【感想・ネタバレ】虚像の砦のレビュー

あらすじ

中東で日本人が誘拐された。その情報をいち早く得た、民放PTBディレクター・風見は、他局に先んじて放送しようと動き出すが、予想外の抵抗を受ける。一方、バラエティ番組の敏腕プロデューサー・黒岩は、次第に視聴率に縛られ、自分を見失っていった。二人の苦悩と葛藤を通して、巨大メディアの内実を暴く。

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Posted by ブクログ

報道とバラエティ。企業としてのテレビ局と関係省庁。知らない世界に学ぶこともあり、エンターテイメントとしても面白い。今更ながら実写化しても良い作品だが、テレビ局では扱いづらいか。
真山仁作品にハズレなし。

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2025年05月15日

Posted by ブクログ

何回読んだか分からない本。
風見さんと黒岩さん、戦う舞台は違えど熱い思いを持った2人の葛藤が好き。
ラストは毎回ニヤっとしてしまう。

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2022年05月07日

Posted by ブクログ

『虚像の砦』真山 仁氏

0.本書より
「報道とは、道に報いるとかく。」
「報道にひとが関わる以上、ある程度の主観が入る  
 は当然である。
 ただし、大切なのは、様々な角度から事件が取り  
 あげられることが必要である。」
「報道とは、闇に光をあてること。
 闇をそのまま捨ておかないこと。」

1.虚像の砦の舞台
舞台は、民放キー局です。
本年度は5年に一度の免許申請の時期です。
向こう5年間の財務の安全を総務省に開示、説明が必要となります。

主人公は、報道部門の中堅と、バラエティ部門の中堅の2名です。
報道の彼は、時同じく起きた、海外渡航禁止区域での邦人誘拐事件に当たります。
バラエティの彼は、視聴率が下落する24時間テレビのテコ入れに当たります。

免許の承認は、総務省、国です。

報道、バラエティそして国が、それぞれの思惑で対峙しあいます。


2.読み終えて
記者であった真山さんの想いが垣間見えると感じるのは、わたしだけでしょうか?
真山さんを読みつづける読者ファンは、きっと真山さんの姿勢に惚れているのかもしれません。

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2021年08月08日

Posted by ブクログ

ものすごくデリケートな部分を冷静かつ客観的にすっぱ抜く真山節炸裂!な作品。
金融系じゃないからいまいちかも、なんて杞憂でした。めちゃくちゃおもしろかった。

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2016年11月17日

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架空と言いながら限りなく現実の事件をモデルにした小説。
日本人3人がイラクで人質になった事件はもう11年前だったことが感慨深い。
つい最近のことのように思っていたがもう11年経ったのだ。

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2015年12月07日

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面白かった。読み応えもありました。真山仁の作品で1番好きです。
TBSが舞台の小説。
巨大なパワーをもつテレビ業界。取り巻く負の側面とその中にある正義。仕組み。
パワーを持つモノコトヒトは高い倫理観が必要。
視聴率だけ取れればなんて言葉はどうしても聞きたくもない。

Aug, 2014

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2014年08月23日

Posted by ブクログ

唸る。

同時進行で展開していくストーリー。主要人物が多いにも関わらず物語がぶれていかない。

放送局の経営的な裏側を垣間見ながら、ニュースとして流される「情報」が、誰の、どんな意図で「よりわけられ操作されていくか」を目の当りにすることになる。

経済とジャーナリズムについての知識を深めることもできるけど、それだけじゃない。
それらに対し、自分がどう対処すべきか、を考えさせられる。

読み終わったときにはあたたかな気持ちにもなれる作品。

フルコースだね。

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2014年08月07日

Posted by ブクログ

マスコミものの社会派小説いいよね。
情報が溢れてる現代、何でもかんでも受動的に受け入れてちゃだめだなと改めて思う。
だけど自分で考えて情報を取捨選択する力がもはや私に残ってるかしら。
ほんとに脳みそぐずぐずになってる気がするよ最近。

