真山仁のレビュー一覧
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ネタバレ感想
下巻になってもなかなか鷲津の真打登場とはならず、CICとの睨み合いで我慢の時が続く。そんな鷲津も虚無感やイマイチ燃えないなど心情の変化があるところが面白い。そんな彼が本気を出した時こそが勝負所!見逃せない。
最後の難局も、鷲津が描いた絵図にすっかりハマり、今回も大儲けした。アランの死の真相も分かり、物語としてはひと段落か。こんな取引を毎回してたら身体がもたなそう。
あらすじ
賀のTOBで揺れるアカマ自動車は、社長の古屋と副社長の赤間太一郎の争いが激化していた。そんな中、賀は株式の31%の取得を目指して着々と株を買い進めていた。
鷲津はスイスに飛び、ファンドの資金集めの工作と、北京や -
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ネタバレ感想
アカマはマツダがモデルかと思っていたが、トヨタのようでもある。日本のリーディングカンパニーのトヨタを海外からの買収で守らない国は何してるんだという感じ。
これまでの作品はある程度事実を基に作られていたと思うが、トヨタ買収騒動なんてあったかな?今作からオリジナルになったのか?いずれにしても上巻はこれから起こる嵐への仕込み的な感じ。鷲津のスーパービッグディールがこれから始まると思うと楽しみ。
あらすじ
中国が日本のアカマ自動車をターゲットにした買収を行おうとしていた。鷲津は、中国国家安全部の王より中国の外貨準備金を使って立ち上げたファンドCICでアカマ自動車を買収しようと誘いを受ける。
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Posted by ブクログ
ネタバレ感想
太陽製菓の創業家の横暴ぶりを見ていると潰れるべくして潰れる会社という気がした。
最後、鷲津は思っていた復讐を成し遂げるが、そこに勝者はいなかった。。。バブルの波に翻弄されたのは債権を回収された側だけでなく、した側にも寂寥感の残る結果とは皮肉なものだ。
あらすじ
鷲津は以前より目をつけていた同族会社で、会社の私物化が甚だしい太陽製菓の買収および企業再生を進めようとしていた。
一方、貴子は元総理まで使ってなんとか父親をホテル経営から引きずり下ろし、ミカドホテルの再建を手掛けようとしていた。
外資の思わぬ横槍が入り、すったもんだの末に何とか太陽製菓の買収に成功する。
次に狙うのは、足 -
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ネタバレ感想
他の読者の評価が高かったので読んでみることに。一度、ドラマで見たことがあったが、改めて本で読むと面白かった。
銀行というシステムを作った欧米に対して、バブル期の日本人は手をこまねいて買い叩かれるのみ。金融業界の抜け穴もたくさんあり、魑魅魍魎の金融界を描いた作品。
日本が鷲津に買い叩かれているのに、なんだか鷲津を応援したくなってしまう魅力がある。
あらすじ
ニューヨークでジャズピアニストを目指していた鷲津は、あちらで投資ファンドの社長に見そめられ、企業再生で利益を上げるハゲタカビジネスの腕を磨く。
90年代になり、バブルが崩壊した日本市場では銀行が不良債権を売り払おうと必死になって -
Posted by ブクログ
自分が当たり前だと思っていることにこそ、才能が隠されている。
承認欲求は時に邪魔になることを覚えておく。自分は自分を持つこと。
コミュニケーションは相手を理解するためにある。分かり合えないから、語り合う。
自身の正しさをSNSに頼り判断することは危険である。
歴史書の大半は勝者が書いている。その正しさは勝者の視点である。
相手を理解することは、相手と同じ考えを持つことではない。
交渉で重要なことは、落とし所。
話しても分かりあえないから交渉する。が世界の常識。話せば分かりあえる。は世界の非常識。
疑う力を養うには、本当にそうなのか。と問いを立てるために必要。人の話や情報に接した時に感じる違和感