【感想・ネタバレ】マグマのレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2021年04月21日

久々にビジネス系の小説で面白いなぁと思った。
半沢シリーズ以来かも。

日本は火山大国なのに地熱発電が進んでいない理由が、すでに神の火を手に入れてしまったからとは、、、

ちなみに私は地熱はつまり火山活動なので山の近くに平べったい広い施設を作れないから進んでないと認識してました。

この本では政治的...続きを読む理由からなかなか進まないとかなんとかです。

「僕は技術者なんだと思います。論文を書くより、苦心惨憺して創り上げたものを実用化させたい。個人よりチームで目標を成し遂げたい。それが僕の喜びなんです。」

この本で地熱開発に取り組んでいる玉田さんの言葉。

、、、胸に刺さった。

0

Posted by ブクログ 2019年09月26日

小説ではあるものの、そこに描かれる問題はフィクションとは思えません。
エネルギー問題が対岸の火事ではなくなった今、当事者としてストーリーの中に入っていけました。

賛成とか反対とか、立場を決めるためではなく、
新しい知識と視点を持つための勉強になりました。

0

Posted by ブクログ 2018年04月24日

レビューで「大人のファンタジー」と評されていた方がいらっしゃった。
まさに!!
これをファンタジーではなく現実の物となることを願う。
エネルギー問題にはあかるくないけれども、地熱発電というものがどういったものなのか学ぶ事ができた。
原発の真の危険性を切に訴えている。
御室の姿が福島第一原発の収束に尽...続きを読む力された、故・吉田所長の姿が重なる。
改めてご冥福をお祈りしたいと思う。

0

Posted by ブクログ 2016年03月02日

じつに 先駆的な物語。
原子力発電の危険性を指摘しながら、
地熱発電の可能性を語る。
地熱発電のことをほとんど知らなかった。

クリーンエネルギーとは 風力や波力と太陽光
というイメージだったが 日本の足元に
大きなエネルギー源があるとは。

野上妙子。
地アタマがいい人なんでしょうね。
オンナを意...続きを読む識しない仕事人。やるんだよね。この人が。
ジェントルマン的な ハゲタカファンドのエース。
ファンドの日本の代表 待田。
ちょっとせこい感じで、大将の器ではないような。
タッチアンドゴー がハゲタカ的利益を上げる方法。

地熱発電に情熱を捧げる 御室。
なんと言っても、ささえる奥さんが素晴らしい。
意地そして執念。
親友というべきか そのオトコの遺志を継ぐ。

シェークスピアの研究をしていた御曹司 安藤。
安藤の祖父が国会議員。そして、原発のドン的存在。
それが 地熱へ切り替えようとする。

確かに、原発技術は 核兵器技術につながって行く。

地熱の熱源のあるところは 温泉があり、
国定公園がある。
その規制が 地熱開発を抑制する。

ジオエネルギー。
その可能性を 追求する。

0

Posted by ブクログ 2015年09月21日

本を閉じた時に胸に生じた熱い気持ちをどうしたらよいのだろうか。
これは大人のファンタジーだと思う。感動も当然したがそれ以上に高揚感のある作品だった。読み終わった今余韻が残っていてそのまま次の読書にシフト出来ない。

所謂ハゲタカと呼ばれる外資系のファンドに勤務する野上妙子は、地熱発電の会社を買収再生...続きを読むする任務に当たる。採算ベースに乗せ、会社を売却し利益を得る。リストラをし会社を立て直そうとする妙子と、地熱発電への熱い想いを持つ研究者と衝突する。
研究者と衝突しレクチャーを受ける度に深まる疑問。事故のリスクを伴う原子力発電と比して、地熱発電は夢のエネルギーとも言える。何故エネルギーの選択肢として狭間へ追いやられているのか。
研究者達と解りあうごとに深まっていく地熱発電への希望。妙子は次第に彼らに惹かれていく。
しかし彼らの純粋な志は、否応無しに憎悪渦巻くパワーゲームに巻き込まれ翻弄されていく。果たして地熱発電はこの国に根付くのか。鬼子として葬り去られるのか。

経済小説は旬の物であり、時間が経つと陳腐化し過去の遺物として忘れ去られていく。この作品も現実に追い越され、夢物語の残滓のように感じられてしまうかもしれない。しかし、これは世の中の理想の形を追い求める小説という形態の中では傑出した作品だと思う。
何よりもこれだけの情報量をまとめて一つの物語を作り上げ、その中にこれだけの人数の登場人物を登場させながら薄っぺらにしない、一本筋の通った作品に仕上げる。これは中々出来る事ではないと思う。

0

Posted by ブクログ 2017年08月15日

 地熱発電は最近クリーンエネルギーとして話題になっているし、それに絡む利権や諸問題もわかるし、それに加えてハゲタカファンドの動きもわかるし、主人公もなんかとっても頑張ってるし、これは面白い!
 
