真山仁のレビュー一覧

  • アラート

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    面白かった。考えさせられた。戦後80年。80年も平和が続いた奇跡。徐々に有事が現実味を帯びてきた今、戦争に巻き込まれない為に、どうすればいいのか。防衛費増に反対するだけでは済まないが、本当に防人が必要なのか。ただ言えるのは平和ボケでいられる時代ではなくなっていること。政治家任せでなく、一人一人が真剣に向き合わないと。勇ましい女性首相が誕生したのは、単なる偶然ではないだろう。

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    2025年11月17日
  • 玉三郎の「風を得て」

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     坂東玉三郎の歌舞伎を見たのは、2020年10月のことだった。
    演目は、夢枕獏作の楊貴妃。まさに、玉三郎は、楊貴妃になっていた。
    その舞台を見ながら、美しいとは、こういうことだと思った。女形であるという境界を超えて、神々しいほどの美しさ。
     楊貴妃の姿の凛々しさとキラキラと輝く髪飾りと伸びやかな黒髪が、しずしずと幻想的であり、繊細な動きを伴って歩き舞う。歩いているのと舞うことが混然一体となる。あぁ。玉三郎を見ておいてよかった。

     本書は、真山仁が、1993年のインタビューの出会いから始まる。じっと、玉三郎をインタビューして、その中から本書が生まれた。確かに、星の王子様が言うように「大切なもの

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    2025年11月14日
  • コラプティオ

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    これは面白かったです。読みながらメモをした本書の文章を少し加筆してつなげてみました。かなり変ですが。

    新政権に就いた人たちとその支持者の方々に私は問いたいです。そこに正義はありますかと。
    強さこそが力だなどと妄信し、国益優先という詭弁の下で自らの利益を優先していませんか。
    国家権力の下では国民の命は1ドル札より軽いという事実を分かっていますか。
    長期独裁政権により、我々国民は何も考えない愚民ばかりになってしまいましたがこのままで良いわけはありません。
    暴君はいらない。No Crowns! No Kings!
    独占は紛争の源です。分かち合うことがこれからの日本、世界にとって必要なことなのではな

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    2025年10月27日
  • 墜落

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    沖縄在住中に読んだせいか非常に身に沁みる感覚になった。極端すぎる内容とも感じるが、これも現実にあるのか。考えさせられた。

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    2025年10月24日
  • 新装版 ハゲタカ(下)

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    爽快。時間軸が一気に進むのも、読みやすさの一因かも。身の回りにMBOが多いなか、参考にしたくて久々に手に取った。このまま続編まで一気読み間違いなし。

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    2025年10月18日
  • 玉三郎の「風を得て」

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    「風」と書いて(ふう)と読む。
    『風姿花伝』の「風」らしい。
    玉三郎によれば、自分自身が自覚する生き方を『流儀』とするなら、その流儀は他人から見た形容とは必ずしも合致しない。そういう他者からの評価が『風』と呼ばれ、自分では変えようがない。それは本質だから。二つの姿のギャップを詰めていくことが芸道なのか。
    役者や落語家がよく「化ける」と言うけど、あれが「風を得た」ってことなのかな?などと、勝手に腑に落ちる。

    以前から理系脳の玉三郎の話はいつも豁然として気持ちが良いと思っていた。真山仁という絶好の相手を得て、引き出された言葉が満載だった。

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    2025年10月17日
  • 墜落

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    DVに耐えかねた妻が夫を殺害した。その家族は複雑で歪な形の家族だった。
    空自のエースパイロットが喜屋武岬に墜落。その機体は米国の機密が詰まった最新機で、その原因追及には様々な困難が。そして県内で巻き起こる”反基地”デモーー。
    貧困、基地、自衛隊、日米安保、軍用地主。沖縄の闇をすべて突っ込んで混ぜ合わせた一冊。
    読んでてリアルすぎて苦しくなってくるけど、これが目を背けるべきではない沖縄の真実かもしれない。僕らだからこそ、読むべき本。
    富永検事のシリーズ三作目だということは知らずに読んだ。他のも読んでみたい。

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    2025年09月28日
  • ロッキード

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    ロッキード事件の謎を追う!
    田中角栄は「本当に」悪人だったのか?
    〜史実と新たな視点から紐解く
     昭和の最大疑獄事件〜
    真山仁氏『ロッキード』

    【はじめに】
    真山氏は、日本の現代史に大きな影響を与えたロッキード事件に新たな光を当て、多くの疑問を掘り下げています。

    田中角栄は
    ①ロッキード社から、本当に5億円を受け取ったのか?
    ②総理の権限を乱用し、運輸省に圧力をかけ、ロッキード社に便益をはかったのか?

