted by ブクログ 2014年08月19日

なんせなんせ、タイムリーな内容。

ちょっと前に読んだのですが、ちょうど最近第2弾の事業仕分けがありましたしね。

真山さんの作品ですから、面白くないはずはない。
けれど、短編集ということで、少し物足りなさも・・・。
ひとつひとつの作品がもっと掘り下げていくこともできるだろうに、それをあえてしないの...続きを読む
すべてを描きたかったからでしょうね。

それぞれの立場、背景。
けれどそこに共通して流れるもの。

うん、面白かった。


早く真山さんの長編が読みたいなぁ。
次回作が楽しみです。

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Posted by ブクログ 2014年01月26日

ハゲタカで有名な作者の短編集。
内容的には長編にしても面白そうなネタが多数含まれていて、オチは社会派だったり、いっそ「世にも奇妙な物語」にしちゃったほうがよいんじゃないかというようなものもあり。
読みやすいのと、短編でもきちんと背景を調べてキャラを立たせているのでクオリティの高い作品に仕上がっている...続きを読む佳作。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年09月20日

○「ハゲタカ」シリーズで有名となった、元新聞記者出身の作家、真山氏の作品・短編集。
○社会問題(特に「食」に関わる問題)をテーマに、各短編ごとの主人公や登場人物それぞれの「プライド」の観点から話しを構築。
○この短編の一部を、「黙示」という長編で再構成しており、本編を読んでから「黙示」を読めば良か...続きを読むったと、少し後悔。ただ、それでもおもしろい内容。
○短編のため、複線や説明が足りないと感じる部分もあるが、著者の視点がよく分かるもの。長編に期待したい。

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Posted by ブクログ 2013年09月02日

どの短編も数行を読むうちに
すっ とその世界に連れて行ってくれる。

今の日本、どこかおかしいなぁ
と 思っている人には
その思索のヒントにさせてもらえる「話」「言葉」が
いっぱい 詰まっています。

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Posted by ブクログ 2017年08月15日

 ある日突然、製菓会社のプディングについて「消費期限切れの牛乳を使用している」との内部告発文書がマスコミ各社にばらまかれた。 
 名指しされた商品は創業以来の看板商品だ。老舗ブランドとしての価値を著しく落とすことになると慌てふためいた経営陣は、犯人探しに躍起になる。手掛かりは文書しかない。しかし内部...続きを読む告発としてはおかしな記述がひとつあった。「消費期限」だ。

 コスト削減策として商品に使う牛乳は数年前から、低温殺菌牛乳から高温殺菌牛乳に変えていた。消費期限とは生ものや劣化の早い食品にだけに定められた期限で、高温殺菌牛乳はその対象外だった。だから本来は「賞味期限」と書かれていなければおかしい。内部の人間なら誰でも知っているはずだ。これは本当に内部告発なのか。それとも…



 表題作の短編『プライド』は菓子作りにかけた職人の矜持と、経営陣のコストカット思想がぶつかり合いから生まれる齟齬を描いている。企業として、忘れてはいけない理念とは何かを問いかけてえいる作品だ。
 
 記憶違いでなければ、たぶん真山仁の短編集はこれが初めてだったと思う。
 この本には6編の短編が収められているが、どれも短編であることがもったいない題材で、ほんとはこれで長編を書いてくれたら良かったのにと思う。盛り上がってきたところで、尻切れトンボのように終わってしまう短編もある。


 最初にある『一俵の重み』という短編と最後の『ミツバチが消えた夏』が個人的には好きだった。
  
 『一俵の重み』は民主党政権下での「仕分け」作業でパフォーマンスだけで農政のいろはも知らない美人議員(蓮舫がモデルとすぐわかる)をその道一筋の官僚が、やんわりと追いつめる話。
 民主党の目玉政策だった農家への個別保障制度がいかに日本の農業をダメにするものだったかよくわかる(実現しなくてよかった) 政治は官僚をいじめてれば良いという単純な問題ではない。
 安倍政権もTPP交渉で農業問題を抱えているので、この短編を読めば日本の農業の方向性が勉強できていいと思う。


 『ミツバチが消えた夏』は世界中の養蜂業で問題化しているミツバチが突如としていなくなってしまう話。日本でも起きてるのかどうかは知らないが、対策を怠れば早晩起きるであろう大問題。どうしてそんな不可思議な現象が起きるのかは、本編を読めばわかる。(でもそれが世界中で起きている現象の真の原因かどうかはよくわからない)
 ミツバチを生命体としてではなく、まるで製品のように扱う大規模な養蜂には人間の傲慢さがよく表れている。
 
 全編を通して貫かれているのは、命や自然に対する畏敬の念だ。人間の都合や経済原理によって生命の摂理を蹂躙していいのか、ということを読者に問いかけている。
 
 良いのか悪いのか評価は分かれると思うが、短編集であることによって、テーマの重さに比べれば非常にスラスラと読み進められる。


 個人的には長編にして、どっしりしたものに書きなおして欲しいと思う。
 

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Posted by ブクログ 2013年06月15日

面白かったです。
単純なハッピーエンドではなく、読者に考えさせる終わり方のものが多く、読んだ後も余韻が残りました。
テーマも作者の専門知識が活かされたもので興味深かったです。

