真山仁のレビュー一覧

  • コラプティオ

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    ネタバレ

    政治は言葉ー政策を自らの魂を込めた言葉で語る事で、思いの丈が相手に伝わり、そこで初めて相手が納得してくれる可能性が出てくる。当たり前のことだと思いますが、長らく忘れていた感覚かも知れません。
    政治は思想・信条の異なる者同士が集う以上、互いがそれぞれの意見を懸命に語り合い、落とし所を見つけていく作業に他ならないはずです。
    故に自分の言葉に力を込めざるを得ないと思います。

    「言葉とは力ー私はそう思って闘っている。だから、私は語り続ける。(中略)思いの丈をぶつけて、語る。その時、言葉が力となるんだ」(9頁)

    政治家は言葉を扱う仕事と言われていますが、まさしくその通りです。政治に必要な駆け引きなど

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    2020年05月06日
  • 新装版 ハゲタカ(下)

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     とても面白く読ませていただきました。以下は上巻から引っ張ってきたものですが、その言葉に痺れました。

    ・今や、〝真の勇気〟を持った経営者も官僚も、そして政治家も存在しなかった。

    ・ビジネスで失敗する最大の原因は、人だ。味方には、その人がこの闘いの主役だと思わせ、敵には、こんな相手と闘って自分は何て不幸なんだと思わせることだ。

    いや、ゴールデンイーグルかっこよすぎでしょ。続編があって嬉しい。即買いです。

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    2020年05月05日
  • オペレーションZ(新潮文庫)

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    日本の財政破綻を回避するべく立ち上がった江島内閣と、そのプロジェクトチーム、オペレーションZのメンバーたちが躍動する。
    一筋縄ではいかない人間同士の政治の部分や、マスコミへの対策、与党内の分裂や、歳出半減という、そもそも困難なミッションと、問題が山積しているのに、それらを熱意で乗り越えていく主人公たちの姿が、今の日本に本当に必要な政治家のあるべき姿だと思った。
    日本の財政破綻も、このままではそう遠くない未来に起こりうること、今現在が良ければそれでいい、という考えでなく、未来は子どもや孫のためのものであることを肝に命じて生きていかなければいけないと感じさせられる。

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    2020年04月23日
  • コラプティオ

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    震災による原発事故により低迷する日本経済。再び強い日本を取り戻す為、首相の宮藤は破産寸前の原発メーカーに公的資金を投入し政府主導での再建を進めようとする。その背景には、日本の技術力の象徴としての原発を中国、アメリカに販売すること。受注をめぐり必要となるアフリカでのウランの利権をめぐり腐敗に手を染めていく。。。。
    苦学しながら東大に入学し首相秘書官になった正義感の溢れる青年白石。その同級生で新聞記者になった神林の二人の目線からストーリーは展開される。正義とは何か、真実とは、必要悪とはを主人公の心境描写を通して何度も問われる作品だ。

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    2020年04月05日
  • ハゲタカ2.5 ハーディ(下)

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    ハゲタカシリーズは経済小説のはずです…
    本作は経済小説ではなく、中国国家安全部が出てくるスパイ小説の要素もありましたが、簡単に言うと将陽明が松平家(松平貴子ではなく)に恩を返す話であると思います。

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    2020年02月05日
  • ベイジン(上)

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    北京オリンピックに合わせ運転開始が計画される世界一の規模である原子力発電所建設計画。そこに技術顧問として赴任する田嶋は現地工員と力を合わせ運転準備を進める。
    政治的妨害や権力争い、杜撰な中国人文化を乗り越え無事運転開始を迎えることができるのか。

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    2020年02月01日
  • ハゲタカ2.5 ハーディ(上)

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    ネタバレ

    ハゲタカシリーズは全作品制覇のつもりが、(文庫本)書下ろしの本作に今まで気付きませんでした。
    鷲津がほとんど出てこない作品ではありますが、貴子の奮闘ぶりに胸が熱くなりました。
    スケールの大きいシリーズであることを再認識しました

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    2020年01月23日
  • バラ色の未来

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    最近に国会議員が、IRを巡って収賄で逮捕された。
    金額は、あまりにも小さく、なんとも微笑ましいなぁと思っていた。
    中国人相手で、そのショボさは、日本の貧困を示している。
    中国と日本の富裕層の富の格差が明らかになってきている。
    小説になると、やはり賄賂の金額のスケールは大きくなる。
    IR(カジノつき総合リゾート)の誘致を 青森県円山町のスズキイチロー町長が、熱心に、推進する。
    IR誘致で、地方再生になるって、幻想で、誰がバラ色の夢になるわけでない。
    結局 スズキ元町長は、ホームレスになって死体で発見される。
    カジノつき総合リゾートが、起こす問題は、ギャンブル依存症だけでなく
    その利権を巡っての、

