真山仁のレビュー一覧
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非常に共感できる内容だった。論の立て方とか本自体の良さというより共感度で星5つです笑
私が最初に著者の真山さんと同様の考えに至ったのは先の戦争の体験談からでした。子どもの頃から、あの戦争は間違いだった、負けると分かっていた、戦争には反対だったという話をたくさん読んできました。子どもの頃は、そのまま受け取り戦争は良くないっ!と思っていましたが、大人になってふと「こんなにみんなが反対していたのになぜ戦争は起きたのか」と疑問に思うようになりました。みんなが反対なのに起きたのなら、今だっていつ起きるかわからないということになります。戦争をしたにはした理由があると思ったのです。本書でも、そのことに触 -
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下巻はいよいよ、鷲津と主都電会長・経団連会長の濱尾との全面対決が展開される。
濱尾は、鷲津の首都電への介入を何とか防ごうと策略を図る一方で、原発事故の責任を政府に押しつけようと画策する。政府内あるいは官僚の間でも、今後の原発の是非について様々な立場が入り乱れる。
その情報を巡って、暁光新聞の北村が、鷲津を挑発する日本通信の八島が。
株取引を行う鷲津を、証券取引等監視委員会が逮捕するとの情報も。
手に汗握る展開に、目が離せない。
そんな抗争劇の中で、ホッとする清涼剤的存在が、電力の鬼・松永安左エ門の言葉を信奉する首都電広報室の郷原秀樹と、首都電サッカーチームのエースストライカー萩本あかね。
鷲津 -
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戦後日本を象徴する総理の1人である田中角栄が外為取扱違反と5億円に登る収賄罪により有罪判決を受け、日本中に衝撃を与えたロッキード事件の真実に迫る良書。アメリカの虎の尾を踏んだことが真因とも噂される事件であるが、その裏には政界の裏のボスである児玉誉士夫や、佐藤栄作の影も潜んでいる可能性が高い。贈賄をしたロッキード社には刑事免責が適用されるという異例の事態であり、角栄1人を悪として囃し立てた世論も含めて、戦後の日本の雰囲気をよく表している事件だと言えるだろう。本書を読むことで、戦後の沖縄返還までの道のり、対等でない安保関係、日米繊維交渉からウォーターゲート事件まで、当時の社会の動きを知ることができ
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在任期間が短いにも関わらず,良くも悪くも絶大な影響力を今だに発揮している政治家の関連した事件として,当時リアルタイムに体験していなくともその概要くらいは知っている位の大疑獄事件.
でも…なんだかよく分からない.田中角栄は,一体どんな犯罪を犯したのか?ネット上に散らばる情報を集めてもモヤモヤが増すばかり…
真山仁の手にかかると,極上のミステリさながらの緊迫感で真実に値する一つの仮説が鮮明に浮かび上がる!
いつもながらの徹底した取材と資料の読み込みで緻密に組み上げられたノンフィクションは,普段の小説をも上回る最高のエンタメ文学としても成立してる! -
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ネタバレ感想
AD社がどこがモデル企業か気になる。GEかと思ったが??
あとは鷲津が目立つが、やはりリンの存在無くしては語れない。締めるところは締めるリン最高!
日本はアメリカを仲良しだと思っているが、アメリカでは中国の話題はあっても日本の話題なぞない。まさにその通りすぎて悲しくなる。どこまでお追従主義なのか。
いつも最後は勝ってきた鷲津が今回は、表面上は負けたが、実は勝つ!そんなパターンがあったんだ。しかも、大統領まで巻き込むなんて。
ハゲタカシリーズを読めば読むほど、自分の仕事のちっぽけさに打ちひしがれる。
あらすじ
リーマンの破綻のXデーは今か今かと騒がれていた。そんななかADのCPの -
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ネタバレ感想
アメリカのプラザグループとの戦いで、鷲津はホライゾンをクビになるが、彼がこれまで築きあげてきた人脈で自分のファンドを立ち上げる!痺れる展開に。
鷲津が負けそうなところから不屈の精神で立ち上がり、最後に勝利。カッコいい!
個人的には、リンがアラン坊や、ママは嬉しいわ、っていうセリフが好きだったが、もうアランもいない。ラストで貴子からアランの婚約相手のことを聞かされ、続くって、次がとても気になる。
あらすじ
鈴紡の買収で敗北を喫した鷲津はガムシャラに働いていた。次に目をつけたのは曙電機。曙電機は芝野がCROとして赴任していた。アメリカのプラザグループが曙電機の軍事部門の買収に遮二無二乗 -
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ネタバレ感想
2000年代の初頭、会社は創業者のものだという経営者の時代についていけない放蕩経営の様子がよく分かる。経済の変遷も学べて面白い!
民間会社は潰れるに任せるのではなく、変に国が介入してくる日本の社会で鷲津が抗う様子が分かる。
日の丸親方、銀行は国が助けてくれる。そういう日本の文化が経済をダメにしている。ある意味それが続いているので今の日本経済もダメなのかもしれない。
あらすじ
ハゲタカ鷲津が帰ってきた。前回の銀行のスキャンダルから1年、鷲津は海外で放浪生活を送っていたが、帰国することに。鷲津がいない間に、アランが事故死を遂げ、新たに社長になったポールによって、ミカドホテルへの投資は打