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Posted by ブクログ
ロッキード事件の謎を追う!
田中角栄は「本当に」悪人だったのか?
〜史実と新たな視点から紐解く
昭和の最大疑獄事件〜
真山仁氏『ロッキード』
【はじめに】
真山氏は、日本の現代史に大きな影響を与えたロッキード事件に新たな光を当て、多くの疑問を掘り下げています。
田中角栄は
①ロッキード社から、本当に5億円を受け取ったのか?
②総理の権限を乱用し、運輸省に圧力をかけ、ロッキード社に便益をはかったのか?
この二つの核心的な疑問を、史実と新たな視点から検証しています。
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1.『5億円』をめぐる検察の主張
検察は、田中角栄が航空機「L-1011トライスター」導入に便宜を図るため、ロッキード社から5億円の賄賂を受け取ったと主張。
極秘会計文書「コーチャン・ファイル」や関係者の証言に基づき、裁判でもこの主張が認められ、角栄は受託収賄罪で有罪判決を受けました。
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2.揺るぎない「無罪」の主張
しかし、田中角栄は生涯にわたり金銭の受け取りを断固として否定。「私は潔白だ」と主張し続けました。
もし本当に金銭を受け取っていなかったとすれば、検察の主張には盲点があったことになります。
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3.政治家の矜持と五億円
真山氏の『ロッキード』は、田中角栄が外国企業から直接金銭を受け取るという行為が、彼の政治家としての矜持に反するものではないかと考察しています。
外国からの献金は、当時も違法です。
また、それ以上に、彼には国の主権を売る行為と見なされかねないというプライドがあったのでは?と、書籍には推察として記述されています。
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4.運輸省への「口利き」は圧力か、助言か?
もう一つの論点は、総理大臣の権力を背景に、角栄が運輸省に圧力をかけたかどうかです。
検察は、トライスター導入を強く促したことが「職務権限の乱用」にあたるとしました。
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5.国益を追求した政治家のビジョン
一方で、この「圧力」には別の見方も存在します。トライスターは当時、高い技術力を持つ機体でした。日本の航空産業の将来を考え、最先端技術の導入が国益に資すると判断した、という側面もあったかもしれません。
角栄が単なる口利きではなく、日本全体の発展というビジョンに基づいて行動した可能性も否定できません。
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6.思考の訓練としての歴史
ロッキード事件は、検察の捜査や報道が国民の認識をいかに形成してきたかを考える上で、貴重なケーススタディとなります。
多くの情報に触れてその根拠を確認し、過去の事件に触れてみることは、現代社会における批判的思考を鍛える良い訓練になるかもしれません。
Posted by ブクログ
戦後日本を象徴する総理の1人である田中角栄が外為取扱違反と5億円に登る収賄罪により有罪判決を受け、日本中に衝撃を与えたロッキード事件の真実に迫る良書。アメリカの虎の尾を踏んだことが真因とも噂される事件であるが、その裏には政界の裏のボスである児玉誉士夫や、佐藤栄作の影も潜んでいる可能性が高い。贈賄をしたロッキード社には刑事免責が適用されるという異例の事態であり、角栄1人を悪として囃し立てた世論も含めて、戦後の日本の雰囲気をよく表している事件だと言えるだろう。本書を読むことで、戦後の沖縄返還までの道のり、対等でない安保関係、日米繊維交渉からウォーターゲート事件まで、当時の社会の動きを知ることができる。
Posted by ブクログ
在任期間が短いにも関わらず,良くも悪くも絶大な影響力を今だに発揮している政治家の関連した事件として,当時リアルタイムに体験していなくともその概要くらいは知っている位の大疑獄事件.
でも…なんだかよく分からない.田中角栄は,一体どんな犯罪を犯したのか?ネット上に散らばる情報を集めてもモヤモヤが増すばかり…
真山仁の手にかかると,極上のミステリさながらの緊迫感で真実に値する一つの仮説が鮮明に浮かび上がる!
いつもながらの徹底した取材と資料の読み込みで緻密に組み上げられたノンフィクションは,普段の小説をも上回る最高のエンタメ文学としても成立してる!
Posted by ブクログ
ロッキード事件
リアルタイムでは知りませんが、田中角栄がロッキード社から賄賂を受けっとて捕まった、というザックリした知識しかなかったので、その真相がまとめられてるんかな、と思い購入
事件から40年近く経過し、公文書が公開されたり、関係者からの新たな証言が得られたりとかして、改めてイチから検証されていました
関係者の多くが高齢になっていて、ギリギリのタイミングで得られた証言もあり、とても貴重な内容でもありました
完全に核心に迫れたわけではないけれど、個人的にはかなり衝撃的な内容だったと思っています
角栄さん、民間航空機の便宜かと思っていたけれど、どうやら対潜哨戒機の便宜であったのでは?ということ、その話は角栄が総理就任前に、佐藤栄作がニクソンと交わしていたのでは?ということ、中曽根、当時防衛庁長官も絡んでいたのでは?ということ、果ては、日本が当時の米国にうまく利用されただけなのでは?ということ、当時の世論やマスコミ報道、煽り具合が凄まじかったということ、検察の捜査が結構無理矢理感があったこと、角栄有罪ありきであったこと、などなど、大量の文献や関係者の証言を詰め重ねて語られる内容はかなりリアリティを伴っていました
ボリューム満点の内容で、お腹いっぱいです
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