真山仁のレビュー一覧
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『そして、星の輝く夜が来る』を始め、”震災”を描く3部作を著している著者が、「ハゲタカ」シリーズでついに東日本大震災を取り上げた。
小説ゆえ、電力会社名は首都電力、原発設置県は磐前県としているが、その起きた事態は、東日本大震災そのもの。
上巻では、鷲津の行動は脇役的で、頁の大半を占めるのは事故の起きた磐前第一原子力発電所での所長を中心としたスタッフたちの懸命な作業や、広報室社員それに新聞記者の行動などの群像劇。
その迫力ある描写は、官邸や時の総理の馬鹿げた行動など当時そのままであり、小説ではなくドキュメントのよう。
震災支援にNPO団体を立ち上げた鷲津が、危機に瀕したこの首都電力をどのように扱 -
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昭和を代表する疑獄「ロッキード事件」
多くの容疑者が結審前に亡くなったため、騒いだ割には最後がどうなったかがよくわかっていない事件。
ロッキード事件と言えば、田中角栄の逮捕、有罪が印象に残るが本当に田中は有罪だったのか?が興味深く掘り下げられている。
読後の印象では私は田中は無罪だったと思う。
当時の検察の取り調べ方法、証拠の裏付け、同調圧力、世論の目などで「田中憎し、有罪にすべし」が大衆の大きな声だった。
くしくも兵庫県知事選挙でパワハラで失職した斎藤元知事が再選したが、この騒ぎも証拠もなく一方的な意見ばかり取り上げ、まるで事件を作ったかのような印象を持つ。
話を戻すと、田中角栄が「 -
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希少燃料資源が発見されたという東南アジアの架空の国=メコン共和国で、その利権を巡って英国と米国との思惑がせめぎ合う過酷な国際政治を描き出した政治小説。
独裁国家のメコンで民主化に向けた大統領選が予定されるが、民主化の希望の星=候補者ジミー・オハラが帰国するや射殺される。
彼の息子ピーターも、日本の大学で意気投合した犬養渉とともにメコンへ。
英国、米国の諜報部員に、メコン国の現大統領や軍参謀本部特殊部隊長、秘密警察長官など、様々な人物が入り乱れ、誰が味方で誰が敵か、混迷をつげる情勢の中で渉とピーターの運命は。
権威主義国家メコンの荒廃とともに、民主主義国家の暗部をも焙り出す。
「あんたら欧米列強 -
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圧倒的な求心力で、多く支持を集める総理大臣の宮藤。宮藤に心酔し、政治学者から宮藤の政策秘書の立場に着く白石。暁光新聞の記者として、政権の闇をスクープで暴こうとする白石の同窓生神林。
主に白石と神林の視点を、交代させながら、強大な権力を持つことの危うさを描いた政治小説。
久しぶりに、鉛を飲み込んだかのようなドッシリと重たさを感じさせてくれる小説。
登場人物が少ないので、現実的な政治小説というわけではなく、2人の若者の成長と正義感を描いた物語,という方が正解かも。
タイトルの意味が最後に書かれているので、最終ページは最後に見ることをお勧めします(笑)