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Posted by ブクログ 2013年06月09日

短編だけど、真山仁らしさがちゃんとある。読みやすいけど、話に芯がありました。農業問題が多かったけど、次の長編のテーマかも。

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Posted by ブクログ 2013年05月06日

真山仁にはめずらしい短編であるが、真山氏の特徴である詳細な取材に基づいた構成はかわらない。時事に関する比較的新しい題材を提供し読者に考えさせてくれる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年03月28日

農業問題に切り込んだ短編小説の集合体。昨日も、ラジオで、農薬とミツバチの関係についてのコメントがありました。都会=不健康、農村=健康は全くの間違い。地方ほど、物が言えない風習が残っている(偏見かな)。
農村≒農薬、これが人体にどれだけの悪影響があるか。しかし、閉鎖社会。。必要悪は、いつかはただの悪に...続きを読むなる。談合同様。

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Posted by ブクログ 2013年03月26日

真山仁の新作の文庫化。バブル以降の日本経済を外資ファンドの視点から浮き彫りにした「ハゲタカ」はボクにとってビジネス小説のバイブルのようなもので何度も読み返した。その後、中国、エネルギー問題、マスメディアなどを題材にした問題作を次々に発表しているが最新作はなんとタブーに近い農業政策問題に切り込んでる。...続きを読む米、農薬、養蜂、養蚕などを題材に真山作品では珍しい短編集。農業分野は以前から関心をもっていたのでとても興味深い内容。この短編集がプロローグとなって最新刊の「黙示」に続くという例によって壮大な構成になっている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2013年03月18日

仕事に対するプライドや矜持を描いた6編の短編集。

時事問題を扱って簡潔に描かれているので、わかりやすい内容となっています。
「この登場人物って、もしかしてあの人がモデル?」とかクスっとくる場面も多々ありました。

すっきりと終わる話ばかりではないのですが、
それが却ってその後をいろいろと想像させ、...続きを読む面白かったです。

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Posted by ブクログ 2013年10月01日

経済やエネルギー問題をテーマに小説を書いてきた著者が、日本の農業・食・医療の課題等を突きつけた作品群。それぞれ短編なので、読みやすく、物足りない点もありますが、良いです。

「一俵の重み」は仕分け作業のくだらなさとあわせて読み応えがあります。

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Posted by ブクログ 2022年10月10日

プライド、矜持をテーマにした短編集。
特に暴言大臣の結末に驚かされた。
短編だが、1話1話考えさせられる内容で読み応えがあった。

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Posted by ブクログ 2022年05月03日

起承転結ではなく、日常をただ切り取ったのでもなく、人間のプライドの部分をさらりと描き出してる印象。初めて読むタイプの小説で、これをおもしろいと感じたことに大人になったなと思った

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Posted by ブクログ 2015年03月10日

プライドをテーマに数話の短編集。大筋のテーマは農業・畜産といったものである。短編のためストーリー展開が早く、すぐ読める。

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Posted by ブクログ 2013年11月28日

社会問題をテーマにした短編。農業や養蚕業のこととか、普段あまり考えない業界のことについて、考えさせられる。もっと社会に目を向けねば。

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Posted by ブクログ 2013年07月12日

確信犯的に期限切れ食材を使った菓子職人の胸中に迫る表題作、変人官僚が事業仕分けと対決する「一俵の重み」。社会問題の真相と、現場の人々の一筋縄ではいかない思いに光を当てる。逆境を支えるのがプライドなら、人を狂わせるのもまたプライド。現代を生き抜くために、絶対に譲れないものは何か。深層心理まで描きこんだ...続きを読む極上フィクション六編と新収録掌編「歴史的瞬間」。

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Posted by ブクログ 2013年04月08日

投資ファンド「ハゲタカ」や地熱発電「マグマ」、原発「ベイジン」など時事性のある題材を、ある意味予言性を持って世に送り出している真山仁の短編集。
政治ショーの「事業仕分け」と対決する変人農水官僚。消費期限切れ牛乳使用問題、農薬によるミツバチ失踪事件など、多くが「農」にかかわる短編集。特に事業仕分けの「...続きを読む一票の重み」★★★★はキャラも立ってキレがよく真山節、短編ではもったいなく、是非長編として出してもらいたい。

短編としてう~んというのもある。「暴言大臣」だけはちょっと意味不明。やはり真山仁は長編がいい。

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Posted by ブクログ 2013年03月05日

面白い!
でも短編なのでよく出来たプロットを読んでいる気がしてくる。
どの短編も続きが気になる作品になっている。

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Posted by ブクログ 2013年02月23日

短編集でした。
色々な職業の話がまとめられています。
事業仕分けの話など、リアリティのある話で面白かったです。

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