あらすじ
防衛費倍増の財源を巡って政権は揺れていた。予算折衝は激しさを増した。その最中、台湾の潜水艦と日本の漁船の衝突事故が。北京滞在中の都倉響子総務会長の決断は? トランプ、台湾有事――今そこにある「リアルな危機」から、この国の未来を守るのは誰か。安全保障を経済から問う圧倒的長編ポリティカル・フィクション!
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Posted by ブクログ
面白かった。考えさせられた。戦後80年。80年も平和が続いた奇跡。徐々に有事が現実味を帯びてきた今、戦争に巻き込まれない為に、どうすればいいのか。防衛費増に反対するだけでは済まないが、本当に防人が必要なのか。ただ言えるのは平和ボケでいられる時代ではなくなっていること。政治家任せでなく、一人一人が真剣に向き合わないと。勇ましい女性首相が誕生したのは、単なる偶然ではないだろう。
Posted by ブクログ
防衛費とか、そのための増税とか、真っ向から反対する派だった。日本が武装にお金をかける必要などない、と。
が、この読後、現実より何歩か何年か先の状況ではあろうかと思いつつ、防衛への考え方が変わったかもしれない。
だれかモデルがいるのか?さえわからないけど、こんなリーダーがいたら推したくなる気がする。
ただ、現実にはここまで政治の本質が私のところまで伝わってくるはずはない、か。政治家の本気を見たいなぁ。
Posted by ブクログ
スケールの大きな立身出世物語。国防や外交はノンフィクションかと思うほどのリアリティもあり引き込まれた。首相になった後の後日談も続編として読みたい。
Posted by ブクログ
自分がいかに無知で、本当の意味で平和ボケしているかを思い知らされた。戦争は過去の出来事でしかなく、遠い物語のように学ぶ対象でしかなかった。もちろん、戦争なんて起きてほしくない、今の平和が続けばそれでいい。だが、その平和な生活は必死に繋がれているものなのだ。国民としての自分は何もせず、深く考えず、ただ平和であることを願うことしかしてこなかった。この本で描かれている日本の未来はすぐそこにあるのかもしれない。いかに国民が自分ごととして捉えるか。深く考えるきっかけになった。
Posted by ブクログ
真山作品の真骨頂で、熱量のある読み応えたっぷりの作品で最後まで楽しめた。内外政治とインテリジェンス描写にかなり違和感あるものの国防を柱とした展開はスリリングで、荒唐無稽感は多少あるものの平和ボケ日本には、これくらい刺激が必要と理解。
Posted by ブクログ
関心の薄い政治・防衛に関する小説だったが、一気に読めた。
・自分事の大切さ
・税金と防衛を考えたくなった
・台湾、沖縄の防衛に更に知識を付けたい
・行動の徹底
Posted by ブクログ
国防などのトピックは日本に住んでいると考える機会が少ない。それを真山仁さんが切り込んでくれるのは意味がある。勉強になった、もっと長いスパンのストーリーでも読んでみたいと思った。
Posted by ブクログ
真山仁の力量を見せつけられた小説だった。
米中のパワーバランスに加え北朝鮮からのミサイルに翻弄される日本政府。
政権党の総務会長である都倉響子は、このように困難な状況のなかで防衛大臣に任官される。
そしてアメリカ軍の日本からの完全撤退で都倉響子は…。
フィクションでありながらも日本の政治家の曖昧な姿勢や、アメリカの強引さ、中国の強かさをリアルに描き説得力がある。
小説の中で出されるアラートは、作者から読者に対するアラートに思えてしまった。
様々に考えさせられた小説だった。
Posted by ブクログ
出だし、ん、財務省執筆か?次に中国から金が出ている?真山仁はこういう主張をする?わけが分からなかったが、中盤以降でやっと面白くなる。
これが著者の描く理想か。米国から独立し、中国との中間に位置する。
しかしなあ、それにしても中国を美化しすぎ。中国がこんなに甘くはないだろう。
Posted by ブクログ
3.5
米軍基地の完全撤退、北朝鮮のミサイル発射により被害者発生など日本の安全保障を色々と考えさせられる内容だった。
都倉響子が話のメインになってからは読みやすかったがそれまでは何か散漫になって読みづらかった。
日本国家を愛し日本のために命を削る姿は高市総裁とちょっとダブった。
Posted by ブクログ
ちょっと出来すぎてるけど、空恐ろしい。
真剣に考えだすと、実は怖い話。
物語の筋としては、著者の今までの作品を合わせた感じも否めないが・・・
私としては、著者の経済、企業小説の方が好きだ。
まあ、結局、政治も絡んでくるんだけど。