 題材が似たような小説で石黒櫂の『死都日本』も面白かったけど、こちらの作品のほうが人物がいきいきしている...続きを読む

 WOWWOWのドラマは終わってしまったが、原作に加えて最新の情報も盛り込まれ、サブストーリーも充実していて、とても感動的だった。

0

Posted by ブクログ 2024年02月24日

真山仁さんの初めて本。経済小説がメインであり敬遠しておりましたが傑作でした。

    主人公が休み明けに会社に行ったら、自分のデスクどころか部署自体がなくなっていたという、衝撃的な場面からストーリーは始まります。そして主人公は支店長に呼ばれ、九州の山奥の会社の立て直しを命じられ… 

2006年に...続きを読む書かれた本。今まで知らなかった地熱発電ですが、わかりやすい説明で読ませてもらいます。その後2011年の東日本大震災で、まさか日本の原発がすべて止まる日が来るとは。そして夢の発電方式でありながら、進まないのは、なぜなのでしょうか?


0

Posted by ブクログ 2023年09月14日

面白かった。政治と金とリアルな感じが楽しい。政治と金とパワー合戦はドロドロとヘビーでハードでも、清々しく美しい九州の景色や品のある光景が挟まっていて気持ちが良い。
ラストは感動どころも多く涙、涙でよかったけれど、その祖父でそんな性格の孫には育たないでしょう、という現実味のなさが少し残念でした。

0

Posted by ブクログ 2023年02月15日

この小説が、3.11原発事故よりも前に書かれていたことに、著者の先見性の確かさを見る。
『ハゲタカ』シリーズの著者が、火山大国である日本で地熱発電がなぜ発達してこなかったのかを明かし、原発という禁断の火を手に入れてしまった我々は後戻りできないのだろうか、そんな問いかけを迫る経済情報小説。
ファンド会...続きを読む社の上司から地熱発電会社の再生を指示された主人公野上妙子。
彼女が、地熱発電研究の第一人者者や日本地熱開発社長とともに、再建を果たすまでを描く。
小説内で、地熱発電の問題点として3つあげられている。一つは、コスト的ハンディが大きく、事業として魅力がないこと。二つ目は、政府の温暖化対策である助成措置の対象外であること。三つ目は、国立公園の制約。
一方、原発については、利権構造と権力構造が生んだ悪魔の選択だとし、莫大な国の補助金がつぎ込まれながら、使用済みの核燃料の処理方法も確定せず、老朽化した原発の処理問題も未定のまま、地球温暖化対策の切り札としてベースロード電源に位置づけている現状を、小説内の人物に告発させている。
ロシアによるウクライナ侵略での資源危機から、原発推進に拍車がかかるいま、気象に左右される太陽光発電や風力発電より、気象の影響を受けない地熱発電に再度注目する必要があるのでは。
利権が絡み、電力業界の負け犬とされる地熱発電を、抵抗勢力などの様々な障害を乗り越えながら、事業として軌道に乗せようとする主人公たちの活躍に、称賛しながら読み終える。
「大枚をドブに捨ててでも、子孫のため、地球のために便利さに背を向ける選択をする勇気を持つ人間がどれくらいいるか」、そんな問いかけに「自分たちが果たすべき責任」を意識しなければならないだろう。

0

Posted by ブクログ 2023年01月03日

再生可能エネルギーの一つとしての地熱発電について学ぶために八丈原地熱発電所に見学に行った際に、この本を知りました。この作品が書かれたのは2006年。2023年の現在は、原発の全停止を経て、電力自由化、再生可能エネルギーへのシフトが進む一方で、脱炭素と資源高への切札として政府と電力会社が原発再稼働を進...続きを読むめている。そして地熱発電の発電能力は2006年当時と変わっていない‥。地熱発電や原発のあるべき位置付けはどこなのか……。いろいろ考えました。
物語的には、ラストに向けて展開を少し急ぎ過ぎた感じが。
電力業界の10数年の環境変化を踏まえて、続編が出ないかな。

