真山仁のレビュー一覧

  • 虚像の砦
    唸る。

    同時進行で展開していくストーリー。主要人物が多いにも関わらず物語がぶれていかない。

    放送局の経営的な裏側を垣間見ながら、ニュースとして流される「情報」が、誰の、どんな意図で「よりわけられ操作されていくか」を目の当りにすることになる。

    経済とジャーナリズムについての知識を深めること...続きを読む
  • 虚像の砦
    マスコミものの社会派小説いいよね。
    情報が溢れてる現代、何でもかんでも受動的に受け入れてちゃだめだなと改めて思う。
    だけど自分で考えて情報を取捨選択する力がもはや私に残ってるかしら。
    ほんとに脳みそぐずぐずになってる気がするよ最近。

    白石一文にこういうバリバリマスコミ系社会派モノ書いてほしいなあ
  • 新装版 ハゲタカ2(下)
    『ラブもフェアも信じない、信じるのはパッションだけよ。』

    しびれるー。リン姉さん、かっこよすぎる。

    ボストンのアランの墓でご両親と再開する場面で涙が止まらなくなってしまった。
  • ベイジン(上)
    まるで、福島第一原発事故を予測していたかのような内容。

    真山さんの社会問題を取り上げて読者に突き付ける書き口は、やっぱり見事だしすごい。

    いろんなことを思うけど、確かなのは、原発の問題はものすごい政治的で、簡単に決められるものではないということ。
    原発大国フランスでも、日本でも、中国でも、...続きを読む
  • ベイジン(下)
    北京五輪開催式と同時に稼働させる予定だった世界最大の原発。

    中国の闇と現実を描き、その中で「希望」を見いだし生きていこうと突き進む人たち。
    全く違う場所で、違う環境で、違う目標に向かって生きていた3人の人たちが、交わり、共に突き進んでいく姿がとても自然に、上手に描かれていた。

    やっぱり真山...続きを読む
  • 虚像の砦
    いわゆる「マスゴミ」を描いた作品。マスコミ業界に限らず国に守られた既得権益業界はどこもこんな感じなのかなーと思った。
  • レッドゾーン(下)
    テーマが 『愛国心』となっているところに、
    ポイントがあるのかな。
    企業や金融が グローバル化した現代で、
    自分の原点がどこにあるのか ということをあらためて考える。
    引退したアルが アメリカを守るために立ち上がる というのが、
    最後の場面での重要な展開となっている。
    中国の問題は アメリカがかかわ...続きを読む
  • ベイジン(下)
    鄧学耕が 朱克明のもとに 組み込まれていく。
    政治的な力学が つねに左右する。
    中立や無関係は存在しない。
    無口で余分なことを言わない鄧学耕。

    『希望とは 自分たちが努力して 奪い取るものだ』
    と 鄧学耕はいう。

    希望とは 世界で最大級の紅陽原子力発電所を
    稼働させることであるが、
    ラジオが 発...続きを読む
  • ベイジン(上)
    中国の実像をとらえるには むつかしいとおもう。
    二人の主人公 日本人の技術顧問としての田嶋。
    特命副書記 鄧学耕。
    『切れすぎる刃物は、切れない刃物より使いにくい。』
    というが、二人は 切れすぎながら 切れないような見事なキャラクター。
    田嶋は 先頭に立って 行動する現場主義者。
    中国人と融合して,...続きを読む
  • 新装版 ハゲタカ2(下)
    ようやく読み終えた。
    小説なのに金融の難しい戦略とかがあって理解しながら読むとすごく時間かかる。なかなか勉強になったし,ストーリーとしても面白かった。
  • プライド
    著者の作品のなかでも、この短編集が一番面白いと感じた。人の矜持の本質とはなんなのかを、正攻法で伝えるものもあれば、反面教師的に伝えるものもある。プライドの全くない人間を登場させた作品はなかなか意表を突いて面白かった。
  • ベイジン(上)
    2008年に発刊されたこの小説は二つの大事件を予想してしまっている。
    北京オリンピックの開幕に合わせ大連の原発を稼働させる。そのトラブルに立ち向かう日本人技術顧問と中国人責任者。

    この小説が取り上げたのは原発の全電源喪失と言う有り得ない事態。もはやフィクションではなくなってしまったのだが。

    もう...続きを読む
  • 文藝春秋2月号

    文芸春秋3月号

    年間購読にしているのですがどうしたら読めますか
  • ベイジン(上)
    ハゲタカシリーズの真山仁が週刊誌への連載に初挑戦した一冊。
    原発事故の後の今読むとものすごくいろんなことがしっくり来るとともにいろんな空恐ろしさがやってくる。
    舞台を日本にしたら書けなかったというのもすごい納得がいく上、中国を舞台にしているのもよいスパイスが効いている。
    ハゲタカほどの勢いはないもの...続きを読む
  • ベイジン(下)
    ハゲタカシリーズの真山仁が週刊誌への連載に初挑戦した一冊。
    原発事故の後の今読むとものすごくいろんなことがしっくり来るとともにいろんな空恐ろしさがやってくる。
    舞台を日本にしたら書けなかったというのもすごい納得がいく上、中国を舞台にしているのもよいスパイスが効いている。
    ハゲタカほどの勢いはないもの...続きを読む
  • ベイジン(下)
    いつもの如く後半は一気に読み切りました。やっぱり面白い。他の作品も絶対読みたいなと思いました。
    中国の“人民龍”の話あたりは、最近のニュースを思い出しながらホントにそうだなぁと実感しました。
    終わり方は賛否両論出そうですが、私は良かったと思います。最後まで読み切った瞬間はなんとも言えない感じがありま...続きを読む
  • ベイジン(上)
    おもしろかった。

    間違いなく今年読んだ小説ベスト5に入る作品。


    「中国に世界最大級の原子力発電所建設」

    このプロジェクトを、技術監督として送られた日本人エンジニアとその発電所建設を統括する中国官僚、二人の視点で描かれている。

    テーマは発電所建設だが、「中国」という国に重点が置かれて...続きを読む
  • マグマ
     地熱発電は最近クリーンエネルギーとして話題になっているし、それに絡む利権や諸問題もわかるし、それに加えてハゲタカファンドの動きもわかるし、主人公もなんかとっても頑張ってるし、これは面白い!
     
     題材が似たような小説で石黒櫂の『死都日本』も面白かったけど、こちらの作品のほうが人物がいきいきしている...続きを読む
  • レッドゾーン(上)
    (上下巻合わせてのレビューです。)

    真山さん最新の文庫本。
    実は文庫化が待ちきれなくて、
    映画まで見に行った作品(しかも一人で)。
    予想通りというか期待通り、文句なしの★5つです。

    日本の架空の自動車メーカー(アカマ自動車)をめぐる
    主人公ゴールデンイーグルと中国ファンドの大買収合戦劇...続きを読む
  • 虚像の砦
    再び真山仁さんの作品

    テーマはマスコミ・ジャーナリズム・報道

    いまさら、マスコミとはどうあるべきなどという主張はしない。しかし、前日亡くなった筑紫哲也さんに関する特番で彼がジャーナリズムのあり方として権力の監視(watch dog)を貫くという言葉が紹介された。

    戦前の日本は政府主導の情...続きを読む