真山仁のレビュー一覧

  • 新装版 ハゲタカ(上)

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    外資ファンドのイメージが変わる方もでてくるのではと感じさせる一冊。
    むしろ内資銀行の方が体裁ばかりを気にして、ビジネスの本質を置き去りにしてしまったが故に、今の凋落に繋がったのかなと。半沢の言葉があるべき論かもしれないが再び心に刺さった。

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    2020年10月09日
  • 新装版 ハゲタカ(上)

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    主人公の挫折がよくある感じなのはしかたないのかな。過去の因縁的なものも匂わせてるけどどう展開するんだろう?今のところ主人公が薄っぺらいのが少し気になっている。女性の書き方も奔放に性を求めるアメリカ女と一途な大和撫子みたいな対比がイラっとする。
    年代記的な書き方になっているので人物はあまり書き込めないのかもしれないけど、交渉は時間や労力がかかるので、そこら辺はもう少し書き込んでもいいのではないかと思う。数年間かかる一つのディールだけで一冊書いてもいいくらいではないか。
    とはいえ大変テンポ良く、日本企業のダメな部分も活写しつつ半沢直樹みたいな開き直った様式美に堕落しない感じで、なんというかバランス

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    2020年09月26日
  • ハゲタカ2.5 ハーディ(上)

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    真山仁さんの代表作・ハゲタカシリーズの登場人物であるミカドホテルグループCRO・松平貴子が主人公の当著。
    ミカドホテルグループは外資のビーナスグループの傘下に入っているのだが香港の大富豪・将陽明は、貴子に対し”見返りの無い援助”を申し出る。ただより高いものは無いと考える貴子は、将の提案を怪しむも、将の口から”鷲津政彦”の名が出た時、複雑な感情が芽生える。一方、記憶喪失から回復した将の娘・美麗は、将への復讐を企てる。。。
    貴子は多くの陰謀が渦巻く中、どう闘っていくのか!?

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    2020年09月24日
  • 標的

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    政治がテーマの小説はストーリーがパターン化されている感じがするが、この作品もそのパターン通りという感じ。よくある政治の小説という感じ。だけどまあまあ面白いと思った!

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    2020年09月12日
  • 神域 下

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    脳細胞を再生させるフェニックス7の開発を行う2人の研究者。動物実験を経てヒトへの治験段階に進みたいが、なかなか治験許可が出ない。それでも内外でフェニックス7への期待は高まっていく…

    神域と呼ばれる脳の再生医療をめぐる医療サスペンス。医療、研究、ビジネス、国家といった複雑な事情が絡み登場人物も多い割には、混乱なく読み進められた。久しぶりに一気に読んでしまった。
    ただ最後が…あぁ、そういう終わるのね…と。

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    2020年09月06日
  • 神域 下

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    一つ一つ考え方を積み重ねてできあがっている。
    最初はエゴでも、多くの人に認められれば許される行為になる。
    人が到達した時点で、それは神域ではない。

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    2020年08月27日
  • レッドゾーン(下)

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    ネタバレ

    3.5
    米中の自動車産業を巻き込む話で壮大な感じ。米国をも動かした鷲津の活躍で、アカマ買収は防がれ、3国が利するようなファンドと研究所の立ち上げに。アカマ社長の古屋の言葉「カネを失うことよりもプライドを失うことが怖い。誇りこそ、我が人生のエネルギーだし、アカマ自動車の原動力」実業の強さと揺るぎない信念。鷲津達、虚業の世界の住人とは別のバイタリティーがあるのだろう。芝野率いるマジテックの後継者の話も面白い。望の成長ぶりがいい感じ。アランの真相も中国のスパイ活動の一環であった。

    中国の国家ファンドCICは異質で、どうせ捨てる金なら上手く使おうとして無理なM&Aや恩、技術などを取る。

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    2020年08月08日
  • レッドゾーン(上)

