真山仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
圧倒的な求心力で、多く支持を集める総理大臣の宮藤。宮藤に心酔し、政治学者から宮藤の政策秘書の立場に着く白石。暁光新聞の記者として、政権の闇をスクープで暴こうとする白石の同窓生神林。
主に白石と神林の視点を、交代させながら、強大な権力を持つことの危うさを描いた政治小説。
久しぶりに、鉛を飲み込んだかのようなドッシリと重たさを感じさせてくれる小説。
登場人物が少ないので、現実的な政治小説というわけではなく、2人の若者の成長と正義感を描いた物語,という方が正解かも。
タイトルの意味が最後に書かれているので、最終ページは最後に見ることをお勧めします(笑) -
Posted by ブクログ
『そして、星の輝く夜がくる』に続いて読んだ。
小野寺の生徒に寄り添う力や心がけに尊敬する。そうした小野寺の描写の中で、生徒の力になれなかったことを悔やんでいる場面があったが、相手にとって相談できるか否か、話し出せるかどうかはその人の心がけとか云々ではなく、立場の違いとか受け止められる器とか、雰囲気だと思う。
だから、気がついて声をかけられたかどうかとか、相手に相談してもらえたかどうかを指針にすると苦しいと思うし、それにこだわると気持ちがすれ違ってしまうだろうなと思った。
被災者がどんな経験、思いをしたかは私は想像できない。自分がボランティアをしている中でも、相手の気持ちのほんの一握りも掴め -
Posted by ブクログ
NHKスペシャルの「帝銀事件」を見て、帝銀事件の際の主任検事がロッキードのときの検事総長だったことを知った。そういえばこの事件についても、当時からずっと「アメリカの影」が囁かれていたのだった。
本書は経済小説の大家である著者がいつか挑んでみたいと考えていたテーマに、ノンフィクションというかたちで迫ったもの。著者は、この事件の奇妙さは、誰かがシナリオを書いたというものではない、とする(だから田中角栄は米国によって足元をすくわれた、という見方を強く否定する)。
著者は、事件の本筋はロッキードと軍用機(海上自衛隊のP3C)であり、児玉誉士夫とGHQ(G2)の福田太郎との結びつきこそが、米国が