白石一文にこういうバリバリマスコミ系社会派モノ書いてほしいなあ

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2014年07月13日

Posted by ブクログ

いわゆる「マスゴミ」を描いた作品。マスコミ業界に限らず国に守られた既得権益業界はどこもこんな感じなのかなーと思った。

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2014年01月27日

Posted by ブクログ

再び真山仁さんの作品

テーマはマスコミ・ジャーナリズム・報道

いまさら、マスコミとはどうあるべきなどという主張はしない。しかし、前日亡くなった筑紫哲也さんに関する特番で彼がジャーナリズムのあり方として権力の監視(watch dog)を貫くという言葉が紹介された。

戦前の日本は政府主導の情報のみが報道されるという状況があった(他の全体主義国家も同様)
そこからも分かるようにマスコミの役割は重要だ。

本書のテーマの一つに以前、坂本弁護士一家殺人事件ではTBSがオウム真理教関係者に弁護士の発言のビデオを見せたことは大きな波紋を呼んだ。

また、イラク日本人拉致事件で、自己責任論によって被害者、またその家族に対する行き過ぎたバッシングが起きたりと、現在の日本の報道に関しても議論がなされた。(政治家の責任転嫁が問題になりましたね。政治家の責任放棄ともいえます。)

政治家、官僚、マスコミの関係など面白い支店で書かれており、勉強になります。3社の関係と報道精神の折り合いなど、理想と現実の間で苦しむ報道マン達の戦いに感情移入してしまいました。

今でもA新聞の左寄りっぷりなど様々な問題もあるが、マスコミには正義を貫いてほしいですね。(そもそも正義ってとの立場によってどういうようにも言えますが)

マスコミに興味ある人はぜひ!

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2019年01月16日

Posted by ブクログ

中東で日本人3人が誘拐された実際の事件を背景にして、テレビという巨大メディアの実態を暴く情報小説。
過去にスクープ報道で汚点を残したが、時の政権に批判的な姿勢を貫くテレビ局が舞台。
主人公となるのは情報番組のディレクターとバラエティのプロデューサー。
再三語られるのは、
「情報とは、情に報いることだ。しかし、報道とは、道に報いて初めてそう呼ぶことができる。ジャーナリストは、真実を追い求めるだけでなく、人としてのあるべき道に報いることが出来なければ、その責任は全うできない」。
誘拐事件を自作自演あるいは自己責任に世論を誘導するためにテレビ局を利用する政治家。テレビ局に絶大な力を持つ大手広告会社。政治権力に阿り、テレビ局内での地位を固めんとする役員。免許更新というテレビ局の生殺与奪権を握る官僚。
二重三重の陰謀が繰り広げられるテレビ局。
そんな中にあって、
「俺たちの絵は、あんたらの嘘の道具じゃないんだ。テレビは映像さえあれば、それでいいんじゃない。映像が正しく使われるように、何で徹底的に取材しないんだ」と、真の報道を貫かんと、事件の真実を求めて現地に飛ぶディレクター。
一方で、視聴率に縛られ自分を見失ってゆくバラエティのプロデュサー。
一般に「公平中立条項」として、放送事業者は、「政治的に公平であることが義務付けられている放送法第3条の2①の2項がテーマともなり、『ハゲタカ』シリーズの著者ならではの、骨太で重厚な小説となっている。

一人のジャーナリストが語る言葉が、印象に残る。
「ジャーナリズムの使命とは、為政者が独裁者への道を歩み始めたと感じた時に、たとえ強引と言われても身を挺してでも阻止することだ」

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2021年01月14日

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「虚像」と書いて「メディア」と読ませる本書はあるジャーナリズムあるいはテレビの役割とはなんなのか。あるいはその根底にある日本人の在り方とはなんなのか。小説の体をとっているが、その中身は当時の、あるいは現代においてもメディアにたいするあるいは我々に対する問いかけである。

面白きゃいい、視聴率を取れればよいといった風潮に支配されているテレビお笑い界と、政府やスポンサーの顔を観ながら買い取りニュースを配信する報道局。そこには人の温かさや笑いが人々を幸せな気持ちにさせるような真の笑いや、政界あるいは産業界からも中立独立し、国民に対し真実を伝え続ける第四の権力としてのジャーナリズムとしての気概は残っていないのか?