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    2020年01月18日
  • ハゲタカ4 グリード(下)

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    レッドゾーンの中国の信用ならない怖さも面白かったが、今作のアメリカの大国らしい怖さも、らしさ満載で面白かった。

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    2020年01月05日
  • バラ色の未来

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    ネタバレ

    真山仁作品の好きなところは「必ず余韻を味わえる」というところなんじゃないかと思う。調査取材によってまとめられた記事が東西新聞の一面を飾るとき、そのときにどんなことが起こるのだろうか。ストーリーの中で読みたいような気持ちはありますが、そこを読者の想像に委ねてくれるところが、僕にはなんだかとても味わい深さをもたらしてくれているように思うのです。

    現実の世界でもIRに踊っているバカどもはたくさんいるけれど、IRによってもたらされる世界が本当に「バラ色の未来」になるのかどうか?想像力を絞り出してよーく考えたらいい。それでも具体的に想像できないのなら…この作品をじっくり精読したらいい。馬鹿な政治家、バ

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    2019年12月01日
  • バラ色の未来

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    かっこいい。ひたすらカッコ良い話です。
    断片的な情報を繋げてストーリーを作る編集長。
    そういうことできる人ってとても重要だと思います。

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    2019年10月31日
  • バラ色の未来

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    IRを題材に、政治と金と地方再生の渦の中で、真実を追い求める記者の姿、心の動きが しっかりと描かれています。
    どこにでもありそうで決して見えない闇に立ち向かう記者魂に感動しました。

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    2019年10月07日
  • ベイジン(上)

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    政治のことも、エネルギーのことも
    このタイミングで読むにはあまりにもリアルな内容。
    丁寧に取材して書かれたこと、
    そしてかなりのボリュームで真実も含まれているであろうことを考えると
    隣国が舞台となったフィクションとは思えません。

    人物の描写もいきいきとしていて、
    ぐいぐいと話に引き込まれます。
    壮大なテーマのドキュメンタリーのようです。

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    2019年09月26日
  • マグマ

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    小説ではあるものの、そこに描かれる問題はフィクションとは思えません。
    エネルギー問題が対岸の火事ではなくなった今、当事者としてストーリーの中に入っていけました。

    賛成とか反対とか、立場を決めるためではなく、
    新しい知識と視点を持つための勉強になりました。

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    2019年09月26日
  • コラプティオ

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    ネタバレ

    めちゃめちゃ面白かったー!まさに現代を描き出している作品です。この作品のように、現政権も…と期待せずにはいられません。

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    2019年08月13日
  • ハゲタカ4 グリード(下)

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    なんの知識も無いただのリーマンが読んで面白い。金融や投資は遠く離れた場所で動いている印象だったけれど、随分と近くに感じた。
    大学生の時にこの本と出会っていたら、経済学部生としてもう少し真面目に受講してただろうなー、なんて。

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    2019年08月09日
  • ハゲタカ4・5 スパイラル

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    ネタバレ

    ハゲタカシリーズのスピンオフとも言える作品。鷲津政彦はほとんど出てこないけれど、きっちりと締めるとこは閉めてくれるという、爽やかな読後感に満足しました。

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    2019年07月11日
  • ハゲタカ4 グリード(下)

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    僕は投資家ではないのでほとんど実感なくリーマンショックを眺めていましたが、グリードを読んでいて当時の大騒動を思い出しました。創作でありながらすごくリアルで、のめり込むようにして読みました。面白かったー!ハゲタカシリーズ、これで4作目ですが、出ているだけ全部読むぞーっ!

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    2019年04月10日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    上巻の結末が知りたかっただけに、拍子抜けしたが、鷲津が徐々に自ら、そして、難敵と対峙する事で、弱さや強さを露呈していく様がビビッドに描かれて読み進んだ。何と戦い、何を正義とするか。永遠のテーマであり、自分も次元やレベルは違うが見失いたくない、企業や社会を少しでも良くする為に考え続けよう、と思った。
    ハゲタカシリーズ、まだまだ、読み進めよう。

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    2019年02月13日
  • アディオス! ジャパン 日本はなぜ凋落したのか

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    チャップリンは秘書が日本人で、5.15の時期に日本にいた。刑務所を見ればその国の水準がわかるというのが持論。

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    2019年02月09日