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    ネタバレ

    3.5
    前作から半年後2007夏から始まる。日本最大の自動車メーカー(トヨタ?)アカマ自動車を巡り、米中を巻き込んだ大型ディール。国産自動車産業を作りたい中国の思惑、日本を代表する企業のM&Aと抗戦。鷲津の活躍と厳しさ、日本や企業に対する想いも光る。アカマ自動車のプライドや車に対する熱さ、コンプライアンス問題、芝野が世話になった中小メーカーマジテックの再生の話などが入り乱れなかなか面白い。

    2007年当時の中国通は中国を知りたければマカオに行けと言っていた。膨張中国そのもの。
    ホライズンキャピタルの歴史。プライベートエクイティと呼ばれる再生ファンドとしてビジネスを開始し、不良債権をバルクセー

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    2020年08月08日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    面白い。
    経済のことを何も知らないけれど、面白いと思う。
    しかもすらすらと読める。
    難しい本を読むと、読み出してから小説の世界観に入り込むまでに時間がかかることがよくあるのだけど、この小説は知らないことも多い世界の話だろうに、一瞬で小説の世界に入り込める。
    たぶんそれは、鷲津という主人公がいいからなのかもしれん。

    どんな小説であれ、自分が信じることを突き通す人が好きなのかも。そんで、1番大事なことを大事にするために、ひたすらちゃんと考えて自分で選択するっていうのができる人が好きなのかも。
    世間一般の良い悪いとかは、一旦除外して、考える。
    のが好き。

    ハゲタカの感想になっているかは知らないけ

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    2020年08月03日
  • 黙示

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    良い面もあれば悪い面もある。
    主観的な判断が必要だからこそ
    相対的な視点が必要なんでしょう。

    そして、無知は罪。
    あまり、知らない事の方が多いけれど、
    知らないうちにこんな事が起こる可能性
    があることには恐怖を感じました。

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    2020年07月21日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    ネタバレ

    上巻で鈴紡へのアプローチで敗れた鷲津が次に老舗電機メーカーの曙電機に狙いを定めるところから始まる。アメリカの軍産ファンドプラザを敵に回し、一進一退の攻防を繰り広げながら最終的には曙電機をアメリカ企業から守る。
    アランの死から鷲津が本当の意味で立ち直るまでは鷲津の弱さも垣間見えていた。
    個人的には貴子の凛とした姿勢が好きなのでミカドホテルの今後も気になる最後であった。
    物語のキーになりそうな登場の仕方で最後にリストラされた村岡に関してはある意味では予想を裏切られた。

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    2020年07月15日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    下巻に突入したときの鈴坊のあっさりとした幕引きに少しがっかりしたけれど、それが最終戦に向けての鷲津の芝野の心の布石になっていたと分かった。
    ハゲタカシリーズが進むにつれて、芝野と鷲津の心理的距離が近付いていっている様に感じ、今後タッグでも組むんじゃないかと内心ニヤニヤしている。
    想定外だったのが、アランの死に関する顛末が先送りになっていたこと。
    次に早く行きたい。今作は上巻下巻共にダラダラ読んでしまったのが個人的に失敗に思うので、次はスピーディーに読んでいきたい。

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    2020年07月13日
  • そして、星の輝く夜がくる

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    震災についてニュースで表面的な事は情報として分かったつもりにはなるが、そこにいた当事者がどんな思いをしたか? 震災の事を取材し考え抜きフィクションとしての作品にする。人の命・人生そのものに関わるテーマなので批判も覚悟しなければならない。そこをあえて切り込んでいき、作品にしたという事は、やはり忘れて欲しくない、関心を持ち続けて欲しいという著者の願いなのだろう。

    まだ何も終わっていない震災のその後や、日本全体の問題なども問題意識を持ち考えるきっかけを与えてくれる。

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    2020年07月13日
  • ハゲタカ4・5 スパイラル

