【感想・ネタバレ】ハゲタカ 5 シンドローム(下)のレビュー

あらすじ

官邸は迷走し、首都電が責任回避に奔走するばかり。原発メルトダウンの危機は確実に進行する。表向き救世主として振る舞う鷲津は、けっして本当の狙いを明かさない。原発事故の危機のカウントダウンと、ハゲタカ鷲津の巨大買収劇が、同時並行で進む、リアル金融サスペンス。驚愕と感動の結末へ向かう!

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Posted by ブクログ

買収部分が急転直下の終わり方だったので、もっと読みたかった。

首都電に赴いたときの振る舞いは痛快だった一方、東海林議員への工作がほぼなかったのはちょっと残念。
あれほど闇のフィクサーのように描かれていただけに、あっさりと終わらせてしまったのは勿体ない気がした。

とはいえ、大満足の作品だった。
っぱりハゲタカシリーズは期待を裏切らない完成度の高さ。
次作が連載中なので、刊行が待ち遠しい。

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

下巻はいよいよ、鷲津と主都電会長・経団連会長の濱尾との全面対決が展開される。
濱尾は、鷲津の首都電への介入を何とか防ごうと策略を図る一方で、原発事故の責任を政府に押しつけようと画策する。政府内あるいは官僚の間でも、今後の原発の是非について様々な立場が入り乱れる。
その情報を巡って、暁光新聞の北村が、鷲津を挑発する日本通信の八島が。
株取引を行う鷲津を、証券取引等監視委員会が逮捕するとの情報も。
手に汗握る展開に、目が離せない。
そんな抗争劇の中で、ホッとする清涼剤的存在が、電力の鬼・松永安左エ門の言葉を信奉する首都電広報室の郷原秀樹と、首都電サッカーチームのエースストライカー萩本あかね。
鷲津が、「君たち二人は、首都電の希望だ」と、称える。
遅まきながら、ダークヒロー?鷲津の活躍を描く「ハゲタカ」シリーズ、未読分を読むとするか。

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2024年11月19日

Posted by ブクログ

「それがニッポンなんですよ!」なんて悔しくて言えなかった電力会社の若手社員。ほんと、そう。
でも、その悔しさを感じてくれる若い人がいるなら、未来は明るい。

個人的には、ラストが忙しくバタバタと終わった印象なのが残念だった。上下巻でここまでの大作になったのだから、いっそのことぺージ数をまだ足してでも、最後まで丁寧に描いて欲しかったと思います。
それでも星5つ。

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2024年07月29日

Posted by ブクログ

期待通りに盛り上がりました。上巻読んだ次の日に一気読み。原発、政治家、初期からのミカドホテルとてんこ盛りで、シリーズ読者も満足かと。フィクションだけど、いろんな実在の企業や人が頭に浮かんできて、色々考えさせられるところもやっぱりハゲタカシリーズ。

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2024年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハゲタカシリーズ、電力会社買収編。全作品の中でも、最も主人公鷲津の人間味、というか人間らしからぬ部分と人間味との本心かどうかさえ読者にも読ませない展開が非常に面白く、また過去の登場人物が揃う点もファンにはたまらない展開。電力会社特有の構造と、政治、さらに未曾有の大震災とその対応など、現実ワールドで起きていたこともかなり想像される展開でシリアスさも経済小説ならではの面白さ。チャプターごとに読ませながら、接点を作っていく流れも面白くてどんどん先へ進みたくなっていく。二回目なのに、やっぱり面白い。

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2022年01月02日

Posted by ブクログ

上巻の勢いそのままに、どんどん読み進めてしまう。当時の民主党政権の対応とイメージを重ねつつ、原発について遠い昔の他人事のような感覚になっていたことに自己嫌悪。
後半だいぶ早足に感じたが、総じて満足。

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2021年05月15日

Posted by ブクログ

相変わらずのかっこよさ。
ゴールデンイーグルはたまりません。
しっかりとした自分のルールがあり、
それを周りに、そして自分も従い
決してブレない。

難しいことですね

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2020年11月02日

Posted by ブクログ

間違いなく魅力的なシリーズでヒーローであるが、以前に比べると、かなり傲慢な内面の言葉が描かれている気がする。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