そこに気骨のあるものが現れても、うまく立ち回れないと途端に左遷されてしまう。結果、無難なお笑いや報道記事が蔓延していくという構造的な問題を抱える放送業界にあって、風見や黒岩は異端児である。

その異端児としての活躍と、業界に巣くうグレーな世界とのやりとりを真山仁独特の語り口とスピード感でドライブしていく。官界の中でも正義心を持ち、お役所仕事をこなしつつも正義感を持って仕事に踏み込もうとする官僚もまた存在する。

本書でも何度も外の力によるテレビ局の在り方が捻じ曲げられる場面が出てくる。しかし最後の最後で少しだけやり返すような、小さくガッツポーズするようなシーンが存在する。そこで一矢報いるあるいはそこから未来が広がっていくという光を感じることができ、これこそが真山仁の真骨頂だと再認識するのだ。

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2018年09月30日

Posted by ブクログ

中東で日本人が誘拐された。その情報をいち早く得た、民放PTBディレクター・風見は、他局に先んじて放送しようと動き出すが、予想外の抵抗を受ける。一方、バラエティ番組の敏腕プロデューサー・黒岩は、次第に視聴率に縛られ、自分を見失っていった。二人の苦悩と葛藤を通して、巨大メディアの内実を暴く。

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2018年06月16日

Posted by ブクログ

ハゲタカのドラマは見てたけど、本では作者初挑戦。
序盤の劣勢から逆転するスッキリ爽快社会もので、気持ちよく読めて面白かった。
独特なテレビ業界の慣習や、構造など知らない事が多かったけど上手に書いてあるため、置いてけぼりにならず、むしろ大変勉強になった。
現実の事件と重なる部分が多く、当時の裏背景を色々想像してしまう、、、

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2016年07月29日

Posted by ブクログ

著者2作目。
前回読んだ『黙示』同様、綿密な取材の結果が伝わってきて、あたかもノンフィクションを読んでいるかのような錯覚に陥る。
テレビ局の報道とバラエティ番組、両者に関わる人物たちの苦悩と葛藤と起死回生の物語。
政治家からの言論弾圧や、華やかさの裏でめまぐるしく展開する裏工作が、妙なリアリティを伴って突きつけられる。
背景説明の多さも事実ながら、一般人である私にはそれが理解を助けてくれるツールだったと思う。

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2016年02月19日

Posted by ブクログ

ジャーナリストとは 何か?
を自問する 風見は イスラエルでの日本人人質事件を
通じて、ジャーナリストのあり方を 真剣に問う。
父親も 新聞記者で その姿を追いかけていた。
日本も二世代目が 物語の中心になっていくのですね。

お笑い系番組を企画して 視聴率オトコといわれる黒岩。
父親が 笑いの研究をしていた。
それを受け継いで、笑いを追求する。
弱いものいじめや年寄りをバカ扱いする笑いから
本当の笑いとは何かを追求する。

風見と黒岩の二人が 同じテレビ局の中で
苦闘しながら 本当の姿を 求めようとする。

一方で 『自己責任』という 言葉が どうやって発生し
どのように操作されるのかを、暴きだす。
なるほど、こんな文脈で 『自己責任』でてきたのか。

テレビ局の経営が あまり 
収益性のないビジネスモデルになってきているなかで
ドレッシング ですすめるのか?護衛集団に守られるのか?
いずれにしても マスメディアが 苦悩の選択をせざるを得ない。
それでも、マスメディアには バーチャル的な権力が存在するのは
不思議である。
こんなところに、電通がしゃしゃり出てくるのも 意外な感じがあった。