0

Posted by ブクログ 2021年08月09日

展開が楽しくて一気に読めてしまった。
地熱発電の仕組みや政策、原発との関係や利権など、どこまで現実通りなのかは分からないが、とても楽しめた。実際に国立公園での地熱発電建設に関する規制が緩和されたりしたなど、時代を先取りしていたようだ。

0

Posted by ブクログ 2019年07月31日

地熱発電の勉強のために読んでみた。
真山仁の本も初めて。
高木任三郎風の人が出てきたりして、面白い。

0

Posted by ブクログ 2019年02月17日

地熱発電と原発の問題に関する話。
これが、311前に書かれていると知り、驚く。
311前にも原発問題がきちんと提起されていて、感心した。
ただ、小説のようにうまく事は進まないよなーと思いながらも、エネルギー問題を考える一助になった。

0

Posted by ブクログ 2019年02月06日

今さらながら読みました。著者の取材力がすごい。原子力に代わる地熱発電を実現させるために努力する人々にロマンを感じました。ドラマ版も評価が高いようなので、映像でも見てみたい。

0

Posted by ブクログ 2018年12月14日

外資のファンドと地熱発電の開発企業の話。
3.11の前に書かれたこと、原発の業界を取り巻く環境について描かれた部分が印象的。

0

Posted by ブクログ 2018年10月14日

外資ファンド×報われない地熱発電研究者×外圧×野心
まあ、いわゆる代替エネルギー、再生可能エネルギーの中で24時間265日稼働可能なのは(現時点では)地熱発電しかないからなあ。とはいえ、原子力発電を全廃して地熱発電で何とかできるとは毛頭思わないけど

0

Posted by ブクログ 2018年08月18日

刑事モノなどはよく読むのですが、取り上げている内容が原発とか、政治家とかのものは新鮮に思いました。
面白かったので、また他の作品も読んでみたいです。
どちらかというと後半がうまく話が進みすぎてて物足りなかった部分もあります。もともとこういうストーリーに「もやもや感」をつい求めてしまう私の変な趣向が問...続きを読む題なのかもしれません(笑)

0

Posted by ブクログ 2017年01月22日

勉強になると同時に面白さを感じることができる作品。倒産した地熱発電会社を再生すべく、投資ファンドから出向した社長が社員と共に奔走していく作品。地熱発電の仕組み、メリット、参入への障壁を学ぶことができ、参入に向けて様々なところへ手を伸ばしていくやり方も含まれており面白かった。真山さんの作品を初めて読ん...続きを読むだが今まで読んだ小説で一番面白かった。

0

Posted by ブクログ 2015年09月10日

地熱発電についての経済小説。

こういう小説で描かれる女性がどうも、どの経済小説でも典型的な人格なのがすごく気になるというか、ある種の偏りすら感じますが、内容とは無関係な話なので、置いておきます。

震災前に出版され読んだ本ですが、震災後改めて読まれた方も多いのでは。

地熱のむずかしさも含め、小説...続きを読むであるにしてもうまく書かれているので、議論の下地としては参考になる部分もあるかと思います。

小説化にあたっては、あまり知られていないけど面白い、新しく活用が見込まれる新規的な分野としてスポットが当てられたのだと思うので、原発の議論に関わらず、今後も活用に向けてどんどん進めていってほしい話でもあります。

0

Posted by ブクログ 2015年07月05日

原子力の代替となるかどうかは別として、地熱発電にもっと力を入れていいような気がするが、本当に原発ゼロでもその動きは鈍かった。やはりコストなのか。開発の難しさなのか。時間がかかるだけなのか。でも、日本においてこの発電をやらないということはないという認識を新たにした。

0

Posted by ブクログ 2015年06月04日

2011年の3.11の原子力発電所の人災を予期していたかのような内容で2015年の今読んでも、つい唸ってしまう。

原子力が発展してきた背景には一度手に入れてしまった神の火を生活水準を落とすことのできない国民が、原発推進派の脅しによって、今もここまできている。

実際に原発を何基か止めても生活、経済...続きを読むに影響はないのではないかと思う。
大きな政治力が働いているのを感じる。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年06月04日