原発事故に対して、電力会社、政府は責任のなすりつけ合い。それと並行して、電力会社の経営危機とその再建スキームの構築。

当時というか今も日々のニュースの断片的な情報程度しか知らない。小説とはいえ、真実に迫る現実感を受けた。何かまとまったものを読もうと思う。

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2025年04月01日

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福島原発事故の解明に設置された国会事故調の委員長を務めた黒川清氏の「規制の虜」、門田隆将氏の「死の淵を見た男」で福島原発に関する書籍を読んでいた事が予備知識となり、政府、官僚、政治家、東電そして鷲津率いるサムライキャピタル:投資ファンドのノンフィクションの要素も含んだハゲタカシリーズ、今回も読み出したら止まりませんでした。

今回は企業買収のストーリー以上に、原発を含む日本のエネルギー政策に係る社会的課題にも踏込み、また責任の所在を曖昧、うやむやにし、本質的な課題より体裁を重んじる日本社会の特性が随所に描かれており、非常に考えさせられる内容でした。

電気、ガス、水道、交通や通信といった生活基盤を支えるインフラは、日本は津々浦々整備されているし、安定的に共有されて私達は当たり前のようにサービスを享受している。
一方でこのような生活基本盤を支えるインフラ産業が特殊な企業として政府、官僚、政治家との関係を保ちつつ企業価値を維持しているのであれば、株式市場に上場していることに違和感を感じる。

福島原発から10年が過ぎ、あの衝撃と生々しい記憶が薄れていく中で、こうした社会経済書籍で描かれることで、読み手に多くの気づきを与えてくれる。単に読み物として面白い以上の価値があると思う。

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2022年10月30日

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ハゲタカシリーズ本編第5段下巻。
東日本大震災後の東京電力もとい首都電の買収を争う話。
国家と巨大企業と鷲津が謀略を巡らせていく壮大なストーリー。
フィクションではあるが史実に近い内容で、すごくリアル。500ページを超える長編だが本作も一気読みしてしまった。
次回作これ以上スケールの大きい話なんて世の中にあるんでしょうか。宇宙とか?
想像膨らませながら楽しみにしています。

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2022年06月10日

Posted by ブクログ

久しぶりのハゲタカシリーズ。
原発事故から10年が経ち、改めてあの日を思い出す良い機会になった。

話自体は痛快、もちろんご都合主義的な場面もあったが、鷲津が難局をもろともせず突っ切って終わる最終局面は気持ちいい。

現実でもそうだがトラブルが起きた際に最も良くないのは俯瞰的に物事を見ず、自身の保身だけを考える人。そうはなりたくないと感じた。

自分が金融に携わる契機になったシリーズであり、今もこの道は間違いないとも思わせてくれる。
次作品ははコロナ禍を描いて欲しい。

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2021年04月15日

Posted by ブクログ

ハゲタカ シリーズ5弾の後編。
東京電力の様な架空の会社をどう買収するか。霞ヶ関の役人、大物政治家、経済界のドンを相手に買収劇を繰り広げていく様が堪らない。

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2021年01月03日

Posted by ブクログ

最終的に鷲津は首都電力を奪取した。それまでの過程は本当現実の日本の政治家、官僚、電力会社のトップの傲慢さ、逃げ腰、全てをあらわしている。しかし最後にそれからどうなるがないので、どうなるの?と言うところで終わるのは不完全燃焼。結末まで至るところはスリルがあって良いんだけどね。。先回読んだオペレーションZもそんな感じだったなあ・・・

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2020年12月06日

Posted by ブクログ

東日本大震災で、国民の信頼を失い、株価は大暴落して紙くず同然になるのも時間の問題、、、という首都電力、ひいては日本を買い叩く鷲津さんの話。
原発の記述の緻密さの裏に、真山さんが何度も取材を重ねたことが伺えた。
紙くず同然状態の企業のどこに魅力を感じるのか?
最後の逆転劇が見物でした。

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2020年11月20日

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