真山仁の 追求するテーマが 先鋭化しているのは、
彼のもつ 志が 大きいのかもしれない。
大きく物事をとらえながら、言葉の意味を
事件の背景における 大きな闘いが しのぎあっている。

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2016年08月26日

Posted by ブクログ

テレビ業界の裏側を、報道とバラエティの制作の現場を通してこれでもかと見せつけられる。普段何気なく見ている番組にも、視聴率や色々な大人の事情が絡んでくるものなんだなぁ〜…リアルにドロドロ。ただハゲタカと同様に終わりはスッキリ

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2015年01月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

イラクのNGO人質事件をモデルにした人質事件の報道、「笑い」ビジネス、テレビ局と権力、総務省の許認可権を描いた小説。「ハゲタカ」や「ベイジン」もそうですが、この著者はオチに近づくと、やや強引な展開になる傾向あり。まあ面白いからいいですが。

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2013年03月03日

Posted by ブクログ

やはり真山さんの本はおもしろい。
知的好奇心をくすぐるんだよなー。知識というより世の中の一端を知れるというか。

テレビというメディアに焦点を当てて、その中でも報道とバラエティを取り上げて題材にしてる。
一時、自分も報道をやりたいと思った時期があったからすごい興味持って読めた。

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2012年12月30日

Posted by ブクログ

報道、エンタメ番組のディレクターが、それぞれ気骨を持って撮影、番組制作を進めて行く前に立ちはだかる組織、官僚、政治の壁、壁、壁。

しかし、グレーなやり方も含めつつ突破していく様がリアルに描かれる。

内容はフィクションであるが、実事件に近いものを取り扱っており、それも含め多大な臨場感がある。

山氏が取り扱う登場人物は、気骨のある人物が多く、読んでいて気持ちが良い。他方で、組織の論理を取り込み、立ち回っていくのでぶっとんだノンフィクション感もない。
仕事本として新卒などに読ませて感想を聞いてみたい。

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2012年12月07日

Posted by ブクログ

as isとかto beとかで語れる組織。でも人にはそれが必ずしも適用しない。結局、矜持とかモラルとかはas isの延長線上にあり、必ずしも夢=to beではない。
金銭的に成功する、社会的地位を持つ、世界を平和にするとか、世の中は目標を持っている人を賛辞するような風潮があるけれど、畳の上で死にたいとかも同じくらいの価値があって良いと思う。
現実的なのか、理想的なのか、青臭いのか、泥臭いのか、熱いのか、クールなのかは皆人それぞれで、大仰にいう必要も無いし、聞く必要も無い。何度も出てくる「自己責任」という言葉は、自分の行動に自分で責任を取れるか、責任を自覚して行動に移せるのかが問われているのだと思う。
「筋論」や「べき論」は本当はシンプルな関係性の中で問われるべきであり、そこに意図や思い込みが入るから生きづらくなってくる。
清廉潔白がいつの間にか、除菌や殺菌やらで逆に菌に弱くなる体。
綺麗にあることを求めすぎて、白いシャツにインクの染みが一つつくことを恐れ、逆に白いシャツが着れなくなる馬鹿馬鹿しさ。
あまりにも日本は、クリーンであることを求めすぎて、逆に強さを失っているのではないかと思う。手段と目的をわかって履き違える悪趣味はまだマシで、自分もその一人かもしれないが、無邪気な悪意や平気で屍を踏んで歩く、そんな人を見てみない振りをしていることにこの小説を通して気づかされる。
じゃぁどうすればよいか、はHow toだけど、そんなものは本屋で1,400円で買えるのではなくて、結局自分が失敗して恥をかいて、理不尽なことに怒って、ちょっとした優しさに感謝して、迷惑をかけて反省し、かけられて許し、as isな自分を少しずつ自分の思える「善」に対してすすめていくことが、死ぬ間際に「あぁ幸せだったなぁ」と思える僕の些細なTo beなんだと思う。じゃぁ「善」ってなんなのかはまだわからないけど。そんな本が1,400円で売っているなら誰か教えてください。