    この二つの核心的な疑問を、史実と新たな視点から検証しています。

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    1.『5億円』をめぐる検察の主張
    検察は、田中角栄が航空機「L-1011トライスター」導入に便宜

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    2025年09月22日
  • アラート

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    防衛費とか、そのための増税とか、真っ向から反対する派だった。日本が武装にお金をかける必要などない、と。
    が、この読後、現実より何歩か何年か先の状況ではあろうかと思いつつ、防衛への考え方が変わったかもしれない。
    だれかモデルがいるのか?さえわからないけど、こんなリーダーがいたら推したくなる気がする。
    ただ、現実にはここまで政治の本質が私のところまで伝わってくるはずはない、か。政治家の本気を見たいなぁ。

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    2025年09月15日
  • アラート

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    スケールの大きな立身出世物語。国防や外交はノンフィクションかと思うほどのリアリティもあり引き込まれた。首相になった後の後日談も続編として読みたい。

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    2025年08月28日
  • アラート

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    自分がいかに無知で、本当の意味で平和ボケしているかを思い知らされた。戦争は過去の出来事でしかなく、遠い物語のように学ぶ対象でしかなかった。もちろん、戦争なんて起きてほしくない、今の平和が続けばそれでいい。だが、その平和な生活は必死に繋がれているものなのだ。国民としての自分は何もせず、深く考えず、ただ平和であることを願うことしかしてこなかった。この本で描かれている日本の未来はすぐそこにあるのかもしれない。いかに国民が自分ごととして捉えるか。深く考えるきっかけになった。

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    2025年08月25日
  • ハゲタカ 5 シンドローム(下)

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    買収部分が急転直下の終わり方だったので、もっと読みたかった。

    首都電に赴いたときの振る舞いは痛快だった一方、東海林議員への工作がほぼなかったのはちょっと残念。
    あれほど闇のフィクサーのように描かれていただけに、あっさりと終わらせてしまったのは勿体ない気がした。

    とはいえ、大満足の作品だった。
    やっぱりハゲタカシリーズは期待を裏切らない完成度の高さ。
    次作が連載中なので、刊行が待ち遠しい。

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    2025年08月23日
  • ハゲタカ 5 シンドローム(上)

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    やはりハゲタカシリーズは真山仁の中で抜群に面白い。

    前作ではアメリカ政府との闘いだったので、今回の買収はスケールダウンとも思えたが、一筋縄では行かない展開にこれまでの主要メンバーとも連係し、一気に熱い展開に。さあ、ここからどうなる!と言うところで上巻終了。
    原発の内部の描写はフクシマ50を思い出す描写だった。

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    2025年08月21日
  • アラート

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    真山作品の真骨頂で、熱量のある読み応えたっぷりの作品で最後まで楽しめた。内外政治とインテリジェンス描写にかなり違和感あるものの国防を柱とした展開はスリリングで、荒唐無稽感は多少あるものの平和ボケ日本には、これくらい刺激が必要と理解。

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    2025年08月20日
  • アラート

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    関心の薄い政治・防衛に関する小説だったが、一気に読めた。
    ・自分事の大切さ
    ・税金と防衛を考えたくなった
    ・台湾、沖縄の防衛に更に知識を付けたい
    ・行動の徹底

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    2025年08月17日
  • アラート

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    国防などのトピックは日本に住んでいると考える機会が少ない。それを真山仁さんが切り込んでくれるのは意味がある。勉強になった、もっと長いスパンのストーリーでも読んでみたいと思った。

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    2025年08月17日
  • アラート

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    真山仁の力量を見せつけられた小説だった。

    米中のパワーバランスに加え北朝鮮からのミサイルに翻弄される日本政府。
    政権党の総務会長である都倉響子は、このように困難な状況のなかで防衛大臣に任官される。
    そしてアメリカ軍の日本からの完全撤退で都倉響子は…。

    フィクションでありながらも日本の政治家の曖昧な姿勢や、アメリカの強引さ、中国の強かさをリアルに描き説得力がある。

    小説の中で出されるアラートは、作者から読者に対するアラートに思えてしまった。
    様々に考えさせられた小説だった。

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    2025年08月02日
  • 墜落

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    読み応え、半端なし‼️
    きれいなだけではすまされない沖縄の事情が丁寧に織り込まれて、とても『ハラに落ちる』本でした。

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    2025年07月31日
  • ベイジン(下)

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    工事人の質の問題や地元の権力者の横やりなどで遅々として進まぬ上巻に対し、下巻は北京五輪開会式に合わせた原発の稼働というクライマックスに向けて一気に盛り上がり、頁を繰る手が止まらなくなる。
    が、最終の終わり方に消化不良の思いも少々。
    紅陽核電の技術顧問田嶋、核電運転開始責任者鄧学耕、それに映画監督楊麗清のそれぞれの視点で話が進む。
    記録映画のメインにしようと楊の企画により、この3人が一堂に会する場面がある。
    そこで楊は二人を繋いだ絆は?と問うと、田嶋は「希望」と答える。
    「紅陽核電から始まるエネルギー新時代への希望であり、中国人民が心を一つにしたいと願う希望」と。
    中国での原発建設を描いたこの小

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    2025年07月03日
  • 当確師

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    『当確師』
    選挙戦の裏側を抉る真山仁の傑作

    1.真山仁さんの小説
    社会の仕組みや人間ドラマを鋭く描き出してくれます。

    参院選が迫るこの時期に『当確師』を読んだことは、非常にタイムリーで、その魅力に強く惹きつけられました。

    この小説は、単なる政治ドラマに留まらず、私たちの固定観念を打ち破る「逆転劇」の舞台裏を鮮やかに描いています。

    2.下馬評を覆す選挙戦の醍醐味
    『当確師』の最大の魅力は、まさに「下馬評を逆転させる」という点にあります。誰もが当選不可能だと思っていた候補者が、当確師の手腕によって勝利を収める過程は、読んでいて胸がすくようなカタルシスを感じさせます。

    世間の注目やメディア

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    2025年06月29日