真山仁のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2008年に発刊されたこの小説は二つの大事件を予想してしまっている。
北京オリンピックの開幕に合わせ大連の原発を稼働させる。そのトラブルに立ち向かう日本人技術顧問と中国人責任者。
この小説が取り上げたのは原発の全電源喪失と言う有り得ない事態。もはやフィクションではなくなってしまったのだが。
もう一つの事件は中国政府の権力闘争。明らかに李克強と薄熙来がモデルとわかる人物が出ている。
原発建設現場の無茶苦茶っぷりは笑えない。実際に建設中の橋が落ちたりが頻発しているが、それが原発だったらと考えるとしゃれにならない。
モデルになった大連の紅沿河原発は今年の2月に稼働を始めている。 -
Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
真山さん最新の文庫本。
実は文庫化が待ちきれなくて、
映画まで見に行った作品(しかも一人で)。
予想通りというか期待通り、文句なしの★5つです。
日本の架空の自動車メーカー(アカマ自動車)をめぐる
主人公ゴールデンイーグルと中国ファンドの大買収合戦劇。
中国という国家の大きさや複雑さが物語に表現されていて、
今まで以上のスケールの物語になっています。
ハゲタカシリーズもこれで3作目。
もう続編はないのかなぁ。。
なかなかこれまで以上の作品を出すのは難しいですが、
真山さんには頑張ってもらいたいなぁ。。
(なんて、思っていたら、続編 -
Posted by ブクログ
再び真山仁さんの作品
テーマはマスコミ・ジャーナリズム・報道
いまさら、マスコミとはどうあるべきなどという主張はしない。しかし、前日亡くなった筑紫哲也さんに関する特番で彼がジャーナリズムのあり方として権力の監視(watch dog)を貫くという言葉が紹介された。
戦前の日本は政府主導の情報のみが報道されるという状況があった(他の全体主義国家も同様)
そこからも分かるようにマスコミの役割は重要だ。
本書のテーマの一つに以前、坂本弁護士一家殺人事件ではTBSがオウム真理教関係者に弁護士の発言のビデオを見せたことは大きな波紋を呼んだ。
また、イラク日本人拉致事件で、自己責任論に -
Posted by ブクログ
真山さんの小説はこういうのですよね。
タングルの流れからのため、ちゃんとした真山小説を読めて嬉しくなりました。
緊急搬送された小児を必死の医療措置の甲斐なく亡くしてしまいます。遺族への謝罪と丁寧な説明で一時は解決したと思われましたが、金/地域のしがらみ/権力に絡め取られ遺族と病院の双方が裁判に無駄な巻き込まれていきます。
どう転んでも敗訴確定となる原告側の弁護士の真意は何か。
緻密な取材に基づく医療現場とその状況や法律が絡まり、それを紐解いていくまでが面白いですね。登場人物の過去や背景を描写しキャラクターも立ってます。真山さん節にのめり込めました。 -
Posted by ブクログ
本作は、外資系ファンドマネージャー・鷲津政彦が、問題を抱えた優良企業を買い叩き再生させる「ハゲタカ」シリーズの第6作です。
フィクションの形を取っていますが、登場する組織や人物を以下のように読み替えれば、実質的にはノンフィクションです。
・FSC = TSMC(台湾積体電路製造)
・フェニックス = ラピダス
・ワーグナー大統領 = トランプ大統領
物語の核となるのは、世界最高峰の技術を誇る台湾の半導体企業「FSC」の争奪戦です。
まさに「台湾問題=半導体問題」という構図で、昨今の地政学リスクを描いています。
そこに鷲津が「日本半導体産業の復権」を掲げて参戦し、三つ巴の闘いが繰り広げられる -
Posted by ブクログ
2026/03/21「チップス下」後半、激動の半導体企業の再編面白い
半導体は国家戦略の柱、制する者は世界覇権を得る
1.TSMCは台湾の守り神
TSMC争奪戦こそ台湾有事の本質
米国も中国もTSMCの半導体が相手に独占される事態は受け入れられない そうなる場合はむしろ「破壊」する
2.最先端微細半導体「2ナノー」を台湾外に分散する→日本・米国へ
世界のリスクは低下するが、台湾の重要性・価値を低下させる
→米国は台湾を守る理由がなくなる
そもそも台湾は独立国家ではなく、中国の領土に過ぎない
TSMCの最新半導体技術と生産工場があるので米国は守る
3.TSMC体制の今後
本書では最先端半導体