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2012年10月22日

Posted by ブクログ

小説は人生で数冊くらいしか読んだ記憶がないけど、
これはすごく面白かった。

映像化されたのを見てみたいけど、
さすがに無理だわな。

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2012年10月08日

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報道のディレクター風見、バラエティのプロデューサー黒岩の二人を主人公として、某TV局(と言いながら、あそこだな、と露骨なんですが^^;)を舞台に展開するストーリー。昔実際にあった、中東でのボランティア日本人誘拐事件をモデルとして話が進む場面も。面白かった。すでに会社をリタイヤした自分としては、池井戸さんの描く銀行マンといい、この作品が描くTV局スタッフといい、自分の仕事に熱意をもって臨んでいるサラリーマンの姿にほろ苦いものを感じる。

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2012年08月27日

Posted by ブクログ

真山仁さんらしくノンフィクションに近いフィクション。邦人が中東でテロ組織に拉致され政府が決断を迫られる。
テロ組織に屈しないという当たり前の世論と、人命を助けたいという人間の本能に気づきハッとする風見の思いは心を撃たれた。
知らず知らずにテレビの「世論』に流されている自分自身にちょっと待てよと思わせてくれる話でした。

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2022年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

テレビ局と政治家・役人の関係が非常に上手く書かれていた。現実に起きた題材をベースにフィクション化している点も非常に現実的であった。
前記した3者の関係性が中々興味深く表現されていた。

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2022年06月19日

Posted by ブクログ

実際、メディアは護送船団のように守られているのだろうか
メディあの情報操作はある程度信ぴょう性あり。

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2015年08月19日

Posted by ブクログ

ときに政府の圧力で偏向するマスコミと、その風潮に抗う報道マン、テレビマンたちを描いた経済小説。実際にあったイラク日本人人質事件を下敷きにしていて、被害者に対して「自己責任」というコトバを振りかざし非難する日本国民は、リアルに実感できるテーマだ。ダブル主役のもうひとり、バラエティで笑いをつくるディレクターの話と、最後まで微妙に絡まなかったのは残念。彼のつくる24時間テレビの話がクライマックスかと思ってたけど。最後はまた、テレビ局の買収の難しい話になって、ちょっとしりすぼみでした。

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2015年04月13日

Posted by ブクログ

テレビ局の2人のディレクターを主人公として、テレビ局という組織を描く。監督する総務省や政治家も入り、物語は複雑さを増す。中東での日本人拉致を通じた日本政府の世論操作、粉飾や赤字を避けるために、憲法で規定された表現の自由を破る上層部。腐敗した局内部を描く。

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2015年03月18日

Posted by ブクログ

『普段から親交の厚い人間に極秘情報を囁かれると、迷いもなく特ダネにしてしまう。そんな時には、情報発信者の意図も見えなくなる。親しい人が自分だけに教えてくれたのだ。情報の信憑性を疑ったりするなんて考えられない。さらに特ダネを手にした興奮が、すべてを凌駕してしまう。』

政府筋から情報をつかんだ円山。民放ディレクターの風見は注意を促す。報道には葛藤や規制が付きまとう。
政治家、官僚、メディアの互いの牽制は興味を惹いた。

ゴシップ記事を鵜呑みにする俺は、既に踊らされている。。。

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2013年05月29日

Posted by ブクログ

テレビ局・政治家・官僚による情報操作、感情誘導、管制報道。報道の役割、バラエティの意味、メディアの正義とは問いかけている。両面から中立で描こうとしているが、記者出身だろうか、メディアの暴力に少し甘い気がする。

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2013年09月24日

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