【感想・ネタバレ】神域のレビュー

あらすじ

アルツハイマー病を治す「奇跡の細胞」が誕生!?
バイオ・ビジネスの光と闇を描く迫真の医療サスペンス。

篠塚と秋吉は二人三脚で脳細胞を再生する人工万能幹(IUS)細胞「フェニックス7」を開発、アルツハイマー病の克服を目指していた。だが、人体への移植には莫大な資金と研究環境が必要で、篠塚は世界的なIT企業を一代で築き上げた氷川の助力を得ることに成功した。
再生医療を国家戦略の柱としたい日本政府は、一刻も早い実用化を迫っていたが、一方で古い体質を維持しようとする勢力や慎重派らは陰に陽に足を引っ張り、フェニックス7の治験実現は一向に進まない。
そんな中、フェニックス7の研究施設周辺で、認知症を患ったお年寄りの謎の失踪事件が頻発していた。真相を追う刑事が追及の果てに見たものとは……。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

アルツハイマー病の治療薬となる再生細胞をめぐる医療サスペンス。真山仁作品らしい造詣の深さと読み易さを兼ね備えた作品。物語を読み進めるほどにどんどん面白くなっていった。

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2024年07月24日

Posted by ブクログ

アルツハイマー病の特効薬となる細胞医薬の開発会社を舞台にしたサスペンス。患者さんやその家族の思い、研究所や投資家のエゴが絡み合う。

P392 特効薬の特許実施権については、全米とヨーロッパの販売権を米国合弁の親会社に与える設定になっているが、それさえも折半すべきで、譲歩しすぎ。

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2024年07月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

登場人物が多いのと、架空の組織の名前など頭に入りづらいところはあった。アルツハイマーを治す薬の研究者。アルツハイマーの高齢者が失踪して数ヶ月後に見つかるのに、健康そうで身なりも悪くないということに違和感を抱く刑事。新薬を生み出すことをビジネスとしか思わない偉そうにしている人たち。安全性を担保されなくても今の苦しい状況から逃れる可能性があるならやって欲しいと思う人たち。面白く読めたが、権力がものを言う的な最終局面が残念。

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2023年04月06日

Posted by ブクログ

アルツハイマー病で死滅した脳細胞を再生させる研究所の役員や研究者たち。
先端医療産業開発機構の役員。
総理大臣、秘書官や内閣参与など日本政府関係者。
さらに、宮城県警及び宮城中央署の刑事たち。
登場人物の多さに、名前を覚えきらない読み手(もの忘れな高齢者)には、便利な登場人物の一覧があり、大いに助けられた(笑)。
死滅した脳細胞を再生させる研究を行っている研究所の周りで、アルツハイマーの高齢者が次々と行方不明になる。不審を持った楠木警部補が捜査を始める。
ミステリアスな事件が連続する一方で、研究者たちが開発した人工万能細胞「フェニックス7」の是非を巡って日本政府内での主導権争い、さらにはアメリカ政府の策謀も絡んできて、事態は一挙に国際的となる。
医療小説と警察小説、さらにビジネス小説の側面もある。
先端生命科学分野で新進気鋭のシノヨシと呼ばれる篠塚幹と秋吉鋭一が医療小説での主人公なら、警察小説では宮城県警宮城中央署の楠木警部補が主人公で、ビジネス小説分野では先端医療産業開発機構の麻井義人が主人公。
高齢者の失踪は、シノヨシたちの研究及び研究者と関わりがあるのか。現代の創薬と捜査ミステリーを融合した、著者らしい骨太なエンターテイメント。

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2022年12月30日

Posted by ブクログ

アルツハイマーと老人の失踪事件の真相がどう交わっていくのか、ビジネスとミステリーが融合した作品ではあったものの、登場人物が多い。名字やら名前やらその時時で呼び方が変わるから誰が誰やら混乱してきた。

麻井中心のビジネス話かと思いきや、楠木刑事が出てきたり、シノヨシの話になったり、いまいち本流が定まってなかったような印象。
テーマが良かっただけに、風呂敷広げすぎたのでは。最後の終わらせ方もちょっと真山仁らしくないかなぁ。

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2025年08月20日

Posted by ブクログ

プロローグで認知症の方の介護の壮絶さに震え、読もうと思った本。
アルツハイマー治療について知るきっかけになった。ちょうどエーザイやイーライリリーがアルツハイマー治療薬の販売をはじめているのもいい機会。
真山仁の小説を読むと、自分も仕事に対して頑張ろうと思える。本作品ではもう少し登場する人物の一生懸命さを感じたかった。

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2024年04月19日

Posted by ブクログ

アルツハイマーが治るのなら、
こんなに素晴らしいことはないかと思う。
親しい人の「見たくない姿」を目の当たりにすることは、衝撃だし、救いようのない気持ちになる。

自分もやがて来るべき時が来た時、
副反応を覚悟しても、明瞭な意識があることを望むだろうか?(でも猛烈な頭痛はイヤだなあ…)

医療が進歩する裏では、こうしたさまざまな人の思惑が入り乱れるのだろうか。
やり切れない気持ちで終わったラストだった。

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2022年12月24日

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