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    日本のものづくりや世界に誇る技術力を支える町工場の経営や後継者問題、地域社会との繋がり、金融機関、特許の話題など、町工場を取り巻く社会を色々な角度から描いています。人間関係や繋がりが深い環境で働く難しさや、暖かみなど知らない世界を垣間見て、鷲津の企業買収の戦略戦とは違う面白さがありました。
    また特許は企業防衛や利益確保だけでなく、企業買収、はたまたオープンラボのような場にも影響すると小説を通じて知ることができました。
    クロージングが結局鷲津の救いの手でEOの立退はなくなったのですが、ここは芝野に踏ん張って欲しかった。

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    2020年07月12日
  • 神域 下

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    前半、正直今一つと思っていたけれど、最後のどんでん返しは笑ってしまうものの、現実にあり得なくはない話である。
    医療と政治の関係は深い。

    病気を治す、救うという正義があればまだ許されるのか・・・。
    尊厳をもった死に方が出来る未来はやってくるのであろうか?

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    2020年07月10日
  • そして、星の輝く夜がくる

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    すごく読みやすくて一気に読めてしまった。遠間市は架空の都市らしいけど、モデルはどこかなあ、と想像しながら読んだ。私は特に「”ゲンパツ”が来た!」が好き。福島くんと遠藤くん、田窪くん保科さん。みんな優しくて賢い子たちだし、誰かを守ろうとしているのが痛々しかった。
    現実ではここまでうまく片付かないだろうが、震災が起こった後で起きた問題を考えさせられた。

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    2020年07月09日
  • 新装版 ハゲタカ2(下)

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    仕事と食事以外の時間は全てハゲタカシリーズ時間。
    20年以上前に発行された本書を読んで、社会全体に影を落とし、騒がれた様々な政治社会の出来事が蘇ってくる。

    日本はバブル後の金融破綻、負債処理に長く時間がかかり今や失われた30年とも言われるが、変化を受け入れることに非常に慎重であり、責任所在の曖昧さ、意思決定の遅さなど、この時代に日本に参入してきた欧米人に日本は非常に異質で理解しがたい国と映ったのではないかと思う。

    ハゲタカⅡは企業買収、再生の攻防はさることながら、アランの死を契機に鷲津が生き場所を彷徨う姿になんとも言えない気持ちで読み進めましたが、リンや仲間と再出発となり、誰と働くかの大切

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    2020年07月05日
  • 新装版 ハゲタカ(下)

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    久しぶりに寝る間も惜しんで一気に読み倒し、現在ハゲタカⅡの下巻を読んでいます。急に経済小説の面白さにはまってしまい、これから読み漁りそう。

    ハゲタカシリーズはドラマ化され、多くの方がレビューされているので、備忘録として以下記録したいと思います。

    堺憲一氏によると、日本では企業や経済を扱った小説を経済小説といい、ジャンルが確立されているそうです。
    【第一世代】1960年代前後に登場するパイオニア世代
    城山三郎氏、山崎豊子氏はこの世代
    【第二世代】高度成長が終焉し、安定成長期に入った70年代中盤期以降
    高杉良氏、堺屋太一氏など
    【第三世代】80年代以降に登場。バブル時代の時期
    【第四世代】90

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    2020年07月03日
  • 黙示

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    ラジコンによる農薬散布時の事故により農薬の使用に疑義が唱えられる。一方で大規模な旱魃被害により食料の安定供給の為、あるいは自国の人口増加による食料調達の為、GMO(遺伝子組み換え)を積極的に研究、採用するアメリカ、中国の両大国。GMOは農薬の代替となりうるのか。

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    2020年06月09日
  • 標的

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    検察と政府とマスコミの相互関係が話題ですが、その部分がリアルに描かれてて面白かった。

    特に、検察官がマスコミを頼るか頼らないかの葛藤の場面はグイグイ引き寄せられました。

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    2020年06月02日