あらすじ
東大阪の中小メーカーマジテック創業者にして天才発明家の藤村登喜男が急逝する。彼こそ、芝野健夫に事業再生家として歩むきっかけを与えた恩人だった。芝野はマジテックを救うべく、曙電機から転じて奮闘する。ものづくりニッポンを下支えする町工場に降りかかる難題と、自己の利益を優先する金融機関に翻弄され、苦境の渦に飲み込まれていく。捨て身の最終戦を前にして、鷲津をも巻き込んで、芝野は決死の反撃を決断する。
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ハゲタカシリーズのスピンオフ。
シリーズ作品のファンだからか、若しくは真山仁作品の中毒性のある魅力なのか、貪る様に読み進めてしまった。エピローグは特に最高だった。
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ハゲタカシリーズのスピンオフとも言える作品。鷲津政彦はほとんど出てこないけれど、きっちりと締めるとこは閉めてくれるという、爽やかな読後感に満足しました。
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ハゲタカ、スピンオフシリーズとはいえ、ちょいちょい主要人物が大小登場してくるのが、心地よい。本シリーズ全般のような派手さはないが、大阪の零細企業テーマといいながら、細かな内容や参考文献からも良く調べられた事がわかる。最後にも、また間接的な鷲津の登場がスッキリ読後感を持たせてくれました。
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ハゲタカシリーズのスピンオフ版。
企業再生家の芝野、東大阪の町工場が舞台。
この1冊の主人公芝野は真面目で熱い性格なので、
内容にあまり期待してていなかった。
個人的に大好きなのは飯島さんです。
が、ハゲタカシリーズ、
やはり好きだなと思わせてくれた。
最初と最後にちょっとだけ鷲津さんが渋すぎます。
個人的にゆかりのある東大阪、
布施駅等が舞台だったのも嬉しかった。
マジテックの結末も意外でした。
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リーマンショックを背景に、大不況の中を生き延びようとする大阪の中小企業の話。
特許の価値についてや、買収に対する対抗策等が知識として組み込またストーリー。
あっと驚くような打ち手は、小説らしい内容だが、突飛過ぎるわけでもない。また、最後もハッピーエンド寄りだが、現実のほろ苦さも漂う。
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ハゲタカシリーズで、読みやすく、続きが気になり一気に読んでしまった。
グリードを読んだ後だったせいか、ダイナミックさが足りなく感じたが、シリーズ通して感じる爽快感が味わえた。
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ずいぶん前に買ってたのに読みかけたままにしてたこの本、やっと読み終わった。4.5だけあってスピンオフ的な話だったけど夢もあって、おもしろかった。芝野さんが、どうしても渡部篤郎が浮かんでしまう笑
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日本のものづくりや世界に誇る技術力を支える町工場の経営や後継者問題、地域社会との繋がり、金融機関、特許の話題など、町工場を取り巻く社会を色々な角度から描いています。人間関係や繋がりが深い環境で働く難しさや、暖かみなど知らない世界を垣間見て、鷲津の企業買収の戦略戦とは違う面白さがありました。
また特許は企業防衛や利益確保だけでなく、企業買収、はたまたオープンラボのような場にも影響すると小説を通じて知ることができました。
クロージングが結局鷲津の救いの手でEOの立退はなくなったのですが、ここは芝野に踏ん張って欲しかった。
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【きっかけ・目的】
平成30年秋にハゲタカがテレビ朝日で制作放映された。NHK版とは違う演出だったがこれはこれで面白いと思った。
その影響で久しぶりに真山仁の著作をしかもハゲタカシリーズを読みたくなった。
平成最後の夏から始まる物語は失われた30年という日本経済の闇にフォーカスをあてて始まる。
長過ぎず短すぎず。そんな感じで手に取った。
【感想】
面白かった。東大阪を舞台に中小零細企業の様を生生しく描いている。日本の中小企業の技術力について描写しているが経営と運転資金の問題が浮き彫りにもなって勉強にもなる。知財等と軽く言うがそんな軽々しいものではないと「なにわのエジソン」をおって行くうちによくわかった。まさに日本経済の原動力だったのね。
会社は誰のものか。あるいは、「もの」なのか。今回のファンドに狙われ生き物のように逃げまくる泥臭さがたまらなく良かった。
また、村野が在籍していた信金組合の演出もピカイチ。不正の実態を押さえつつ中小企業の運転資金を支えている仕組みも理解できる。
エピローグでの村野が、逃亡しハワイに潜伏していたくだりはたぶん本当にあったであろうなと思わせる納得の描写であった。
【終わりに】
最後の最後に鷲津氏が出てきて浪花節です。これはたまらん展開でした。
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一気に読み切るほどの勢いがある本。
久しぶりにハゲタカの本を見つけて即購入。
読み始めたら、ページを捲る手が止まらない。
「次はどうなる!」と気になる内容で気付いたら、睡眠時間を削って読んでいた。
知ってる地名が多いのも、入り込めた要因かな?