なかなか興奮する話だった。
 
ハゲタカと言われる外資系投資ファンド会社勤務の野上妙子が休暇明けに出社すると、所属部署が無くなっていた。
ただ1人クビを免れた妙子が、「日本地熱開発」の再生に取り組む。
 
原発が当たり前の世の中になってしまった裏での利権争い。
年収2000万円の妙子の仕事環境。
...続きを読むネルギー問題にに興味のある人は引き込まれると思う。
---
外資系投資ファンド会社勤務の野上妙子が休暇明けに出社すると、所属部署がなくなっていた。ただ1人クビを免れた妙子は、支店長から「日本地熱開発」の再生を指示される。なぜ私だけが? その上、原発の陰で見捨てられ続けてきた地熱発電所をなぜ今になって--? 政治家、研究者、様々な思惑が錯綜する中、妙子は奔走する。世界のエネルギー情勢が急激に変化する今、地熱は救世主となれるか!? 次代を占う、大型経済情報小説。

0

Posted by ブクログ 2023年01月17日

2006年時点の電力に対する一般的なイメージを理解するのに役立った。
原子力が環境に悪いという考えを抱く理由が分からなかった。環境に良い地熱、との対比のために仕方無いとは思うものの。
産業が政治にコロコロ転がされる様子が、現実の通りで、うっ、という気持ちになった。
ストーリーとしては、謎をほとんど解...続きを読む決してくれるのでスッキリしていて良い。

0

Posted by ブクログ 2022年06月25日

ハゲタカシリーズの真山仁さんの著書。
地熱発電を運営する会社の再建を任される外資系ファンドの女性が主人公。
電力、原発問題や地熱発電という至極興味深いテーマが素人にも分かりやすく書かれており、
この本を通して地熱発電に興味を持った。
好きなシーンは御室と千歳の後半のシーン。
2人と一緒に涙が出ました...続きを読む

0

Posted by ブクログ 2021年10月18日

地熱発電を中心に動き回る、投資銀行での出世争いや企業買収、政治絡みの利権争い、そうした泥臭いところまで描かれた本作。

地熱発電の仕組みやその意義、一方で普及の難しさも理解ができ、また電力という人間にとって今や必要不可欠なエネルギーにまつわる様々な利権についても、全てではないものの記載がされており勉...続きを読む強になった。

電力は太陽光以外、水蒸気がタービンを動かすことで発電するという仕組みが共通している。火力や原子力、地熱、風力、いずれもエネルギーの始点は異なるものの、水蒸気がタービンを動かしている。

個人的には黒木亮と似ている作風ながら、端々の表現において、黒木亮の方が好きなため、個人的嗜好により星を一つ減らして星3つ。

0

Posted by ブクログ 2019年01月13日

3.11以降の原発停止、地震による大停電を体験したわりにエネルギー問題への認識がいかに浅かったかを本書により痛感した。
ハゲタカシリーズのような爽快感はないけど、問題提起作品としてはとても上質だなぁと思いました。

0

Posted by ブクログ 2018年06月17日

外資系ファンドの野上妙子は、地熱発電を運営する会社の再建を任される。地熱発電に命をかける老研究者、それを政争に利用する政治家、欧米からの執拗な圧力など、さまざまな思惑が交錯する中で、地熱ビジネスは成功するのか-

0

Posted by ブクログ 2017年11月21日

硬派な雰囲気かと思いきや、意外とライトなタッチで書かれていた。もう少し現場のドロドロした感じがあると読み応えが増したと思う。
とはいえ、まずます面白かったし地熱発電がどういうものかを学べた。

0

Posted by ブクログ 2016年08月28日

地熱発電については、小学校の社会の授業で発電の種類のパーセンテージをあらわす円グラフで見た記憶がある。火山大国なのに少ないな、と思った。
本書を読んで、いろんな要因がある事に納得。原子力の安全性についても。その後3.11が起こるとは!
いまだに現状は問題山積です。
電力に限らず、利権や既得権益のため...続きを読むに事業が進まないという体質が今の日本の衰退を招いているのかもしれませんね。
もちろんエンタメとしても面白かったです。

0

Posted by ブクログ 2015年10月23日

20151010 地熱発電のお話。あっ!驚くような大どんでん返しがなく、目の前の問題が1つづつ解決される。地熱発電所の研究者小室の生き様が美しい。

0

「小説」ランキング