みんなのキャラが立っていて、全然飽きない。特に嫌な奴が嫌な奴に追い込まれていくのも爽快な気分だった。
そういう意味で、何となく半沢直樹シリーズが頭をよぎった。(銀行とか出てきたからかな?)
4.5ってだけあって、いつも通りの視点とは違う物語の進め方で、これはこれで面白かった。
鷲津の引き起こす爽快感とはまた違った感覚で、また読みたいと思わせてくれる。
なので星4つです。
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割と好きなシリーズのスピンオフ・ストーリー。
天才的事業再生家が中書企業の再生に尽力するというストーリーは非常に興味深い。
でも残念ながら池井戸潤ほど豊かなストーリーテリングではない。
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パテントと企業買収についてのお話、芝野と鷲津の因縁、鷲津の面白み、ギャングめいた悪辣な連中・・と面白い要素がバランスよく配置されていると感じる。
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「ハゲタカ」シリーズのサイドストーリーという位置付けの作品。時代は、ちょうどリーマンショックが世界を襲っていた頃。
企業の再建を図る事業再生家として活躍していた芝野健夫。「ハゲタカ」の主人公・鷲津の元部下。その芝野が再建を担うことになったのは、東大阪にある町工場「マジテック」。先代が亡くなり、経営危機にあった。うまく立て直したかに見えたが、外資系ファンドや金融機関に翻弄され、突如危機に陥る。町工場が守るべきものは何か、考え抜いた末に芝野がとった捨て身の作戦とは。
権利や債権などが絡み、その辺りの知識がないと厄介なイメージの経済小説だが、わかりやすく息をもつかせぬ展開で面白いと感じた。
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元三葉銀行、曙電気のターンアラウンダーの芝野が大阪の中小企業を再建する
天才発明家と謳われた社長が他界し、経営が傾き、そこにリーマンショックなども重なる
ハゲタカファンドが出て来たり、特許侵害で訴えられたり、再建は絶望的
本編の鷲津も少し出てくる
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12月-7。3.0点。
ハゲタカスピンオフ。芝野の転職先、中小企業を中心に描く。
発明家の創業者が死去し、曙電機を退職して発明家企業へ。
ある特許技術を巡り争奪戦が。
あっという間に読めた。鷲津がいい味。
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録画したドラマ見終わりました。
『スパイラル~町工場の奇跡~』小説原作の実写化。
倒産危機に陥った下町の工場を、一人の企業再生家が立て直す!
出演:玉木宏、貫地谷しほり、戸塚純貴、國村隼
Posted by ブクログ
可もなく不可もなく
なんだかあまり盛り上がらないまま終わって拍子抜けした。
ハゲタカシリーズはいつも「えーどうなっちゃうのー」と思いながら読むのに、そうならなかった。
慣れちゃったのかな?
職場がある東大阪が舞台だけどまだ細かい地名とか全然覚えてないからそれほど親近感湧かなかった笑